2014年07月29日

「臨床研究(試験)情報検索ポータルサイト」のリニューアルなど等

今週は当初の予定から急きょ、変更して国が考えている下記の2つを見ます。


●医療分野研究開発推進計画(案)
    ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/suisin/suisin_dai2/siryou2.pdf


●健康・医療戦略について(閣議決定)
    ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/suisin/ketteisiryou/dai2/siryou1.pdf


所謂「日本版NIH」の続きです。(所々、割愛していますので、是非、ご自分でも一読ください。)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


今日はまず「医療分野研究開発推進計画(案)」を見ていきます。
    ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/suisin/suisin_dai2/siryou2.pdf


●研究成果の効率的な活用に向けた薬事戦略相談の充実

・PMDAにおいて、開発工程(ロードマップ)への助言や検証的試験プロトコルへの助言を行う相談を実施することにより薬事戦略相談の拡充を図る。

さらに、薬事戦略相談を含む治験相談等の対象となる分野や相談の種類等について、相談者のニーズを反映し、信頼性基準に関するものも含め、拡充を図る。



●若手研究者の育成

・世界の最先端医療の研究・開発等をリードし、将来的にその成果を国内外に普及できる実行力を備えたメディカルイノベーション推進人材を養成するための大学における取組を支援する。

・医学教育・薬学教育における教育内容の指針であるモデル・コア・カリキュラムに、臨床研究及び治験等に関する教育を位置付け、全ての大学における取組を促進する。



●生物医学系の情報科学分野の人材育成や確保

・若手研究者や学生等の先進的な発想を対象とした研究開発を推進することで生物医学系の情報科学分野における研究者のキャリア確保を図るとともに、大学等における研究・教育支援を行う。



●臨床研究における統計解析、モニタリングの適正な実施の推進

・現在、見直しを進めている「臨床研究に関する倫理指針」において、今後は研究責任者にモニタリング及び監査の実施を求めるとともに、2015年度から臨床研究を実施する機関においてモニタリングの実施等に必要な体制整備を進めることを目指す。



●法的措置に係る検討

・我が国の臨床研究の信頼回復に向け、「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の報告書等を踏まえ、「臨床研究に関する倫理指針」の見直しを進めるとともに、2014年秋を目途に法制度を含めた臨床研究に係る制度の在り方について検討を進める。



●啓発活動の推進

・国立保健医療科学院の「臨床研究(試験)情報検索ポータルサイト」に臨床研究及び治験に関する情報提供を実施しているが、さらに、2014年度にこのポータルサイトを改修し、検索機能を向上させるなど、国民・患者の視点から利用しやすいものとするとともに、より利用が進むように周知を図る。

・がん、循環器疾患などの特定の疾患群のうち、症例が集積しづらい疾患の臨床研究及び治験をより進めるために、ナショナルセンターを拠点とした当該疾患ごとの施設間ネットワークや患者登録システムの構築をより推進し、2017年度までに6つのセンターで運用を開始することを目指す。




A 「循環型研究開発」の推進とオープンイノベーションの実現

(@) トランスレーショナル・リサーチ(TR)に関しては、基礎研究の成果を臨床につなぐ方向に加え、臨床で見出した課題を基礎研究に戻すリバースTRが重要である。

これは多数の症例を対象とした疫学・臨床疫学により可能となる。

こうした循環型の対処法は新規の診断・治療技術のみでなく、既存の技術についても同様であり、医療分野の研究開発の基本である。


(A) 近年、開発費が高騰し、一企業のみで医療分野に関する研究開発を実施することは困難になりつつあることから、大学、研究機関、病院、企業等がネットワークを形成し、連携することの重要性が増している。

限られた予算をいかに有効に医療・医療産業に応用するかを考慮し、テーマを設定するとともに、知的財産を確保しつつ、オープンイノベーションを実現する取組が必要である。


(B) 産学官の連携を強化し、実用化研究と技術開発を推進するため、コンソーシアムを形成し、産学官連携によるオープンイノベーション等の推進により次世代産業の育成を図るとともに、各種ファンドを通じた必要な資金の供給、中小・ベンチャー企業への支援等も重要である。

また、医療分野の産業化の促進向上が必要である。


(C) 大学、研究機関、医療機関、企業等とPMDAとの連携を強化し、薬事戦略相談制度の拡充、審査ガイドラインの整備、審査員の専門的知識の向上等を通じて、研究開発におけるレギュラトリーサイエンス(有効性・安全性の評価、開発・審査に関するガイドラインの整備等に関する研究の基となる科学)を普及・充実させる。

また、研究開発における出口戦略を見据え、開発プロセスの早い段階からPMDAが関与することにより、相談・承認審査・市販後安全対策を通じて革新的な医薬品、医療機器の実用化に向け適切な対応を行うなど創薬、医療機器開発支援の充実強化を図ることが必要である。


(D) レギュラトリーサイエンスに基づいた研究開発支援を行うため、PMDAや国立医薬品食品衛生研究所と大学等との人材交流を積極的に進める必要がある。





●創薬支援ネットワークによる新薬創出に向けた研究開発支援

・創薬支援ネットワークにより、大学や産業界と連携しながら、新薬創出に向けた研究開発を支援する。

・創薬支援ネットワークの強化に向け、革新的な研究基盤の整備を進める。



●医療機器開発支援ネットワークの構築

・医工連携による医療機器開発を促進するため、複数の専門支援機関による開発支援体制(医療機器開発支援ネットワーク(仮称))を構築する。


●各種ファンド等を通じた資金の供給、中小・ベンチャー企業への支援

・健康・医療分野における産業の育成を図るため、官民ファンドによる資金供給の他、関係機関からの資金供給とも連携してベンチャー企業や中小企業等への事業拡大等の支援を行う。


●医療分野の産業化の促進


・大学等の研究成果の実用化に向け、有望なシーズの発掘から企業主体での事業化開発や、優れた基礎研究成果や産業界が抱える技術課題の解決に資するテーマを基にした産学協同研究等の支援を行う。


●レギュラトリーサイエンスの推進

・日本が世界に先駆けて開発する核酸医薬の副作用評価法に関する研究、最先端技術に対応した新たな品質公定試験法や動物代替試験法等の新たな安全性試験法の開発等を行う。



●PMDAや国立医薬品食品衛生研究所と大学、研究機関等との連携強化

・最先端の研究を実施している大学等とPMDAや国立医薬品食品衛生研究所との人材交流を通じて、レギュラトリーサイエンス研究に精通した人材の育成を行うとともに、革新的な医薬品、医療機器及び再生医療等製品について、開発及び評価するためのガイドライン等を作成する。



●相談・承認審査・市販後安全対策等による創薬、医療機器開発の支援

・PMDA自らが治験に係るデータ等を活用した研究、解析を行い、審査・相談の質の高度化を図る。

また、医療情報データベースの安全対策等への利活用に向けた環境整備を行う。

また、PMDAの業務について、2020年までに審査ラグ「0」の実現を目指すとともに、審査の質の向上、安全対策の強化等を図るため必要な体制強化を図る。

・革新的な医薬品、医療機器及び再生医療等製品の実用化を加速するため、PMDA関西支部(PMDA−WEST)における薬事戦略相談、GMP調査等の実施、医薬品、医療機器等について承認の予見性向上に取り組む。

・PMDAへの新薬等申請に当たって、申請添付資料について、英語資料の受け入れ範囲の更なる拡大について検討する。

posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本版NIH | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。