2012年04月25日

SDV用チェックリストの作成

「HORAI-E±2004Z」(高血圧の治験薬)の割り付け作業をしていたら、実薬とプラセボが区別できることが判明した。

そこで、デーモン部長とヘンリー川崎は至急、ヨネヤマと十条に、使える色素を片っ端から使って、実薬とプラセボが区別できないよう、再度、製造を依頼した。(ここまでが、昨日のできごとでした。)

ヨネヤマと十条の頑張りのおかげで、わずか2日間で、まったく実薬と区別がつかないプラセボが送られてきた。

今度は、コントローラーからも、問題無いと太鼓判を押してもらった。

ホッと胸をなでおろすデーモン山田とヘンリー川崎。

無事に割り付け作業も終わたので、リーダーのさら、サポートのBECK、そしてキャサリン立川に早速、契約手続きが終わっている治験実施医療機関に搬入してもらうことにした。



この「HORAI-E±2004Z」(高血圧の治験薬)は、目標症例数が各群150例で、合計300例。投与期間は2ヶ月。

6月にはデータを固定して、キーオープンする予定なので、逆算すると、5月初旬までには全症例のCRFをおおかた固定していきたい。

そうなると、3月の初旬までに300例を集める。

一ヶ月に100例の登録だ。

今回は、高血圧の治験で実績が高い病院で、しかもCRCが常駐のところを選んである。

それに、昨年の暮れには、事前に被験者候補をカルテ上でスクリーニングをCRCの方たちにお願いしてあったので、「イケル」とヘンリー川崎は思っている。

被験者の登録はいいとしても、CRFのSDV、回収、データ入力、ロジカルチェック等によるCRFのフィードバックなど等が問題だ。

ここはハレ〜とポチリンの協力を得て、CRFのQCフローとタイムマネージメントをお願いしよう。

この「HORAI-E±2004Z」(高血圧の治験薬)は、複写式のCRFを使っており、できあがったところから、SDVをし、回収することになる。

もし、回収後にCRFの訂正等が必要になったら「DCF(Data ClarificationForm)」という、CRFとは違うものを使ってフィードバックをかける。

さ〜〜〜てと、今から、この「ホーライ、いい加減にせーよ、おつ」のSDVマニュアルとSDV用チェックリストの作成でもするかな。

デーモン部長は、連日の新入社員歓迎会で休暇中。


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2012年04月24日

ダブルブラインド試験を実施する(2)

「どうします、デーモン部長?」

「どうするったってな。。。」

「時間がありませんよ。」

「だよな。」

「でも、実薬とプラセボの識別ができるとなると、ぜ〜〜〜〜たい、ダブルブラインドの試験として成立しませんよね?」

「しないな。」

「ここは、ひとつ製造部門に頑張ってもらうしかありませんね。」

「だな。」

「黄色2号でも、黄色3号でも、黄色202号でもなんでもいいから、着色剤を使って実薬とプラセボの色調を合わせてもらいましょう。」

「それしかないな。ただし『微量』の範囲でな。」

「了解です、部長。じゃ、すぐにヨネヤマと十条に頼んでみます。」

「あぁ、そうしてくれ・・・・アッ!それとな・・・」

「はい、何でしょう?部長?」

「ヨネヤマに伝えておいてくれ、黄色202号でもダメなら『鉄人28号』を使ってもいいぞ、と。」

「・・・・・・夜の町にガオー!夜のハイウェーにガオー!ダダダダダ〜〜〜ンと弾が飛ぶ、か。。。正太郎と署長にも連絡しておきます。」

「頼むわ。」


夜も更けた深夜の街角に北風がサビシク吹いていくのであった。。。


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2012年04月21日

ダブルブラインド試験の開始

新しいプロトコル(新規の高血圧薬)の治験が開始できることになった。

先日、ヨネヤマに連絡して、治験用に製造してもらった「HORAI-E±2004Z」(治験薬コード)の錠剤を工場から本社に送ってもらったが、今度は、これを組み番に割り付ける作業が必要だ。

治験のデザインは実薬対照のダブルブラインド試験。

対照となる他社の錠剤もすでに届いて包装作業は終わっていた。

「HORAI-E±2004Z」と対照薬については、それぞれ薬が入っている実薬と薬が入っていないプラセボの2種類がある。

これをコントローラーに頼んで、ランダムに組み番に割り付ける。

この作業を侮ってはいけない!!

以前、対照薬群と治験薬群が逆に割り付けられたことが、ヘンリー川崎にはあったのだ。

あの時は、一部だけだったから助かったが、聞いた話によると、全部、逆に割り付けられた会社もあるらしい。

どんな作業にも気を抜けないね、ヘンリー川崎さん。・・・「はい。」



「HORAI-E±2004Z」の実薬群とプラセボ群との間で、見た目や色調などで、実薬とプラセボが区別できないかをコントローラーの先生に確認してもらう。

対照薬も同じ様に確認してもらう。(所謂、識別不能性試験だ)

ところが!!

「HORAI-E±2004Z」の実薬群とプラセボ群の間に明らかな色調の違いがあるという。

コントローラーに聞くと、実薬群よりもプラセボ群のほうが「くすんだ黄色」だというのだ。

たしかに、この治験薬は有効成分の原末が黄色をしている。プラセボはその有効成分が入っていない分だけ、色がくすんだのだろうか?

デーモン山田がコントローラーの所に走り寄った。ヘンリー川崎も覗いて見る。

・・・・・・確かに今のままでは、実薬群とプラセボ群と区別がつきそうだ。

どうする?デーモン山田部長? どうする?ヘンリー川崎? どうする〜〜?**ふる〜〜♪



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2012年03月23日

エピソード1「緊急事態発生!」

頼りにならないデーモン部長はホットこう。

代わりにハレ〜に「ちゃちゃ・ヨネヤマ」チームプロジェクトの臨床部門窓口兼コーディネーターをお願いすることになった。

実は、このようなプロジェクトのコーディネートは結構、大変! 

いろんな部署との連携、報告をタイムリーにしなくてはいけない。

この点、ハレ〜は70年周期の出社となる可能性もあるので、ちょっと心配(笑)。

キャサリン立川が作成した「監査回答書」について、ヘンリー川崎はBECKを交えて検討をした。

監査からの指摘と回答事項については臨床部門の中で共有化する必要がある。

そうしないと同じ様なミスを何度も別のチームで犯してしまうからだ。

部内会議で、BECKが今回の監査結果をプレゼンすることになった。

プレゼンは英語でなく日本語でいいと聞いて、ホッと胸をなでおろすBECKであった。。。



BECKが「監査指摘」のプレゼン準備をしている間に、先日治験届を出したプロトコルの「解析計画書」をぽちりんに作成してもらうことにした。

だいたいの解析計画はプロトコルにも記載してあるが、より詳細な計画書を作成する必要がある。

さらに、治験が終了した時に作成する「総括報告書」を、今のうちから書けるところは書いておくと、あとが楽なので、解析パートについても、ぽちりんに書いておいてもらおう。

ところでホーライ社長は、ここのところ風邪気味だ。

聞くところによると、社長は自社の風邪薬を飲まずに、他社の薬を引き出しからこっそり出して飲んでいるらしい。。。

とんでもない社長だ!

*************


緊急事態発生!

治験に参加されていたある患者さんが、ショック状態になり緊急入院した連絡が入った。

電話で、治験責任医師から患者さんの状態を聞く。

患者さんのイニシャル、性別、年齢、考えられる被疑薬、治験薬との因果関係、現在の状況、入院までの経緯など聞きだせるだけの情報を聞いて、「重篤な有害事象(第一報)」を作成する。

これを「安全性部門」のMTに提出。

医師から詳細を聞くためにアポを取る。

ヘンリー川崎は、かずさ2号とみっちーKに情報収集に行くよう伝える。

また、会議ばかりで自分の席には3分といないデーモン部長の携帯に電話をかけ、さっさと下らない会議を抜け出してくるように言った。

今走っている「男性機能不全」の治験薬の副作用に、今まで「ショック」は無かった。

もし、今回の「ショック症状」が治験薬との因果関係が否定できない場合、「未知重篤の副作用で入院」に該当するので、当局に15日以内に報告する義務がある。

その準備もMTに進めておくよう、ヘンリー川崎は連絡した。

患者さんの生命に関連することに、「日曜祭日」など無かった。









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2012年03月22日

エピソード1「新規化合物を創りだせ」

なんとか治験届を出したが、提出してから最低2週間は当局からの疑義事項が無いかどうか待たないといけない。

それまで病院とも治験の契約を締結できないことになっている。

この間に、かずさ2号とさらには治験責任医師たちを回ってもらい、治験届を提出したのでまもなく治験が開始できることを連絡してもらう。

そろそろ、治験に参加できそうな患者さんを具体的にカルテ等の資料からピックアップしてもらうようCRCにもお願いしておくことも忘れない。

黒丸にも、治験届を出したので「プロトコル作成経緯」の監査をやってもらうよう依頼しておかないとね。

随時、早め、早めの監査がコツ!

フロリスには今後のIR活動について戦略を練ってもらうことにした。

ちなみに、デーモン部長は先日の不眠不休の仕事がたたり、ダウン。本日は休暇中。

インフルエンザのワクチンも打っておいてもらいたい。

年寄りと子どもはインフルエンザに弱いからね。。。。


****************


黒丸から早速、監査報告書が提出されたので、キャサリン立川に対応をお願いする。

今回の指摘は、ほとんど凡ミスだった。(だからと言って許されるわけでは、もちろん無い。)

そうこうするうちに、創薬部門長のちゃちゃから、当社としては久々に新しい治験薬候補があがってきた。

マラリア原虫から「免疫抑制作用」を持つ物質が発見されていたが、残念ながら、そのままではいろんな副作用が有ったり、効果がイマイチだった。

この物質からいろんな誘導体をコンビトケミストリーの技術を駆使して作り出し、ようやく動物によるスクリーニング(非臨床試験)から一つの候補が残った。

この物質は特にリウマチに効果がありそうなデータが示されていた。

来年度、早々には、ヒトで初めて試す第1相臨床試験(Phase-I)に入りたい。しかし、問題が有った。

治験を開始するには、相当量の化合物が必要だった。

ところが、この化合物を工業規模にスケールアップするには、複雑な工程内管理(In-process control)が必要だ。

そこで、ちゃちゃとヨネヤマたちのチームがプロジェクトチームを結成し、この問題を解決する方法を検討することになった。(もちろん治験薬と言えども、治験薬GMPに則って作る必要があるのだ。)

このプロジェクトの進捗を臨床担当部門にも報告したいので、担当者を決めたかった。

ところが、肝心な時にいないデーモン山田。

風邪から立ち直った部長は、年度変わりの歓送迎会会に追われているのだった。

コラ〜〜〜!!、なんで社長より飲み会の数だけは多いのだ?!











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