今週は治験の質はプロセスで担保する、をテーマに話をしています。
治験の質の構築は治験が始まる前から始まります。
その治験薬の評価を最も適切に行えるように治験のプロセスを考えます。
それをプロトコルに反映させます。(分かりやすく、明瞭に。誤解を招くような表現を無くして。)
適切なプロセスが想定どおり(プロトコルどおり、GCPどおり)に動くようにプロセス管理をモニターが行います。
どこかでプロセスが破たんしたら(プロトコル違反が発生したら)、その原因、理由を深く追求します。
その原因、理由を排除できるように手段を講じます。
例えばプロトコルの記載方法が手順の違反を発生させるような記載になっていたら、それを是正します。
あるいは、分かりやすくフローチャートを作ったり、補助手段を講じます。
500症例を集める治験であったら、500症例が全て同じプロセスで治験が実施され、同じプロセスでデータを収集します。
データ収集時にも質の管理を行います。
もし、CRFのデザインが悪くて、データが正しく収集できないならば、CRFを改訂します。
治験の入り口から出口まで「正しいプロセス」を作っておきます。
そして、モニターはそのプロセスが想定以内で走っていることを確認します。
その確認方法として、中央モニタリングとかリモートモニタリング、リスクに基づくSDV、サンプリングSDV、Off-site Monitoring(オフサイトモニタリング)など等があるわけです。
100%正しく動いているかどうかを確認しようとするのは現実的ではありませんし、かえって、重要なミスを見逃してしまう可能性が高まります。
焦点を絞って、重要度の高いデータの信頼性確保を最優先します。
そのために、あなたがいるのですから。
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2013年10月04日
2013年10月03日
プロトコル違反を予測する
今週は治験の質はプロセスで担保する、をテーマに話をしています。
治験の質作りはプロトコルの作成段階から始まります。
誰が読んでもひととおりの読み方しかできないように明確に治験の手順を記述します。
必要とするデータは出来る限り少なくします。
と言うか、不要なデータを無駄に集めるようなプロトコルは作りません。
病気と同じでプロトコル違反は対処療法よりも予防が重要かつ効果的。
日常診療とは違う手順を要求すると、それだけでプロトコル違反になりがちです。
例えば、臨床検査で血清中の「カルシウム」を測定しない、とします。
ところが、病院でルーチンで臨床検査をする時はカルシウムを測定しますよね。
そこで、つい、検査伝票でカルシウムも測定するよう指示が出たりします。
もし、このように「いつもと違う手順」を要求するプロトコルの場合は、必ずそこでプロトコル違反が発生すると想定して、プロトコル違反防止策を考えます。
そこから治験の質の折込が始まります。
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治験の質作りはプロトコルの作成段階から始まります。
誰が読んでもひととおりの読み方しかできないように明確に治験の手順を記述します。
必要とするデータは出来る限り少なくします。
と言うか、不要なデータを無駄に集めるようなプロトコルは作りません。
病気と同じでプロトコル違反は対処療法よりも予防が重要かつ効果的。
日常診療とは違う手順を要求すると、それだけでプロトコル違反になりがちです。
例えば、臨床検査で血清中の「カルシウム」を測定しない、とします。
ところが、病院でルーチンで臨床検査をする時はカルシウムを測定しますよね。
そこで、つい、検査伝票でカルシウムも測定するよう指示が出たりします。
もし、このように「いつもと違う手順」を要求するプロトコルの場合は、必ずそこでプロトコル違反が発生すると想定して、プロトコル違反防止策を考えます。
そこから治験の質の折込が始まります。
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2013年10月02日
プロセスの確認は優先順位をつけてやる
今週は治験の質はプロセスで担保する、をテーマに話をしています。
さて、クイズです。
モニターの1日は何時間でしょうか?
正解は24時間です。(あなたや僕と同じです。)
その限られた時間の中で「どのデータをどのようにチェックさせるか」は重要です。
確認すべき項目にプライオリティをつけないとモニターは1日が25時間あっても足りません。
ここに優先順位が1から100までついた確認すべき項目が100個あったとします。
優先順位が100番目の項目について、微に入り細に入り確認していたら、優先順位1番目のデータの確認ができませんでした、なんてことにもなりかねません。
誰がそんなことをモニターにさせているのでしょう?
被験者の10年前の既往歴のことで時間をとられているうちに併用禁止薬が投薬されてプロトコル違反になったりします。
何故、プロトコル違反やGCP違反が永遠に無くならないのでしょう?
もちろん100万種類の理由があります。
対処療法では間に合いません。
そこで、「適切なプロセス」(考えられる限り、プロトコル違反やGCP違反が発生ないようの手段を講じる)が必要になるわけですね。
明日へ続く
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さて、クイズです。
モニターの1日は何時間でしょうか?
正解は24時間です。(あなたや僕と同じです。)
その限られた時間の中で「どのデータをどのようにチェックさせるか」は重要です。
確認すべき項目にプライオリティをつけないとモニターは1日が25時間あっても足りません。
ここに優先順位が1から100までついた確認すべき項目が100個あったとします。
優先順位が100番目の項目について、微に入り細に入り確認していたら、優先順位1番目のデータの確認ができませんでした、なんてことにもなりかねません。
誰がそんなことをモニターにさせているのでしょう?
被験者の10年前の既往歴のことで時間をとられているうちに併用禁止薬が投薬されてプロトコル違反になったりします。
何故、プロトコル違反やGCP違反が永遠に無くならないのでしょう?
もちろん100万種類の理由があります。
対処療法では間に合いません。
そこで、「適切なプロセス」(考えられる限り、プロトコル違反やGCP違反が発生ないようの手段を講じる)が必要になるわけですね。
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2013年10月01日
治験の質構築はプロトコル作成から
今週は治験の質はプロセスで担保する、をテーマに話をしています。
「いつものとおり」とはどういう方法でしょう?
「適当に」とはどういうことでしょう?
「多分」でいいのでしょうか?
こういう方法で作っていたら頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は均一の品質で毎回、製造されるとは言えませんね。
普通は頭痛薬「頭痛いがナオール錠」の製造SOPがあるわけです。
そのSOPの中には「原材料は受け入れ試験を合格した材料を倉庫Bより持ち出して使うこと」とか「原料の秤量は製造指図書に従って行い、必ず二人で重さを確認し、秤量値をデジタル印刷し、記録に残すこと」等と書かれているはずです。
また、「打錠器はシグマ社製00を使い、打圧は●●にし、1万錠ごとに3錠を抜き取り硬度を測定し、硬度がXX〜XXの間にあることを確認すること」等と細かく規定されているはずです。
「いつものとおり」とか「適当に」とか「多分」ではだめですよね。
必ず文書で指示を出し、SOPに従って製造するからこそ、それぞれの工程ごとに品質が織り込まれていくわけです。
その結果、出荷前の崩壊試験では6錠の試験結果だけで「全部の錠剤がOK」ということになるわけです。
こういう考えを治験に持ち込みましょう。
治験も同じです。
まず、正しい結果がでるよう設計されたプロトコルがあります。
実はプロトコルにも出来不出来があり、誤解されそうな表現が多いプロトコルは、必ず、逸脱が頻発します。
手順が複雑であればあるほど逸脱が増えます。
記載すべき項目が多ければ多いほど、転記ミスが増えます。
過不足無い情報を誤解しようがない表現方法でプロトコルを作成します。
それをモニターが補足しながら治験責任医師等に説明します。
治験責任医師等はプロトコル(手順)を確認しながら治験を進めます。
治験責任医師等は治験依頼者より指示された内容のデータを指示された方法で指示された様式に記載します。
上記のことができているという仮定(一定以上の質があること)が成立して、はじめてリスクに基づくモニタリングが可能となります。
「初めにリスクベースドモニタリングありき」ではありません。
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「いつものとおり」とはどういう方法でしょう?
「適当に」とはどういうことでしょう?
「多分」でいいのでしょうか?
こういう方法で作っていたら頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は均一の品質で毎回、製造されるとは言えませんね。
普通は頭痛薬「頭痛いがナオール錠」の製造SOPがあるわけです。
そのSOPの中には「原材料は受け入れ試験を合格した材料を倉庫Bより持ち出して使うこと」とか「原料の秤量は製造指図書に従って行い、必ず二人で重さを確認し、秤量値をデジタル印刷し、記録に残すこと」等と書かれているはずです。
また、「打錠器はシグマ社製00を使い、打圧は●●にし、1万錠ごとに3錠を抜き取り硬度を測定し、硬度がXX〜XXの間にあることを確認すること」等と細かく規定されているはずです。
「いつものとおり」とか「適当に」とか「多分」ではだめですよね。
必ず文書で指示を出し、SOPに従って製造するからこそ、それぞれの工程ごとに品質が織り込まれていくわけです。
その結果、出荷前の崩壊試験では6錠の試験結果だけで「全部の錠剤がOK」ということになるわけです。
こういう考えを治験に持ち込みましょう。
治験も同じです。
まず、正しい結果がでるよう設計されたプロトコルがあります。
実はプロトコルにも出来不出来があり、誤解されそうな表現が多いプロトコルは、必ず、逸脱が頻発します。
手順が複雑であればあるほど逸脱が増えます。
記載すべき項目が多ければ多いほど、転記ミスが増えます。
過不足無い情報を誤解しようがない表現方法でプロトコルを作成します。
それをモニターが補足しながら治験責任医師等に説明します。
治験責任医師等はプロトコル(手順)を確認しながら治験を進めます。
治験責任医師等は治験依頼者より指示された内容のデータを指示された方法で指示された様式に記載します。
上記のことができているという仮定(一定以上の質があること)が成立して、はじめてリスクに基づくモニタリングが可能となります。
「初めにリスクベースドモニタリングありき」ではありません。
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2013年09月28日
治験をプロセスで管理する
今週は治験の質はプロセスで担保する、をテーマに話をしています。
以前にも「リスクに基づくモニタリング」について書きました。
↓
http://horaiseiyaku.seesaa.net/category/18121514-1.html
リスクに基づくモニタリングとは「まんべんなく全てのデータをモニタリングするのではなく、データの重要性に応じてSDV等をしますよ」ということ。
リスク・ベースド・モニタリングとはRisk based monitoringのことですが、中味は上記の「リスクに基づくモニタリング」と一緒です。
ただ、英語にしただけですね。
さて、それでも、いったい、リスクに基づくモニタリングとは何? と考えてしまいます。
その参考になるのが、下記の資料です。
↓
「リスクに基づくモニタリングとは」
↓
http://www.jpma-newsletter.net/PDF/2013_157_03.pdf
最近、中央モニタリングとかリモートモニタリング、リスクに基づくSDV、サンプリングSDV、Off-site Monitoring(オフサイトモニタリング)など等、いろんなモニタリングの手法が紹介されてきました。
オフサイトモニタリングとは、モニターが実際に病院へ足を運んでモニタリングするわけではなく、モニターと医療機関の担当者(CRC等)が施設訪問以外の方法で行うコミュニケーションのこと。
たとえば、電話とかテレビ会議とかスカイプを使うとか。
まぁ、どのようなモニタリング手法を使おうと目的は同じです。
「被験者の安全性の確保」と「データの信頼性の確保」。
さて、ここで頭痛薬の「頭痛いがナオール錠」の製造をあなたがやっていると仮定します。
工場でできあがった頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は「当然」品質を確認してから、出荷します。
たとえば、この頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は「崩壊試験」で必ず10分以内に崩壊すると規定されています。
でも、全ての「頭痛いがナオール錠」に対して崩壊試験をするわけにはいきません。
100万錠の「頭痛いがナオール錠」を製造したら、100万錠に対して崩壊試験をやったら、出荷できる「頭痛いがナオール錠」が無くなりますよね。
では、実際はどうするか?
「抜き取り試験」で崩壊試験をするわけです。
たとえば、SOP等で100万錠の中からランダムに6錠を選び、その6錠が10分以内に崩壊したら、残りの99万9994錠は合格、ということにします。
何故、こんなことができるのでしょうか?
それは、100万錠が同じ品質、一定の品質で作られているはずだという仮定があるからです。
どうしたら、100万錠が同一の品質になるのでしょうか?
頭痛薬「頭痛いがナオール錠」の品質は、出荷前の「品質試験」で品質ができあがるわけではありません。
「品質試験」をやるから「品質」があるわけではないですよね。
「品質は工程の中で織り込まれる」という考えがGMPの基本です。
その昔、こんな言葉が製薬会社の工場でも聞かれたそうです。(はるか、はるかの大昔の話です)
「おい、頭痛薬「頭痛いがナオール錠」を来週までに100万錠ぐらい作っておいて。」
「わかりました。いつものとおりでいいんですよね。」
「ああいいよ。ただし、打錠器はいつものAが調子悪そうだから、打錠器Bで、適当にやっておいて。」
「原材料はどこにありますか?」
「多分、倉庫Aにあるやつでまにあうよ。」
・・・・・・・・・・・等など。
「いつものとおり」とはどういう方法でしょう?
「適当に」とはどういうことでしょう?
「多分」でいいのでしょうか?
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以前にも「リスクに基づくモニタリング」について書きました。
↓
http://horaiseiyaku.seesaa.net/category/18121514-1.html
リスクに基づくモニタリングとは「まんべんなく全てのデータをモニタリングするのではなく、データの重要性に応じてSDV等をしますよ」ということ。
リスク・ベースド・モニタリングとはRisk based monitoringのことですが、中味は上記の「リスクに基づくモニタリング」と一緒です。
ただ、英語にしただけですね。
さて、それでも、いったい、リスクに基づくモニタリングとは何? と考えてしまいます。
その参考になるのが、下記の資料です。
↓
「リスクに基づくモニタリングとは」
↓
http://www.jpma-newsletter.net/PDF/2013_157_03.pdf
最近、中央モニタリングとかリモートモニタリング、リスクに基づくSDV、サンプリングSDV、Off-site Monitoring(オフサイトモニタリング)など等、いろんなモニタリングの手法が紹介されてきました。
オフサイトモニタリングとは、モニターが実際に病院へ足を運んでモニタリングするわけではなく、モニターと医療機関の担当者(CRC等)が施設訪問以外の方法で行うコミュニケーションのこと。
たとえば、電話とかテレビ会議とかスカイプを使うとか。
まぁ、どのようなモニタリング手法を使おうと目的は同じです。
「被験者の安全性の確保」と「データの信頼性の確保」。
さて、ここで頭痛薬の「頭痛いがナオール錠」の製造をあなたがやっていると仮定します。
工場でできあがった頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は「当然」品質を確認してから、出荷します。
たとえば、この頭痛薬「頭痛いがナオール錠」は「崩壊試験」で必ず10分以内に崩壊すると規定されています。
でも、全ての「頭痛いがナオール錠」に対して崩壊試験をするわけにはいきません。
100万錠の「頭痛いがナオール錠」を製造したら、100万錠に対して崩壊試験をやったら、出荷できる「頭痛いがナオール錠」が無くなりますよね。
では、実際はどうするか?
「抜き取り試験」で崩壊試験をするわけです。
たとえば、SOP等で100万錠の中からランダムに6錠を選び、その6錠が10分以内に崩壊したら、残りの99万9994錠は合格、ということにします。
何故、こんなことができるのでしょうか?
それは、100万錠が同じ品質、一定の品質で作られているはずだという仮定があるからです。
どうしたら、100万錠が同一の品質になるのでしょうか?
頭痛薬「頭痛いがナオール錠」の品質は、出荷前の「品質試験」で品質ができあがるわけではありません。
「品質試験」をやるから「品質」があるわけではないですよね。
「品質は工程の中で織り込まれる」という考えがGMPの基本です。
その昔、こんな言葉が製薬会社の工場でも聞かれたそうです。(はるか、はるかの大昔の話です)
「おい、頭痛薬「頭痛いがナオール錠」を来週までに100万錠ぐらい作っておいて。」
「わかりました。いつものとおりでいいんですよね。」
「ああいいよ。ただし、打錠器はいつものAが調子悪そうだから、打錠器Bで、適当にやっておいて。」
「原材料はどこにありますか?」
「多分、倉庫Aにあるやつでまにあうよ。」
・・・・・・・・・・・等など。
「いつものとおり」とはどういう方法でしょう?
「適当に」とはどういうことでしょう?
「多分」でいいのでしょうか?
明日へ続く
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