「感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドライン」について
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/biologics/kansenyobou-vaccine-guideline.pdf
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ワクチンと言えば「小児」ですよね。
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3.5. 小児を対象としたワクチンの開発と同時接種に関する考察
小児を対象としたワクチンの開発においては、定期接種の対象者を被験者としなければならない場合がある。
ワクチン同時接種時の免疫学的干渉と安全性に係る相互作用が懸念される場合、適切な対照群を設 定し比較検討する。
定期接種ワクチンとの同時接種が想定されるワクチンを開発する場合には、当該ワクチンを接種しない群を設けるなど、定期接種ワクチンの有効性(免疫原性)・安全性に当該ワクチンが及ぼす影響等、相互に及ぼす影響が明確となるよう検討する必要がある。
乳児への初回免疫に対しては、接種を繰り返した時に移行抗体による免疫干渉がおきる可能性等も留意すべきである。
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ワクチンは1回だけで良いものと、数回投与しないと抗体ができないワクチンもあります。
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3.7. ワクチン接種スケジュールに関する考察
多くのワクチンでは、基礎免疫効果を誘導するために初回免疫として一連の複数回の接種が必要な場合や、効果を長期間持続させるために追加接種が必要な場合がある。
従って適切な接種スケジュールを設定するために、接種回数や接種時期と発症予防効果、免疫原性、あるいは安全性に関するデータをとる必要がある。
また、可能ならば免疫記憶とブースター効果も検討すべきである。
初回免疫によって免疫記憶を賦与されたか否かの検討については、例えば、初回免疫後、少なくとも6〜 18 ヵ月の期間をおいて追加免疫を行って有効性、免疫原性、安全性を検討する等の方法が考えられる。
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でもって、ワクチンの「有効性」の評価です。
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4.3. 有効性の評価
ワクチンの有効性は、原則として発症予防効果を主要評価項目として評価する。
発症予防効果を臨床的評価項目として用いた試験は、自然発生的な感染が一定程度あり、かつ比較試験が実施可能な地域で行わなければならない。
一方、発症予防効果と、ワクチンによって誘導される抗体(価)やその他の特定の生物学的マーカー等との間に関連性が確立されている場合、これらを代替の主要評価項目とすることができる。
代替指標を用いる場合には、その妥当性を科学的に考察しなければならない。
免疫原性のデータは原則として全相の試験において評価する。
また、複数の株又は血清型からなる多価ワクチンの場合、臨床効果の主要評価項目は、ワクチンに含まれる種々の株若しくは血清型に起因する感染症発症の予防又は症状の緩和であることが望ましい。臨床試験は、対象地域において流行している株や血清型ごとの解析に関しても一定の評価ができるように計画することが望ましい。
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ワクチンの治験ならの検討項目に「発症予防と免疫学的相関に関する考察」があります。
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既に市販されているワクチンによって広く免疫されて罹患率が非常に減少しているような場合、ワクチンの有効性が罹患率の変化等では評価できないような状況もある。
このような場合には免疫学的エンドポイントに基づいた評価を行う。既存のいくつかのワクチンにおいては、発症予防と相関するワクチンに誘導される免疫反応が同定されており、これらの免疫反応を用いてワクチンの有効性を検証することは一般に認められている。
しかし、既存のワクチンでも、発症予防と科学的に相関性が認められた免疫反応が同定されていないものや新規の抗原を用いたワクチンでは、有効性を検証する臨床試験中に、可能な限り発症予防に相関する免疫反応の特定を試みるべきである。そのため、発症予防と相関する免疫反応を確認できるような臨床試験をデザインすべきである。
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さて、「感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドライン」について見てきました。
ワクチンって、特殊ですよね。
日本で接種(投与)が義務付けられている薬って、ワクチンぐらいじゃないですか。
また、安全性も一般の薬と同様に問題となることがあります。
たとえば、「子宮頸がんワクチン 副作用」や「子宮頸がんワクチン 副反応」で検索してみてください。
それと、日本ではワクチンを製造している製薬会社もごく限られています。
新型強毒性のインフルエンザなどが発生した場合、パンデミックを起こさないためにはワクチンは必須ですが、ワクチンの製造に時間がかかります。
ただ、最近は遺伝子組換え体のワクチンも開発されつつあり、製造までの時間がかからないようになりそうです。
ところで、僕は一体、どれだけのワクチンを打ったのだろう?
あなたは覚えていますか?