2014年03月27日

ワクチンの治験のフェーズ3

今週は「「感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドライン」について」を見ます。
 
「感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドライン」について
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/biologics/kansenyobou-vaccine-guideline.pdf

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さて、ワクチンの治験のフェーズ3です。
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3.1.3. 第V 相試験

第V相試験は、ワクチンの有効性と安全性のデータを得るために実際の使用条件を考慮してデザインされる臨床試験であり、通常は大規模な集団において実施される。

第V相試験の臨床的有効性を確認する試験においては、発症予防効果をエンドポイントとすることが基本的に望ましく、適切な対照群を設定した無作為化二重盲検比較試験が望ましい。

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ここで、ついに「発症予防効果をエンドポイントとすること」が出てきましたね。

もちろん、発症予防が明確でない場合もあり得ます。
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疾患の発生頻度が非常に低い場合等は、発症予防効果を有効性のエンドポイントとして検討することは困難であることも多い。

このような場合には、発症予防との相関性が確立されている抗体価等の代替指標(サロゲートマーカー) を評価するような試験デザインが適切な場合もある。

代替指標の測定には、再現性が実証された標準的な検査手法であることが求 められる。

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さて、みなさんは「混合ワクチン」という言葉を聞いたことがありますか?

「ジフテリア、百日咳、破傷風の三種混合ワクチン」とか「麻疹、流行性耳下腺炎、風疹の三種ワクチン」です。

こういう混合ワクチンでは一部、問題となったことがあります。

ジフテリア・百日せき・破傷風混合ワクチン(DPTワクチン)

1975年2月1日、厚生省によりDPTワクチン接種の中止が指示された。これは、百日咳成分による脳症などの重篤な副反応発生事故の問題による。その後、1981年に改良型の沈降精製DPTワクチンが使用開始されるまで、ワクチン接種率は著しく低下し、保健所管轄ごとにDTやDPワクチンの接種を行ったり、少数ながらDTPワクチン接種を再開するなど対応が分かれた。



そこで、ガイドラインでも混合ワクチンについて触れられています。
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3.4. 混合ワクチンの臨床試験に関する特別な考察

本ガイドラインにおける混合ワクチンとは、複数の感染症に対する抗原を含むワクチン (DTaP ワクチン、麻疹・風疹混合ワクチン等)をいう。

混合ワクチンの臨床試験は、含有されるそれぞれの抗原の有効性、混合ワクチンとしての安全性を評価するために実施する。

混合ワクチンではワクチンを構成する物質同士による干渉、抑制、相互反応、相乗反応等が起こる可能性があるので、臨床試験における安全性及び有効性の評価は、混合ワクチン接種群と個々のワクチンの異なる部位への同時接種群、あるいは個々のワクチンの異なる時期の接種群で比較することも可能な限り検討する。

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なんだか、とっても難しそう・・・・



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3.4.1. 混合ワクチンの有効性

混合ワクチンの各抗原についての有効性は、原則として個々のワクチンを接種した場合の有効性と比較する。

混合ワクチン接種後のいずれかの抗原に対する抗体価が、個々のワクチンを別々の時期に接種した場合や違う部位に同時接種した場合と比べて低かった場合、混合ワクチンの使用が臨床的な発症予防効果に問題ないとする理由、その根拠となるデータを示す必要がある

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う〜〜ん、あたりまえですが、混合ワクチンでの抗体価が、個々に投与された時よりも低い場合は問題ですよね。



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3.4.2. 混合ワクチンの安全性

混合ワクチンの安全性の評価は、原則として無作為化比較対照試験で実施すべきである。

その際の対照群は、存在するならば同じ抗原成分で既に販売されているワクチンであることが望ましい。

安全性評価のため、原則、試験は盲検化して実施すべきである。

試験の盲検化が実行できない場合には、偏りを最小限にする方法を用いるべきである。

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posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ワクチンの治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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