2014年12月20日

ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律

基本的に「法律」のままを記載していますが、読みやすく(理解しやすく)するために、わざと文章の途中で改行を入れたりしています。

全文をご覧になりたい方はこちら。
    ↓
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO146.html



ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律

(平成十二年十二月六日法律第百四十六号)

最終改正:平成二六年五月一日法律第三一号



(目的)

第一条  

この法律は、ヒト又は動物の胚又は生殖細胞を操作する技術のうちクローン技術ほか一定の技術(以下「クローン技術等」という。)が、その用いられ方のいかんによっては特定の人と

同一の遺伝子構造を有する人(以下「人クローン個体」という。)若しくは人と動物のいずれであるかが明らかでない個体(以下「交雑個体」という。)を作り出し、


又はこれらに類する個体の人為による生成をもたらすおそれがあり、これにより人の尊厳の保持、人の生命及び身体の安全の確保並びに社会秩序の維持(以下「人の尊厳の保持等」とい

う。)に重大な影響を与える可能性があることにかんがみ、


クローン技術等のうちクローン技術又は特定融合・集合技術により作成される胚を人又は動物の胎内に移植することを禁止するとともに、クローン技術等による胚の作成、譲受及び輸入

を規制し、その他当該胚の適正な取扱いを確保するための措置を講ずることにより、人クローン個体及び交雑個体の生成の防止並びにこれらに類する個体の人為による生成の規制を図り

、もって社会及び国民生活と調和のとれた科学技術の発展を期することを目的とする。



(定義) 

第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一  胚 

一の細胞(生殖細胞を除く。)又は細胞群であって、そのまま人又は動物の胎内において発生の過程を経ることにより一の個体に成長する可能性のあるもののうち、胎盤の形成を開始す

る前のものをいう。


二  生殖細胞 

精子(精細胞及びその染色体の数が精子の染色体の数に等しい精母細胞を含む。以下同じ。)及び未受精卵をいう。


三  未受精卵 

未受精の卵細胞及び卵母細胞(その染色体の数が卵細胞の染色体の数に等しいものに限る。)をいう。


四  体細胞 

哺乳綱に属する種の個体(死体を含む。)若しくは胎児(死胎を含む。)から採取された細胞(生殖細胞を除く。)又は当該細胞の分裂により生ずる細胞であって、胚又は胚を構成する

細胞でないものをいう。


五  胚性細胞 

胚から採取された細胞又は当該細胞の分裂により生ずる細胞であって、胚でないものをいう。


六  ヒト受精胚 

ヒトの精子とヒトの未受精卵との受精により生ずる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚であって、ヒト胚分割胚でないものを含む。)をいう。


七  胎児 

人又は動物の胎内にある細胞群であって、そのまま胎内において発生の過程を経ることにより一の個体に成長する可能性のあるもののうち、胎盤の形成の開始以後のものをいい、胎盤そ

の他のその附属物を含むものとする。


八  ヒト胚分割胚 

ヒト受精胚又はヒト胚核移植胚が人の胎外において分割されることにより生ずる胚をいう。


九  ヒト胚核移植胚 

一の細胞であるヒト受精胚若しくはヒト胚分割胚又はヒト受精胚、ヒト胚分割胚若しくはヒト集合胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵と融合することにより生ずる胚をい

う。


十  人クローン胚 

ヒトの体細胞であって核を有するものがヒト除核卵と融合することにより生ずる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


十一  クローン技術 

人クローン胚を作成する技術をいう。


十二  ヒト集合胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ 二以上のヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚又は人クローン胚が集合して一体となった胚(当該胚とヒトの体細胞又はヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚若しくは

人クローン胚の胚性細胞とが集合して一体となった胚を含む。)


ロ 一のヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚又は人クローン胚とヒトの体細胞又はヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚若しくは人クローン胚の胚性細胞とが集合して一

体となった胚


十三  ヒト動物交雑胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ ヒトの生殖細胞と動物の生殖細胞とを受精させることにより生ずる胚


ロ 一の細胞であるイに掲げる胚又はイに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵又は動物除核卵と融合することにより生ずる胚


十四  ヒト性融合胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。

イ ヒトの体細胞、一の細胞であるヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚若しくは人クローン胚又はヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚、人クローン胚若しくはヒト集合

胚の胚性細胞であって核を有するものが動物除核卵と融合することにより生ずる胚


ロ 一の細胞であるイに掲げる胚又はイに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵と融合することにより生ずる胚


十五  ヒト性集合胚 

次のいずれかに掲げる胚であって、ヒト集合胚、動物胚又は動物性集合胚に該当しないもの(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ 二以上の胚が集合して一体となった胚(当該胚と体細胞又は胚性細胞とが集合して一体となった胚を含む。)


ロ 一の胚と体細胞又は胚性細胞とが集合して一体となった胚


ハ イ又はロに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵又は動物除核卵と融合することにより生ずる胚


十六  特定融合・集合技術 ヒト動物交雑胚、ヒト性融合胚及びヒト性集合胚を作成する技術をいう。


十七  動物 哺乳綱に属する種の個体(ヒトを除く。)をいう。


十八  動物胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ 動物の精子と動物の未受精卵との受精により生ずる胚


ロ 動物の体細胞、一の細胞であるイに掲げる胚又はイに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものが動物除核卵と融合することにより生ずる胚


ハ 二以上のイ又はロに掲げる胚が集合して一体となった胚(当該胚と動物の体細胞又はイ若しくはロに掲げる胚の胚性細胞とが集合して一体となった胚を含む。)


ニ 一のイ又はロに掲げる胚と動物の体細胞又はイ若しくはロに掲げる胚の胚性細胞とが集合して一体となった胚


十九  動物性融合胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ 動物の体細胞、一の細胞である動物胚又は動物胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵と融合することにより生ずる胚


ロ 一の細胞であるイに掲げる胚又はイに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものが動物除核卵と融合することにより生ずる胚


二十  動物性集合胚 

次のいずれかに掲げる胚(当該胚が一回以上分割されることにより順次生ずるそれぞれの胚を含む。)をいう。


イ 二以上の動物性融合胚が集合して一体となった胚(当該胚と体細胞又は胚性細胞とが集合して一体となった胚を含む。)


ロ 一以上の動物性融合胚と一以上の動物胚又は体細胞若しくは胚性細胞とが集合して一体となった胚


ハ 一以上の動物胚とヒトの体細胞又はヒト受精胚、ヒト胚分割胚、ヒト胚核移植胚、人クローン胚、ヒト集合胚、ヒト動物交雑胚、ヒト性融合胚、ヒト性集合胚若しくは動物性融合胚

の胚性細胞とが集合して一体となった胚(当該胚と動物の体細胞又は動物胚の胚性細胞とが集合して一体となった胚を含む。)


ニ イからハまでに掲げる胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵又は動物除核卵と融合することにより生ずる胚


二十一  融合 

受精以外の方法により複数の細胞が合体して一の細胞を生ずることをいい、一の細胞の核が他の除核された細胞に移植されることを含む。


二十二  除核 

細胞から核を取り除き、又は細胞の核を破壊することをいう。


二十三  ヒト除核卵 

ヒトの未受精卵又は一の細胞であるヒト受精胚若しくはヒト胚分割胚であって、除核されたものをいう。


二十四  動物除核卵 

動物の未受精卵又は一の細胞である動物胚であって、除核されたものをいう。



posted by ホーライ at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | クローン技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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