2006年07月29日

今週のホーライ製薬は「働きながら幸せになる」

■今週のテーマは「働きながら幸せになる」です。


パチョレック池上「働いていて、幸せを感じる瞬間ってある?」

モニ太郎「あるよ。例えば仕事を達成した瞬間。それが小さな仕事だったとしてもね。」

りんご姫「困難な仕事を達成した時ほど、充実感もある。」

捨て猫「ダブルブラインド試験でプラセボに勝ったときとか。」(ウンウン by ホーライ)

べのした「逆にブラインド試験で対照薬(プラセボを含む)に負けたときは、それはもう、お通夜のようになってしまう。」(ウンウン by ホーライ)

有馬街道「自分が開発の一端を担ってたものが世の中に新薬として出たときは、やっぱり嬉しいな。」

バカボン「それはとても分かりやすい幸せな瞬間だ。」



小桑院「治験だと、ひとつの仕事(治験のひとつのフェーズ)が終わるのに、長いと3年位かかるから、それだけに製造販売の承認が得られた時は喜びはひとしおね。」

さくら「なかには基礎のスクリーニングの時からその化合物に付き合ってやってきて、そのまま開発の最後までやっちゃう人もいるので、そうなると10年近くかかるわ。」

博多小町「そうなると、新薬開発の仕事ではまるでハレー彗星のように、ごくたまにしか幸福の瞬間ってこないのかしら。」



カルシファー「もし『新薬の承認』だけが私たちの幸福の基準だとしたら、この製薬業界は不幸のひとだらけよ。だって、成功するよりも失敗する確率のほうが遥かに高いんだもの。」

かぐや姫「だから、そのプロセスの中にも幸福な瞬間を見出す必要があるわ。自分のモラールやインセンティブ、モチベーション維持のためにもね。」

百年の孤独「たとえ治験がプロジェクト的に失敗して、その化合物の開発を断念することになったとしても、その過程で、多くの『達成した瞬間』があると思う。」

Atsu-4「たとえば?」

百年の孤独「たとえば・・・・・・最初はろくに口も聞いてくれなかった治験責任医師と徐々にコミュニケーションが取れて、最後は治験薬の話をできるようになったとかね。」

まきろん「仕事を通じて、自分が成長したと思えることもある。」

フラワー「うん。分かりやすい例としては新人モニターの頃は、たった1冊のCRFのSDVでもヒーヒー言っていたのに、2年も経てば、その分野のことはほとんどカルテから読み取れるようになるとかね。」



ヨ−イチ「自分の成長もそうだけど、後輩の成長を見るのも嬉しいな。」

まひな「特に若い人たちの伸び盛りは、本当に成長が目に見えて早いから、びっくりするくらい。」

デーモン部長「そうそう。まるでコーヒーの樹のようだ。」



トトロ「開発担当者でいると、節目節目が分かりやすくていい。」

ゆーり「はっきりしていることの代表がフェーズだ。今年中にフェーズ1を終わらせ、来年にはフェーズ2に進む、というように段階がはっきりしているので、自分なりにマイルストーンを決めやすい。」

みかん「誰も祝福してくれないなら、自分で祝っちゃえ!と思うこともあるわね。」

港野陽子「治験薬のプロフィールがだんだんペールを脱いで分かってくることにも興奮を覚えるわね。」

パピヨン750「想像以上に効き目があるとか、副作用が少ないとかね。」

ぼつ「でも、その途中って、やっぱり地味な仕事の積み重ねなんだよな。」

デーモン部長「そうそう。まるでコーヒーの豆を挽いているような。」

のん「そういう地味な仕事の中に幸せを見出せるというのは、とても大切なスキル、才能だし、それが新薬の開発のように結果が出るまで時間がかかる職域では必須の能力だと思う。」



薬師寺「ところで、モニターはある意味、一匹狼的なところもあるよね。」

ヨコタテ「そうですね。担当施設における治験の責任は最後まで、その担当モニターにかかっているとも言える。」

織姫「そういう状況で成果が出せる、という個人競技のスポーツに似ているわ。」

みたらし大福「でも、プロジェクトとしてチームの一員という面もあるわよ。」

なつき「施設の治験責任医師やCRCの方とも、連帯感を感じることもある。」

やまちゃん「今では、そういうチームとしての連携がないと、治験は立ち行かなくなっているわ。」

やなか爺「連携プレーにおける幸福感というのもあるぞ。」



ゆみぴー「どの業界もそうだと思うけれど、もっと長い目で見れば、基礎から開発、製造、販売、という上流から下流に川が流れていくような連綿とした仕事でもある。」

翡翠「その一員でいられる、という安心感や信頼関係も、一種の幸せ状態と言えるんじゃないかしら。」

ひで「逆に、それが無いとやっていけない。そういう組織、チームでありたいな。」(まったくで。 by ホーライ)
ラベル:製薬会社 幸福論
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2006年07月22日

今週のホーライ製薬(7月22日)

■今週のテーマは「モニタリングチームのリーダーに必要なこととは?(その2)」です。


(先週からの続き)

ヨネヤマ「モチベーションマネジメントって、例えばどんな?」

ちゃちゃ「基本はしっかりと『褒める』、つまりメンバーを認めてあげる、ってことじゃないかな。」

黒丸「きちんとした仕事をしたら、それなりに褒める、って結構大切だと思う。何をやっても何の反応も無かったら、人間、誰もがくさっていくよ。」

フロリス「具体的には、目標症例数を予定より早く達成したモニターをきちんと言葉で褒める、とか。」

さら「そうね、そういうところがモニタリング部門のリーダーとして特有なスキルだと思うわ。」



かずさ2号「ほかに、モニタリング部門のリーダーとして必要な特異なスキルってあるかな?」

みっちーK「モニターは出張が多くて、全員が一度に顔を合わせることが他の部署に比べて低いわよね。」

トモチカ「そうね。よくて1週間に1度位じゃないかしら?」

ken2「そうなると、リーダーはチームメンバーの体調を見抜く力とか意思疎通を弱めないようにするコミュニケーション力とか、全体を見渡す力が必要になってくる。」

吉野川みなみ「確かにね。今はメールがあるけれど、メールだけでは体調までは分からないわ。その人の声のトーンや顔色、歩き方などで、あ!あの人、今、疲れているな、とかね。そんなところで気づくのよね。」

さりさり「そういう時には、その人の仕事を少しセーブしてあげるとか、他の人にSDV等をサポートしてもらうという配慮が欠かせないね。」



ZOO(ズー)「プロトコルからその治験のキモを見つけるスキルも必要だ。」

ペイン「そうそう。この治験ではここがネックになりそうだから気をつけないといけない、とか、この治験はここを押せば、登録が早くなるな、ということを見抜くセンスだね。」

アブラハム「そういうセンスを身に着けるにはどうしたらいいのかな?」

薬作り職人「まずは、絶対的に経験がものを言う分野だと思う。」

おきょう「そうね。でも、経験だけでは駄目だわ。ただ、5つのプロトコルを担当したことが有ります、というのではね、駄目だと思うわ。」

へい太郎「いつも、自分が担当しているプロトコルの問題点や課題を自分で発掘する問題意識や気づく力が必要だ。」

ゆ「そういう訓練を通して身に着けるセンスだね。」

あんころ「・・・・・ということは、そういう仕事のセンスは生まれつきのものではない?」

デーモン部長「まぁ、生まれつきプロトコルの裏を読むセンスを持って生まれてきたのは、わしくらいだろう。」(・・・らしい)



Binobin「総括報告書の知識或いは作成経験も必要じゃないかしら?」

ゆうこ「有ったほうがいいわね。最終的に自分たちはどういうデータを集めようとしているのか、どうデータが集計されるのかが分かっていると治験中から気をつけるようになるわ。」

ムーミン「それがプロトコルを読むときのセンスにも繋がるわね」

パチョレック池上「DM(データマネジメント)の知識も無いよりは有ったほうがいい。」



アロウ「現場のモニタリング力を強める方法を知っているのもリーダーの条件だ。」

かりん「机上の空論では何事も前に進まないわね。」

アーリータイムズ「GCPのグレーゾーンやプロトコルに記載されていないことをどんどん即断即決していかないと治験は進まない。」

おかめ「判断力と決断力、そして行動力。」

通りすがりのお方「的確な判断力のためには正しい情報とロジカルな思考ができること。」

りら「即決できる位の判断力を持つには自信も必要だわ。」

なつきさんのお嬢さん「一度決めたら果敢に行動するために勇気も欲しい。」

チビ姫「あとは治験の仕事をしているのだから、言うまでもないけれど、倫理観や創薬ボランティアの安全性を第一に考えられることも不可欠だわね。」




●モニタリング部門のリーダーとして必要な特有スキルや経験


・メンバーをしっかりと褒める

・チーム全体を見渡す力

・コミュニケーション能力

・プロトコルからその治験のキモを見つけるスキル

・問題意識、気づく力

・総括報告書の知識或いは作成経験

・DMの知識

・モニタリング力を強める方法を知っている

・判断力、決断力、そして果敢な行動力

・言うまでもないが、倫理観や創薬ボランティアの安全性を第一に考えられること


このテーマは来週にも続くかもしれません。
ラベル:製薬会社
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2006年07月16日

今週のホーライ製薬(2006年7月16日)

■今週のテーマは「モニタリングチームのリーダーに必要なこととは?」です。


メタルナイト「臨床開発、特にモニタリング部門のチームリーダーに必要なスキルや行動にはどんなものがある?」

よっきゅん「そもそもモニタリング部門のチームリーダーはどんな仕事をしてるの?」

ブライアン成田「それは会社によって様々だね。」

ふじおねえ「純粋にモニタリングだけを行っていればいい会社も有るし、モニタリングだけでなくプロトコルの作成から治験薬概要書の作成まで行う会社も有るわ。」

震電「この違いは会社の「臨床開発」に対する考え方の差でもあるし、効率化に対する考え方の差でもあるね。」

kaizer11「それに人手が無いから、ということも当然、有るよ。」



プリンセス・オーロラ「じゃ、ここでは単純にモニタリングを中心に行うチームを考えましょう。」

しまうま「単純にモニタリングを行う、と言っても、決して単純じゃないよ。」

デーさん「まずは、どんな仕事が考えられか列挙してみましょう。」




ルーシー「治験を予定どおりに始め、予定どおりに終わらせる。しかも治験の質が高い。」

ルパン三世「これがなんと言っても一番の仕事だよね。」

こさめ「この一番目の仕事(目標)を達成するために必要な事柄としては・・・・。


・チームメンバーのモニターの皆さんが仕事をやりやすいにように環境を整えてあげる。

・メンバーが目標を達成できるように方策を考えてあげる。その方策を実施しやすいように具体的に動く

・メンバーが挫けそうになったらみんなで助けることを考える

・全施設の治験実施状況を把握し、予定との乖離を防ぐ方法を考える

・メンバーのモチベーションを維持し続ける方法を考え、実行する


・・・・・・・という感じかな。」




スナフキン「上の多くが「●●を考え、実行する」とあるけれど、もちろん、これら全てをリーダーが一人でやるわけじゃないね。」

くりこ「そりゃそうだ。いくらリーダーと言っても体はひとつ。」

大黒「チームメンバー全員が『リーダーシップ』を発揮しないといけないと思うな。」

社長秘書「そうね。『船頭多くして、船、山登る』ではいけないけれど、メンバーの自発的な協力は不可欠だわ。」

るみ子の酒「そうなるようにメンバーに働きかける、というのもリーダーの大事な役割ね。」

オチケン「じゃ、まず最初に必要なリーダーのスキルは『メンバーに自立してもらコミュニケーションが取れる』ということかな。」

十条「そういう思考回路が必要だということでもある。」

JOYママ「仕事の依頼方法も変わるわよ。『これこれをやって』と言う指示方式から『これをうまく進めるにはどうしたらいいと思う?』という質問形式になるといいわね。」



ぷか「コミュニケーションスキルも大事だけど、メンバー全員をゴールまでずっと引っ張っていくことも大切じゃない?」

カッコ亀井「うんうん、とっても大切だ。つまり『ビジョンが描ける』ということだね。」

MT「そのビジョンをメンバー全員が共有、共感、賛同してくれないと困るわ。」

ぽちりん「みんなのベクトルの向きが揃っていないと、力が分散して、非効率的になるわね。」

BECK「・・・・・・と言うことは、そのビジョンに向かって、みんなの意識を向けるスキル、っていうことですか。」

ハレ〜「その方向付けに大切な要素として『モチベーションを上げる』、つまりモチベーションマネジメントみたいなものがリーダーのスキルとして必要だと思う。」



「モニタリングチームのリーダーに必要なスキル」


・メンバーに自立してもらコミュニケーションが取れる

・ビジョンが描ける

・モチベーションマネジメントができる



ヨネヤマ「モチベーションマネジメントって、例えばどんな?」

ちゃちゃ「基本はしっかりと『褒める』、つまりメンバーを認めてあげる、ってことじゃないかな。」

黒丸「きちんとした仕事をしたら、それなりに褒める、って結構大切だと思う。何をやっても何の反応が無かったら、人間、誰もがくさっていくよ。」

フロリス「具体的には、目標症例数を予定より早く達成した、とか。」

さら「そうね、そういうところがモニタリング部門のリーダーとして特有なスキルだと思うわ。」

かずさ2「ほかに、モニタリング部門のリーダーとして必要な特異なスキルってあるかな?」


(このテーマは次週にも続きます。)


◆架空の製薬会社『ホーライ製薬』

◆医薬品ができるまで

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2006年07月01日

▼今月のテーマは「医薬品産業で働く人に必要なスキル」です(その1)。

十条「医薬品産業界で働く人に必要なスキルを話し合えって、シャチョーが言っていたけれど、どうよ?」

JOYママ「ひとことで医薬品産業と言っても、いろんな職種があるからね。」

ぷか「それに、そもそもこの業界で働くために必要な特別なスキルって有るのかしら?」

カッコ亀井「うむ。シャチョーのことだから深く考えずに、なんだか分からないが、考えてみようか。」

MT「そうね。どんな結果が出るか、楽しみだわ。その結果、私はこの業界に向いていませんとかって、ね。」



ぽちりん「まず、医薬品業界というおおきなくくりとしてどんなことが要求されるかしら?」

BECK「正確さ、じゃないかな。」

ハレ〜「病院や調剤薬局の薬剤師には特に必要だね。」

ヨネヤマ「製造部門で働く人にも必要だよ。」

ちゃちゃ「分析を担当している人にだって、もちろん必要だ。」

黒丸「そうだね。人体に直接影響を及ぼす『薬』を扱っている限り、どの部署で働いていても、正確さは欠かせない特徴だと思うよ。」

フロリス「それでいて、大胆さも欲しいわ。」

「なるほど。大胆に発想して、緻密に計算する、ということも基礎研究や開発では不可欠だ。」

「基礎をやっている人なら、特に楽天家のほうがいいと思うな。」

「そうかな?」

「うん、だってさ、何千、何百の化合物の中から、これは!というものを探し出すには、あのデーモン部長のように超楽天主義じゃないとやっていけないよ。」(うんうん by ホーライ)

さら「忍耐強さも必要かしら。」

かずさ2号「ここまではスキルと言うより、性格的な話だね。」

みっちーK「そうね、医薬品業界に向いている性格かしらね。」



トモチカ「対人スキルはどうよ?」

ken2「必要だね。」

吉野川 みなみ「病院や薬局の薬剤師もそうだし、MRやモニターならなおさらだわ。」

さりさり「薬局の薬剤師やCRCの人たちは患者さんに薬の使用方法や気をつけないといけない副作用を分かりやすく伝える技術が必要で、それって、結構、難しいものがあるよね。」

ZOO(ズー)「そうだね。特にお年を召した方が多い治験や病棟などでは普通以上にコミュニケーション能力が要求される。」

ペイン「たんに対話レベルではなく、相手の表情やしぐさから何を望んでいるのか、要求しているのか、を感じ取ることも必要だ。」



アブラハム「MRやモニターにとっては、忙しい医師に簡潔に要点だけを話し、必要なことを聞き出すスキルも欲しいね。」

薬作り職人「ときには交渉能力も必要になってくる。」

おきょう「そうそう、特に医師に対する治験の登録促進とかCRFの作成依頼とか・・・・」



へい太郎「スキルとは違う話になるけれど、信頼される人、という要素も大事だと思うな。」

ゆ「うん。信頼できそうもない怪しげな薬剤師から薬を貰いたくないな。。。。」

あんころ「信頼されるためには何が必要?」

Binobin「う〜〜〜ん、たとえば、知識。」

ゆうこ「うん。薬に対する知識。患者さんにが質問したことに対して速やかに正しく伝えられるレベルの知識が無いと、信頼されにくいね。」

ムーミン「『落ち着いていること』っていうのは?」

アロウ「なるほど。知識だけでなく行動や見た目も大切だね。」

かりん「となると、清潔感も大切、と。」



アーリータイムズ「あとね、結構、文系にも近いスキルも必要よ。」

おかめ「例えば?」

通りすがりのお方「薬事法、GCP、GLP、GMP、GPSP・・・・・・などなどの法律を読みこなさないといけない。」

デーモン部長「うっうっう、アタマが痛い・・・・・・・」

キャサリン立川「私は眠くなるわ。」



りら「さて、そうなると、医薬品業界の人は大雑把に言って、どんな人なの?」

なつきさんのお嬢さん「正確さを重んじ、大胆に発想し、緻密な計算ができる人。」

チビ姫「どちらかと言えば楽天主義者のほうがよくて、しかも忍耐強い。」

パチョレック池上「コミュニケーション能力に優れていて、落ち着きがあり、信頼されていること。」

モニ太郎「そして、清潔感漂う文学者」


デーモン部長「一体、誰があてはまるんじゃ?」




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◆医薬品ができるまで

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2006年06月17日

今週のホーライ製薬

★今週のテーマは「製造物製造責任とモニターのセンスとCRCの協力」


キーワード
『製造販売承認の承継・開発品の導出・共同開発・海外先行品・安全性情報・データマイニング』


トモチカ「エレベーターが問題になっているわね。」

ken2「幸い、我が社は階段しかないので、エレベーターの事故には免れている。」

吉野川 みなみ「あのエレベーターの事故ではメンテナンス会社間での情報交換が不十分だったみたいね。」

さりさり「薬の場合も、そんな心配って有るかしら?」

ZOO(ズー)「有り得るね。例えば製造販売承認を他社から承継する場合がある。そんな時にきちんと医薬品の製造方法や分析方法がきちんと引き継がれているかどうか、という問題が有る。」

ペイン「開発の段階で有り得る。臨床開発の途中で他社に導出することもあるから、そういう場合も注意が必要だ。」

アブラハム「共同開発の場合も、開発先同士の間で安全性情報が素早く、十分に行き渡るか、あるいはそのようなシステムになっているかが、問われる。」

薬作り職人「海外で既に販売されていたり、治験が先行しているような場合は、海外からの安全性情報がきちんと日本に届いているか、それをきちんと評価できるようなSOPができているか、ということも有る。」

おきょう「海外で既に販売されていると膨大な安全性情報が毎月届くわ。」

へい太郎「そうだね。対象となる有害事象がその薬との因果関係を無関係そうでも報告してくるね。」

ゆ「とりあえず報告しておけば、あとで何か有ったとしても責任を果たした、と言えるから・・・・・。」

あんころ「そんな膨大な安全性情報の中から、重要な情報を取り出す作業も大変だ。」

Binobin「データマイニングしていかないと、見逃してしまう。」

ゆうこ「考えてみれば、皮肉な話よね。念のために取り合えず報告しておこうという情報が逆に、重要な情報を発見しにくくしている感じだわ。」



キーワード
『治験中の有害事象・患者日誌・臨床検査の異常値・モニターのセンス・CRCの協力』


ムーミン「日頃の治験の場合にも、同じことが言えると思うな。」

アロウ「どういうこと?」

ムーミン「例えば、ある治験で『患者日誌』をつけているとする。」

かりん「『患者日誌』はよく使うわよね。」

ムーミン「その日誌に、患者さんが『頭が重い』とか『ボーとする』というようなことが結構、書いてある。」

アーリータイムズ「うん。患者さんの治験中は特に自分の体調に注意を払うから、何か、有ったら、何でも書いてると思う。」

おかめ「それはそれで大切なことだわ。」

通りすがりのお方「もちろん、そのとおり。だけど、その中から、副作用かも知れないものを注意深く拾っていくのは、モニターのセンスにもかかってくると思う。」

りら「そうね。SDVをした時に、医師が有害事象として拾っていないことが患者日誌にはあるわ。」

なつきさんのお嬢さん「製薬会社としても、なるべく副作用が少ないほうがいいと考えているんじゃないかしらん。」

チビ姫「考えているというか・・・・・・そう願っている。」

パチョレック池上「医師も、こんな症状はよくあることだから、いちいち、有害事象に上げない、という人もいるかもね。」

モニ太郎「そんな時に頼りになるのは、モニターのセンスとCRCの協力だ。」

りんご姫「ちょっとした異変から重大な副作用を発見したことも有るわよ。」

捨て猫「検査値に、異常値が有った時に、医師に有害事象かどうかを確認するのも勇気がいる。特にモニターに成り立てのころわ。」

べのした「どんな小さな異変も見逃さないぞ、という心がけと普段からどれだけ治験薬について勉強しているか、それがモニターのセンスになるんじゃないかしら。」

デーモン部長「そのとーりじゃ!コーヒーのセンスも一緒じゃて。つまり・・・(以下、略)」




◆架空の製薬会社『ホーライ製薬』

◆医薬品ができるまで
posted by ホーライ at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする