平成26年7月8日 事務連絡 厚生労働省医薬食品局審査管理課 について見ていきます。
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いつものようにコピペしているだけ(さらに途中、割愛しているところもあります)ですので、自分で全部読む!という方はスキップしてください。
これまた、いつものように、途中でチャチャは入れています。
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2. 吸収における薬物相互作用
消化管からの吸収過程における薬物相互作用は,主に経口投与される被験薬で問題となるが,薬物投与後に消化管吸収される可能性のある吸入薬,経鼻薬,口腔粘膜吸収薬などについても,同様の薬物相互作用を考慮すべきである.
また,薬物の吸収過程には,併用薬だけでなく飲食物中の成分も大きな影響を及ぼすことがある.
これらの影響の多くは薬物及び製剤の物理的・化学的特性及びその薬理作用の十分な理解により定性的な予測が可能である.
したがって,以下2.1〜2.2の項目に該当する可能性について考察するとともに,それらから予想できないような薬物動態の変化が認められた場合には,必要に応じて,後述の代謝酵素あるいはトランスポーターを介した相互作用の可能性も含めて,その原因を検討する.
吸収過程に及ぼす食事の影響については製剤により影響が異なるため,最終製剤について検討する.
最終製剤の定義については「医薬品の臨床薬物動態試験について」を参照する.
2.1 消化管内におけるpHの変化,複合体・キレートの形成及び溶解性への影響
2.1.1 被験薬が被相互作用薬となる場合
薬物又は製剤の溶解性にpH依存性が認められる薬物においては,胃内pHを変化させる薬物(プロトンポンプ阻害薬,H2受容体拮抗薬,及び制酸薬など)との併用による消化管吸収への影響を臨床薬物相互作用試験において評価する必要性を検討すべきである.
また,併用薬及び飲食物成分(カルシウムなど)との間で複合体,キレート又はミセルなどが形成されることで,被験薬の消化管吸収を低下又は増加させる場合があるので,薬物の物理的・化学的特性を踏まえ,必要に応じ複合体等が形成する可能性についてin vitroで評価する.
さらに物理的・化学的特性及びin vitroデータから,臨床において複合体等の形成が問題となる可能性が示された場合には,飲食物などとの臨床相互作用試験の必要性を検討すべきである.
小児に適応される医薬品では,新生児及び乳児におけるミルクの摂取など,食事内容の特徴も考慮する.
食事の影響の検討は,食事の影響を最も受けやすい条件で実施することが望ましい.
脂溶性が高く消化管内での溶解性が低い薬物の中には,高脂肪食の摂取に起因する胆汁の分泌増加などにより溶解性が高まり,薬物の消化管吸収が増加する場合もある.
2.1.2 被験薬が相互作用薬となる場合
被験薬が胃内pHを変化させる場合,pH依存性を示す他の薬物の消化管吸収への影響を予測し,臨床薬物相互作用試験において評価する必要性を検討すべきである.
また,被験薬の化学構造によっては,複合体の形成を介して薬物の吸収阻害を生じるなど,他の機序の可能性についても検討する.
2.2 消化管運動に及ぼす影響
2.2.1 被験薬が被相互作用薬となる場合
消化管運動に影響する薬物(プロパンテリン,メトクロプラミドなど)との併用は,製剤の崩壊性や小腸移行速度を変化させ消化管からの薬物の吸収速度を変動させうる.
また,摂食により胃内容物の排出速度が遅くなり,小腸からの吸収遅延が認められることがある.
これらのうち,特に血中濃度-時間曲線下面積(AUC)の変化を伴う体内動態の変動が認められた場合には,被験薬の代謝への影響にも注意する必要がある.
2.2.2 被験薬が相互作用薬となる場合
被験薬が胃排出又は腸管運動に対して影響を及ぼすことが明らかな場合,他の薬物の薬物動態に影響を与える可能性がある.
その場合には,臨床的に問題となる薬物相互作用の生じる可能性について検討し,必要に応じて適切な指標薬(胃排出に対する作用の指標薬としてアセトアミノフェンなど)に対する作用を評価すべきである.
このような胃排出又は腸管運動に対する影響は,被験薬が非経口投与される場合であっても生じる可能性があることに留意する.