やなか爺「2007年のエーザイによる米MGファーマの買収(買収金額39億ドル=約3400億円)、2008年の武田薬品による米ミレニアム・ファーマシューティカルズの買収(同88億ドル)、2010年に入ってのアステラス製薬による米OSIファーマシューティカルズの買収(同40億ドル)が代表的なものである。」
翡翠「これらの買収には共通するキーワードがある。それは「2010年問題」、「パイプライン」「抗体医薬」の三つである。」
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http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_83625
やなか爺「製薬会社にとってのリスクとベネフィットを考えて、低分子化合物と高分子化合物の開発をバランスよくやっていきたいけれど、低分子化合物はもう研究しつくされた感がある。」
翡翠「でも、「創薬」には欠かせないよね。低分子化合物も。」
◆◆◆◆◆◆(ウィキペデイアより)◆◆◆◆◆◆◆◆◆
創薬(そうやく、drug discovery)とは医学、生物工学および薬学において薬剤を発見したり設計したりするプロセスのことである。
以前は、大半の薬剤が伝統治療薬(生薬)の有効性成分の同定や宝探しのようにして発見されたものであった。今日における創薬アプローチは疾病や感作が分子生物学や生理学の見地で解明された制御機序や、その見地において見出された創薬対象の特性を理解することで薬剤を発見する手法である。
創薬のプロセスは、候補化合物の同定、合成、特徴付け、薬効のスクリーニングおよびアッセイの順に進展する。これらの試験で有用性を有する化合物を見出すと、前臨床試験の医薬品開発プロセスに進む。テクノロジーや生物システムの解明が進んでいるのにもかかわらず、創薬はまだ長期間を要す上に新薬発見の成功率は低い。
創薬に予想もしない恩恵をもたらす可能性を秘めた暗号であるヒトゲノム情報は治療標的のボトルネックを計算機上で排除すると信じられている。
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やなか爺「うん。今後も新薬候補の「スクリーニングとデザイン」がますます重要になってくる。」
◆◆◆◆◆◆(ウィキペデイアより)◆◆◆◆◆◆◆◆◆
早期のスクリーニングで完璧な候補化合物が出現することはほとんど起こりそうもないことである。
たいていは、ある程度の薬理活性をもったいくつかの化合物が発見される。
そしてそれらが共通の化学構造を持つ場合は、単一かあるいは複数のファーマコフォア(w:en:pharmacophore)が見出されることがある。
この時点で、医薬品化学者は構造活性相関( w:en:structure-activity relationshipSAR)を試みて幾つかの性質を改善してリード化合物を仕立てるのである。
その改善とは次のようなものである:
▼選択された標的に対する活性を増大する。
▼無関係の標的に対する活性の低減させる。
▼分子特性が薬に適した性質やADMEの改良を行う。
このプロセスは幾つかの試行錯誤的なスクリーニングの実施が必要となることがある。
その過程において、望ましくは、新しい分子の性質が改良され、In vitro試験や In vivo試験を実施する上で採用された病理モデルの活性の点で好ましい化合物になっていることである。
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翡翠「ねぇ、こう見てくると今後の創薬はIT抜きでは考えられないわね。」
やなか爺「もちろん、そうなんだけれど、実はヒューマンスキルも見逃せない。」
翡翠「どういうこと?」
やなか爺「素晴らしいアイデアはITの中からではなく、今でも「科学者の頭の中」から生まれてくる。」
翡翠「そりゃそうだ。」
やなか爺「製薬企業の研究所が研究者の「直感」に頼らずにシステマチックに新薬の開発を行うとすればするほど、企業間の差異が無くなり、逆説的に「科学者の直感」だけが、差別化の要因になるわけだ。」
翡翠「直感を鍛える方法ってあるの?」
やなか爺「あるね、と断言したい。」
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http://www.happylifestyle.com/article/62
翡翠「経験を積めば積むほど直感が冴える。たとえ「失敗」という経験だったとしても。」
やなか爺「あとは飽くなき好奇心と情熱が必要だ。」
やなか爺「ペニシリンの再発見という事実からも、今もまだ見逃している科学があるはずだ。」
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http://blog.goo.ne.jp/cool-susan/e/6361a62c185ffcad9893a8cd5fafbffa
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フレミングの鋭い観察力がペニシリンの発見を生むことになった。
しかし熟練した化学者の協力を得ることができずペニシリンを精製することができなかった.
ペニシリンは化学的に不安定で精製するのが困難だったのである.
臨床的な動物実験には至らず,研究は約10年もの間放置されることになった.
彼の研究は英国実験病理学雑誌に掲載されたままとなった.
昭和15年になって,イギリスオックスフォード大学の病理学者フローリーと生化学者チェーンがこのペニシリンの作用に着目した.
彼らはともにフレミングが発見したリゾチームの研究を行っていたが,フレミングの論文を読みペニシリンの実用化へと方向を変えたのである.
2人はペニシリンの酸性溶液が低温エーテルで抽出できること,さらにそれを濃縮乾燥させても安定していることを見いだした.
このようにしてペニシリンを分離精製し,化学的に安定な粉末状にすることに成功した.
さらに連鎖球菌,ブドウ球菌,ガス壊疽菌などをマウスに感染させペニシリンを投与すると,死ぬべきマウスが死なないで生存することがわかった.
このように感染症に効果があることが証明された.
この成果は「化学療法剤としてのペニシリン」の論文名で雑誌「ランセット」1940年8月24日号に掲載された。
彼らは分離精製の技術に引き続き,クスリとして大量に生産する方法も開発した.
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翡翠「今日も飽くなき好奇心と情熱と言う武器を携えた科学者が新薬の種を探究しているわけさ。」
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