2014年12月02日

GCP調査の手続き

今週は下記の通知を見ていきます。

●医薬品GCP実地調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第1号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0140.pdf


●新医薬品の承認申請資料適合性書面調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第5号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0150.pdf


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今日は
●医薬品GCP実地調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第1号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0140.pdf


3. 調査担当者

調査を担当する者は、原則として次のとおりとする。

(1) 機構に対して医薬品GCP実地調査の申請が行われている場合には、基本的に機構の職員が調査を実施する。(外国の事務所、医療機関等を含む。)

(2) 法第80条の2第7項及び法第80条の5第1項に基づき、立ち入り検査等を行う場合には、厚生労働省及び機構の職員が立ち入り検査等を実施する。






4. 調査の手続き

調査は、次の手続きに従って実施する。

(1) 医薬品GCP適用治験報告票及び外国政府機関によるGCP査察結果の提出

ア) 2.(1)に該当する医薬品の申請者は、別紙様式8の医薬品GCP適用治験報告票を承認申請後遅滞なく機構あて提出する。


イ) 2.(2)に該当する医薬品の申請者は、承認申請後、機構より調査を実施する旨が通知された後に遅滞なく医薬品GCP適用治験報告票を機構あて提出する。


また、承認申請に係る医薬品が優先審査品目であるほか、機構が指示するものである場合であって、主たる試験について日本と同等以上の規制を有する国によるGCP査察が終了しているときは、原則としてその結果を医薬品GCP適用治験報告票に記載するとともに、結果を記載した通知文書等の写しを医薬品GCP適用治験報告票に添付する。




(2) 調査の実施通知

3.(1)の場合には別紙様式2及び3により、3.(2)の場合には別紙様式4及び5により、申請者(申請者と治験依頼者が異なる場合は、申請者及び治験依頼者の両者)、自ら治験を実施する者及び治験実施医療機関に対して、あらかじめその旨を通知する。




(3) 調査の実施

治験依頼者に対しては、医薬品GCP省令第2章第1節(治験の依頼をしようとする者による治験の準備に関する基準)及び第3章第1節(治験依頼者による治験の管理に関する基準)に従って承認申請資料に係る治験の依頼及び管理が行われたかどうかを調査する。

自ら治験を実施する者に対しては、医薬品GCP省令第2章第2節(自ら治験を実施しようとする者による治験の準備に関する基準)及び第3章第2節(自ら治験を実施する者による治験の管理に関する基準)に従って承認申請資料に係る治験の準備及び管理が行われたかどうかを調査する。

治験実施医療機関に対しては、 医薬品GCP省令第4章(治験を行う基準)に従って承認申請資料に係る治験が行われたかどうかを調査する。



(4) 調査結果の報告

機構又は厚生労働省の調査担当者は、次に示す事項を記載した調査結果報告書を作成する。

ア) 治験依頼者、自ら治験を実施する者又は治験実施医療機関の名称及び所在地

イ) 調査担当者の氏名

ウ) 調査年月日

エ) 調査対象品目名

オ) 調査対象承認申請資料名

カ) 治験依頼者、自ら治験を実施する者又は治験実施医療機関のGCP遵守状況

キ) その他必要な事項






5.調査結果に基づく評価及び措置

(1) 調査結果に基づく評価

機構は、調査結果に基づき、調査対象承認申請資料が医薬品GCPに従って収集、作成されたものであるかどうかを評価する。



(2) 評価結果に基づく措置

機構は、調査対象承認申請資料が医薬品GCPに従って収集、作成されたものであることが確認できない場合には、当該資料を医薬品GCP不適合と判断し、その全部又は一部を承認審査の対象から除外する。


(3) 評価結果に対する申請者からの事情の説明

調査対象承認申請資料が医薬品GCP不適合と判断された場合には、機構は、申請者に対して当該医薬品GCP不適合事項を根拠条文とともに示すものとする。

これに対し、当該申請者は、当該承認申請資料の医薬品GCPへの適合性を裏付ける資料の提出、その他文書による必要な説明を行うことができる。



(4) 評価結果の通知

機構は、上記(3)の内容を踏まえ、最終的に評価を行い、医薬品GCP実地調査の評価結果及びそれに基づく措置について、別紙様式6により申請者、治験依頼者又は自ら治験を実施する者に、別紙様式7により治験実施医療機関の長に通知する。

なお、別紙様式6に記載する評価結果については、原則として次の評価区分に従う。


ア) 適合

治験が医薬品GCPに従って行われたと判断される場合。


イ) 不適合

治験が医薬品GCPに従って行われなかったと判断される場合。






6. 調査を拒否した場合等の取扱い

申請者、治験依頼者又は自ら治験を実施する者が医薬品GCP実地調査を拒否し、又は調査に際し虚偽の資料を提出した又は虚偽の説明若しくは答弁を行ったことが明らかになった場合には、機構は、当該承認申請資料を医薬品GCP不適合と評価されたものとして取り扱う。

治験実施医療機関が医薬品GCP実地調査を拒否し、又は調査に際し虚偽の資料を提出した又は虚偽の説明若しくは答弁を行ったことが明らかになった場合には、機構は、当該医療機関に係る承認申請資料を承認審査の対象から除外する。





7.調査に必要な手数料の納入手続き等

法第14条の2第1項により機構が調査を行う場合

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律関係手数料令(平成17年政令第91号)第17条第3項第2号に掲げる医薬品の区分に応じ、それぞれイからへに定める額を機構への調査申請に際し金融機関に設けられた機構の口座に払い込むこと。

なお、払い込んだことを証する書類の写しを調査申請書の裏面に貼付する必要があるので注意すること。

また、外国の事務所等に対する実地調査で別途手数料に加算される旅費については、調査終了後、機構の請求により指定の口座に振り込むこと。

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2014年11月29日

医薬品GCP実地調査の実施要領について&新医薬品の承認申請資料適合性書面調査の実施要領について

今週は下記の通知を見ていきます。

●医薬品GCP実地調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第1号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0140.pdf


●新医薬品の承認申請資料適合性書面調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第5号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0150.pdf


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今日は
●医薬品GCP実地調査の実施要領について(平成26年11月21日薬食審査発1121第1号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0140.pdf


医薬品GCP実地調査の実施要領について

医薬品の承認申請に際し添付される資料が「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年厚生省令第28 号)に示された基準に従って収集、作成されたものであるかどうかに関する実地の調査を行う際の実施要領については、「医薬品GCP実地調査の実施要領について」(平成18 年1月31 日付け薬食審査発第0131010 号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知。以下「旧通知」という。)により示しているところです。


今般、薬事法等の一部を改正する法律(平成25 年法律第84 号)等が施行されることに伴い、医薬品GCP実地調査の実施要領を別添のとおり定め、同要領に基づき運用することとしましたので、貴管内関係業者、医療機関及び当該医療機関における治験に携わる者に対し周知いただきますよう御配慮願います。

なお、本通知は平成26 年11 月25 日より適用し、本通知の適用に伴い、旧通知は廃止します。




医薬品GCP実地調査の実施要領

本要領は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号。以下「法」という。)第14条第5項(法第19条の2において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定に基づき、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号。以下「規則」という。)第42条第1項に規定する医薬品の製造販売承認申請(承認事項一部変更承認申請を含む。以下同じ。)に際し添付される資料(以下「承認申請資料」という。)が「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年厚生省令第28号。以下「医薬品GCP省令」という。)に示された基準に従って収集され、かつ作成されたものであるかどうかについて、厚生労働省又は法第14条の2第1項(法第19条の2第5項及び第6項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定に基づき、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令(昭和36年政令第11号)第27条第1項に定める医薬品について厚生労働省から委託を受けた独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「機構」という。)の担当職員が実地の調査を行う際の手続き、及び、法第80条の2第7項及び法第80条の5第1項の規定に基づき、厚生労働省及び機構の担当職員が、病院、診療所、工場、事務所等への立ち入り検査及び質問(以下「立ち入り検査等」という。)を行う際の手続きを定めるものである。





1. 調査の対象者

承認申請資料のうち、臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施(治験)を依頼した者又は自ら治験を実施する者(医薬品GCP省令第12条又は第15条の8の規定により業務の一部を受託した者を含む。以下「治験依頼者」又は「自ら治験を実施する者」という。)及び当該治験の依頼を受けて治験を行った者(医薬品GCP省令第39条の2の規定により業務の一部を受託した者を含む。以下「治験実施医療機関」という。)を調査の対象とする。

ただし、変更し、廃止し、又は休止した治験依頼者、自ら治験を実施する者及び治験実施医療機関については、その業務の継承者又は医薬品の承認申請者等(以下「申請者」という。)の資料の保管者を対象とする。






2. 調査を実施する場合

承認申請に係る医薬品が次の(1)又は(2)に該当する場合に調査を実施する。

(1) 承認申請に係る医薬品が、規則第42条第1項に規定する医薬品のうち、次のアからウのいずれかに該当すると認められる場合

ア) 平成26年11月21日付け薬食発1121第2号「医薬品の承認申請について」(以下「局長通知」という。)の記の第1の2に規定する新有効成分含有医薬品、新医療用配合剤及び新投与経路医薬品(以下「新医薬品(その1)」という。)

イ) 新医薬品(その1)として製造販売の承認を与えられた医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が同一性を有する医薬品であって、当該新医薬品(その1)の製造販売承認を有しない者が当該新医薬品(その1)の再審査期間中に承認申請を行うもの

ウ) 局長通知の記の第1の2に規定する新効能医薬品、新剤形医薬品、新用量医薬品、バイオ後続品及び類似処方医療用配合剤





(2) 承認申請に係る医薬品が、規則第42条第1項に規定する医薬品のうち、上記(1)に該当する医薬品以外の場合であって、その承認申請資料が法第14条第3項後段に規定する基準に適合するかどうかについて書面による調査を行った結果、当該品目について機構が医薬品GCP実地調査の実施が必要であると認めた場合。

この場合、あらかじめ申請者に対して、調査を実施する旨及び医薬品GCP実地調査の申請を機構に行うよう別紙様式1により通知することとする。



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2014年11月27日

医薬品GCP実地調査の実施要領について

●医薬品GCP実地調査の実施要領について
    ↓
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T141125I0140.pdf


実地の調査を行う際の実施要領については、「医薬品GCP
実地調査の実施要領について」(平成18 年1月31 日付け薬食審査発第0131010 号厚
生労働省医薬食品局審査管理課長通知。以下「旧通知」という。)により示している
ところです。
今般、薬事法等の一部を改正する法律(平成25 年法律第84 号)等が施行されるこ
とに伴い、医薬品GCP実地調査の実施要領を別添のとおり定め、同要領に基づき運
用することとしましたので、貴管内関係業者、医療機関及び当該医療機関における治
験に携わる者に対し周知いただきますよう御配慮願います。
なお、本通知は平成26 年11 月25 日より適用し、本通知の適用に伴い、旧通知は廃
止します。




(3) 調査の実施
治験依頼者に対しては、医薬品GCP省令第2章第1節(治験の依頼をしよ
うとする者による治験の準備に関する基準)及び第3章第1節(治験依頼者に
よる治験の管理に関する基準)に従って承認申請資料に係る治験の依頼及び管
理が行われたかどうかを調査する。自ら治験を実施する者に対しては、医薬品
GCP省令第2章第2節(自ら治験を実施しようとする者による治験の準備に
関する基準)及び第3章第2節(自ら治験を実施する者による治験の管理に関
する基準)に従って承認申請資料に係る治験の準備及び管理が行われたかどう
かを調査する。
治験実施医療機関に対しては、 医薬品GCP省令第4章(治験を行う基準)
に従って承認申請資料に係る治験が行われたかどうかを調査する。



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2014年01月17日

実施医療機関への改善すべき事項の内訳

今週は総合機構が10月24日(東京)と10月28日(大阪)に開催した「GCP研修」の資料を見ていきます。


●平成25年度GCP研修会資料
    ↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/kenshushiryo.html#gcp



●治験を実施する医療機関における留意点
    ↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/file/h25gcp/chiken_ryuiten.pdf



『実施医療機関への改善すべき事項の内訳(個別症例)』が19頁目からありますが、圧倒的に「プロトコル違反」が多いですね。

具体的な内容が22頁目にあります。
     ↓
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●被験者背景がIVRS/IWRS(注)に誤って入力され、当該情報に基づき割付が実施されていた。

●治験実施計画書で定められた検査が実施されていなかった。

●臨床所見スコアが中止基準に達しているにもかかわらず、試験が継続されていた。

●検査結果を確認する前に治験薬が投与されていた。

●検査結果により治験薬の投与量の増減が規定されているにもかかわらず、遵守されていなかった。

●盲検性維持のため、治験薬投与期間中は検査項目○○は院内検査で測定しないことが規定されていたが、院内で測定していた。

●主要評価を実施するためのCT撮影が規定された撮影条件(スライス厚等)で実施されていなかった。

●臨床検査検体の中央測定機関への提出が遅れ欠測となった。

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(注)

★IVRS(Interactive Voice Response System)

・音声自動応答システム(英語対応)

ID番号と暗証番号を使って登録


★IWRS(Interactive Web Response System)

・インターネットによるWeb 登録(英語記載)






親切にも、プロトコル違反が起こった場合の対応まで紹介されています。
  ↓
【逸脱が発生した時の対応】

●被験者の安全性を確保すること。(治験の中止、追跡調査等、必要な措置を確認する。)

●他の症例において、同様の逸脱はないかを確認する。

●逸脱の原因を確認し、当該治験及び今後の治験実施における再発防止に取り組む。



「プロトコル違反」って、結構、同じ項目に集中して発生することが多いので、しっかりとチーム・組織内で「プロトコル違反の事例」を情報共有し、再発防止策に努めましょうね。




『症例報告書に関する事例』が24頁目にあります。
     ↓
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●症例報告書に記載された検査値が、原資料(検査報告書)と異なっていた。

●有害事象○○が発現し、△△が投与されていたが、症例報告書に有害事象及び併用薬として記載されていなかった。

●有害事象治療のための予定外来院による診察を受けていたが、症例報告書に当該有害事象が記載されていなかった。

●治験薬の投与状況について、原資料と症例報告書の不整合が認められた。

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「有害事象」と「併用薬」についてはしっかりとSDVしましょう。

「有害事象」は治験薬の安全性に関わる項目ですし、「併用薬」は「併用禁止薬」との絡みもありますからね。



『被験者の同意に関する事例』が26頁目にあります。
     ↓
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●治験実施計画書に規定された投与前検査を同意取得に先立って実施した。

●前治療薬のWash-outを同意取得に先立って実施した。

●同意文書の被験者日付欄を被験者本人が未記載であった。

●治験協力者が補足的な説明を行っていたにもかかわらず、同意文書に署名していなかった。

●説明文書を改訂したが、治験参加中の被験者に対して、文書による再同意を得ていなかった。また、新たな被験者の登録に際し、改訂前の説明文書が使用されていた。

●説明文書に記載のない再検査を行うことに関し、被験者へ情報提供し、同意を得た旨を文書に記録していなかった。

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「インフォームド・コンセント」は治験の根幹を成すものです。

しっかりとSDV等で確認しましょう。

特に治験特有の検査やウォッシュアウトと同意のタイミングについては、くどい位に事前に治験責任医師等に説明しておきましょう。(治験特有の検査やウォッシュアウトは同意取得のあとから可能。逆は不可。)





『記録の保存に関する事例』が28頁目にあります。
     ↓
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●『診療録』が保存されていなかった。

●『同意文書』が保存されていなかった。

●『患者日誌』が保存されておらず、有効性評価、安全性評価項目の根拠が確認できなかった。

●『○○スコアシート』が保存されておらず有効性の副次評価項目の根拠が確認できなかった。

●『治験薬の投与時刻、採血時刻』及び検体処理が治験実施計画書に従って実施されたことを示す記録が確認できず、得られた動態解析結果の信頼性が担保できなかった。

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上記のうち『治験薬の投与時刻、採血時刻』は特にフェーズ1で注意しましょう。

原資料(原データ)が無いとデータの信頼性が保証できません(と言うことは、承認申請データから削除するよう機構から指示されます)。

治験依頼者から原資料の廃棄を行ってもよいという連絡があるまで、しっかりと保存してもらうようにお願いしておきましょう。

治験依頼者もその連絡(廃棄してもよい)を忘れずにしましょうね。(治験依頼者の担当者が変わると、忘れやすい。)



『被験者の選定に関する事例』が31頁目にあります。
     ↓
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●スクリーニング検査の結果が選択基準を満たしていなかった。

●除外基準に規定された併用禁止薬の投与及びWash-out期間が遵守されていなかった。

●既往歴・合併症が除外基準に抵触していた。

●臨床検査値が除外基準に抵触していた。

●治験薬投与前に変更が禁止されていた前治療薬の用量が変更されていた。

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「選択基準」や「除外基準」の違反はこれまた、治験の根幹を揺るがすものです。

医師の「臨床上、問題ないから」という言葉にふりまわされないように強い意志でしっかりとクライテリアを守ってもらうようにお願いします。

日常診療ではそうかもしれませんが、私たちが行っているのは「試験」です。

そういう認識を持って頂くように日頃から注意してください。



32頁目に重要なことが記載されています。
     ↓
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●選択・除外基準は、被験者保護の観点及び有効性等の情報を適切に収集すること等を目的として、治験依頼者により根拠をもって設定されている。

●治験責任医師等は独自の解釈をせずに、治験依頼者に治験依頼者としての見解を確認すること。

●モニターから回答を得た場合、モニター個人の解釈ではなく、治験依頼者として検討された見解であることを確認すること。

●上記の内容については、各自記録として残すことがリスク管理の観点からも重要。

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最後の「上記の内容については、各自記録として残すことがリスク管理の観点からも重要。」の「各自」ですが、これはもちろん、治験依頼者側のモニターと、施設側の治験責任医師等の両者で、ということですね。




33頁目以降は「医師主導の治験」の場合ですので、関係する人はしっかりと読んでおきましょう。

41頁目以降に「治験関連通知の改正点」がコンパクトにまとめられているので、復習しておきましょう。

なお、下記のページには「治験及び調査における電磁的記録の利用について」や「製造販売後調査の現状と留意点」も掲載されているので、関係者の方は必読です。

また「治験及びGCPに関する最近の動向について」では、この1年間のGCP関係の改正点が要領よくまとまっていますので、復習のために読んでおくとよいでしょう。

●平成25年度GCP研修会資料
    ↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/kenshushiryo.html#gcp



みなさん、今年も楽しく頑張りましょうね!


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2014年01月16日

治験を実施する医療機関における留意点

今週は総合機構が10月24日(東京)と10月28日(大阪)に開催した「GCP研修」の資料を見ていきます。


●平成25年度GCP研修会資料
    ↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/kenshushiryo.html#gcp




●治験を実施する医療機関における留意点
    ↓
http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/outline/shinrai/file/h25gcp/chiken_ryuiten.pdf



「実施医療機関に対するGCP実地調査件数の推移」が5頁目にあります。

ここ5年間は「改善すべき事項を通知した医療機関数」の割合が減少傾向にありますね。

それでも30%程度の施設に対して改善すべき事項が通知されています。

では、一体、どのようなことが施設に対して改善するよう通知されているのでしょうか。

7頁目を見ると、「治験実施計画書」が多くて、「IRB」関連は飛躍的に減少しています。


医療機関に対する改善通知は「体制」よりは「個別症例」が多いようです。(8頁目)



「治験薬関係」がまとめて記載されています。(12頁目)
     ↓
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●誤った薬剤が被験者に交付/投与されていた。

・盲検期に非盲検期の薬剤を投与。

・指示された薬剤番号と異なる番号の治験薬を投与。

・治験薬は医療機関に交付されていたにもかかわらず、同一成分の市販薬を投与。

・他の治験用の治験薬を投与。

・温度規定を逸脱して管理された治験薬を治験依頼者への確認等を行わず投与。

・回収した使用済みの治験薬(バイアル)を再度投与。

・被験薬を交付すべきところ対照薬を交付。



●割り付けられた割付番号の治験薬が被験者に投与されたことを示す記録を作成していなかった。

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信じられないようなミスが起こりうるということですね。

私も実際、昔の話ですが、「二重盲検試験」と「長期投与試験(こちらはオープン)」を同時に実施していた施設で、間違って「二重盲検試験」の患者さんに「長期投与」用の治験薬が投与されたことがあります。

こんなことがあってから、「二重盲検試験用の治験薬」と「長期投与試験用の治験薬」の箱の色を変えました(片方をピンク、もう片方をブルーにし、さらに大きく「二重盲検試験用」とか「長期投与用」と箱に表示をしました。)。

工夫しましょう!







治験薬の管理に関する留意事項が13頁目にあります。
     ↓
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●治験薬管理者は、治験依頼者が作成した手順書に従って、治験薬の受領、返却、被験者毎の使用状況等の記録を作成すること。

・治験実施計画書に規定された量の治験薬が被験者に投与されたことを示す記録(※)を作成すること。


※ 治験実施計画書により求められる記録は異なります。

(例)

・薬剤の割り付けが行われる場合

・体重によって異なる用量の治験薬を用いる場合

・時期によって異なる治験薬を用いる場合(非盲検期、第1期、・・・)

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モニターは施設の調査・選定の際に治験薬管理者を訪問し、治験薬管理票を確認しましょう。

もし、その管理票が当該治験に対して不十分なところがあったら、適切な治験薬管理票の見本(治験依頼者が作成したもの)を治験薬管理者に提示するといいですよね。



『業務の委託に関する事例』が14、15頁目にあります。
     ↓
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●治験施設支援機関(SMO)との業務委受託契約書にGCP第39条の2第2号から第6号に係る事項の記載がなかった。

●治験の実施に係る業務の一部(○○検査)を他の医療機関に委託していたが、適切な業務委受託契約が結ばれていなかった。

●実施医療機関は、委託した業務が適切かつ円滑に行われているかどうかを確認。

●受託者もGCP基準に従って受託業務を行うことが求められています。

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施設とSMOとの契約等は施設の問題ですが、モニターもきちんと把握しておくことをお薦めします。

せっかくの症例登録がフイになる可能性もありますからね。





『治験審査委員会(IRB)に関する事例』が15〜18頁目にあります。
     ↓
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●治験期間が1年を超える場合の治験継続の適否の審査(年1回以上)について、IRBは審査していなかった、あるいは迅速審査により審査していた。

●治験実施計画書の変更や安全性情報に関する情報を受けて説明文書が改訂されたが、これについてIRBは迅速審査により審査していた。

●治験依頼者から通知された安全性情報について、IRBは治験を継続して行うことの適否について審査していなかった、あるいは迅速審査で審査していた。

●治験協力者がIRB委員として審議・採決に参加しており、当該委員を除くと出席員数がIRBの成立要件を満たしていなかった。

●IRBの会議の記録が審議結果のみの記載であり、議事要旨が記載されていなかった。

●治験の継続について審査していたが、当該医療機関の長に対し、当該審査に係る意見を文書により述べていなかった。

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今更ですが「迅速審査」を実施してよいのは「軽微」な変更の場合だけですね。

以下の項目は「迅速審査」では「不可」です。(18頁目)

●治験を行うことの適否

●説明文書の改訂

●安全性情報報告(治験依頼者からの報告、自施設で発現した重篤な有害事象)による治験継続の適否


「迅速審査」の名前にだまされず(副作用の審議なんかは迅速のほうがいいと、つい思ってしまいますからね)に、しっかりと審議してもらいましょう。


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