2011年03月23日

国際共同治験の問題★リージョン(region)担当者の重要性

ガンバスター「これから国際共同治験をやるチームは馴れない医師のために、英語の履歴書の事例を作ったり、Form1572の説明方法をマニュアル化するといいよ。」

むっちー「そのマニュアルはどこにあるの?」

いっちー「イントラネットにアップしてあるから誰でも自由に見られるよ。」



みっちーK「あとね、マイルストーンのデッドラインに対するプレッシャーがきつい。日本では治験はそもそも簡単に進まない、ということが分かってもらえない。」

かずさ2号「それはどう解決したの?」

さら「英語がペラペラのフロリスさんにアメリカに常駐してもらい、プロジェクトリーダーに直接、事情を話したら、けっこう、分かってくれた。」

黒丸「フロリスさんがアメリカに常駐してもらったおかげで、向こうの情報も色々と入ってきて、こちらの無用なイライラ感が無くなったのも事実。」



ちゃちゃ「そういうリージョン(region)担当者はポジションとしても予め作っておいて、そこに優秀な方に納まってもらえると、すっご〜〜くいいよ。とっても助かる。」


ヨネヤマ「ICH-GCPが日本に導入された時も、そういう混乱はあった。外資系の製薬会社ではたとえばアメリカの本社が『日本もICH-GCPが導入されたのだから、こちらの(アメリカの)SOPで仕事をしろ』って。」

ハレ〜「そうそう。ICH-GCPが日本に導入されてからも、混乱は数年も続き、そう簡単にアメリカと同様に治験ができなかったけれど、そういう事情をアメリカ本社がなかなか理解してくれなくて、困った経験がある。」



BECK「QC部門の意味も伝わりにくい。治験のデータの品質はモニターが担うものなのに、何故、そんなQC部門があるのか、とね。」

ぽちりん「だから、これをいい機会にしてQC部門を無くして、モニターに全ての責任を負ってもらえるよう鍛えなおした会社もあったわ。」

MT「モニターに全ての責任を負わせるのはどうかな・・・・・。」

カッコ亀井「いやいや、そういう『連帯責任は無責任』という言葉もある。治験のデータの品質をモニター(とDM)が担うということですっきりとしていい。責任の所在がはっきるするし。」


ぷか「日本てさ、そういう『責任の所在』をわざとはっきりとさせない風土もあるからね。」

JOYママ「困ったもんだ。」




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2011年03月22日

国際共同治験を担当するモニターに必要な能力とは

薬作り職人「その他に、国際共同治験を経験して感じたことは?」

アブラハム「やっぱり、モニターの能力をあげておくことね。」

ペイン「そう?」

ZOO(ズー)「それでなくても日本では治験がなかなか進まないところにきて、情報が現場まで届かないので、それだけでもストレスがかかるわけよ。」

さりさり「モニターの能力で、どんな能力を上げておく必要がある?」

吉野川 みなみ「大きく言って3つね。」



●自己管理能力(タイムマネジメント等)

●施設運営能力(交渉力等)

●知識(医薬品等の専門知識、GCP,EDC等)



ken2「なるほど。でも、これは国内治験を担当するモニターにも必須じゃないの?」

トモチカ「そのとおりね。あと、付け加えるとしたら英語。」


のの「私たちが経験したのはアメリカがプロジェクト本部がある治験だったのね。それで、こちらから治験実施医療機関の調査・選定記録を送っても、却下!却下!却下!の嵐だった。」

かき氷「何故?」

澤田「こちらは、いつもの国内治験と同様に、治験実施医療機関のGCPの対応状況を調べて、治験責任医師候補の関連分野の治験経験をチェックしたけれど、それが全然、だめだったの。」

てぃん「またまた、何故?」

フクちゃん「こちらが調べた情報だけでへ施設の参加を承認できるだけの情報がなかったというわけ。でも、それも、あとから考えて、そう思った。その時は、どうして却下されるのか、皆目、検討がつかなくて、焦ったわ。」


ピース「そうそう。この領域では絶対に外せない医師も、アメリカのプロジェクトリーダーから却下された日には途方にくれたよ。」

あんみ2「そはどうしたの?」

フクちゃん「もう一度、情報を調べなおし、さらに施設・医師選定記録を充実させるようにしたら、ようやく承認がもらえた。」

徳大寺道子「こういうストレスに負けないことが大事だし、これぐらいでキレナイで、忍耐強く、辛抱強く、プロジェクトリーダーと交渉を重ねる覚悟はもっていたほうがいいわよ。」




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2011年03月21日

国際共同治験の問題をさらに掘り下げる:情報の混乱を防ぐ方法

かりん「ここで前回、国際共同治験に参加したみなさんさんに登場してもらいましょう。」

一同「よろしく。」



アロウ「国際共同治験に初めて参加してどうだった?」

ムーミン「まず、第1に『情報の混乱』ね。」

ゆうこ「せっかくSDVマニュアルやCRFの作成方法を作成したけれど、世界各国で治験が行われるので『想定外』のことが起こり、その情報が集まるまでに時間がかかり、さらに、それを改善する方法、対策を考えて各国に伝えても、それが徹底できなかった。」

Binobin「どうすれば、それが防げる?」

あんころ「まず、各国のリーダーにそういう情報を確実に伝える。そういう役割を各国のリーダーが担っていることを強く意識付けすること。」

ゆ「そのためには、どうすればいいですか?」

へい太郎「プロジェクト開始前に各国のプロジェクトリーダーに集まってもらって、マニュアル類の説明をする。それから毎週1回、テレビ会議を開催する。」


おきょう「問題が発生した時に備えて、どういうルートでその問題を本部に連絡するのか決定し、それを徹底させることね。これで、情報の交錯もかなり予防できるわ。」




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2011年03月17日

国際共同治験の問題点★英語だからね!!

パピヨン750「マニュアルができたら、このマニュアルの教育を徹底して行おう。各国でやるのはかったるいし、不統一になりかねないので、各国の代表を日本に集めてトレーニングしよう。もちろん、全て英語でやります。」

港野陽子「そんなときはさ、せっかくだから風光明媚なところでやろうよ。」(あれ?マイアミでやるんじゃなかったけ? by ホーライ)

みかん「今回の研修は2日やります。初日はモニターを対象にしたトレーニングで次の日は治験責任医師とCRCのためのプロトコル研修ね。」

ゆーり「さらに治験が施設で実際に始まる時に、もう一度、その治験実施病院の治験責任医師や治験分担医師、CRCを集めてトレーニングします。」

トトロ「その時の出席者は必ず署名をもらっておいて(これが意外と大事だ)。参加できなかった医師やスタッフにはあとでフォローします。」



まひな 「CRFは全て英語で記載してもらって。もちろんコメントもね。」

ヨ−イチ「コメントも英語なの?」

フラワー 「もちろん。でも安心して。CRFに医師がコメントを記載する場所はほんの少しだから。いちいち有害事象が治験薬と関連しない場合のコメントなんて書かせないから。」


まきろん「今回、治験薬の割り付けは電話で自動的にやるので、その点も治験責任医師・治験分担医師に徹底させてね。これまた英語での案内で電話登録するから。これが意外と問題の原因になるから、その点、十分注意するよう治験責任医師・治験分担医師に伝えておいて。」


Atsu-4「英語で思いついたけれどさ、国際共同治験を担当するモニターには、どの程度の英語力が必要だと思う?」

百年の孤独「治験の現場ではさっきも言ったけれど、医師が作成したCRFの英語の妥当性を判断できるレベルで、医学英語はSDVを速やかにやれる程度の英語力。」

かぐや姫「各国から集まったモニターへのトレーニングも英語でやるから、それを理解できる程度。」

カルシファー「ついでに、クエリーも英語だからね。」

博多小町「これからは、どんな会社にいても英語は必須だから、今から鍛えておいたほうがいい。目安としてTOEICで800点以上だ。」

さくら「その点、韓国は徹底しているよね。」



小桑院「英語に限らずコミュニケーション力も普段以上に重要。」

バカボン「意志疎通という意味では異文化社会に対する理解も。」

有馬街道「こんなこと、日本の治験じゃやらないよ!なんって言わないの。」

べのした「クエリーを出すにしても、なぜ、このようなクエリーを出すのか、という情報も一緒に提供しよう。」

捨て猫「そうだね。いいか悪いかは別にして、どういうスタンスで治験を進めるのかということを各国に伝えておかないと、現場のメンバーはストレスが倍増だ。」

りんご姫「人が仕事をする時には、なぜ、その仕事をするのか、という視点がないとモチベーションもがた落ちするからね。」

モニ太郎「日本ではあまりやらないことでも、それが国際共同治験に必要ならば、それを受け入れるオープンマインドも必須。」

パチョレック池上「重要なのは各国の相互理解だ。」


【ポイント】

●問題解決力

●決断力

●行動力

●英語の問題

●コミュニケーションの問題

●国際共同治験に関する医師の協力をとりつけるための説得力

●オープンマインド



チビ姫「それでなくてもチームワークが大事だけれど、国際共同治験ではなお、いっそうチームワークがキーになる。」

なつきさんのお嬢さん「それは質的にもスピード的にもだね。」

りら「治験に限らずプロジェクトを推進していくのは、しょせん、人間なのだ。その人間の集合体としてのチームが十分に組織力を発揮しないと新薬の世界同時開発なんてできない。」



通りすがりのお方「プロジェクトは動いている時も大事だけれど、終わってからもプロジェクトチームの重要な仕事が残っている。次のプロジェクトのための振り返り。」

おかめ「そうだね。せっかく新薬の世界同時開発という一大プロジェクトに参加したんだから、その経験を社内で共有したほが絶対にいい。」

アーリータイムズ「改善点や良かった点をプロジェクトチームで検討し、それを文書化したり、組織に落としたりすると貴重な経験が組織で活かされる。」

デーモン部長「そうそう。『打ち上げ』もね。」



★★★>>>来週へ続く




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ラベル:英語力 TOEIC
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2011年03月16日

国際共同治験の問題点★情報のコントロール

みっちーK「前回の国際共同治験での反省はある?」

かずさ2号「まず、最も重大な懸案は『情報の管理』だね。治験に限らず国際プロジェクト等の大きなプロジェクトではおこりがちなんだけどさ。」

さら「たとえば、どんなこと?」

フロリス「国際プロジェクトであっても、実際にプロジェクトを動かしているのは現場のメンバーだよね。その現場のメンバーに対する指揮系統がはっきりしてないことが多い。」

黒丸「そうなると、仕事の指示がまちまちになり、現場が混乱するもとになるよね。」

ちゃちゃ「じゃ、それを予防する策はあるの?」

黒丸「窓口の一元化だね。世界各国から問い合わせがあるから、まず『地域担当責任者』に情報を吸い上げさせ、もし現場に指示を出すのならば、たとえそれが薬事的なことだろうと、GMPに関係することだろうと、必ず『地域担当責任者』を通してやることだ。」



ちゃちゃ「それに地域担当責任者は、自分が担当する地域、国の事情も把握しておく必要があるね。」

ヨネヤマ「うん。アメリカではFDA1572(研究責任者の宣誓書)やファイナンシャルディスクロージャー(Financial Disclosure)が必要になるとか、日本では治験の契約は必ず病院長とやるとか。微妙に違う。」


ハレ〜「だから、あまり細かいことは言わずに各国、地域にある程度自治権を与えておくことも大事だ。」




BECK「FDA1572を拒否するドクターがいたらどうするの?」

ぽちりん「そういうドクターは治験に参加できないから、選定しない。でも、そうならないようにドクターに説明と説得をするのがモニターの仕事だよ。」



MT「治験施設の調査・選定も気をつけないと。GCPの要件に適しているのはあたりまえだけれど、治験が動き始めたら、本当に登録があるのかどうかが重要。」

カッコ亀井「そのために、治験責任医師候補がどれだけ、この分野の治験経験があるかという情報がとても大切。」

ぷか「たださ、アメリカなんかの場合は、治験責任医師が治験をやりたがっているから調査にも協力的だけど、日本ではなかなかそうもいかない。」

JOYママ「調査に非協力的な施設は選定しない。そういう施設はのちのち、いろんな問題が発生しやいことがこれまでの経験で分かっているし。」



十条「ドクターが治験に積極的だけど、病院自体はそうでもない、というところもある。」

オチケン「もし、どうしてもそのドクターを外せないようなら、適切なSMOを紹介してあげようよ。」


るみ子の酒「1施設あたり30人程度の登録が可能な病院だけを選ぼう。・・・・まだ、日本では難しいけれど、そういう戦略を製薬会社も持っていないとね。」

社長秘書「1施設あたり30人程度の登録が可能な病院が日本に20施設あれば、だいたいの治験がカバーできる。」



【ポイント】

●情報の交錯を予防する。責任者の指名と役割分担を厳密にする

●各国に権限を認める

●必要に応じて、モニターは「国際共同治験」の重要性についてドクターやスタッフに説明する

●この治験データはFDAにも提出するので、そのための資料が必要であることを説明する。

●履歴書も英語でね。


★★★>>>明日へ続く



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