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https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/detamonitaringu-wei-yuan-huini-guansurugaidorain-an
さて、ここから、少し複雑になりますが、「データモニタリング委員会」を設置した場合の各組織の役割です。
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・ 治験依頼者
治験依頼者は臨床試験を計画し、その全てに責任を持つ立場にある。
治験依頼者はDMCの設置、運営、及びDMCの助言・勧告を受けて試験の中止、計画の変更を決定する責任がある。
・ 治験審査委員会(IRB:Institutional Review Board)
IRBは主に、臨床試験の各実施施設において、当該施設の被験者の安全性の担保の適切性、及び臨床試験実施に関する科学的妥当性を審査する。
臨床試験の計画や実施体制のモニタリングの一環として、IRBはDMCが設置されているか、設定されている場合はその適用範囲及び構成について確認する。
また、IRBは、DMCから治験依頼者への勧告を踏まえて、臨床試験の実施の適切性について検討することがある。
・ 治験運営委員会(Steering CommitteeまたはClinical Trial Steering Committee)
治験運営委員会は、治験依頼者の代表者、治験責任医師、実施する臨床試験には関与しない専門家等から構成される。
治験運営委員会が設置される場合、治験依頼者とDMCは直接連絡を取るのではなく、治験運営委員会を通じて連絡を取るようにすることが可能となる。
・ イベント評価(判定)委員会
イベント評価委員会(または、イベント評価委員)は、治験責任医師から報告される重要なイベントが治験実施計画書の基準を満たしているかについて通常、盲検下で評価し、臨床試験の科学的妥当性を担保する。
イベント評価委員会は、主観的な判定に基づくイベントが評価変数として採用された試験、イベントの定義が複雑である試験などにおいて、イベントの判定の妥当性を検討するために設置されることがあるが、臨床試験のデータのモニタリング業務をDMCと分担することはない。
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まず「治験依頼者」の役割ですが、もちろん「データモニタリング委員会」を設置し、その運営を担います。
次に各施設のIRBですが、IRBはDMCの役割の適切性等を治験実施計画書等で確認し、審議します。
それと、ここからが混乱しそうなのですが、「治験運営委員会」という委員会もあります。
「幹事会」と呼んでいる治験依頼者もいると思います。
この「治験運営委員会」は治験全般の運営について調整します。(治験調整委員会とは役割が微妙に違いますが、ほとんど同じ役割を持たせている治験依頼者もいます。それが適切かどうかは私には判断できませが。)
で、この「治験運営委員会」を通じて(かたち上は)治験依頼者とDMCは直接連絡を取るのではなく、治験運営委員会を通じて連絡を取ることもできます。
次に「イベント評価(判定)委員会」というのがありますね。
「イベント」と言っても、もちろん「祭り」をやるわけではありません^^;
たとえば「重篤な副作用」が連続して発生したというような「イベント」が発生した場合に、それらを「評価し、臨床試験の科学的妥当性を担保する」わけです。
もちろん副作用等のイベントだけではなく有効性(生存率の向上とか腫瘍が消失したとか)等も評価します。
そして、「イベントの判定の妥当性を検討するために設置されることがあるが、臨床試験のデータのモニタリング業務をDMCと分担することはない。」というわけです。
ん? と思いますよね。
「イベント評価(判定)委員会」と「データモニタリング委員会」と何が違うの?って。
たとえば「重篤な有害事象」が発生し、それが治験薬と因果関係があるかどうかを評価するのが「イベント評価(判定)委員会」で、その検討結果を踏まえて、治験を継続するかどうかを検討するのが「データモニタリング委員会」というわけですね。
ただ、このあたりは今後「Q&A」が出て、もっと詳しい説明が加えられるかもしれません。
さて、DMCの構成の構成要件です。
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DMCは多くの場合、当該疾患領域及び被験治療に関して想定される安全性上の特徴を踏まえて適切な専門性を持つ臨床医、及び臨床試験のデータ及び統計解析に精通している尐なくとも1名の統計家等、3名以上から構成される。
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「3名以上」で構成すること、臨床医がいて、統計解析家がいることですね。
では、「国際共同治験」の場合の「データモニタリング委員会」の要件はどうでしょう?
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大規模な国際共同治験においてDMCを設置する場合は、可能な限り、参加する各地域又は一部地域から代表となる委員を選択することが適切である。
このような国際共同治験に日本人被験者が参加する際に、本邦における医療環境及び既存の安全性情報を踏まえて、本邦の専門家がDMC委員として参加することが望ましい場合がある。
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・・・・・ということで「英語」でディスカッションできる日本人医師が必要ですが、まぁ、専門の通訳がいれば何とかなります。^^;
また、「データモニタリング委員会」の事務局も必要になりますよね。(治験依頼者にとっては、これが一番、重労働!!)
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DMC運営における実務上の観点から、運営をサポートするための事務局の設置、中間解析作業を実際に担う統計家(プログラマー等も含む)の指名も必要となる。
事務局の設置や統計解析の実施等の業務については、第三者機関として開発業務受託機関(CRO:Contract Research Organization)を利用することもある。
この場合、治験依頼者は、DMC委員の選定と併せて適切なCROを選定する必要がある。
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「データモニタリング委員会」を開催するにあたって、そこの時点までのCRFの回収、SDVの実施、データの固定はもちろんのこと、「データモニタリング委員会」が検討しやすい資料を作ることなど、もうやることはうんざりするほどたくさんあります。
委員会開催の当日の緊張感も筆舌に絶します。(ちょっとオーバーか。)
以上、ざっくりと「データモニタリング委員会に関するガイドライン(案)」を見てきましたが、今週、記載したこと以外にも「盲検下」における「中間解析の方法」等、重要なことも記載されていますので、じっくりと読んでください。
今週の1日目にも記載しましたが、このガイドラインが出たからと言って「データモニタリング委員会」を「効率よく、上手くマネジメント」できるわけではありません。
ガイドラインには最低限のことしか記載されていません。
あとは、数をこなして、実際に運営を通じてノウハウを蓄積することが重要です。
そして、可能ならそれらをSOPやマニュアルにしていきましょう!
みなさんの健闘を祈ります!!^^v
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