●平成25年度GCP研修会資料
↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/kenshushiryo.html#gcp
●医薬品の適合性書面調査及びGCP実地調査について
↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/file/h25gcp/iyakuhin_gcp.pdf
「新医薬品のGCP実地調査実績の推移」が22頁目にあります。
最近は、だいたい、80件〜100件ぐらいの実地調査が行われているのですね。
GCP実地調査の評価結果(H24年度)では、概ね「適合(改善すべき事項なし)」ですが、12%で「改善すべき事項あり」があります。
もし、「改善すべき事項あり」があった場合、その情報を組織(会社)の中で共有しているかどうかです。
繰り返し、同じ指摘事項を受けないように組織をあげて改善に取り組みましょう。
「治験依頼者への改善すべき事項の項目別推移」(24頁目)を見ると、治験依頼者に対する指摘は減少傾向にありますね。
内訳として、たとえば「モニタリング」に関連する項目として下記があがっています。(25頁目)
●資料保管の不備
●原資料と症例報告書の不整合
●治験実施計画書からの逸脱
「モニタリング不備」の中にも「把握していない」、「把握していたが、了承をしている」、「モニタリング報告書等に適切な記録を残していない」があります。
ここで「把握していたが、了承をしている」を考えてみましょう。
たとえば、併用禁止薬の中に「フェノチアジン系薬剤」があったとします。
治験中に治験責任医師からモニターに電話があり「PL顆粒を服用しているけれど、大丈夫だよね?」と聞かれて、「はい、大丈夫です」と答えたりした場合ですね。
「PL顆粒」は配合剤であり、下記の成分が配合されています。
・サリチルアミド
・アセトアミノフェン
・無水カフェイン
・プロメタジンメチレンジサリチル酸塩
上記のうち、「プロメタジンメチレンジサリチル酸塩」が「フェノチアジン系薬剤」なのですね。
併用禁止薬としては「配合剤」と「手術」が有った場合は特に注意しましょう。
手術の時には前投与で、いろんな薬が処方されますからね。
また「未知重篤な副作用情報の実施医療機関への伝達遅延」は被験者の安全性確保に多大なる影響を及ぼしますので、速やかに伝達しましょう。
「速やかに」とか「直ちに」というけれど、いったいどれくらいなの?ということは会社のSOPに記載されていると思いますので、この際、再度確認しておきましょう。
(通常、「直ちに」とは1カ月以内を指すようです。)
「医療機関種別調査対象数の推移」が30頁目にありますが、「診療所」が多いですね。開発されている新薬に生活習慣病の薬が多いせいでしょうか。
「新医薬品の海外調査」が31頁目にありますが、アメリカが多いのは当然として、欧州、アジアと各地に散らばっていますね。
最後に・・・・以下のことが最後の頁(45頁目)にあります。
リスクに基づくSDV手法:
治験の目的に照らしたデータの重要性や被験者の安全確保の観点から、当該治験の品質に及ぼす影響を考慮し、あらかじめ定められた方法に従って抽出したデータ(データ項目に限らず、症例、医師、実施医療機関及び来院時期等も含む。)を対象としてSDVを行う方法.