2014年01月31日

小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス(3)

今週は「小児の治験」について見ていきます。

ICHのガイドラインで「 小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス 」というのが下記にあります。
  ↓
http://www.pmda.go.jp/ich/efficacy.htm
  ↓
http://www.pmda.go.jp/ich/e/e11_00_12_15.pdf

以下、ICHのガイドラインから重要な個所を抜粋します。



2.4.1 薬物動態

一般に薬物動態試験は,製剤開発のため及び異なった年齢群において推奨用量を裏付けることを目的とした薬物動態パラメータを決めるために実施されなければならない。

小児用製剤と成人用経口製剤の相対的バイオアベイラビリティーの比較試験は,通常,成人で行なわれるべきである。

当該医薬品が使用される小児患者の各年齢層への用量を設定するためには小児における詳細な薬物動態試験を実施すべきである。


小児集団における薬物動態試験は,一般にその疾患を有する患者で行われるべきである。

このような場合、健常小児で行うよりも個体間変動が大きくなる可能性もあるが,集積されたデータは実際の臨床における使用状態をよく反映させることになるであろう。


成人において薬物動態が線形を示す医薬品では,小児集団における単回投与の薬物動態試験を行なうことで,用量設定のための十分な情報を得ることができるであろう。

このことは反復投与試験において少数回のサンプリングを行うことによって確認できる。


成人での薬物動態(吸収,分布,排泄)が非線形である場合や,成人における単回投与と反復投与の間で効果持続時間に差が見られる場合,小児患者での定常状態における試験の必要性が示唆されるであろう。

これら方法の全ては,成人の薬物動態学的パラメータに関する情報を得ることで,より容易になる。



医薬品のクリアランス経路(腎排泄及び代謝)に関する知識と,年齢に伴うこれらクリアランス経路の変化に対する理解は,小児試験計画の立案に際し有用であることが多い。

小児集団で使用されるほとんどの医薬品に対する推奨用量は,通常,最大成人用量を最高値としたmg/kg で表す体重換算に基づいている。

一方mg/m2で表す体表面積換算に基づく用量のほうが望ましい場合もあるが,身長もしくは体長の測定誤差(特に年少の小児及び幼児)と,体重と身長から求めた体表面積の計算誤差が頻繁に生じることが臨床経験から示されている。

体表面積換算による用量が必要である医薬品(例えば,悪性腫瘍に使用される医薬品など治療域の狭いもの)に対しては,適切な用量換算を確実にするために特別な注意を払うべきである。



●薬物動態試験を実施しやすくする上での実際的な考察

小児の臨床試験では,採血量を最小限にする必要がある。

適切な採血量を治験実施計画書に規定すべきである。

治験審査委員会(IRB)や独立倫理委員会(IEC)が試験目的で採取される血液の最大量(通常はmL/kg あるいは全身血液量のパーセンテージに基づく)を規定してもよい。

採血量や穿刺回数を最少にするために幾つかの手法が利用できる。

・1試料当りに要する血液量を少なくするために,未変化体や代謝物に対して感度の高い分析方法の利用

・薬物動態解析及び安全性試験のための臨床検査(血算,血液生化学)について,少量の血液の取扱いに慣れた臨床検査機関の利用

・薬物動態解析用サンプルの採血において,可能な限りの通常の臨床検査用血液と同時に採取すること

・2.6.5で述べるような苦痛を最小限にするための留置カテーテルの使用等

・各患者からのサンプリングを最少にするポピュレーションファーマコキネティクスや最適サンプリング理論(Optimal Sampling Theory)に基づいた少数サンプリングの利用

これには次のような方法がある。

・母集団のAUC が求められるように予め設定された時刻でのサンプリングを各患者から2から4回実施する少数サンプリング法。

・成人データのモデル解析から最も有効なサンプリング時刻を設定して行うポピュレーションファーマコキネティクス解析









2.4.2 有効性

ICH E6,E9及びE10に詳述された試験デザイン,統計的原則及び対照薬の選定に関する原則が一般的には小児の有効性試験にも適用される。

しかし,小児試験には特有の問題がある。

成人の試験から小児患者へ,あるいは年長の小児患者から年少の小児患者への有効性の外挿可能性が2.4に記述されている。

有効性に関する試験が必要な場合,特定の年齢及び発育段階のサブグループに対する異なるエンドポイントを明らかにし,その妥当性を検証し,採用することが必要なことがある。

痛みのような自覚症状の測定では,異なる年齢の患者には異なる評価方法が必要である。


慢性疾患を有する小児患者においては,罹病期間や長期効果だけでなく患者の発達段階に応じてにより,当該医薬品に対する反応が変化するであろう。

早産児及び正期新生児で見られる多くの疾患は,これらの集団に特有であったり,あるいは特有な病態を示すため,年長の小児患者からの有効性の外挿は不可能であり,結果評価のための新しい方法が必要である。



2.4.3 安全性

有害事象報告について記述しているICH E2及びICH E6のICH ガイドラインは小児試験にも適用される。

有害事象の報告には,年齢に適した臨床検査の正常値及びバイタルサインの正常値を用いるべきである。

医薬品による意図しない曝露(偶発的な摂取等)により,安全性及び薬物動態に関する情報や投与量に関連した副作用について十分な理解が得られることもある。


医薬品は,身体的・知的成長及び発達に影響を与える可能性があり,また有害事象の全体像も小児患者においては異なるであろう。

発達中の身体は,成熟した成人の器官とは異なった反応を示す可能性があるので,小児患者で発生する有害事象や薬物相互作用の中には成人の試験では見られないものもある。

さらに,成長と発達の活動的過程では有害事象がすぐには現れず,成長と成熟の後期に発現する可能性がある。

骨格,行動,知能,性及び免疫の成熟と発達への影響についてその可能性を判定するには,患者が長期治療を受けている間,又は治療後の期間において長期試験や調査データが必要であろう。






2.6 小児試験の倫理的問題

小児集団は脆弱なサブグループである。

したがって,小児被験者の権利を守り,過度の危険から保護する特別な配慮が必要である。

この項の目的は,小児試験が倫理的に実施されるための枠組みを示すことである。

臨床試験に参加した小児のみならず,その他の小児集団にも有益であるために,臨床試験はその質や得られた結果の解釈が保証されるように適切に計画されなければならない。

さらに臨床試験の参加者は,ICH E6(GCP4.8.14)で述べられている極めて特別な場合を除き,当該試験から便益が得られることが期待される。



2.6.1 治験審査委員会/独立倫理委員会(IRB/IEC)

ICH E6で詳述されているIRB/IEC の役割と責務は,被験者保護の立場から重要である。

小児集団が参加する実施計画書が審議される際には,小児の倫理,臨床及び心理社会的な問題について精通しているIRB/IEC メンバー又はIRB/IEC から依頼された専門家が出席すべきである。




2.6.2 被験者の募集

被験者の募集は,(両)親,法的保護者あるいは被験者に不適切な報酬を与えない方法で行われるべきである。

小児の臨床試験において,負担軽減費用が支払われることは認められるであろう。

これらについては,いかなるものもIRB/IEC において審議されるべきである。


小児集団で試験が実施される場合,被験者が限定されることに対して妥当な理由がない限り,その国及び試験の対象疾患について人口統計学的に代表される構成員において試験がなされるべきである。



2.6.3 インフォームドコンセント及びインフォームドアセント(両親/法的保護者及び小児被験者からの同意)

原則として,小児の被験者から法的に定められた同意を得ることは出来ない。

それゆえ被験者が,臨床試験に参加することに対して両親もしくは法的保護者が責任を負うことを前提にしている。

十分なインフォームドコンセントは各国の法律や規則に従って法的な保護者から得られるべきである。

全ての被験者は,彼らが理解できる言葉や用語で臨床試験について可能な限り十分な説明を受けるべきである。

もし適切と考えられるのであれば,被験者から臨床試験に参加するための,アセント(法的規制を受けない小児被験者からの同意)を取得すべきである(年齢はIRB/IEC や適合する国の法的要求により決定される)。

治験への参加を理解できる知的レベルにある被験者は両親/法的保護者とは別に作成されたアセント文書あるいはコンセント文書に本人が署名,年月日を記入すべきである。


すべての場合において被験者本人は,試験の参加を拒否する又は試験からいつでも辞退できる権利について知らされるべきである。

苦痛を明確な言葉で表現できない患者においては彼らが過度の苦痛を感じている様子がないか注意を払うべきである。


臨床試験から離脱する本人の希望は尊重されなければならないが,重篤あるいは生命を脅かす疾患を対象とした治療目的の試験の中には,治験責任医師や(両)親,法的保護者の立場から考えて,試験に参加しないことが小児患者の福祉を危うくするような状況がありうる。

このような場合,小児患者の臨床試験への参加に際しては,両親(法的保護者)から適切なインフォームドコンセントを継続的に取得すべきである。

親権から開放された又は成熟した未成年からは自主的なインフォームドコンセントを得ることが可能である。

同意取得可能な集団で得られる情報をより脆弱な集団又は本人の同意が得られない集団から得るべきではない。

障害者又は施設に入っている小児での臨床試験は,こうした集団に主として見られる特有の疾患や病態を対象とする場合,あるいはこれら小児患者の状態により医薬品の体内動態又は薬力学効果が変化することが予想される場合に限られるべきである。






どうです?

いかがでしたか?

確かに小児の治験は課題が多いし、実践が難しい。

でも、「少子高齢化」であればあるほど、「子どもは宝」です!!

小児には小児の薬を! ね?

でないと、日本が亡びます。



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2014年01月29日

小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス(1)

今週は「小児の治験」について見ていきます。

ICHのガイドラインで「 小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス 」というのが下記にあります。
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http://www.pmda.go.jp/ich/efficacy.htm
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http://www.pmda.go.jp/ich/e/e11_00_12_15.pdf
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現在,医薬品の小児患者のために適切に評価され小児患者に対する適応を持つ医薬品は限られている。

小児への使用が想定される医薬品については,小児集団における使用経験の情報の集積を図ることが急務であり,成人適応の開発と並行して小児適応の開発を行うことが重要である。

また,成人適応の承認申請中又は既承認の品目について,引き続き小児の用量設定等のための適切な臨床試験(治験,市販後臨床試験)の実施が望まれる。

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以下、ICHのガイドラインから重要な個所を抜粋します。


1.3 ガイダンスの適用範囲

小児の臨床試験で特に問題となる点は以下のとおりである。

●小児用医薬品の開発プログラムを開始する際に考慮すべき事項

●医薬品の開発過程で小児用医薬品開発を開始する時期

●試験の種類(薬物動態,薬物動態/薬力学(PK/PD),有効性,安全性)

●年齢区分

●小児臨床試験での倫理性



1.4 一般原則

小児患者には,小児のために適切に評価された医薬品が用いられるべきである。

小児患者における安全かつ有効な薬物療法には,各年齢層において医薬品を適正に使用するための時期を得た情報,またしばしば当該医薬品の小児用製剤の時期を得た開発が必要である。

製剤学や小児試験デザインの研究の進歩は,小児用医薬品の開発を促進するのに役立つであろう。

成人の疾患や病態に対する医薬品の開発が行なわれている段階において,当該医薬品が小児集団で使用されると推定される場合には,通常,小児集団を医薬品の開発計画に組み入れるべきである。

小児患者における医薬品の効果についての知見を得ることは,重要な目標となる。

しかしながら臨床試験に参加する小児患者の全人性(well-being)を害することなく,この目標を達成すべきである。

この責任は企業,規制当局,医療関係者及び社会全体が分かち合うものである。





2.1 小児用医薬品の開発計画開始時の問題点

小児患者での使用が明らかに不適切である特定の医薬品の場合を除き,小児集団における医薬品の適正な使用に関するデータが集積されるべきである。

成人において実施される臨床試験に関連した小児での臨床試験の開始時期については2.3で述べるが,これは各国の公衆衛生や医療上の必要性に左右されるであろう。

小児での開発計画の時期と手法については,その正当性を開発過程における初期段階及びその後定期的に規制当局との間で明確にしておく必要がある。

この小児用医薬品の開発計画により成人における臨床試験の完了や成人用医薬品の臨床使用が遅れることがあってはならない。

小児用医薬品の開発計画の実施の決定と計画内容については,以下のような多くの要因に対する考慮が必要となる。

・小児集団における治療対象となる病態の発生頻度

・治療対象となる病態の重篤度

・小児集団での症状に対する代替治療の利用可能性と適切性;
当該治療における有効性や(小児特有の安全性の問題を含む)有害事象の特徴を含む。

・当該医薬品が新規のものか,特性の知られている既存薬の類薬に入るものか

・当該医薬品の適応が小児に特有なものかどうか

・小児特有のエンドポイント設定の必要性

・当該医薬品が投与されるであろう患者の年齢層

・非臨床での安全性を含めた(発達に関連した)小児特有の安全上の懸念

・小児用製剤開発の潜在的必要性

これらの因子の中で最も重要なものは,医薬品の開発により治療上重要な進歩をもたらす可能性があるような重篤あるいは生命を脅かす疾患が存在する場合である。

このような場合,小児の臨床試験は,比較的緊急を要するか早期の開始が薦められる。

小児臨床試験計画を支持する非臨床安全性試験の情報については,ICH M3の11で述べられている。

小児臨床試験における最も適切な安全性情報は,通常,成人での曝露(臨床試験)から得られることに注目すべきである。

一般的には,反復投与毒性試験,生殖毒性試験及び遺伝毒性試験が有用であろう。

幼若動物における安全性試験の必要性はその医薬品毎に考慮すべきであり,また発達毒性学上の懸念に基づき判断されるべきである。



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2014年01月28日

小児の治験の問題点

今週は「小児の治験」について見ていきます。

僕が思うに小児の治験の問題点って、「何故、我が子を新薬の実験台にするの?」という「親の問題」もあるような気がします。

もちろん、「今、これしかありませんよ」という重篤な疾患に対する治験の場合は、藁にもすがる思いで治験に我が子を参加させるとは思いますが、そうではない場合はね・・・・・。

自分が治験に参加するのは自分のことですから、問題が少ない(問題が無いとは言い切れない)けれど、「我が子」を治験に参加させることは難しい。

自分の子どものことを考えるとよく分かります。

もちろん、小児といっても3歳と12歳では治験に参加することの本人の意思表示には大きな差がありますが、それにしても、子どもは子ども、我が子は我が子です。

小児の場合、インフォームド・アセントも求められます。


「本邦における小児医薬品開発の現状」という資料もネットで見ることができます。
   ↓
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/child-wg/2011child-wg.pdf


上記にも「治験の実施が困難?」「保護者の理解」「インフォームドアセント」が挙げられています。

また、承認品、治験相談の数を見ても「小児適応」って圧倒的に少ないのがわかります。


最近の開発動向-PhRMA2010.3.も紹介されています。

PhRMA加盟会社の小児向医薬品開発状況

•全234剤

–遺伝疾患36剤

–感染症33剤

–がん25剤

–神経疾患23剤

–呼吸器疾患15剤

–心血管疾患13剤など


「初めから諦め?」とのページには私たち(治験依頼者側)の予想を代弁しています。
  ↓
•保護者が同意してくれないかも?

•日常業務だけで精一杯なので、この上、治験なんて・・・

•保育園に通っている児ばかりで、指示通りに服薬なんて・・・

•患児(家族)へのベネフィットは?



でも、「実行に移してみると・・・」
  ↓
•心配していたより速い速度で症例登録が・・・

–新規制の高い治験ほど早い

•確かに業務量は増えるかもしれないが・・・

–参加医師間での生きた情報交換が出来た

–対象疾患に対する最新の情報収集が容易に

–生データによる他剤との直接比較が可能に

•新たな方法の導入

–与薬指示書の活用

–電子情報活用


まぁ、理想と現実の差がありますが、それこそ、我が子が病気に罹った時に薬がない!というのは悲劇です。

そのためにも、小児専用の薬が必要だとは「理性」では分かります。

そして、本当に我が子が疾患に罹った時には「感情」でも分かるのでしょう。

そこを製薬会社等は汲んでいく必要があります。


なにしろ、子どもがいないと国が亡ぶのですから。



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2014年01月25日

今週は「小児の治験」について見ていきます

今週は「小児の治験」について見ていきます。

まず、小児の治験の現状・問題を見ましょう。

この件については下記が詳しいです。
   ↓
小児治験ネットワークポータルサイト
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/main/top/top.htm

上記のサイトの次のページです。
   ↓
「小児医療の現状」
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/02/02-02/childrenmedical.htm
   ↓
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医療現場では、以前から「小児科医の不足」という問題がありました。

この問題は、厚生労働省および社団法人日本小児科学会などの努力で改善しつつありますが、「小児科を標ぼう(一般に公表されている診療科名)する施設数の減少」や「小児科医の地域格差(15歳未満人口10万対小児科(主たる)従事医師数)」のデータが示すように、まだまだ改善すべき問題は残っています。




子どもに使用される「くすり」の課題

今までご紹介した問題の他に、子どもに使用される「くすり」の問題があります。

一般に「くすり」には、どんな病気に効くか(適応症)や「くすり」の使い方や服用する量(用法・用量)が決められています。

しかし、これに従わない「くすり」の使用を「適応外使用」といい、子どもに使用される「くすり」の多くは、この適応外使用となっています。

なぜ、このような適応外使用が多いかというと、「くすり」の多くは、大人のために開発され、子どものために開発される事が少ないことが要因の一つとしてあります。

2003年4月1日から2009年1月16日に新たに発売された医薬品207品のうち、子どもに使用出来る医薬品は約30%に過ぎませんでした。

また、過去のデータでは、子どもの治療に使用されている「くすり」のうち、適応外使用が約70%以上であるとの報告もあります。


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う〜〜む、小児の医療(薬)の問題は、ほとんどが「適応外」ということですね。

成人の用法用量で承認を取っている薬だけど、小児に対する治験は実施していなくて、だから小児に対する用法用量が決まっていないということ。

これって、文字通り医師の「さじ加減」というわけです。

これは問題ですよね。

さらに・・・・・・・
   ↓
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本来であれば、大人用と小児用医薬品が一緒に開発され、同時に承認されるのが理想的ですが、過去(現在も)の小児医薬品の開発スケジュールでは、最初の開発では小児用は置き去りにされています。

「こどもは大人のミニチュアではない」というように、子どもは成長過程であり、病気の特殊性もあるため、単純に大人の薬の数分の1を子どもに与えれば良い、ということではありません。

また、与えられる薬の量が決まったとしても、錠剤やカプセル剤などを小さな子どもにそのまま飲ますことは出来ません。

その場合は、飲ます薬がないからといって、薬を使わずに治療を諦めることはありません。錠剤を潰したり、カプセルの中身を取り出したりして子どもたちに与えていますが、これも適応外使用の一つなのです。

大人だけに有効かつ安全で飲みやすい薬が開発されるのではなく、子どもにも「適切な量」のくすりを、「飲みやすい」くすりを開発するために、子どもの治験が必要となってくるのです。

適応外使用を出来るだけなくせるよう、大人のくすりを開発してから、子どものくすりを開発するのではなく、同時に開発していくことが望まれます。

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「こどもは大人のミニチュアではない」というのがポイントですね。


そして「子どもの治験を促進していくためには」
    ↓
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子どもの治験を促進していくためには、治験に参加してくれるボランティアさんの数が増えていかなければなりませんが、ひとつの病院では限界があります。

そこで、複数の病院が手をつなぎ、子どもの治験に特化した治験ネットワークをつくりました。

ひとつの病院では、同じ症状を持つ患者さんが少なくても、全国の病院が手をつなぐことで多くの同じ症状の患者さんに出会えます。

私たちは、全国規模でボランティアさんを募ることで治験を促進し、子どもたちによりよい医療を提供できる環境をつくっていきます。

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・・・・・・ということで「小児の治験ネットワーク」ができたというわけです。

その参加施設は下記にあります。
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/03/03-01/networkmap_new.html

北から南までカバーしていますね。

小児治験ネットワークの特徴が下記にあります。
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/03/03-02/characteristic.htm

小児治験ネットワークでは、以下の取り組みを積極的に推進しています・
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/03/03-03/activities.htm


この小児治験ネットワークがどの程度、活用されているかは、下記のIRBの活動から類推されます。
   ↓
https://pctn-portal.ctdms.ncchd.go.jp/portal/html/06/06-01/central_irb.htm


やっぱり、あまり多くないな、というのが僕の感想です。


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