2012年06月12日

最近の治験環境(臨床研究・治験活性化5か年計画2012の件)

今日は「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」を見ます。

「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」

ちなみに、上記のスライドの2ページ目に「治験届提出の推移」が出ていて、それを見ると、あたかも「新たな治験活性化5か年計画」のおかげで治験届が増えていると主張しているようですが、そうですかね?

私は、どちらかと言えば「治験のネタ」が製薬会社・ベンチャー企業で増えてきたからだと思えるのですが・・・・・・。

まぁ、それはさておき、「1.9年間の活性化計画を踏まえたさらなる 飛躍と自立」はとても良いことです。

(1)症例集積性の向上

(2)治験手続の効率化

(3)医師等の人材育成及び確保

(4)国民・患者への普及啓発

(5)コストの適正化

(6)IT技術の更なる活用 等


なかでも、今後、飛躍的に伸びることが期待されるのは「(6)IT技術の更なる活用」ですよね。


<短期的に目指すこと>

・IRB等の業務のIT化

・EDCの利用の促進

・リモートSDV実施に向けた調査、研究


<中・長期的に目指すこと>

・病院情報システムとEDCとの連動への取組

・SS-MIX標準化ストレージやCDISC標準の導入の検討

・クラウドコンピューティングの活用等についての検討

・一定のルールを設けた上での、大規模医療情報データベースの在り方の検討


私たちが接している治験の現場としては「EDCの利用の促進」と「リモートSDV実施に向けた調査、研究」、「クラウドコンピューティングの活用等についての検討」が仕事に直結しています。

*クラウドコンピューティングとは・・・ネットワーク、特にインターネットをベースとしたコンピュータの利用形態である。ユーザーはコンピュータ処理をネットワーク経由で、サービスとして利用する。

参照サイト
 ↓
「クラウドコンピューティング」



なお、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」のスケジュール(案)としては、今年の8 月下旬頃には「「臨床研究・治験活性化に関する検討会」にて「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」アクションプラン(原案)の報告。」を予定しているようです。

また「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」アクションプラン 作成例も紹介されています。
 ↓
「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」アクションプラン 作成例



大いに期待しましょう!



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医薬品ができるまで(治験に関する話題)

ハードボイルド・ワンダーランド日記

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2012年06月01日

臨床研究・治験活性化5か年計画2012に対する意見(10)

今週は先週に引き続き「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見について」ということで、治験の活性化5ヶ年計画に対するパブリックコメントうについて見ていきます。
   ↓
臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)」に関する意見の募集について寄せられた御意見について


そもそもこれは、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012案に関する意見の募集について」によせられたパブリックコメントです。。



■■■■■■■■■■

「開発が進みにくい分野への取組の強化等」に関するコメント   ★★★=コメントです。


★★★国立保健医療科学院の臨床研究情報や独立行政法人医薬基盤研究所のサイト検索、一般社団法人日本医薬情報センター、公益財団法人難病情報センター、いずれにも出てこない疾患がないよう、窓口の網羅ができると心強い。
 
  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「希少・難治性疾病等の治験に関する情報提供」について記載しており、今後、計画に基づき取り組んでいきます。



★★★研究資金を様々なところから集めるのに研究者は苦労しています。

各研究資金の使用できる範囲および期間の拡大および複数の資金での雇用など、柔軟な運用体制を整備することは極めて重要とおもいますので、こうした検討を短期的に行うことを明言化していただきたいと思います。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「厚生労働省・文部科学省が実施している整備事業や研究費については、それぞれの役割・機能を明確化した上で、効率的に資金配分を行う。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。




★★★臨床研究中核病院や早期・探索的臨床試験拠点医等以外での取組みとしては、継続的に予算を確保される等の仕組みによる若手研究者が定着できる環境整備が必要です。

「厚生労働科学研究費等において、医師主導治験への更なる支援を行う」ことも重要です。


  ↓(回答)

計画には、「厚生労働科学研究費等において、医師主導治験への更なる支援を行う」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。





『小児疾患、希少・難治性疾患等への取組』に関するコメント   ★★★=コメントです


★★★「患者数が少ない等の理由により製薬企業が開発に着手しない医薬品・医療機器を対象とした臨床研究・治験に対して、財政上の支援の充実を図る。」については、できる限りの支援をすべきである。
 
  ↓(回答)

計画には、「患者数が少ない等の理由により製薬企業が開発に着手しない医薬品・医療機器を対象とした臨床研究・治験に対して、財政上の支援の充実を図る。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。




★★★「臨床研究に関する倫理指針」及び「疫学研究に関する倫理指針」の境界部分を明確化とあります。

境界部分を明確化することは、各施設で努力していると思いますが、現実的は、あいまいな研究は多数あり困難と思います。

倫理指針が多数あってそれによって見解がちがうものもあり、かえって混乱を生じています。

乱立している指針を1つの指針で統一することで、被験者保護を明確にすれば、臨床研究・疫学研究の分類に拘泥することなく活用しやすくなると思います。


  ↓(回答)

計画には、「「臨床研究に関する倫理指針」及び「疫学研究に関する倫理指針」における指針間の関係を見直し、臨床研究を実施する際により活用しやすい指針となるよう検討する。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。




★★★「希少・難治性疾患などの治験情報に関しては、国立保健医療科学院の臨床試験情報ポータルサイトにおいて、様々なウェブサイトの提供情報を集約し、「希少がん」「希少疾患」「難治性疾患」というキーワードを用いても検索できる体制を構築することが望ましい。」

  ↓(回答)

今後、アクションプランを策定する際の参考にさせて頂きます。






『その他のご意見』   ★★★=意見です


★★★これまで、治験活性化5カ年計画を行なってきているが、わずかな進歩が見られるのみであり、飛躍的な活性化は得られていないのが現状である。

我が国での臨床研究・治験活性化を目指すためには、現状の把握・問題点を浮き彫りにしてそれに対する具体的解決策・対策を立てること、またそれを誰がどうやって実践し、評価、見直しをしていくか?という実践的な計画を立てる必要がある。

本計画で最も欠如していることは、誰がこのような計画を実践し、誰が評価、見直しをやっていくか?という具体的な案が欠如していることである。

厚労省が中心になってやっていくのか、研究開発振興課が中心となっていくのか?他の課とどのような連携をとっていくのか?国立がん研究センターや国立循環器病センターの役割はどうなるのか?など、計画をどうやって実践、またそれをしっかりとモニター・評価をするしくみについても検討すべきである。

  ↓(回答)

今後、アクションプランの策定にあたっては、可能な限り実施者の特定を行う予定です。



★★★現状での問題点と改善案について

問題点

1. ここ5〜10年間で、治験総数、治験症例数ともに、韓国、中国に追い抜かれている。

国際共同治験も日本が仲間はずれにされることが多い。

(ア) 治験のコスト高の問題が原因。治験コストは韓国の2倍、中国の5倍である。

(イ) 日本では英語プロトコールで治験ができない

(ウ) 人材育成(医師、CRCなど)がすすんでいない


2. 日本発の創薬が極めて減少していている

(ア) 産官学連携ができていない

(イ) 企業の開発力の低下

(ウ) 民(患者)の参加意識が少ない


日本の臨床研究・治験の現状は、危機的状況にある。

欧米諸国からは、既に10年以上の遅れをとっていると言っても過言ではない。

最近のグローバル臨床試験(治験以外の国際共同試験にも参加していない)からは、置いていかれ、治験レベルでは、韓国、中国にも抜かれ、分子標的薬剤の時代になってから、日本からの創薬が全く途絶えた状況になり、また、世界100カ国以上で承認された薬剤が日本で使えないなど、我が国の臨床研究・治験を含めた薬事行政全てが先進国はおろか、発展途上国以下のレベルにまで成り下がってしまっている。

この現状をしっかりと、我々は見据えて、何が原因であり、どのような改革を行うべきか、危機的意識をもって取り組む必要がある。

改善案(計画案に記載のない改善案)

1.無駄な治験の排除 国際共同治験からはずされた結果、欧州・アジア諸国にて承認された後、改めて日本で治験を開始するという事例が多い。

この場合は、最低限の治験にするべきであるが、「日本人のデータ」に固執するあまり、時に何千例規模の無駄な(海外では全く評価されない。Major journalにも相手にされない)治験をしている現状にある。

このような治験は、企業側にとっても無駄な治験費用の排出、国側にも無駄な審査時間・費用の排出、医療機関側には、無駄な労働時間の排出、患者側にとっても、ドラッグラグにしかならない。

これまで日本で行われた無駄な治験(日本で治験をやったが、海外での治験結果と何ら変わらなかった事例、Major journalにアクセプトされなかった事例)を徹底的に洗い出し、無駄な治験をやらないようにするべき。

海外で既承認薬を日本で新たに治験を開始する場合には、第二相試験以降の治験が本当に必要であるのか?

PMDAと企業との2者間のみで議論するべきではなく、研究者・患者側を交えた公開の場で議論をするべき。

無駄な治験を排除することは、企業にとっても、研究費を新たな治療開発費に投入できることにもなるし、医療者(研究者)のモチベーションが向上し、患者はドラッグラグに苦しむこともなくなる。


2.評価体制のシステム作り

臨床研究(試験)・治験に対する評価システムに関しては、我が国では具体的なシステムが欠如している。

以下のシステム(組織づくり)が必要臨床研究:

現行では、年1度の厚労省、文科省科研費の発表会、研究結果報告書による調査という低レベルな評価制度でしかない。

研究者による互いに評価するPeer Reviewシステム方式の構築。

例えばがん領域研究に対しては、他領域の研究者(循環器など)が具体的評価を行うなど。

毎年何回か開催し、報告書も作成する。

治験:外部評価(FDA・NCIから招聘、EMEAから招聘、海外の研究者、患者代表、医療業界以外の企業人などをメンバーに含める)による具体的な評価制度の策定。







★★★これまでの活性化の取組をベースに、単に延長で終わることなく、さらなる飛躍となるような計画とその実行にしてもらいたい。

そのためにも今回の臨床研究・治験活性化5か年計画2012が実施された5年後の姿を明確にすべきである。

5年後に医療機関がどのようになっているか、具体的な数値目標(臨床研究をどれだけ実施しているか、臨床研究の論文がいくつ掲載されているかなど)を設ける必要があると思われる。

また、今回の計画の進捗の管理、評価を毎年行うなど、成果を評価する仕組みとそれを行う外部機関等を設置し、評価は公表されるべきだと考える。

  ↓(回答)

今後、アクションプランを策定する際の参考にさせていただきます。



■■■■■■■■■■



さて、いかがでしたか?

先週と今週の2週に渡って「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見」について見てきました。

様々な意見があり、それはそれで貴重だと思いますが、もっと大事なことはそれらを実践にどのように活かしていくか、です。

それと、今回の「意見」は「当局」に向けられたものだと考えがちですが、実は、私たち(民間企業・製薬業界)に向けられたコメントとも受け止める必要があると思います。

これらのことを「他人ごと」として見るのではなく、「当事者」として見て、考えることが重要です(当事者意識が不可欠)。

私たちの努力不足で発生している問題も多いと思います。(例えば、「サンプリングSDVの実施」等)



当局や活性化計画、ガイドラインを批判するだけではなく、「じゃ、私たちにできることは何?」という考え方が大切です。

今後も他人任せではなく、自分に向けられた課題として取り組んでいきましょう。

そして、最後に、「患者の視点」を忘れずに。


今後の治験の活性化は僕やあなたの肩にかかっています。

せっかく、この世に生を受けたのですから、生きていた証が欲しいじゃありませんか。

そのためにも。ね?






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2012年05月31日

臨床研究・治験活性化5か年計画2012に対する意見(9)

今週は先週に引き続き「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見について」ということで、治験の活性化5ヶ年計画に対するパブリックコメントうについて見ていきます。
   ↓
臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)」に関する意見の募集について寄せられた御意見について


そもそもこれは、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012案に関する意見の募集について」によせられたパブリックコメントです。。



■■■■■■■■■■

『臨床研究・治験の実施体制の整備』に関するコメント   ★★★=コメントです。


★★★治験や臨床研究を推進する上でいくつかの核となる機関を設定することは理解できる。

ただ、様々な省庁からの事業が混在する中で、機関整備を含む事業が特定の医療機関のみに集中している感がある。

しかし現在の公募制では、実績がありすでに体制整備ができている機関が新規事業の受託に有利であり、資金が集中している印象を受ける。

特に治験中核・拠点事業と、橋渡し研究支援拠点、早期・探索的臨床拠点、臨床研究中核などを別個に選定することは、一部の機関への資金集中となりうることを懸念する。

また、日本の開発推進に関する重要な意見交換や議論も、これらの機関関係者を中心とした限られたメンバーのみで行われてきた感を持っており、結果的に施設間格差を拡大していることにつながってきたとの印象が拭えない。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

各種事業における実施機関の重複については、それぞれの事業の目的を踏まえ、適切に対応しています。




★★★橋渡し研究支援推進プログラムにおいて、対象と考えられる疾患が希少であってもバックアップされるような支援を希望。

  ↓(回答)

今後、第2期プログラム「橋渡し研究加速ネットワークプログラム」では、計画にも記載さているとおり「「橋渡し研究支援推進プログラム(平成19年〜23年度)」において整備してきた橋渡し研究支援拠点のシーズ育成能力を強化するとともに、恒久的な拠点の確立を促進する。」こととしており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。



★★★「今後は下記の拠点等を整備する事業により、医師主導治験や質の高い臨床研究を推進し、日本発の革新的な医薬品・医療機器の創出を目指す」ことに強く期待します。

また、拠点ではない施設においても、チャレンジできるようになることを願います。

● 橋渡し研究支援拠点

橋渡し研究への支援は、本拠点によるもの以外にも必要です。

● 早期・探索的臨床試験拠点

遠位型ミオパチーは前述のシアル酸補充療法のほか、日本の研究グループが実験モデル動物においても最先端を走っており、薬の候補物質を発見しやすいため、「日本発の革新的な医薬品・医療機器の創出を目的に、世界に先駆けてヒトに初めて新規薬物・機器を投与・使用する」ためのシーズを有していることになります。

● 臨床研究中核病院

遠位型ミオパチーでは、前述のシアル酸補充療法の治験、また日本の研究グループが最先端を走る実験モデル動物を使用しての薬の候補物質探索結果の臨床への応用において、まさに「我が国で実施される臨床研究の質を薬事承認申請データとして活用可能な水準まで向上させる」、また「早期・探索的臨床試験や市販後の大規模臨床研究等も含めた国際水準(ICH-GCP 準拠)の臨床研究や医師主導治験」のすみやかな実施が期待できます。

● 日本主導型グローバル臨床研究拠点

患者数の少ない疾病には、グローバルな臨床研究が必要です。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「医師主導治験や質の高い臨床研究を推進し、日本発の革新的な医薬品・医療機器の創出を目指す。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。また、整備事業としては、計画に記載した拠点を対象としますが、本拠点以外による支援も必要である旨、今後の参考にさせて頂きます。



★★★「シーズ探索においては、自施設のみならず、全国的に広く検索する。」とある。

文部科学省と連携して、大学が所有するシーズすべての洗い出しを行ってもらいたい。

さらにそれらのシーズを評価し、関係者が確認できる仕組みを構築してもらいたい。

大学等の各施設にあるTLOは一元化することにより、企業からアプローチがしやすくなると思われるため、一元化を行ってもらいたい。

(参考:ホーライ記載⇒TLOとは・・・Technology Licensing Organization(技術移転機関)の略称です。大学の研究者の研究成果の特許化し、それを企業へ技術移転する法人であり、産と学の「仲介役」の役割を果たす組織です。大学発の新規産業を生み出し、それにより得られた収益の一部を研究者に戻すことにより研究資金を生み出し、大学の研究の更なる活性化をもたらすという「知的創造サイクル」の原動力として産学連携の中核をなす組織です。)


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・・・・・・・ということで、『臨床研究・治験の実施体制の整備』でした。

治験の実施体制については、ICH-GCPが導入された10年前から比べたら、雲泥の差があるくらい、良くなりました。

あとは、関係者各位の創意工夫次第だと思います。

また、何度も言っていますが、「キモ」は「情熱を持っている人」をいかにして育成するかにかかっています。

あるいは、既に「情熱をたぎらせうている人」を治験の実施体制の中に参加させることです。






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「それぞれの拠点等の位置づけの明確化と質の高い臨床研究等の推進」に関するコメント   ★★★=コメントです。



★★★臨床研究中核病院の役割として@国内治験を担う人材の教育、A地域の治験普及の活性化に貢献する機能、の2点を備えてほしい。

  ↓(回答)

臨床研究中核病院の機能については、治験に限られるものではないものの、御指摘のような機能が含まれるものと考えています。




★★★「成功例を提示する」には、遠位型ミオパチーは最も近い位置にいます。

また、拠点等でなくても、臨床研究等の推進は重要です。案に記載されている事項の検討を積極的に進めるべきと考えます。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

整備事業としては、計画に記載した拠点を対象としますが、今後、拠点以外でも取組が進められることが重要と考えています。




★★★再審査期間中は市場における新製品の有効性や安全性について迅速で正確な情報が最も必要な時期であり、情報の収集と伝達を製薬企業に依存せずに、臨床研究の一環と位置づけて医師主導の調査も実施できるようにすべきである。

企業は再審査期間中の企業主導調査・試験以外の医師主導臨床研究を認めない一方で、奨学寄附金による研究は奨励するという矛盾にあるが、現行の企業主導調査のオプションとして企業から医師への委託または共同研究での実施を可能にすべきである。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。今後の取組の参考にさせていただきます。




★★★グローバル臨床研究を実施するための体制づくりだけではなく、グローバル医師主導治験も対象とすべきである。

  ↓(回答)

御意見のとおり、日本主導型グローバル臨床研究拠点事業においては、医師主導治験も対象にする予定です。




★★★ICH-GCP水準での医師主導治験および臨床研究を実施する場合は薬事申請資料として採択できるよう省令GCPに定義してほしい。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。今後の取組の参考にさせていただきます。




★★★国内での臨床試験について、ICH-GCP水準で行っていくことについて基本的に賛同いたしますが、実際の運用上非常に迷うところが何点かあります。

1, どの範囲の臨床研究についてICH-GCP水準を適応していくべきなのか

2, ICH-GCPには規制当局への届けの項目がありますが、UMIN等への登録を行うことで準拠したことになるのか

3, 副作用の緊急報告については、現行の「臨床研究に関する倫理指針」での対応でよいのか

など、ICH-GCPでの規定について、どの程度を達成目標として行うべきか、特に現行の制度では厳密な対応が困難な項目について、例えば24年度のワーキンググループ等において、その方向性を示していただけると幸いです。



(ホーライコメント⇒)UMINとは = University Hospital Medical Information Network「大学病院医療情報」ネットワーク



『必要な人材の育成』に関するコメント   ★★★=コメントです。

★★★必要な人材の育成については積極的な取組みをお願いします。

  ↓(回答)

計画には、「臨床研究・治験に精通する医師の育成」や「臨床研究・治験に携わる医療関係職種の育成」について記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。


★★★人材育成について、医学部教育のコアカリキュラムの改訂、生物統計等の大学講座の創設などを具体的に記述するべきである。


■■■■■■■■■■



医学部のみならず、薬学、看護学などの学部でも治験についてのカリキュラムを充実して欲しいものです。

でも、今年の新入社員で薬学出身の人は「6年制」になって初めての人たちがやってきましたが、結構、治験について学んできたな、と思います。

引き続き、治験についての教育を学生の頃に積んで欲しいですね。






■■■■■■■■■■


『臨床研究等における倫理性及び質の向上 』に関するコメント    ★★★=コメントです。


★★★記載事項の他、臨床研究の厳格な対象から外れた患者も人道的使用として治験薬等を使用できる仕組みが必要です。



★★★倫理委員会では、研究者とは独立した自由な意見がだされる環境が不可欠です。

現状では外部委員といえども内部委員に近い方が委員になっている施設が多数みられます。

委員会の質の向上のために、構成員の要件について、発言のない委員を削除することを含め検討する必要があると考えます。






『「臨床研究に関する倫理指針」の改正(平成25 年目途)における検討』に関するコメント    ★★★=コメントです。


★★★「臨床研究に関する倫理指針」の改正にあたっては、指針として改正するのではなく、法制化を図ることが積極的に検討されるべきことを明記すべきである。

また、法制化の検討は、他の指針やGCPとの関係など、日本の被験者保護全般に関わる事項を整理する場を設けて行うべきことを明記すべきである。




★★★倫理指針において求められている研究の事前登録が現場では徹底されておらず、今後は登録を義務化すべきである。

  ↓(回答)

引き続き「臨床研究に関する倫理指針(平成20年厚生労働省告示第415号)」の周知徹底を図っていきます。



■■■■■■■■■■



いかがでしたか?

今後は「治験」から「臨床研究」に軸足を移していく、という感じですね。

そもそも「臨床研究」とは何でしょうか?

以下、ウィキペディアより

臨床研究(りんしょうけんきゅう)とは医学研究の一領域。

臨床医学における問題意識に立脚して臨床現場において行われる研究を指し、「基礎(医学)研究」「社会医学研究」等。

根拠に基づいた医療(EBM)を実践する上で十分なエビデンスが見つからない場合、もしその疑問が臨床上重要なテーマであり、倫理上の問題がなく、資金的・人員的に実際に行える規模の研究であれば、臨床研究として掘り下げることができる。

エビデンスは上から与えられるものではなく、むしろ日常臨床の中から自らエビデンスをつくりあげていこうとする姿勢こそが、EBM実践の中で重要なことのひとつである。


だそうです。

今の日本の現状は「治験」と「臨床研究」は別枠で考えられています。

「治験」は新薬の製造販売承認申請のために行われますが「臨床研究」はよりよし治療のために行われます。

でも、この2つを規制するのはGCPである、というようになると医師にとって「便利」ですよね。

「治験」の時は、このルールで、「臨床研究」の時は、このルールで、となると煩雑です。

「治験」が「創薬」なら「臨床研究」は「育薬」です。

どちらも大事。

どちらも患者さんのために、きちんとルールを守り、1日でも早く新薬の上梓とその有効な使い方を研究していきましょう。


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2012年05月30日

臨床研究・治験活性化5か年計画2012に対する意見(8)

今週は先週に引き続き「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見について」ということで、治験の活性化5ヶ年計画に対するパブリックコメントうについて見ていきます。
   ↓
臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)」に関する意見の募集について寄せられた御意見について


そもそもこれは、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012案に関する意見の募集について」によせられたパブリックコメントです。。


■■■■■■■■■■

「IT技術の更なる活用等」に対するコメント。   ★★★=コメントです。

★★★サンプリングSDVの導入には、「治験等の効率化に関する報告書について」にもあるように、実施医療機関での品質管理が実施され、データの信頼性が確保されると判断できる場合に限り、実施できるものであることから、実施医療機関における品質管理のあり方について、検討することが重要であり、そのことを周知する意味で記載をお願いしたい。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

今後、アクションプランを策定する際の参考にさせていただきます。




★★★【サンプリングSDVについて】

本邦における臨床試験実施時に、諸外国と比較し、巨大な時間とコストを要するのがSDVであることは周知の事実である。

これは、諸外国と比べて、どの程度の「齟齬」を許容するか? という民族的・国民性的な感覚・感性の違いに起因すると考えている。

サンプリングの有用性を謳うのは容易いが、100%に近い、すなわち「齟齬」を0%にしなければならないという観念を持つ現在の医薬品新薬開発の現場においては、サンプリングで全体の品質管理・保証をすることを公的に明言・宣言しないかぎり、開発もしくは製薬業界側が積極的に取り入れることを躊躇することが予想される。

何かしらの検討予定等を追加記載できないでしょうか?

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。



★★★サンプリングSDVのデータの信頼性に関する基準をPMDA等は明確に示すべきと考える。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

今後の取組の参考にさせていただきます。




★★★サンプリングSDV実施にむけた調査・研究について、技術的なことだけではなく、治験実施施設におけるQuality Systemの構築状況も調査し、是正する必要があると思います。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

今後、アクションプランを策定する際の参考にさせていただきます。


(ホーライコメント⇒)サンプリングSDVに関しては以下のような報告もあります。

「SDVの効率化検討(製薬協)」
  ↓
SDVの効率化検討(製薬協)

上記の報告書に「サンプリングSDVの実施状況」(紙ベースで22ページ)

また「サンプリングSDVの導入を妨げる要因」という箇所があります。(紙ベースで24ページ)



*** 以下引用 ***

●3.3.2.1. サンプリングSDVの実施状況(紙ベースで23ページ)

サンプリングSDVの実施状況としては、回答68社中「実施している」3社(4%)、「実施することが決定している」4社(6%)であった。また「実施の検討をしている」は17社(25%)、「実施の予定はない」は44社(65%)であった(


●「サンプリングSDVの実施の予定はない」と回答した44社のうち39社(88%)が実施に際しての障害要因として「品質管理においての不安」を挙げている

この不安の要因として、「実施医療機関の原資料の整備状況の問題」26社(66%)や「実地調査において当局から指摘される不安」32社(82%)といったデータの信頼性に対するものと、「サンプリングSDVに対する当局の方向性が不明確」26社(66%)があった。(複数回答)

品質管理に対する不安への対処法として、サンプリングSDVを「実施している」「実施することが決定している」と回答した会社では「特定項目は100%SDVする」6社(85%)、「治験初期では100%SDVする」5社(71%)、「常にエラー率を確認する」3社(42%)といった方法が採られている(複数回答)

*** 以下引用終わり ***



■■■■■■■■■■


ね?

サンプリングSDVをやっている所はやっているのですよ。

自分たちの責任で。

見習いましょうね。

当局がSDVに関するコメントを出してくれないからサンプリングSDVができない、なんて単なる言い訳・怠慢です。


頭を使っていきましょう。


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2012年05月29日

臨床研究・治験活性化5か年計画2012に対する意見(7)

今週は先週に引き続き「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見について」ということで、治験の活性化5ヶ年計画に対するパブリックコメントうについて見ていきます。
   ↓
臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)」に関する意見の募集について寄せられた御意見について


そもそもこれは、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012案に関する意見の募集について」によせられたパブリックコメントです。。


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国民・患者への普及啓発に関するコメント   ★★★=コメントです。


★★★治験を活性化させるためには、例えばPMDAのサイトに患者が検索しやすい語句「例えば卵巣がん、胃がんなど」で現在進行形の治験を探せるようなWEBデータベースを作る必要があるのではないか。

企業が患者会に未承認の薬品についてプロモーションできないこともあり、患者会が患者に情報を届けたくても入手する手段はデータベースしかないが、既存のものはがん種の語句などが極めて難しい。

患者目線のデータベースを作り、それを患者会にリンクするなどの取り組みが必要。



★★★企業に対して治験参加のためのボランティア休暇制度の普及を推進していく等、治験に参加しやすい社会体制を構築するための活動を加えてはどうか。

一定規模以上の企業における健康診断は治験とリンクさせるなど治験とのリンクを制度化してはどうか。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「より多くの国民に臨床研究・治験に参加してもらうため、臨床研究・治験に参加する患者にとってメリットがある診療体制についての検討を行う。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。



★★★高額アルバイトで検索すると、治験が出てくる状況を打破すべき方法はないだろうか。

  ↑

(ホーライコメント⇒)これ、ユニークなコメントですよね^^

まぁ、私は、「高額アルバイト」で別に悪いとは思いませんけれどね。



★★★「臨床研究(試験)ポータルサイト」は一般の患者には使いづらい。

国民・患者が求めている情報を調査するだけではなく、「患者会との意見交換の場を設ける」など、患者の視点を積極的に取り入れる具体的な仕組みを明記する。



★★★国民への普及啓発活動については、被験者保護に関する法制度の整備、臨床研究・治験に関する登録と情報公開の徹底、啓発活動に関するガイドラインの策定などが、必須の条件であることを明記するべきである。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

国民への普及啓発活動は臨床研究・治験を進めていくうえで、重要と考えております。

効果的な普及啓発活動については、計画の中で「国、医療機関、治験依頼者等の治験に携わる関係者は、臨床研究・治験の意義に関する普及啓発については、国民・患者の視点からよりわかりやすい内容とし積極的に取り組む。」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。


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・・・・・・・ということで「治験の啓発、理解促進」です。

私はこのブログ等で昔から訴えているのですが「治験届」の公開化が早急に望まれることだと思います。

治験の情報は全て総合機構に集まるのですから、それらをデータベース化して公表するのが一番、早いと思うのですが。

少なくともこの件で7年前に総合機構に直接、僕が電話した時、電話に出た方の話では「まだ未承認の治験薬について総合機構がそういう情報を一般の人に向けて公表することはできない」とやさしく諭してくれました。^^;






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治験コストの適正化に関するコメント   ★★★=コメントです。

★★★出来高払い方式採用を一層推進してほしい。


(ホーライコメント⇒)僕がモニターをやってたころは国立大学病院や国立病院などでは治験の研究費については、「前納制」でしかもひとりも被験者の登録が無くても一切、返金しないという殿様商売をしていましたからね。

ひどいもんでした。



★★★生活保護受給者も協力費は収入とみなさず、簡素に治験に参加できる試みが必要と考える。

生活保護受給者医療費の取扱について、国内で統一した指針を検討してほしい。

  ↓(回答)

・生活保護制度は、法律上、対象者の利用し得る資産・能力その他あらゆるものを活用することとしております。

このため、治験の協力に対する謝金についても最低限度の生活の維持のために活用していただく必要があり、他の収入との均衡を考慮すると、治験業務の推進のために生活保護の運用を変えることは不適当だと考えます。

・生活保護法において、生活保護の医療扶助の診療方針及び診療報酬は、原則として国民健康保険の例によるものとしています。(保険外併用療養費の支給に係るものは除く)



★★★保険外併用療養費の適用範囲について、医療機関ごとに依頼者に求める負担範囲が大きくことなり、苦慮している。

統一的な見解を示してほしい。もしくは各施設の医事課担当者を集めて、勉強会を行うなどしてほしい。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「保険外併用療養費の適用範囲について、個々の治験依頼者、医療機関によって考え方の違いがあるとの指摘を踏まえ、治験における保険外併用療養費の適用範囲について更なる周知を図る」と記載しており、今後、計画に基づき、取り組んでいきます。


(ホーライコメント⇒)はい、ご存じのとおり、未だに「殿様商売」を押し付ける医療機関があるわけですね。

そういう医療機関には治験を依頼しない、という勇気も持ちましょうね。



★★★国内で実施する治験に対して国からのコスト面での支援もしくは優遇措置を行って欲しい。

  ↓(回答)

企業治験については、「1.9年間の活性化計画を踏まえた更なる飛躍と自立」に記載している通り、これまで整備してきた体制や人材を活用することとし、今後は医師主導治験について、研究費の助成や実施体制整備を行っていきたいと考えています。


(ホーライコメント⇒)キーワードは「自立」です。経済的にも精神的にも自立です。お上に依存する体質から早く脱却しましょうね。、




★★★治験資料の電子化を推進し、医療機関、依頼者の作業の合理化を図る。

例として安全性情報の提供や治験薬概要書、CRFの見本等の変更がある場合、責任医師に試験毎に設けたネット上のサイトにアクセスしてもらい、承認あるいは非承認(理由記載)の確認を行う(各資料の確認期限が近づくと自動的に確認依頼メールが配信される)。

その結果を基に、IRBへはネットを介して必要書類を自動提出したり、依頼者においてはモニタリング報告書として、もしくはその一部として利用できるようにする。


(ホーライコメント⇒)この(↑)アイデアは素晴らしいですね。

是非、民間主導で進めていきましょう。




★★★医師主導治験や、高度医療評価制度下の適応拡大の臨床試験(特に第V相比較試験)において、企業からの薬剤無償(または研究費としての)提供が得られないと比較試験は成り立たない。公的届出に基づく上記事例では保険適応を認めるよう制度改革を中期目標とすべきである。

  ↓(回答)

貴重な御意見をありがとうございます。

計画には、「既に承認されている複数の医薬品・医療機器を用いた臨床研究で、効果の比較や、組合せによる治療効果の検討を行う無作為化比較試験等における現行制度の課題について整理を行う。」と記載しており、今後、計画に基づき、医師主導治験等を推進していきます。


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・・・・・・・ということです。

治験のコスト高は日本の人件費高によるものだと思いますが、それでも無駄なことを省いていけば、モニターひとりあたりの担当施設数や担当被験者数が増えてきて、結果としてコストの低下が望めると思いますので、まずは、無駄を省いていきましょう。





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posted by ホーライ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の活性化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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