2014年06月10日

血中濃度―反応情報の利用

今週は下記のガイドラインを読みます。


「新医薬品の承認に必要な用量―反応関係の検討のための指針」について

薬審第494号 平成6年7月25日 厚生省薬務局審査課長
   ↓
http://www.pmda.go.jp/ich/e/e4_94_7_25.htm


今週も僕が興味を持ったところだけコピペしているだけなの、ご興味の無い方は今週はスキップしてくださいね。

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●3)血中濃度―反応情報の利用
 
血中濃度のモニタリングをしなければ医薬品を安全かつ有効に使用できない場合は,血中濃度―反応情報の重要性は明らかである。

その他の場合は,血中濃度―反応関係の確立は常には必要ではないが,薬物―疾患(例えば腎障害)相互作用または薬物間相互作用による薬物動態の相違,あるいは新剤型(例えば徐放性製剤)または新しい投与方法により変化した薬物動態の影響を評価する場合の臨床的な影響の大きさを確かめるために使用できると思われる。

前向きの無作為化血中濃度―反応試験は,血中濃度モニタリングによる治療の適切な範囲を決めるために不可欠であるが,患者間の薬物動態の相違が大きい場合にも役立つ。

後者の場合,原則として標準的な用量―反応試験に比しより少ない対象患者を用いた前向き試験により血中濃度―反応関係が認められるであろう。

血中濃度―反応情報を集めることは,医薬品を適切に投与するために治療用量―反応関係の指針261中の血中薬物濃度モニタリングが必要になるということを意味するわけではない。

血中濃度―反応関係は用量―反応関係に置き換えることが可能である。

代わりとして,もし血中濃度と観察された結果(例えば,望ましくない薬理作用あるいは望ましい薬理作用)との関係が明らかにされるならば,それ以上血中濃度のモニタリングを実施しなくても患者の反応を調節することができる。

血中濃度―反応情報があれば,(それぞれの用量によって得られる血中濃度の範囲に基づき)望ましい反応が最も確実に得られそうな用量を選ぶことが可能になる。







●4)漸増法の問題点
 
有効性を証明するために広く用いられている試験デザインとして,何らかの有効性あるいは安全性をエンドポイントとした用量漸増法が用いられる。

このような漸増デザインは,注意深い分析をしない限り通常は用量―反応関係に関する有益な情報を提供するものではない。

多くの試験において時間経過に伴う自然経過によって症状の改善する傾向が見られるが,それと増量したこと,または投与期間が長くなったことによる改善とを容易には区別できない。

そのため,このような試験で用いられた用量の中で十分忍容性があると認められた最大の用量が,推奨用量として選択される傾向が生ずる。

過去を見ると,この方法は真に必要な用量をかなり上回る用量へ導いてしまうことがしばしばあった。

その結果として,例えば高血圧症に用いられる利尿薬の用量が高かったという事例のように,望ましくない効果が増大することがある。




早急に答えを出すことがとりわけ重要な場合には,忍容できる最大用量まで漸増する方法が容認できる。

なぜなら,必要な患者数がしばしば少なくて済むからである。

例えばAIDS患者の治療に対するジドブジンは,当初は高用量での試験成績に基づいて承認されたが,後の試験でより低い用量でも同様に有効であり,しかも忍容性がはるかによいことが示された。

初めての有効な抗HIV療法が緊急に必要であったために(市販後にさらにデータを追加するという条件付きで)承認の時点では用量―反応情報が不十分でも可とされたのである。

しかし,緊急性が低い場合にはこのような方法は認められない。



posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 用量―反応試験ガイドライン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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