2014年03月29日

ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針

今週は「ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針」を見ます。
 
「ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針」について
   ↓
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/biologics/120907-4.pdf

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え〜〜!!? iPS細胞なんて、私、関係な〜〜い!!なんて思わないでおきましょう。

僕も関係ありません(今のところ、直接的には)。

ただ、昔、ある微生物に人間のタンパクを作らせる所謂、「組換えタンパク」製造プラントの立ち上げの仕事をしたことがあります。

その時は、工程内品質管理(In-process QC)という立場で、組換えタンパクが予定どおり製造されているかどうかを定量分析するような仕事をしていました。

その分析手法の確立とバリデーションですね。

でも、僕だって、そんなもんです。

iPS細胞なんて見たことも触ったこともありません。(聞いたことはありますが。)

でも、ですね。

人間って知らず、知らずのうちに自分の守備範囲を限定してしまう傾向があるんですよね。

(それも齢をとればとるほど。)

それを回避する方法として、僕は出張の帰りに、必ず週刊誌(週刊朝日とか週刊文春とか週刊新潮とか)を1冊、買いました。

普段は、この手の週刊誌は全く、読みません。

でも、出張の帰りに1冊、週刊誌を買うと、興味があろうとなかろうと、最初から最後まで読むようにしました。

すると、政治の話から、芸能界のゴシップ、怪しげな健康法、面白い小説の紹介などを読むことになります。

普段とは違う世界を否が応でも知ってみる、という行為は大事です。

その時は「なんだ、この話は、よくわからんぞ」と思っても、まつ数日して、同じことがテレビで出てくると、あれ?となって、それがやがて知識になります。

(時には、どうでもいい知識になることもありますが、それを人は、幅が出たとか視野が広がったといって喜ぶ。)


ですので、ここは「食わず嫌い」はやめて、僕と一緒にiPS細胞を使って医薬品を製造するときの注意点を見ていきましょうよ。ね!

特に「若いもん」はなりふり構わず、目の前にあることにガムシャラに向かったほうがいいです。

僕もGMPをやったことや植物の組織培養をやったこと、医薬品の製造販売承認申請の仕事をやったことが、その後の人生に大いに役立ちました。

よく「人生に無駄は無い」という言葉がありますが、これは正しくもあり、間違いでもあります。

要は、自分の勘が絵しだいなのです。

まぁ、そんなものんです。


では、そういうことで(強引ですが)iPS細胞の品質確保について見ていきましょう。
   ↓



ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保について


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はじめに

1. 本指針は、ヒト由来の人工多能性幹細胞(iPS 細又は人工多能性幹細胞様細胞(iPS 様細胞)のうち、自己由来iPS 細胞又はiPS 様細胞を加工した医薬品又は医療機器(以下「ヒト(自己) iPS(様)細胞加工医薬品等」という)の品質及び安全性の確保のための基本的な技術要件について定めるものである。

しかしながら、ヒトiPS(様)細胞加工医薬品等は、ヒト体細胞より人為的に作成された各種iPS(様)細胞を人為的に分化誘導し、得られた特定の細胞をそのまま利用、あるいはさらに加工することにより製造されるため、その製造方法、中間製品や目的細胞の種類及び特性、臨床上の適用法は多種多様であり、また、本分野における科学的進歩や経験の蓄積は日進月歩である。

本指針を一律に適用したり、本指針の内容が必要事項すべてを包含しているとみなしたりすることが必ずしも適切でない場合もある。

したがって、個々の医薬品等についての試験の実施や評価に際しては本指針の目的を踏まえ、その時点の学問の進歩を反映した合理的根拠に基づき、ケース・バイ・ケースで柔軟に対応することが必要であること。

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う〜〜んと、そもそもiPS細胞又はそれを加工したものは「医薬品」なのでしょうか?という、素朴な疑問があります。

「免疫アルブミン製剤」のように血液製剤のような生物由来医薬品という考えもありますが、「臓器移植」という手技の一種じゃないかという考えもあろうかと思います。

科学の分野は日進月歩ですので、従来の規制やガイドラインを飛び越えたものが出てくる可能性はこれからもありますよね。

ほんと、私たちも大変です。

上記の「はじめに」もあるとおり、このような最先端のモノ(技術や物)については、指針を一律に適用するのは、時には無理がありますよね。

だから、「ケース・バイ・ケース」が基本です。

とりあえず、当局に相談することになろうかと思いますが、でも、だいたいのことはこの指針を見ておきましょうね、と。




次の文章は「治験」という最先端の(あるいは未知のと言い換えても可)医療に患者を参加させる場合には、全てを被験者に説明し、そのうえで同意できる人だけが参加してくださいね、というとっても基本的なことが、実にシビアに書かれています。

私たちは、時に、最先端ではない、ある程度、リスクが予想される治験を実施することもあるので、このような大前提を忘れてしまうこともあります。

でも、iPS細胞なんていう「未知の塊」を体内に入れるのですから、そのことを被験者に十分に認識してもらう必要がありますね。

そのことが下記の文章中の「未知のリスク」という言葉に現れています。
   ↓
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明らかに想定される製品のリスクを現在の学問・技術を駆使して排除し、その科学的妥当性を明らかにした上で、なお残る「未知のリスク」と、重篤で生命を脅かす疾患、身体の機能を著しく損なう疾患、身体の機能や形態を一定程度損なうことによりQOL を著しく損なう疾患などに罹患し、従来の治療法では限界があり、克服できない患者が「新たな治療機会を失うことにより被るかもしれないリスク」とのリスクの大小を勘案し、かつ、これらすべての情報を開示した上で患者の自己決定権に委ねるという視点を持つこと、すなわち、リスク・期待されるベネフィットの情報を開示した上で、治験に入るかどうかの意思決定は患者が行うという視点を入れて評価することも重要である。

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ちなみに、下記の文章の意味が分かりますか?

私にはさっぱり分かりませんでした。
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2. 薬事戦略相談あるいは治験相談におけるヒトiPS(様)細胞加工医薬品等の治験を開始するに当たっての基本的留意点は、当該製品にヒトへの適用により支障となる品質及び安全性上の明らかな問題が存在するか否か、臨床で得られた知見との関係性を照合できる程度に品質特性が把握され、その一定範囲の恒常性が確保されているか否かを確認することにある。

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これ(↑)って、「ヒトiPS(様)細胞加工医薬品等の治験を開始するに当たって」その製品が副作用等を生じるかもしれない場合、そのことがきっちりと製品に由来するかどうかが分かる程度に、その製品のことを調べておいてくださいね、ということかな?

あるいは、逆に言うと、製品を作るたびに(ロットが変わるたびに)品質がコロコロ変わり、そのために、被験者に発生した有害事象が製品のせいかどうかも分からない、というのはやめてくださいね、ということ?

よく分からないので、先に進みます。(^^;)



この指針の目的は次です。
  ↓
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第1 目的

本指針は、ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保のための基本的な技術要件について定めるものである。

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この指針がカバーする範囲は「品質及び安全性の確保のための基本的な技術要件」です。



さて、ここで定義です。
  ↓
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●1「ヒト人工多能性幹細胞(iPS 細胞)」とは、ヒト体細胞を遺伝子導入・タンパク質導入・薬剤処理等により人為的に初期化して得られる細胞又は当該細胞の分裂により生ずる細胞であって、内胚葉、中胚葉及び外胚葉の細胞に分化する性質を有し、かつ、自己複製能力を維持しているもの又はそれに類する能力を有することが推定されるものをいう。


●2 「ヒト人工多能性幹細胞様細胞(iPS 様細胞)」とは、ヒト体細胞を遺伝子導入・タンパク質導入・薬剤処理等により人為的に脱分化して得られる細胞又は当該細胞の分裂により生ずる細胞であって、少なくとも内胚葉、中胚葉又は外胚葉の一部の細胞に分化する性質を有し、自己複製能を維持しているもの又はそれに類する能力を有することが推定されるものを指す。

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上記の2つの違いは「様」があるかないかの違いですね。

とにかく、どんな手法であれ、「ヒト体細胞」(普通の細胞)を初期化(あるいは脱分化)して標的の目指す細胞(組織)に変えられるもの、というとこですかね。



posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | iPS細胞関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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