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http://www.jpma.or.jp/information/evaluation/tiken119/
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質問番号:2013-39 ファーマコゲノミクス試料の匿名化(369頁目)
国際共同治験においてファーマコゲノミクス(PGx)の内容が含まれることが多くなってきています。
製薬協提言資料「医薬品の臨床試験におけるファーマコゲノミクス実施に際し考慮すべき事項(暫定版)(2008年3月14日)」におけるPGxにおける試料の匿名化に関して、特に、治験依頼者(および遺伝子解析機関)でさらなるコード化は行わない場合における、実施医療機関側で行う対応表の保管に関して質問がございます。
「ゲノム薬理学を利用した治験について(平成20年9月30日薬食審査発第0930007号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)」には、具体的な運用についての記載がないため上記製薬協の資料を参考にしています。
18ページに連結可能匿名化はシングルコードかダブルコードのいずれかを用いるとあり、22ページにシングルコードが“治験の標準”と記載されています。
通常の治験では18ページに治験で通常用いる個人識別情報と被験者識別コードの対応表は、「GCP必須文書である被験者識別コードのリストに該当し」とあるため、通常の治験で用いている対応表をもってシングルコード化したとみなし、PGx試料においての連結可能匿名化の要件を満たしたと考えて、治験のPGx試料の取り扱いとして妥当と考えてよいでしょうか?
もしくは、実施医療機関内で新たに被験者識別コードのリストと別の符号を結びつける対応表を新たに作成する必要があるでしょうか?
ゲノム遺伝情報を含む個人情報の扱い、盲検化のそれぞれの視点からご回答をいただければ幸いです。
対応表の保管責任者は、18ページに「個人識別情報と被検者識別コードの対応表は、GCP必須文書である被検者識別コードのリストに該当し」と書かれています。
GCP必須文書は治験責任医師が保管することになっているため、この対応表も通常の治験と同様に治験責任医師の保存でよいのでしょうか?
19ページに「シングルコードとダブルコードの対応表を管理する者は’被検者識別コードのリスト’を知り得る立場にあってはならない」と記載されていますが、この内容はシングルコードによる連結可能匿名化を行うときにも該当するのでしょうか?
該当するとすれば、治験責任医師や治験管理室のスタッフは知り得る立場であるため、そうでない事務官などが行うべきでしょうか?
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【製薬協の見解】
治験において収集されたPGx解析データを医薬品承認申請資料とする場合には、当該データの原資料にまで遡ることができるよう、PGx試料の匿名化は連結可能匿名化される必要があります。
また、実施医療機関におけるPGxの匿名化はシングルコード化まででよく、ダブルコード化及びシングルコードとダブルコードの対応表の管理は、PGx解析を実施する側である治験依頼者或いは治験依頼者によって委託された外部機関が行うことでよいと思われます。
実施医療機関において保存すべき、コードと被験者の個人識別情報との対応表は、GCPにおいて保存すべき文書とされている”被験者識別コードのリスト”を用いることでも問題ないと考えます。
また、当該対応表の保管責任者につきましても、治験における”被験者識別コードのリスト”の保存責任者(通常、治験責任医師)が管理することで問題ありません。
なお、シングルコードとダブルコードについては、「ゲノム薬理学における用語集について」(平成20年1月9日 薬食審査発第0109013号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知 / 薬食安発第0109002号 同省同局安全対策課長通知)(ICH E15)をご参照下さい。
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【上記の要約&その他の背景】
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*「医薬品の臨床試験におけるファーマコゲノミクス実施に際し考慮すべき事項(暫定版)(2008年3月14日)」
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http://www.jpma.or.jp/about/basis/guide/phamageno.html
*「ゲノム薬理学を利用した治験について(平成20年9月30日薬食審査発第0930007号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)」
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http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/file/tuchi/1_0930007.pdf
●実施医療機関におけるPGxの匿名化はシングルコード化まででよい。
●実施医療機関において保存すべき、コードと被験者の個人識別情報との対応表は、GCPにおいて保存すべき文書とされている”被験者識別コードのリスト”を用いることでも問題ない。
●当該対応表の保管責任者につきましても、治験における”被験者識別コードのリスト”の保存責任者(通常、治験責任医師)が管理することで問題ない。