2014年10月29日

安定性試験の評価

今週も下記のガイドラインを見ていきます。

安定性試験ガイドラインの改定について

医薬審発第0603001号
平成15年6月3日
厚生労働省医薬局審査管理課長

http://www.pmda.go.jp/ich/q/q1ar2_03_6_3.pdf

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2.2.9.評価

製剤の安定性に関する情報は、物理的、化学的、生物学的及び微生物学的試験結果、さらには剤型に特有な項目(例えば、経口固形製剤の溶出時間)を適切に含めて、系統的に記載し、評価しなければならない。

安定性試験は、3ロット以上の製剤に基づき、同様の条件で将来にわたって製造及び包装されるすべてのロットに適用できる有効期間及び取扱い上の注意を設定するものである。

将来生産されるロットが有効期間を通じて規格に適合する確かさは、各ロットのばらつきの程度に影響される。


得られたデータから製剤が有効期間中ほとんど分解せず、変動もほとんどないことが示され、申請する有効期間が十分保証される場合は、通常、正式な統計解析を実施する必要はないが、解析を省略する正当性を記載する。


経時的に変化する定量的測定項目のデータから有効期間を求める場合、母平均の曲線の95%片側信頼限界が判定基準と交差する時期をもって決定する。

ロット間の変動が小さいことが統計解析から明らかな場合は、全ロットのデータを一括して評価し、全体として一つの有効期間を求めるのが有益な方法である。

この解析は、個々のロットの回帰直線の傾き及び縦軸切片に対して適切な統計解析を適用することによって行うことができる(たとえば、棄却の有意水準として0.25 より大きいp値を用いる)。

また、全ロットのデータを一括して評価することが不適切な場合は、個々のロットの有効期間のうちの最短の期間を有効期間とする。

直線回帰分析のためにデータを変換する必要があるかどうかは、分解曲線の形によって決まる。

通常、分解曲線は算術目盛あるいは対数目盛で時間の1 次、2 次又は3 次関数によって表わされる。

個々のロットのデータ又は全ロットを一括したデータが、推定された分解直線又は曲線に適合するかどうかは統計解析により検定する。



正当化できれば、承認時に、長期保存試験の成績を外挿することにより、実測範囲以上に有効期間を限られた範囲で延長することができる。

分解機構について明らかになっていること、加速試験の成績、数式モデルの適合性、ロットサイズ、参考資料の存在等に基づいて正当化することができる。

ただし、この外挿は実測期間を超えても同一の分解曲線が継続するとの仮定に基づいている。

含量のみならず、分解生成物の量やその他の適切な測定項目についても評価する必要がある。

必要に応じて、物質収支の妥当性や異なる分解挙動についても注意を払うべきである。

posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 安定性試験ガイドライン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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