2014年12月13日

臨床研究に係る制度の在り方に関する報告書について

事務連絡を先に。

今まで「ホーライ製薬」は平日はほぼ毎日更新してきましたが、僕の心の平和のために、また、英語のトレーニングのために、毎日、更新するとは限らないことにしました。

と言っても、これはまぁ、僕の趣味のためのブログなので、そんなこと断らなくてもいいのかもしれませんが。

ほかにも「ホーライの1日」とか「ホーライの独り言」などもありますが、そちらも時間があったら更新します。

「そんなもん書いている暇があったら、会社の仕事をしろ!」とは上司から絶対に言われませんが、まぁ、こちらも趣味の範囲で。


う〜〜む、よくよく考えると、10年以上もブログやらサイトやらをよくぞ毎日更新してきたなぁ、と今さらながら思ってきた。

はっきり言って、尋常じゃないよね(ね?)

最近は通知類をただコピペしてお茶を濁してきたけれど、それにしても、大変だったなぁ。


僕が治験に関するサイトを立ち上げた2000年の頃は治験を解説しているサイトはほとんどなくて、少数の製薬会社や製薬協がちょっとやっているだけで、ましてや、個人がやっているサイトなんて無かったもんなぁ。

なんでもそうだけど、継続することは重要だけど、継続すること自体は(やってみると分かるけれど)、結構、大変なのだ。


この10年以上、毎週末は、ブログの原稿書きやらメルマガの配信やらで、自分の時間を使ってきて(と言っても、自分からすすんでやっているのだから、誰にも文句はないけれど)、その間に家族は大きくなるやら、大変な病気になるやら、僕もうつ病をうまくかわしながら(時々、かわせなかったけれど)、大変だったけれど、いい思い出もたくさんできた。

いろんな人にも出会えたし、いろんな楽しいことにも接することができたし、逆に、辛い目にあったこともあった。


・・・・・・と、なんだか、今週が最終回みたいな感じになってきたけれど、まだ、当分は、細々と続けていきますので、よろしく!


以上、長い事務連絡でした。



今週は下記の報告書を読んだ感想です。

報告書の内容の理解で、僕が誤解している点もあると思うので、必ず下記のオリジナルをご覧ください。

●臨床研究に係る制度の在り方に関する報告書について
     ↓
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000068409.pdf


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いつも思うのだけれど、GCPとか新しい制度を作るとき、必ず、絶対に「海外はどうなっている?」って調べるよね。

海外がどうなっていようと、日本独自の路線でもいいじゃん!と思うけれど、でも、先行する海外の事例で「失敗」した事例もあるから、同じ轍を踏まないように、それはそれで参考になるけれど、でも、気にし過ぎだよね。


さて、「臨床研究に係る制度の在り方に関する報告書」です。

日本で治験をやる場合、GCP等でびっしりと縛られているけれど、医師が行う自主的な(時には製薬会社に頼まれてやる)臨床研究に関しては「倫理指針」があるだけだった。

ところが、この数年、「高血圧の臨床試験」事件をきっかけに、データの信頼性、医師と製薬会社の癒着、など様々な問題が浮上してきた。

その浮上してきた問題を調査しようとしても、データが保存されていないとか、強制力がないとか、今までの「倫理指針」だけでは対処できないことが分かってきた。

だったら、強制力のある強い「法律」とか「ガイドライン」を施行すると、新しい研究がやりにくくなるのではないかという心配もあった。

そんなこんなで、バランスをほどよくとった法律か規制を作ることとなった(欧米の規制を参考にね)。


難しいよね、とひと言でいうと、難しいけれどさ、「医学」って「科学」の一分野だよね。

そうなると、当然、データの正確さとか、データの再現性とかが重要となってくる。

一方で、何か、新しいことをやろうと思うと、いろんな規制があって、小難しいったら、ありゃしない、とかにもなるわけですね。

ガリレオがピサの斜塔から二つの重りを落とした時には何の規制もなかったんだろうなぁ。それともあった?

「科学者」としての「倫理観」はあったかもしれないけれど、きっと「重りを建物かた落とす場合は15日以上前に、市役所に届けでること」なんてのはきっとなかったよね。


さてと、「臨床研究」の話に戻すと、全ての医療研究を一律に法律で縛るのは好ましくない(医学の進歩が滞る)ということで、未承認または適応外の医薬品の研究と広告に使われることが前提の臨床研究にだけは法律の網をかけましょうってことになった。


いずれにしても大事なことは次の3つです。

1)被験者保護

2)臨床研究の質の確保

3)資金の出どころをはっきりさせる



今までの反省点はまずは「倫理審査委員会」がなんら機能を果たしていなかったということ。

そこで、臨床研究に対する倫理審査委員会は、いろんな意味で十分に機能をはたすべく人材や機能的なシステムが必要ですよ、と。


さらに、臨床研究の公表も今後はもっと積極的に行うとのこと。

臨床研究の実施にあたっては、ICH-GCPを順守すること。

モニタリングや監査という機能も必要だが、一律に決められない(研究の種類に左右される)。

もし、何らかの不正事項があった場合、規制当局は対策防止の強制力を持つ。

ただし、最初は行政指導や改善指示をだし、それでも改善されなかった場合「ペナルティー」を科す。

「利益相反」は、それ自体は悪いことではなく、アカデミアと産業の橋渡しの役割もあることを国民のみなさんに理解を求める。

なるほど。



臨床研究を行う人への教育も、今後は充実させる。

特に「生物統計専門家」の育成に力を注ぐ。


医薬品の広告に際しては企業の自主的な広告審査を考える。



我が国においても、5年後、10年後を見越した上で国際水準を満たした研究ができるようにすること。

(ということは、今はまだ国際水準を満たしていない?)


世界をリードしたいという日本国の考えに反し、今では、国民から信頼すらを失っている。


さて、どうしますか?



今週は以上です。(多分)


ちなみに、以上のことを記載するのに、僕が要した時間は約2時間です。(どーでもいいデータだけど。)



posted by ホーライ at 06:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 臨床研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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