2012年11月07日

(3)ITを駆使しよう

第12回CRCと臨床試験のあり方を考える会議2012 会議録の中に下記の資料がある。

事務局の苦労を解消するIRB電子化システムの現状

iPadを利用したIRB審査資料電子化の実践

IRB資料の電子ファイル授受に関する製薬協の考え

『電磁的記録への第一歩 〜電子データはどれが原本?〜』


これらの資料の共通項は「IT」だ。

製薬協の●「治験119」でも「IT絡み」の質問が出始めた。

上記の「治験119」中では、例えば以下のこと。

●質問番号:2007-25 治験審査委員会審査資料の電子化

●質問番号:2011-20 他の医療機関と情報共有している電子カルテ上への治験関連情報の記録・格納

●質問番号:2011-41 インターネットでの被験者募集

●質問番号:2011-42 インターネットでの被験者募集(その2)

●質問番号:2011-50 スキャナで電子化された署名済み同意書の取扱い

●質問番号:2011-58 テレビ会議による治験審査委員会の開催

●質問番号:2012-29 治験審査委員会審査資料の電子化(その2)



僕が社会人として働き始めた1980年代初頭、会社にはパソコンが数台しかなかった。

そんな「古き良き時代」は遠く過ぎ去り、もう元には戻れない。

それがいいことなのか悪いことなのかは別にして、パソコンやメールの無かった時代には戻れない。

今から、思うと、当時(パソコンの無かった時代)、どうやって仕事をしていたんだろう?と思ってしまう。

今では僕らは1日のうち「25時間」はパソコンやタブレットやスマホに向かっている。

だったら、それらを賢く使う。



話は飛びますが、先日、楽天からいきなり「kobo」が送られてきた。

僕は何も頼んでいないのに。

この「kobo」に対するハードの費用は一切、無料。

試しに使ってみた。

「青空文庫」で公開している本は無料でダウンロードできる。

すぐに僕は「青空文庫」の50冊ほどを「kobo」にダウンロードした。

普段、僕は通勤時間に読む本として2冊は鞄に入れている。

とても50冊も鞄に入れられない。(コロコロに入れるなら別だが。)

それが、背広の裏ポケットに入る。

これは「活字中毒」の僕には福音だ。

この楽天のなりふりかまわない戦略(無料で、強引に「kobo」を送ってくる)に、まんまとはまり、そのうち、僕は新書も有料で楽天からダウンロードしそうだ。



話は戻ります。

「手書き」の時代が去った現代は、ITを賢く使いましょう。

たとえば、僕が発刊している●「日刊GCPメルマガ」では、毎日、医学、治験関係のニュースを載せている。

そのニュースはどうやって集めているかというとグーグルの「アラート」機能を使っている。
  ↓
http://www.google.co.jp/alerts?hl=ja

このアラート機能に50個ほどのキーワードを登録している。

たとえば「治験」とか「GCP」とか「臨床試験」とか「糖尿病」「抗がん剤 治験」「新薬」「創薬」「モニター」「医療イノベーション」「国際共同治験」「日本製薬工業協会」「総合機構」など等。

このアラート機能を使うと、自動的に指定したメールアドレスにグーグルが検索した記事を送ってくる。

だから、今、上に「国際共同治験」なんていう言葉を書いたので、このブログがアラート機能から送られてくるはずだ。


ちなみに「GCP」としては、「創価大学のGlobal Citizenship Program」のニュースがよく来る。
      ↓
http://sgcp.soka.ac.jp/

「新薬」では「日本新薬」さんの野球チームの活躍がよく送られてくる。

思わぬ発見があって面白い。

その他に医療系のニュース収集に活用しているのは「日本スリービー・サイエンティフィック 」のメルマガと「薬事日報社」のメルマガですね。

●日本スリービー・サイエンティフィック
     ↓
http://www.3bs.jp/mailmag/

●薬事日報社
 ↓
http://www.yakujinippo-mailnews.jp/


ついでに、医療英語に必須なのは下記のサイトのメルマガ(超おすすめ!)
  ↓
http://medieigo.com/list/mm/mailmagazine


まぁ、そんなこんなのニュースから僕がピックアップして「日刊GCPメルマガ」に載せている。

リアルの会社では同じようにグーグルのアラート機能に日本のほとんどの製薬会社とCROの名称を登録して、会社の僕のメールアドレスに届くようにしている。

それらをピックアップして、1週間に1回、僕は臨床開発部署の全員にメルマガとして配信している。

ただし、大事なことは情報を収集することではない。

それらの情報から何を考えるかだ。

そこから、どう戦略を組み立てるかだ。



また、会社によっては積極的にツイッターやSNSを社内コミュニケーションツールとして活用している会社もある。
  ↓
http://www.mizuho-ir.co.jp/publication/column/2012/0605.html


あるいは、会社の営業そのものにツイッターやSNSを利用している会社も多い。

iPadもMRの必携アイテムになりつつある。
  ↓
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20111007/370355/



「ホーライ製薬」の場合、今は、このSeeSaaが提供しているブログを中心に活動している。
  ↓
http://blog.seesaa.jp/

このブログはツイッターに同時に通知する機能がついているので、このブログを更新すると自動的に僕のツイッターで「つぶやく」ことができる。
  ↓
https://twitter.com/horai_japan



「お勧めのビジネス書」のブログも更新すると同様だ。


さらに、このツイッターには、自動的にfacebookに通知する機能がついているので、僕のツイッターからはfacebookの「ホーライ製薬」に投稿される。
  ↓
http://www.facebook.com/Horaiseiyaku


また、最近は「ニュース系」のサイトには「ツイッター」ボタンが付いているので、上記のアラート機能から送られてきたサイトで「これは使える」と思えるニュースは、「ツイッター」ボタンを押す。

すると、自動的に僕のツイッターで「つぶやく」。

それがまた、ツイッター経由でfacebookのホーライ製薬に投稿される・・・・・・と、訳の分からない人にはさっぱり分からない話だよね。

でも、それが現代です。

僕の活動が全て、facebookのホーライ製薬の集約されている。


厚生労働省のサイトや総合機構のサイトにもツイッターボタンとかついているといいと思うんだけれどね。(大学とかも。)

僕が言っているのは、公式のアカウントではなくて、閲覧者が押すと、その閲覧者のツイッターでつぶやけるやつね。

厚生労働省の公式のツイッターは下記。
  ↓
https://twitter.com/MHLWitter



ITは賢く使おう!

くれぐれも「炎上」には注意しましょうね。お互いに。



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2012年08月03日

ITと治験とあなたと

今週は「リモートSDV」について見てきました。

このリモートSDVは、ITインフラの発展と整備がなせる技です。

このように様々な科学技術が発展することによって、今まで予想もしなかった「仕事の方法」が生まれてきます。

私たちは、そういう技術を抵抗なく取り入れることが大切です。



その昔、「e-mail」が社内に導入し始められた頃、ある上司が「うちの部署はメールは認めないから。上司への連絡、報告は今までどおり紙でやること」と訳の分からないことを言うおやじがいました。

「最新の技術」に対応できない例です。

また、社外の人と情報のやりとりをやるさいに、いつまでもフロッピーディスクでやりとりをするのではなく、メールでやりましょうよ、と提案したら「メールはウイルスに感染するリスクが高いのでやめたほうがいい」という、これまた、何が何だか分からないことを言って、抵抗するおじさんがいました。


やれやれです。

今では信じられないことです。


私たちは「最先端」の新薬の開発に携わっています。

創薬の段階でも最新の技術を否定していては、発展がありえません。

そういう世界で働いているのに、「自分が知らない」からと言って、「iPad」のような新しいツールを否定してはいけません。


もちろん、最新の技術にも「思わぬ落とし穴」とか「予測不能なリスク」と言うのもあるでしょう。

しかし、だからといって、いつまでも「石器時代」に留まっていられません。(もちろん、懐古趣味のようなそういう趣味の人は、そのままでいてください。)

ブログやツイッター、ミクシィやフェイスブックのようなSNSという新しい媒体の出現によって、治験のあり方も変わってくるかもしれません。

こういう時代についていかれない「おじさん」や「おばさん」は、是非、まずは一度、自分でフェイスブックを「体験」してみましょう。(無暗に怖がらずにね。)


あなたの知らない「治験の方法」がすでに誕生しているかもしれませんよ。



追伸 モニタリング2.0検討会によるリモートSDVに関するSOP
   ↓
「モニタリング2.0検討会によるリモートSDVに関するSOP」
   ↓
   ↓
**************************

リモートSDVに関する標準業務手順書 雛形(WG06)2012年7月1日

リモートSDVは、原資料を閲覧するシステムを用いた、実施医療機関を訪問せずに原資料に記録された情報を確認する方法です。
 
治験依頼者では、訪問前に十分な準備が可能となり、特に難易度の高い症例や症例数が多い場合等に実地での直接閲覧の実施時間の短縮が見込め、実施医療機関の閲覧場所を有効に活用できます。

また、治験実施中の医療機関と依頼者におけるモニタリングの適正化を実践しつつ、リモートSDVにより更に訪問回数を削減する可能性があり、治験コストの削減につながるものと予測しております。

しかしながら、リモートSDVアンケート調査を実施したところ、治験依頼者におけるリモートSDVで被験者情報を閲覧する際の運用手順の整備状況は36%と低く、受け入れ体制が整っていない事が分かりました。

そこで、ワーキンググループ06では、リモートSDV実施に関する手順を整備する必要があると考え、依頼者側のリモートSDV実施体制整備の支援を目的として、「リモートSDV標準業務手順書」雛形を作成いたしました。

「リモートSDV標準業務手順書」雛形の別添コンセプト シートをご一読いただき、ご活用いただければ幸いです。

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2012年08月02日

個人情報保護法と情報セキュリティー

今週はリモートSDVについて見ていますが、今後、モニターが強烈に意識を強く持つべきなのは「個人情報」の取り扱いです。


ということで、まずは定番の「個人情報保護法」について見ましょう。

●個人情報保護法
  ↓
「個人情報保護法」
  ↓
**************

第一章 総則

(目的)

第一条

この法律は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることにかんがみ、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。

**************



う〜〜〜ん、どんな法律を読んでも感じることですが、総則を読んでもよく分からんのですよ。

とりあえず、この法律は「個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする」ということですね。




そこで、もう少し具体的なことが書かれているところを探します。
 ↓
**************

(基本理念)

第三条

個人情報は、個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであることにかんがみ、その適正な取扱いが図られなければならない。


(〜〜 中略 〜〜)

第一節 個人情報取扱事業者の義務

 (利用目的の特定)

第十五条

個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的(以下「利用目的」という。)をできる限り特定しなければならない。

2 個人情報取扱事業者は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。


第十六条

個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。


**************



なるほどね。

「個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的(以下「利用目的」という。)をできる限り特定」しなければいけないことが分かります。

その他にもいろいろと注意すべきことが書かれていますので、時間がある時に読んでおいてください。


ちなみに、「個人情報保護」で検索すると、「個人情報保護法関連五法」なんていうのもあることが分かります。
  ↓
****************

個人情報保護法関連五法とは、個人情報に関する法律のこと。

以下の五法を指す。

●1)個人情報の保護に関する法律

●2)行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律

●3)独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律

●4)情報公開・個人情報保護審査会設置法

●5)行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律

****************

ほうほう。

色々と法律等で個人情報が保護されていることが分かります。



さらに「情報セキュリティ」も検索してみましょう。

すると、ウィキペデイアには次のように記載されています。

*************

情報セキュリティは、JIS Q 27002(すなわちISO/IEC 27002)によって、情報の機密性、完全性、可用性を維持することと定義されている。

それら三つの性質の意味は次のとおりである。

機密性 (confidentiality): 情報へのアクセスを認められた者だけが、その情報にアクセスできる状態を確保すること

完全性 (integrity): 情報が破壊、改ざん又は消去されていない状態を確保すること

可用性 (availability): 情報へのアクセスを認められた者が、必要時に中断することなく、情報及び関連資産にアクセスできる状態を確保すること


これら三つを、英語の頭文字を取って、情報のCIAということもある。


JIS Q 27001 では、これらを次のとおりに定義している。

これらは、ISO/IEC 27001 の定義を翻訳したものである。

ここで、エンティティとは、団体などを指す。

情報セキュリティ (information security):情報の機密性、完全性および可用性を維持すること。さらに、真正性、責任追跡性、否認防止および信頼性のような特性を維持することを含めてもよい。

機密性 (confidentiality): 許可されていない個人、エンティティ又はプロセスに対して、情報を使用不可又は非公開にする特性

完全性 (integrity): 資産の正確さ及び完全さを保護する特性

可用性 (availability): 許可されたエンティティが要求したときに、アクセス及び使用が可能である特性


*************



よく分からないので、こういう場合の定石として、とりあえず、上記の中から次の3つの言葉の定義を覚えましょう。

●機密性

●完全性

●可用性


ついでに、「情報セキュリティ」について検索してみると、独立行政法人「情報処理推進機構」なんていう組織が存在することも分かります。
 ↓


●情報処理推進機構
  ↓
「情報処理推進機構」



さらに上記の「情報処理推進機構」に「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」なんていうページがあることも分かります。
  ↓
「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」



私たちは、直接的に、あるいは間接的にリモートSDVや直接のSDVでは個人の情報、それも「病気」という極めて個人的で不利に扱われそうな情報にアクセスします。

そこを注意しましょう。


GCPでも、個人情報・被験者のプライバシーについては以下のように規定されています。(GCP運用通知を「秘密」という言葉で検索してみます。)

******************

●(11)被験者の身元を明らかにする可能性のある記録は、被験者のプライバシーと秘密の保全に配慮して保護すること。(第1条の解説)


●(8)「被験者識別コード」とは、個々の被験者の身元に関する秘密を保護するため、治験責任医師が各被験者に割り付けた固有の識別番号で、治験責任医師が有害事象及びその他の治験関連データを報告する際に、被験者の氏名、身元が特定できる番号及び住所等の代わりに用いるものである。


●12)被験者の秘密の保全に関する事項(契約書)

●6 第12 号「被験者の秘密の保全に関する事項」とは、法第80 条の2第10項の規定により、治験依頼者又はその役員若しくは職員が、モニタリング、監査の際に得た被験者の秘密を漏らしてはならない旨、及び、これらの地位にあった者についても同様である旨を含むものである。


●5)被験者の秘密の保全に関する事項(IRBの設置者との契約書・・・第30条)


●3 実施医療機関の長は、被験者の秘密の保全が担保されるよう必要な措置を講じなければならない。(第36条)


●10)被験者の秘密が保全されることを条件に、モニター、監査担当者及び治験審査委員会等が原資料を閲覧できる旨

●11)被験者に係る秘密が保全される旨(同意説明文書への記載・・・第51条)


******************



リモートSDVの普及にあわせて、あらためて被験者のプライバシーの保全について意識を持っていきましょう。


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2012年08月01日

IT化による治験推進とその課題

今日は「IT化による治験推進とその課題」(北里大学北里研究所病院)を見てみましょう。

●臨床研究と医療の倫理IT化による治験推進とその課題 (北里大学北里研究所病院臨床試験部)
  ↓
「臨床研究と医療の倫理IT化による治験推進とその課題 (北里大学北里研究所病院臨床試験部)」


上記のPDFの14ページより
  ↓
 (引用)
  ↓
***************

SDVで生じている主な問題

●多くの経費・訪問回数が必要(治験依頼者)

●直接閲覧に長い時間がかかる(治験依頼者)

●部屋の確保が必要拘束時間が長い(医師・CRC)

●モニタリングの処理の遅れにより的確な審議ができない(IRB)

***************




そのとおりですね。

では、どうするか? ということで・・・・・・

●SDVを遠隔で・・リモートSDVする

●治験を実施する医療機関
   ↓
●カルテにある個人情報をマスキング処理
   ↓
●スキャナで電子化し、さらに暗号化
   ↓
●治験依頼者(モニター)にメールで送信
   ↓
●電子メールにファイル添付
   ↓
●治験依頼者(モニター)
   ↓
●ファイルを受信し、カルテを閲覧

・・・・・ということを提案されています。

さらにPDFの18ページより

●リモートSDVによる医療施設のメリット

●医師・医療スタッフの拘束時間が短くなる

●治験依頼者(モニター)の来院回数が少なくなる

●治験依頼者(モニター)からの質疑事項に対応しやすい


そして「リモートSDVによる治験依頼者のメリット」は?

●SDV前に医師・CRCに確認・修正依頼ができる

●確認のポイントを絞って、医師と面談が可能

●余裕をもって、SDVの予定を入れることができる



北里研究所病院での検証結果としていくつか課題が出ています。(PDFの21ページ目)

なかでも、気にされている点は倫理的課題として「同意をとればいいのか?」「カルテを院外で見られる患者さんの気持ちは?」をあげています。


科学技術が進歩するといろんな問題が出てきます。

それらをひとつひとつ、丁寧に考えて解決していきましょう。



今度は、以下の論文を見てみましょう。


●地域医療連携システムを活用したRSDV(遠隔直接閲覧)の実施(金沢医療センター)
  ↓
「地域医療連携システムを活用したRSDV(遠隔直接閲覧)の実施(金沢医療センター)」



そもそも金沢医療センターでは以下のように取り組まれているようです。
  ↓
********************

2-2.治験関連情報の電子カルテ化と従来のSDV

当院では,電子カルテを導入し診療を行っているが,治験についてもすべて電子カルテ上で実施しており,治験で使用されるカルテシールを電子カルテで使用するために,電子カルテのテンプレート機能を用いている。

このテンプレートは,プロトコールごとに担当CRCが,治験依頼者より提示されたカルテシールをアレンジして作成している。

SDV は,電子カルテ導入以前の紙カルテを除き,モニターが電子カルテ記載のできない参照権限のみのID・パスワードを使って電子カルテを直接閲覧することにより実施されている。

********************




ふむふむ。

電子カルテを直接閲覧すると。


さらに治験では別に次のような取り組みも実施されていたといことです。
  ↓
********************

●「百万石メディねっと」は,当院と地域の診療所等との医療連携のために2008年5月に導入したシステムで,急性期治療を終えた患者が回復期において住所に近い診療所で安心して治療を受けられるよう,また,相互の患者の紹介などを円滑に実施する環境を構築することを目的としている。

********************



「百万石メディねっと」・・・いかにも金沢!というネーミングが好きです。


で、その「百万石メディねっと」と治験との関係ですが・・・・
  ↓
*******************

●「百万石メディねっと」上で“診療所”にあたる役割(ユーザー権限)を治験依頼者に付与することで,モニタリング,特にSDVを大きく効率化できるのではないか?」

*********************

素晴らしいですね、この(↑)発想。

こういう柔軟な発想が治験を推進します。



さらに4ページに次の記載があります。
  ↓
********************

●治験実施実務に必要と認められる最小限の範囲を除き,いかなる手段によっても記録は残さないこと。

********************


今でも時々、問題になっていますが、モニターがSDVと称して、カルテの一部始終を自分のノートに書き写すという愚行ですね。

これはさっさと止めましょう。


他にも上記の論文には次のことが書かれているので、しっかりと読んでおきましょう。
  ↓
**************

4-3.閲覧した情報の記録について

4-4.閲覧者について

4-5.閲覧場所について

6.「 百万石メディねっと」に係る技術的な事項について

6-2.システムバリデーションについて

7.被験者への説明と同意について

**************


ネーミングが素敵なリモートSDVです。




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2012年07月31日

リモートSDV・・・静岡がんセンターの場合

今週は「リモートSDV」についてです。


今日は静岡県立静岡がんセンターの「電子カルテの遠隔閲覧に関する業務手順書」を見ていきましょう。


電子カルテの遠隔閲覧に関する業務手順書(静岡県立がんセンター)
  ↓
「電子カルテの遠隔閲覧に関する業務手順書(静岡県立がんセンター)」




ちなみにSOPの表紙には「経営戦略会議」の文字が見えますね。

すごいですね。

病院でもこういう「経営戦略会議」が必要なんですね。そりゃそうだ。

それとリモートSDVの呼び方も様々です。

静岡がんセンターでは「遠隔閲覧」と呼んでいますね。

ですので、リモートSDVの情報を集める場合には「電子カルテ 遠隔閲覧」というフレーズも必要です。



さてと、まずは以下のようなキモが書かれています。(PDF3ページ目)
  ↓
(1) 被験者からその診療情報が電子カルテの遠隔閲覧の対象となることに同意を得ている。



なるほど、直接閲覧の項目として「遠隔閲覧」の対象になることを患者から同意を貰っているのですね。

ちなみに(3)依頼者と被験者の面接は認めない、という項目もありますね。

何故、認めていないのでしょうか。

これは静岡がんセンターに限ったことではありませんが、その理由を考えてみましょう。




さらに手順に入りますが、ここでも近大と同じように「遠隔閲覧」(リモートSDV)を希望する治験依頼者は、「電子カルテ遠隔閲覧申請書」を提出しなければいけないことが分かります。

そして、治験事務局は以下のことを確認することになっています。
  ↓
****************

●次の要件に関して審査を行い、適合すると認めるときは、電子カルテの遠隔閲覧の利用を許可し、電子カルテ遠隔閲覧許可書(様式第3号)を発行する。

ア 社内に、入退者及び入退時間のログ管理がなされ、かつ、正当な権限を有する者以外の者が窃視できない個室の閲覧室(以下、「社内閲覧室」という。)が整備されていること。

なお、正当な権限を有する者とは次の者をいう。

(ア)診療情報管理委員会の審議により診療記録等の直接閲覧が認められ、かつ、情報セキュリティ部会により電子カルテの遠隔閲覧システムの利用が認められた者

(イ)(ア)で利用が認められた者による操作の元で、 診療情報管理委員会の審議により診療記録等を直接閲覧すること認められた者

イ 社員に対してセキュリティや個人情報に関する研修等を実施していること。


****************


ここで、まず注目すべきは「社内に、入退者及び入退時間のログ管理がなされ、かつ、正当な権限を有する者以外の者が窃視できない個室の閲覧室」が必要ということです。

ですので、治験依頼者(CRO)は社内に、このような環境を作ることが今後はどんどん要求されるようになるでしょうね。

今から、用意をしておきましょう!


さらに治験依頼者には、次のことが要求されています。

「社員に対してセキュリティや個人情報に関する研修等を実施していること」

いかがですか?

社内で「情報セキュリティ」や「個人情報保護法」等の研修を実施していますか?



とりあえず、ネットで「情報セキュリティ」と「個人情報保護法」について検索し、それらを研修として提供していきましょう。

静岡がんセンターでは「研修の実施状況を申請書に記載する」ことになっています。

また、近大と同様に静岡がんセンターでも「電子カルテの遠隔閲覧に関する契約」が必須になっていますね。

このあたり、通常の治験の契約書に盛り込んで、いっきに終わらせたいところですが・・・・・・・。


それはさておき、静岡がんセンターでは以下のような方法を取っています。
  ↓
*****************

5.USBメモリーの貸与

1)臨床研究・企業治験事務局は、遠隔閲覧の利用を許可した依頼者に対して、遠隔閲覧システムを利用することのできる設定をしたUSBメモリー(以下、「遠隔閲覧利用USBキー」という。)を貸与する。

2)貸与の期間は、電子カルテの遠隔閲覧の利用に関する契約で定めた契約期間とする。

*****************




USBを使ってリモートSDVができる環境を取っているようです。

USBを紛失しないように注意しましょう!


少し難しそうなのが、以下のことですね。
  ↓
4)管理責任者は、電子カルテの遠隔閲覧を行う者が本業務手順書及び当センターの情報システム利用者規程を遵守するよう監督する。

どうやって監督するのでしょうか。

SOPを読むと、たとえば、こんなことをやられることが分かります。
  ↓
11.立入調査の実施

当センターは、電子カルテの遠隔閲覧が本業務手順書に基づき適正に行われているかを確認するため、必要に応じて、依頼者の施設に対し、立入調査を実施するものとする。



さらに読み進めますと、次のことも要求されています。(PDFの5ページ目)
  ↓
・社内閲覧室のログデータ


治験依頼者の(CROの)社内の閲覧室では、ログデータが取れるようにシステムを作っておく必要があります。

まぁ、今では普通の居室(オフィス)に入るのもICカードを使って入退出のログを取っていますから、問題無いですね。





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