2012年11月13日

治験におけるリーダーの「重要性」と「たいへんだよね」と「真のリーダーとは」

CRCの方々に関しては僕はよく分からないので、今日はモニターのリーダーの話です。

モニターは基本、「一匹狼」です。

あるいは「一人店長」です。

つまり、モニターは自分が担当している3施設とか10施設の治験の責任を持って行動しています。

自分の担当施設の治験の手続きから、治験の進捗管理、モニタリング、SDV、など等を全て、ひとりで「責任」を持って遂行します。

そういうモニターを3人とか10人などをマネジメントするのがリーダーです。


臨床開発のモニターをマネジメントするリーダーには会社から「指示」が出ます。

「2012年12月までにフェーズ2を終了させること」のように。

すると、リーダーは計画を立てます。

12月までに300例を集めるのだから、6月までに150例。ということは、毎月25例、と。計算、合ってる?

で、施設の数は30。

ベテランモニターの山田君には10施設。

中堅モニターの田中さんには5施設。

残りの15施設は5人の若手モニター5人で、3施設ずつだね。などと。


この7人のモニターを束ねているリーダー権田和良は、こういう計画を立て、それをメンバーに伝えます。

すると、ベテランモニターの山田君からは「おれ、多すぎね?」とか「え、私には5施設は無理です」と田中さんに泣かれたり、でも、「はい!頑張ります!」と若手は言ってくれるし。

こういう諸々の文句は序の口。

本当に臨床開発のリーダーの大変さは、治験が動き始めてから。



まず、症例が計画的に「絶対に」集まらない。

毎月、月末に「予定」と「実績」を確認する。

その「差」をどう埋めるかを、各モニターと相談する。

これが、大変なのだ。

最初に書いたけれど、モニターは「1匹狼」。

この1匹狼の自尊心とプライドを傷づけないように、「使命」と「目標」を伝え、達成しなければならない。


モニターチームのリーダーはオーケストラの指揮者のようだ。

それぞれの楽器の演奏方法は違うけれど、「1匹狼」の各演奏者は、バイオリンも、トランペットも、ホルンもひとつの同じ曲(治験)を弾く。

一流の指揮者を一流の指揮者たらしめているのは、最後列のもっとも役割の小さな楽器(トライアングルのような)をして、オーケストラ全体のできを素晴らしいものにするよう演奏させる能力にある。


リーダーにカリスマ性はいらない。

リーダーの本質は「行動」にある。

リーダーはチームの「使命」(新薬を世の中に出す)を考え抜き、それを目に見える形で「目標」(6月までに150例登録)にする。

優れたリーダーは部下の失敗に最終的な責任を持ち、メンバーを誉め、激励し、前進させ、誇りに思う。


リーダーはメンバーの「ちから」と「ビジョン」を創造する。

そして、最後に、「信頼」だ。

メンバーから信頼されない限り、目標を達成することはできない。

信頼関係は一夜にして成らないが、信頼を失うのは一瞬だ。

そのためにも、リーダーは「真摯」に仕事とメンバーと向き合う必要がある。


治験が成功するも失敗するもリーダーである「あなた」にかかっている。


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2012年10月12日

チームワークと最後に組織人が求められるもの

今週は「組織の活性化方法」です。


今日は●(5)「チームワークを強化する」です。


チームとは、共通の目的、達成すべき目標、そのためのアプローチを共有し、連帯責任を果たせる補完的なスキルを備えた少人数の集合体である。

メンバーのタスクは現実には、複雑な依存関係になる場合が多いが、これらを典型的な関係に分類し、それぞれの特徴や、重要なポイントを知っておくことは、よいチームワークを維持するために役に立つと考えられる。


以下、代表的なものについて紹介する。


(1)加算型

メンバーは各々独立して仕事をし、その合計はチームの仕事量になる関係。テレアポをとるチームは、アポインター一人一人のアポイント量の合計が、チームの仕事量になる。大型店舗の販売員チームなどもこれに近い。


(2)分離型

メンバーは各々独立して同じ仕事をし、一人でも正しい結果が出たら、チームの目的が達成できる関係。トラブルの原因究明や、問題の解決などをチームで行う場合がこれに近い。


(3)結合型

グループのメンバー全員が自分の責任を果たして、はじめてチームの目的が達成される関係。

何人かで山登りをし、全員が登頂することがチームの目的達成というような場合であるが、実際の仕事では、このように全員が同じ仕事をするのではなく、分業していることがほとんどである。

その場合には、メンバー全員が、各々に与えられた分担を完遂することで、チームの目的が達成される。

結合型はさらに、メンバーのタスクの関係性に応じて次のように2つに分けることができる。

ここでは、結合I型と、結合II型ということにする。


結合I型は、自動車の製造ラインのように、前の工程の組み立てが終わったら、次の工程のメンバーに引き継いでいく、といったシーケンシャルな関係である。


結合II型は、あるメンバーの役割、仕事の内容や量が、他のメンバーの仕事の遂行によって、変わってくるという関係だ。

この型は、メンバーのタスクの関係性が、これまでで最も強いものになる。

もちろん、実際の仕事では、このよう型にきれい分類することはできない。

しかし、チームのタスクは、このような依存関係からなるサブタスクが組み合さってできており、それらをメンバーに割り当てることで、メンバーのタスクの依存関係に違いが生じる。

また、チームのタスクが全体として、これらの依存関係のひとつに近いと見ることができる場合がある。



次に、チームのパフォーマンスというものを考えてみよう。

チームのインプットは、メンバーの能力と努力量であり、アウトプットはチームに課せられた課題の達成度と考えることができる。

「チームワークがよくなると、1+1が2にも3にもなる」と耳にすることも多いが、これを言い換えると・・・・・・

チームのパフォーマンス>メンバーのパフォーマンスの合計

ということになる。


しかし、期待とは違い、このようなことにはならないのである。

たとえば綱引きを数人のメンバーからなるチームで行う、こんな実験がある。

事前に一人ひとりのメンバーの引く力を測っておき、それを100%とする。

これを2人で引かせて、その力を測ると、2人の合計の93%になってしまうのだ。

3人では85%になり、8人で引くとなんと48%と半分以下になってしまうのである。

 
すなわち、チームのパフォーマンス<メンバーのパフォーマンスの合計となってしまうのだ。

 
このような実験は、運動能力だけではなく、問題解決など知的な能力についても数多くされていて、同様の結果となっている。

この例は、前出のチームタスクの分類でいうと加算型だが、分離型のタスクについても同様なパフォーマンスの低下が明らかになっている。

分離型の場合には、メンバーの一人でも解決できればチームとして目的の達成ができるはずである。


つまり・・・・・・

 チームのパフォーマンス=最もすぐれたメンバーのパフォーマンス

・・・・・・ということになる。

 
しかしこれについても、期待を裏切る結果が出ている。

その実験では、被験者にまず個人でパズル問題を解き、回答を提出してもらう。

次に、5人のチームとなってチームとしての解を出す。

すると、最初に5人とも正解だったチームと、4人が正解で1人が間違っていたチームは、100%のチームが正解を出した。

しかし、正解者が3名いたチームが正解を出した割合は、100%には至らず96%であった。

さらに、正解者が2名のチームは92%、1名のチームは73%しか正解が出せなかったのである。

つまり、チームの中に正解者が1人いるにもかかわらず、正解を出せなかったチームが4つに1つあったわけである。

この現象は上記の式に反している。


『チームワークと仲良しとは関係がない』

目的意識を共有した時からチームワークがスタートする。




●チームワークを良くするために

チームの責任者になると、チームの状態が気になります。

集まりが悪い、話が活発化しない、仕事が進まない、仲が悪い−−など。
 

大抵の場合、まずコミュニケーションを良くしようと考えて、会食をしたり、レクリエーションをやったりしませんか?

 
ノミニケーションだけではチームワークは良くならない。

目的をもって集まったグループ(チーム)は、その目的にそった形で引張らなければ、決して活性化しない。

目的が難しいほどチームワークがうまくできる。

 
チームワークは目的が明確で、難しい方がうまく回ります。

メンバーが勝手に動いていても簡単にできてしまうような仕事ではチームワークを必要としないのです。



例えば、二人で荷物を運ぶ仕事を考えて見ましょう。

二人が上司に呼ばれて「このテーブルを物置に運んでくれ」と頼まれたとしましょう。

見ると一人で簡単に持てるような軽い小さなテーブルです。

こんな場合はチームワークを発揮する余地はほとんどありません。

どちらかが「俺がやっとくわ」と言ったら、「そんなら宜しく」で仕事が済んで終うのです。

「この机を物置に運んでくれ」と重そうな机を示されたら、二人で力を合せなければ運ぶことはできません。

どちらかがリーダーとなり、合図を出して気を合せなければ、持ち上げることもできません。

これがチームワークの基本です。



もっと重かったら、二人で相談して、手押し車など簡単な道具をつかうことも考える筈です。

ところが、とても処理できそうにもない大きな機械を「今すぐ倉庫に片付けろ」と言われた二人は、「今すぐと言われても、とても無理です」とことわってくるに違いありません。

目的の達成が不可能だと思ったら、人はあきらめてしまい動こうとしないものです。

目標は高い方がチームワークを発揮しやすいのですが、高すぎて目標の達成がとても不可能だとメンバーが感じたときから、逆にチームワークはがたがたになってしまうものです。

こんな場合は、チーム内の論議が、どうやって解決していくかの議論でなく、できない理由探し、責任逃れの悪者探しになってしまいます。

こうなったら、もうチームワークはどこかへ行ってしまい、仕事の成果は何も期待できなくなってしまうのです。



どんな状態がチームワークのいい状態なのでしょうか?


●ひとりひとりが、自分の役割を完全に果たしている状態

●自分の役割をこなせない人のために他の人がサポートしなくてもすむ状態


以上が、チームワークの良い状態です。



チームワークはサッカーや野球のチームと同じく目的を達成するのが前提です。

スポーツ でも企業活動でも、共通の目標である勝利を勝ち得るためには、各人のスタイルやものの考え方、立場や生活の背景がどうであれ、互いに尊重し合い、きっちり自分の仕事をすることが、正しいチームワークの姿です。


自立した個性のぶつかり合いがあるからこそチームワークですし、チームワークのダイナミックさです。


あなたの会社やお店では 、人と違うことや目立つことを恐れ、右へならえ的に同一行動をとり、仲良しサークルのように振る舞うことが、チームワークとされていませんか?

ところが仲良しサークルのように振る舞っているのも、実はそうしたいからではなく、互いの不勉強をフタをして隠すため、無意識に出来た陰湿な秘密結社の場合が多いのです。

ですからある種の人々にとっては、心地よいものにもなります。

それならそれでいいからそれでいいじゃないという考えもありますが、長い目で見ると百害あって一利なしです。働く人が不幸になるような仕組みには断固ノーを言いましょう。


チームワークは、みんなでやっていこうではなく、みんなが自分の役割を果たせることです。

そこには自ずから行動を起こす文化、卓越することを求める文化を賞賛する良識と良心が働いています。

つまり自由の概念と同じです。

自由とは勝手気ままなことをするのではなく、良識と良心を自ら働かせることなのです。

大リーグなんか観ていると選手も観客もそうだということがよくわかります。


チームワークは自己研鑽を基本にした、意見を意見として交わせる集団でなければなりません。

チームワークは、チームワークを意識して作っていこうという「モラル」「マナー」、つまり自ら自分の役割を果たせるように自己研鑽していく姿勢が大切なのです。


良いチームワークが創造できる管理者なら、現在の2倍以上の利益を生み出します。





●●● 今週のまとめです。 ●●●

組織を活性化させるには次の6項目を考える必要があります。


●(1)そもそも「組織力」とは何によって左右されるかを考える

●(2)組織の目標達成方法を考える

●(3)メンバーの能力を引き出す

●(4)メンバーのモチベーションをあげる

●(5)チームワークを強化する

●(6)マネジメントを考える


今日まで、上記の(1)〜(5)を見てきました。

そして、それらを組み合わせたのが「マネジメント」です。

マネジメントは組織の基礎です。

マネジメントする人が、いかにマネジメントするかによって組織の目標が達成されるか否かが決まります。

組織は一定の規模と複雑さに達するや、マネジメントを必要とします。

複数の人間が協力して、意志を疎通させつつ多様な課題を同時に遂行する必要が出てきたとき、組織はマネジメントを必要とします。


マネジメントを欠くとき、組織は管理不能となり、計画は実行に移されなくなります。

最悪の場合、計画の各部分が、それぞれ勝手なときに、勝手な速度で、勝手な目的と目標のもとに遂行されるようになってしまいます。

そして、ボスに気に入れられることのほうが、成果をあげることよりも重要になります。


たとえ、アイデアや製品、サービスが優れ、メンバーが有能かつ献身的であっても、また、リーダーがいかに偉大な力と魅力と権力を持っていても、組織は、マネジメントという骨格を持つように変身しない限り、失敗を重ね、停滞し、坂を転げ落ちていきます。



誰がマネジャーか?

マネジャーを見分ける基準は命令する権限ではありません。

「貢献する責任」です。

権限ではなく、責任がマネジャーを見分ける基準です。



マネジャーには2つの役割があります。

(1)部分の和よりも大きな全体を生み出す生産する組織を創造すること

(2)あらゆる決定と行動において、ただちに必要とされているものと遠い将来に必要とされるものを調和させていくこと



あらゆるマネジャーには5つの仕事があります。

(1)目標を設定する

(2)組織する

(3)動機づけとコミュニケーションを図る

(4)評価する

(5)人材を開発する



そして、最後に。

マネジャーに、そして全ての組織人に必要な根本的な資質は「真摯さ」です。




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2012年10月11日

メンバーの能力を最大化する方法

今週は「組織の活性化方法」です。


●(3)メンバーの能力を引き出す

●(4)メンバーのモチベーションをあげる


まず●(3)メンバーの能力を引き出す



メンバーのやる気を引き出す方法

★メンバーはどんな時に「やる気」を感じるか?

・チャレンジグな目標を達成したとき

・おもしろい仕事をしているとき

・高い評価を得たとき

これらは「効力感」(無力感の対義語)というキーワードでくくれる。



★どんな時に「やる気を失う」だろうか?

・否定的な言動が多い

・コミュニケーションが少ない

・言うことがコロコロ変わる


マネジメントとは「メンバーを通して目標を実現するために、メンバーのやる気と能力を引き出しながら、計画、実行、フィードバックを繰り返す一種の活動」と言える。

モチベーション・マネジメントは「マネジメント動機」「メンバーへの関心」「コミュニケーションの技術」の三要素から構成されている。



●「モチベーション・マネジメント」を行う方法の紹介


1)「希望の法則」・・・3つの「うまくやれそうだ」と思わせる方法・・・これが無いと「無気力」になる。

原理(1)頑張れば上手くいく

・技術1「明確なフィードバック」を繰り返す

*フィードバックを与えるタイミングを間違わない・・・「その時、その場」で、一言でもいいから。

*フィードバックのレベルに明確な段階をつける・・・頑張ったら、それなりに。

*言葉で明示的に行う


・技術2「フィードバックのTPO」を考える

*声のトーン

*態度

*場所


原理(2)十分にやれそうだ

・技術3「達成可能な到達目標を設定する」

*目標の水準・・・不可能な目標はかえってやる気を削ぐ、あきらめを誘う

*目標の達成状況をはかるメジャー(評価基準)も注意する

*目標未達者にこそ、フィードバックを早め、早めに必要

*不満は不満で全てを吐き出させる。すると不満ばかり言っている自分がいやになる。そして、その反動で建設的な行動にでる。これをカール・ロジャースが「指示しないカウンセリング」として「人は受容してもらうと、本当にしたいことに行き当たる


・技術4「下位目標の設定を工夫する」

*大きな目標に対しては適切なマイルストーンが必要

*本人にマイルストーンを決めさせる

*必要に応じてアドバイスを与える

*適宜、マイルストーン達成度を調べる

*優先度が同じなら、成功する確率が高いものからやらせる


・技術5「気が楽に持てるように原因を解釈する」

*プロジェクトが失敗しても「自分に能力が無いせいだ」とは決して思わないこと

*「努力不足」も、きつい

*手ごろな理由としては「戦略がまずかった」。

*とりあえず、「運が無かった」と思う ⇒ ダメージが消えたら、本格的に失敗した原因調査にとりかかる。

*真面目で几帳面で繊細なメンバーは、こちらが思っている以上に心理的ダメージを受けている

*ここにこそ、あなたの出番がある。⇒ストレスや不安のコントロールを手助けし、働きかけてあげる。

*能力不足という思い込み⇒自信喪失⇒意欲低下・・・このサイクルを断ち切ってあげる

*失敗は「方策」が間違っていたということに気づかせる。(他の人も同様にしている、と言ってあげる。)



原理(3)何をどうすればいいかわかる

*「頑張ろう」という意識が有っても「どう頑張ればいいか」を知らない人が多い。

*「どう頑張ったらいいか」を教えてあげる。

*「やる気」を空回りさせない

*自分の採っている仕事の進め方や戦略についてしっかりとした自覚を持っているか確認する

*正しい選択をしているかをチェックしてあげる

*メンバーが困っていないかを確認する

*「何をどうすればいいか分かっている」という手段保有感を高め、効果的な仕事の進め方や戦略について自信を持てるようにする。



・技術6「手本」を目に見えるかたちで示す

*まずは自分がやってみせる

*「言葉」だけでなく「見せる」教育を意識的にやる

*ただ漠然と眺めさせているだけではだめ。まず「こうすると良い」という行動のパターンを明確に示してみせる

*また「こうすると、こんな効果がある」といった行動の結果までを必ずセットで見せる。

*例えば同行させた時に治験責任医師と交渉を行ったという「行動のパターン」と、その結果として相手のこういう反応をひきだしていたという「行動の結果」について、同行から帰ってきた時にまとめさせると良い。

*プレゼンテーションについては、話すのが上手な人はどのような工夫をしているかという「行動のパターン」と、その結果、聞き手にどんな印象を持たせたかという「行動の結果」の二つについて、ミーティング形式で話あわせるのも教育研修方法として有効



・技術7「自分が使っている方略を自覚させる」

*「自分はどこでつまずいているか」「いったいどこに問題があるのか」という質問に対して、すぐに答えられるか?

*「自分はどこがわかっていないのか自分でもわからない」

*せっかくノウハウを伝授しても、自分でうまくいったかどうかを把握できないと効を奏さない。

*うまく行っている人も「どうしてうまく行っているか」が分からないと、さらに良くしたり、次回に生かせない。

*自分の仕事を認識しながらやらせる「今のプロジェクトはその方法でうまくいくのか?」や「つまずいているとしたら、どこに問題があるかを自覚できているか?」という質問が有効


以上の方法を使って、メンバーに「うまくやれそうだ」と思ってもらいましょう。





次に●(4)「メンバーのモチベーションをあげる」です。


●●● リーダーシップの条件 ●●●

原則1.自分を「カンパニー」ととらえる

優れたリーダーは強い自立心を持っている。

自分をカンパニーととらえ、日々、経営努力を積み重ねエクセレント・カンパニーを作ろうとしている。

あなたが優秀なリーダーになりたいなら自分自身をひとつの株式会社に置き換えて考えてみてはどうだろうか?



●●● モチベーションをマネジメントする ●●●

リーダーがチームのモチベーションをアップするうえで、まず取り入れなければならない考え方、それは「モチベーション・マーケティング」という発想である。

言うまでも無く、マーケティングとは、企業や市場や顧客といった外界を把握するために行う活動である。

「誰をターゲットに」「どんな商品やサービスを」「どこで、いくらで、どのような方法で」提供すれば受け入れられるのかを分析することで、企業は課題を明確化して適切な戦略を打ち立てる。

ここでは、このマーケティング活動を、企業の内に対しても行うべき時代が到来したことを強調したい。

かつては、社員のモチベーション状態を把握する必要性そのものがなかった。

年功序列や終身雇用という仕組みによって、企業と個人がお互いに「縛り合う関係」を育んできたため、「組織への忠誠心」を社員から引き出すことは容易なことだった。


しかし、今は、企業と個人がお互いに「選び合う関係」=人材流動化の時代である。

一度採用した社員であっても、企業がその組織に属するに値する魅力を提供し続けることができなければ、モチベーションを低下させ、やがては組織外への流出を招くこととなってしまう。


リーダーに求められているのは、モチベーション・マーケティングによって、メンバーが組織に「何を求めているのか」「何に満足しており何に不満を抱いているのか」というモチベーションの方向や強弱の状態をしっかりと把握することが必要だ。



●魅力的な目標や報酬を掲げる

V.ブルームの『期待理論』によれば、人間のモチベーションは「目標の魅力」X「達成可能性」で決まるとされている。

企業組織では「報酬の魅力」X「獲得可能性」と置き換えてもいいだろう。

自分にとって魅力のないものに対して、人はエネルギーを使おうとしない。

また、「達成可能性(獲得可能性)」は、「成し遂げられそう」「手に入れられそう」という実感のことであり、この実感が行動の喚起には大切になる。


逆に「絶対に無理だ」と思ってしまう目標などは掲げる意味がない。誰も意欲がわかないだろう。

しかし、達成が簡単な目標でも、それが社会のなんのためにもならない目標であれば、これまた意欲がわかないだろう。

だからリーダーは「目標の魅力」X「達成可能性」を上手に活用すべきだ。

リーダーが、モチベーション・クリエイターになるには、メンバーに対して、目標の魅力を高めるように働きかけを行う必要がある。

メンバーが「やりたい」と思えるような目標を設定してやること、あるいはメンバーがどうしても手に入れたいと思えるような報酬を設定してやることだ。

「やれる」「やれそう」と思えるように、能力を引き出してやる。

そのような支援行動を惜しまないことだ。



●「目標の魅力」を高める処方箋

▼ラダー効果(ハシゴの利用)

上位の目標を示すことで、部下自身の業務を「意味づける」ことは特に重要だ。

人は「意味がない」ことに対して意欲を持ち得ない。

部下が仕事の意味を見失ってモチベーション低下に陥っている場合には、仕事を上位概念でとらえ直させてやることが有効である。



リーダー自身も、部下に目的や背景をしっかり伝えて仕事をさせているか、確認する必要がある。

仕事の意味を伝えるためには、「抽象化」という技術が欠かせない。

ここでは「抽象のハシゴ」という考え方を利用する。

たとえば「リンゴ」を、すこしずつ上位の概念でとらえてみよう。

概念をワンステップ上がると、「リンゴ」は「果物」としてとらえることができる。

もうひとつ上がると「食べ物」という概念に、さらにもうステップ上がると、「人間が生きるために不可欠なもの」という抽象化が可能となる。



これと同じことを仕事に対して行うのである。

「SDV」という仕事は「モニタリング」という概念にもち上げられる、さらに「モニタリング」の上として「治験」があり、さらにその上には「新薬開発」があり、さらに「疾病の苦痛を取り除く薬の開発」というのがある。

「SDV」がとても大変な仕事で、「私は何のためにやっているのだろう?」と疑問に思ったら、「患者の苦痛を取り除く新薬を開発するためだ」と思うと、モチベーションがアップスすることが多い。


リーダーがメンバーの仕事のとらえ方を変えるアプローチを行うことで、仕事への取り組み方や成果は格段に変わるだろう。



●達成可能性を高める工夫が必要

▼マイルストーン効果・・・途中目標を明確に設定する

目標を達成したときの喜びは、次の目標に向けて高いモチベーションを発揮するための原動力となる。

そこで、リーダーには、達成に至るまでの「道のり」をメンバーに示すことが求められる。

目標達成までのプロセスを明確化し、途中途中に「マイルストーン」を置いて小目標を設定させるのである。

何をいつまでに達成すればよいのか、という小目標の達成を積み重ねることが、最終的な目標や成果に近づくことになるからだ。

小目標を設定するうえでは「数値化」「点数化」が有効な手法である。

例えば「3ヶ月でCRF20例分、回収」という目標が与えられたとする。もし3ヶ月先のゴールしか決まっていなければ、メンバーには「まだ3ヶ月先だ」という油断が生じ、スタートダッシュはおのずと遅くなる。

しかし、3ヶ月先のゴールから遡って、「今、何を行動すべきか」「いつまでにどこまで実現するか」を考えれば、目標設定のその日から目標に向かって走りだすことができる。

小目標を周囲に宣言させ、状況をともにモニタリングすることも、達成へのモチベーションを引き出す秘訣である。




▼フィードバック効果・・・取組み結果を評価する

たとえば、プレゼンテーションがうまくなりたければ、自分の姿をビデオに撮って見るのが一番良い方法である。

その他のビジネスでも同様の効果を発揮すべく、リーダーは、適切なフィードバックでメンバーの客観的な評価を伝える必要がある。

「できているつもりの自分」と「実際の自分」のギャップが分かるとモチベーションアップに繋がる。

リーダーは、賞賛するにしても、修正に向けた指導を行うにしても、「正確に、客観的な自分の評価」を信頼してもらう必要がある。

そのためには、リーダー自身が尊敬される仕事の進め方をする。

また、「即時性」も重要な要素だ。

「半年前の会議で、こう言っていたが、あれはよくなかった」と言われても、その指摘を素直に受け止められるメンバーはいない。

「なぜ、そのとき指導してくれなかったのだろう」と思うだけだ。

正確に即時にフィードバックしてくれるリーダーが、メンバーの成長した意欲をかきたて、実際に大きく成長させていく。





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2012年10月10日

組織の目標達成方法

今週は「組織の活性化方法」です。

●(2)組織の目標達成方法を考える


●チームや組織の目標を速やかに達成するポイント、秘訣、コツ

1.そもそも何故、目標を設定し、管理するのか


●まず、そもそも何のために「目標」を設定しているのか、次の課題を検討しながら考えてみましょう。


課題1そもそも何故、チーム目標を設定しているのか

▼MBO(目標管理によるマネジメント)に限らず、一般的に目標を設定し、管理を行う効果は何でしょう?

▼目標設定・管理なしの組織はどうなるでしょうか?

▼目標を持って仕事をするのと目標もなく仕事をしているのでは、どのような違いが出てくるでしょうか?




★目標管理なしの組織は、歩き慣れた平らな道を歩いている状態。

★ 目標管理を行っているのは、初めての階段を登っている状態。

目標を持つ ⇒ どこまで登ればいいのか、という到達点をしっかり見つめるとともに、足元にも意識を集中させて、着実に歩みを運ばなければならない。

到達点を見ながら登るということは、視点を遠くに置くということ。

視点を遠くに置くと広い範囲が見える。

これは、組織全体の業務の中における自分の仕事の意味が把握しやすくなる、ということである。


●惰性で仕事を行うことと違い、目標を持って仕事をすると、自然に力がついてくる。

すなわち、仕事の能力が高まってくる。




■目標管理に役立つPDCA


PDCAで大切なこと


●P・・・プラン、すなわち目的や目標を設定し、それを達成するための計画を立てること

計画は「具体的」に作る。観念的、抽象的なプランは避ける。

目標達成のために必要な手順やスケジュール、資金、技術、資材などをきちんと示しておくことが求められます。


●D・・・ドゥ、すなわち文字通り実行すること。

計画に従って、必要なことを着実に実行していきます。実施状況の点検や修正のために、記録をとりながら仕事を進めることが大切です。


●C・・・チェック、すなわち仕事が計画どおりに進んでいるかどうかを点検、測定すること。予定からずれていたらその原因が何かを考え、必要に応じて進め方を手直ししなくてはいけません。


●A・・・アクション、すなわちひととおり仕事が終わったあとで、計画の実行状況や問題点をチームで検討したり、上司に報告したりすること。

次に行う計画に備えた行動です。

仕事が終わったら振り返り、反省し、次に活かします。それがアクションです。



上記のPDCAサイクルが実践できれば、目標達成がしやくなります。

このサイクルの中では、あとの2つ、すなわち「チェック」と「アクション」が大切です。

「チェック」は計画どおりに進んでいるか測定したり、照合したりする必要があります。

計画と違っていることが分かったら、その程度によっては、プロジェクト活動などを止めて調整・是正することも必要になります。



「アクション」は「ドゥ」とどう違うのか分からないという人がいます。

「ドゥ」は最初に立てた計画の実行・実施であるのに対し、「アクション」は次に行う計画に備えた行動です。


つまり、それまで進めてきたプロジェクトや仕事がひととおり終わったあと、どこが良かったか、悪かったか、どうすれば改善できるかなどを検討・反省し、次のプロジェクトや仕事に活かすのが「アクション」というわけです。

また、「チェック」は進行中のプロジェクトや仕事を予定どおり遂行するための作業なので、点検や手直しなどは部分的なものになります。

これに対して、「アクション」は次の計画のための作業なので、プラン・ドゥ・チェックの全ての段階にわたる全体的な見直しであり、さらにその対策も含んだ作業になります。




■目標設定への参画がやる気を生む

人は、自分で決めたことは積極的に実行しようとしますが、自分が知らないところで決められたことには、意欲を燃やしにくいようです。

その意味で、メンバーにやる気を出させるには、目標設定に参加させることが効果的です。

組織の大目標の設定に全員を参加させられない場合でも、それを達成するうえで必要な個人目標の設定には、個々のメンバーを参画させることができます。

というより、参加させるべきです。

というのは、目標設定への参画には次のようなメリットがあるからです。

(1)目標を設定するための調査や議論の過程で、目標の意義やメリットを理解することができる。目標設定に参加していないメンバーが多いと、それをあらためて説明し、理解させるのに手間や時間がかかる。

(2)目標設定に参画したメンバーは、自分のやるべきことが分かっているので、必要な事柄を自主的に遂行していく。目標設定に参画していない場合は、上司が何をどうすべきかについて指導・支援しなければならないケースが多くなる。


以上をひとことでいうと、目標設定段階からメンバーを参画させると、やる気や自主性が刺激されるために、目標が達成されやすくなります、ということです。





■成功の鍵を握る管理者の役割

目標管理者は、目標達成にあたるメンバーに目標の意味を理解させ、達成への動機付けをします。


●やる気がわかない対応

上位目標がブレークダウンされて、セクションの目標が設定されたら、メンバーはその達成に必要な作業に取りかかることになります。

ところが、設定された目標が常に納得できるものとは限りません。

「これがどうして必要なのか分からないが、上からの指示だから、しかたなくやる」

「この目標はレベルが高すぎて、我々の力には余る。無理な目標を押し付けられても困る。」

というふうに反発したり、尻込みしたりするケースも出てきます。



目標達成への意気が上がらない、ファイトがわかないといった状態です。

こうなると目標達成に取り掛かっても、たいした成果は期待できません。

場合によっては、達成そのものが危うくなってきます。

こんな時、目標管理者がどう対応するかで、状況は大きく変わってきます。

いちばんまずいのは「上の指示だからやるしかないんだ。みんな、やってくれ」といったふうに消極的な姿勢を示したり、「きみたちは会社の方針に不満のか。やる気がないヤツは会社を辞めろ」といったふうに叱りつける対応です。

メンバーは表面上、命令に従いますが、心から納得したわけではないので、仕事にあまり身が入りません。そのため、効率が下がったり、ミスが出たりします。

それでは、メンバーにやる気を起こさせるには、どうしたらいいのでしょうか。




■成功の鍵を握る管理者の役割(2)

いちばんまずいのは「上の指示だからやるしかないんだ。みんな、やってくれ」といったふうに消極的な姿勢を示したり、「きみたちは会社の方針に不満のか。やる気がないヤツは会社を辞めろ」といったふうに叱りつける対応です。

メンバーは表面上、命令に従いますが、心から納得したわけではないので、仕事にあまり身が入りません。そのため、効率が下がったり、ミスが出たりします。

それでは、メンバーにやる気を起こさせるには、どうしたらいいのでしょうか。



●まず、目標の意義を伝える

設定された目標が納得できないのは、設定された目標の意義が理解できないからです。

目標設定のいきさつやメリットなどを理解していれば、目標達成に積極的に携わる気持ちが起こってきます。



●自分のメリットに気づかせる

目標の意義は、いわば大儀です。

大儀とは公的な意義といった意味で、企業の場合には、会社や自分が所属する組織のためになすべき事柄を指します。

人は大儀によってもやる気を起こしますが、もっと強いモチベーションになるのは、自分にとってのメリットです。

個人にとってのメリットとしては、能力向上、刺激とチャンスの拡大、処遇の向上、存在の価値の向上が主なものです。

管理者としては、これらのメリットに気づかせることも、目標を達成するうえで欠かせない役割となります。




■目標達成管理の4ステップ

(1)部下への支援基準を設ける

(2)目標達成計画の進捗状況を確かめる

(3)目標達成計画の点検・見直しを行う

(4)部下に対して必要な支援を行う


目標達成作業が始まったら、最初に行われなければいけないのが、(1)の支援基準の設定です。

達成作業が始まると、遅かれ早かれ、部下を支援しなくてはならない場面が出てきます。

そのときになって、これは支援が必要だろうか、それとも部下に自力で乗り越させるべきだろうか、などと考えているうちに、タイミングをはずしてしまうことになりかねません。




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2012年10月06日

組織力をアップさせる方法

今週は「組織の活性化方法」です。

組織の活性化は、何も企業だけの話ではなく、公共機関でも学校でも病院でも、あるいは一時的な「タスクフォースチーム」でも必要。

「治験の活性化」は「組織の活性化」にかかっています(本当か? 本当です!)


組織を活性化させるには次の6項目を考える必要があります。


●(1)そもそも「組織力」とは何によって左右されるかを考える

●(2)組織の目標達成方法を考える

●(3)メンバーの能力を引き出す

●(4)メンバーのモチベーションをあげる

●(5)チームワークを強化する

●(6)マネジメントを考える


ということで、今日は●(1)「そもそも「組織力」とは何によって左右されるかを考える」 です。




● 組織の力にはさまざまな要素が絡んでくる。

どのような組織構造を持っているか、組織風土がどうか、人事・評価制度、企業理念はどうかといったことが、組織の力に大きな影響を与えてくる。

ただ、企業の存在理由が「社会に対してモノやサービスの付加価値をもたらし、しっかりと利益をあげ、存続していくこと」であるならば、組織の力を構成する要素も、この企業の存在理由を直接支えるものであるはずだ。

すなわち・・・・・

(1)組織はまず、「変化する顧客ニーズ」を見極め、「自社が他社に対して優位性をもって何を提供できるのか」を常に理解し、それに合わせて自らを変化させていかなければならない。

(2)次に、それにもとづき迅速にモノやニーズやサービスを世の中に送り出し、適切な利益を上げなければならない。

これら上記の2つのポイントこそが、組織の力を定義する際に重要な要素となる。

素早くニーズを見極める、そして、そのニーズを満たす。

そのニーズを満たす組織になっているかを見つめ直す。

よって、組織の力とは「組織が自ら変革し、結果を出していく力」に他ならないといえる。


●「組織力=遂行能力×戦略能力」であるとここでは定義する。

組織は何かを(仕事を)遂行する能力と、これからの戦略を考える能力が必要だ。

そして、遂行能力には次の2つのレベルがある。

*第一段階・・・着実に業務をやり遂げ改善していく「業務を完遂する段階」

*第二段階・・・継続的に結果を出し続けていくために人が育ち、組織の至るところで「期待を超える」動きが沸き起こってくる段階

ここで僕たちが目指すのは、もちろん「第二段階」だ。


この第二段階に達する前に、当然ながら第一段階ができているかをチェックする必要がある。

できていますか?

第一段階を満たしているなら、果敢に第二段階を目指そう。

そのためには「モチベーションアップ」と「人材育成」と「マネジメント」が必要だ。(これらは後述。)



●【強い組織と弱い組織の分かれ目】

強い組織と弱い組織の違いはどこから生まれてくるのだろうか?

組織は人の集まりだ。

よって「遂行能力」も「戦略能力」も結局のところ、その担い手は、その組織に属する人に他ならない。

「遂行能力」と「戦略能力」、その掛け算である「組織力」を左右するのも、やはり人である。

結局、「組織力」の差は、その組織に属する一人ひとりの小さな行動様式の違いから生まれるのだ。



全体にとっては小さく見える個々人のレベルでの差異が組織全体で積みあがっていくことにより、根本的な「組織力」の差となって現れてくる。

優れた人が組織内に存在し、彼ら/彼女らがお互いに連携をとりながら組織をリードしていけるかどうかが「組織力」の分かれ目となってしまう。

その優れた人たちは物事をやり遂げ、期待を超える働きをし、そしてまわりの人を育て巻き込んでいくことによって、組織の「遂行能力」を支えていく。

そして常に理屈(ロジック)のレンズを通して物事を理解し、顧客の声に耳を傾けることにより、組織の「戦略能力」を支えている。



強い組織を作る方法 組織の活性化のポイント(4)

【リーダーの役割】

(1)チームを率いるリーダーは経営と現場をつなぎ、組織とそこに属するメンバーがWin-Winの関係を創り出せるか否かの鍵をにぎる最重要人物である。

(2)最強の組織力をつくり、支えていく原動力はリーダーにこそあり、強い組織と弱い組織を分ける分岐点は、組織に属するリーダーの能力に大きく依存している

(3)リーダーは結果を出していく「遂行能力」と、環境の変化に合わせ進むべき方向性を正しく把握・修正していく「戦略能力」という2つの組織の能力を向上させることが必要。リーダーがその組織の「遂行能力」と「戦略能力」を支えていかなければ、強い「組織力」をつくりあげていくことはできない。

(4)中間管理職(リーダー、マネジャー)は上にも下にも横にも影響を与えらえる組織の要である

1)戦略と現場の両方に関われる

・戦略能力と遂行能力の両方に深く関わっている

2)様々な経験・ネットワークを活かすことができる

・新しいアイディアを生み出し、正しい判断を下しながら実践していける

3)資源配分の最適化を図れる

4)次世代のリーダーを育てられる

・ リーダーは自らのやり方・考え方を次の若い世代に伝承し、遂行能力や戦略能力を彼ら・彼女らに埋め込んでいける最も重要な立場にいる。

(5)リーダーに求められるものは「やり遂げること」と「人を育てること」である

そのためになにより注意しなければならないのは、自分自身が成長し、魅力あるリーダーであり続けることである。

(6)「やり遂げる」ために不可欠なポイント

1)ワンランク上で考え、ワンランク下で手足を動かす

2)「聴く力」を鍛える

3)自分の言葉で伝えぬく

4)自らを厳しい環境に立たせる(コミットメントを持つ)

5)「先を読む力」をつける





【遂行能力の高め方】

実際に業務を完遂していくためには、リーダーはそれを明確なプロセスとして行っていかなければならない。

そのプロセスはまさに、戦略を具体的なオペレーションへと落とし込み、実際にメンバーを動かしていく手順である。

(1)完遂のためのステップ

リーダーが業務を完遂するプロセスには、おおよそ次の5つのステップがある。

1)目的を深く理解する

2)確実に伝える

3)具体的な目標・活動に落とし込む

4)遂行させる

5)完了を見届ける


1)目的を深く理解する

● 「何を行うか」よりも「なぜ、それを行うのか」「どのような結果を出せば目的を達成したことになるのか」をしっかり理解することが重要



2)確実に伝える

●「自らの言葉で伝えぬく」を実践する

●メンバーの意見を聞き、共有し、納得させることがメンバーを確実に動かすことにもつながり、使命感を持って物事に当たらせることにつながる。

突然「会社の決定です」と伝えられるのと決定に至る「背景」を説明した上で伝えるのとではその後のチームのコミットメントが大きく異なる。

実は、確実に伝えられたかどうかは、その後の結果を大きく左右することになる。

背景をきっちり説明し、メンバーの質問に答えることで、部下(後輩)に「信頼とコミットメント」が生まれる。その結果、自発的に協力するメンバーが生まれる。

そして、自発的な協力は「期待を超える」成果を出すことに繋がる。



3) 具体的な目標・活動に落とし込む

●具体的な目標・活動に落とし込むステップは、達成すべき目的をチームの誰がいつまでに何をどうやるかといった項目にかみ砕き具体的なワークプランへと翻訳する作業である。

そのためには、自らのチームの強み・弱みを知っていることが必要。

●やり遂げるという職責を負っているリーダーとしては、最悪のケースを想定して、自己責任のもと、対応策を準備しておくことも重要。

最後は自分がひと肌脱ぐといういった気概は常に持っておくべきだ。



4)遂行させる

●「遂行させる」段階においては、決してメンバーに仕事を丸投げせず、絶えずチームメンバーの間を歩き回り、会話をし、メンバーがどんな状況に置かれているかを常に把握する必要がある。

それと同時に「仕事のスピードと質へのこだわり」も求めていく。

目標を高く設定し、メンバーにも多少の無理をさせる。

そして、それを支援しつつ成功させる。

それがメンバーの自信にもつながっていく。

一流の仕事の質を求め、一流の仕事を達成することへの爽快感を味わうことが、メンバーの資質を高めていくことになる。



5) 完了を見届ける

●「完了を見届ける」ステップは、たとえて言うと「描いた龍に眼を入れる」ステップであり、これがきちんと行われてはじめてひとつの業務が完了する。

● 完了したことを見届けずに、別のことへと進んでいくと、すべてが中途半端になる。

●この完了を見届けるということは、メンバーに対してフィードバックをする、また感謝の意を表す絶好の場であることを忘れてはいけない。


完遂のために必要な心得をしっかり理解し、この5つのステップを着実に実践していける「完遂力」を持ったリーダーがチームを率いてこそ、現場におけるやり遂げる力が発揮される。

このようなチームが組織内に多く存在することによって、結果として組織の「遂行能力」そのものが高まり、「組織力」の構成要素のひとつである「遂行能力」の第一段階「完遂する組織」が達成される。



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posted by ホーライ at 05:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 組織の活性化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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