2014年02月25日

急性心不全の治験のエンドポイント

今週は「抗心不全薬」の治験を見ます。

●「抗心不全薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/kou-shinfuzenyaku-rinjyu-hyouka-guideline.pdf


●「抗心不全薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/kou-shinfuzenyaku-qa.pdf


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心不全の治験は、以前では「QOL」が評価されていましたが、最近ではどうなんでしょう?
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4)急性心不全の予後とQOLの考え方

急性心不全の臨床試験では、@救命達成の可否(短期予後)、A自覚症状をはじめとする患者負担の軽減、B退院時や退院後の障害程度の軽減(長期予後)が検討されるべきと考えられるが、とりわけ、急性心不全の特性上、救命達成の可否の検討は重要である。

具体的には、急性心不全の臨床試験において、必須な有効性の評価項目は、臨床徴候・症状(Clinical signs and symptoms)、血行動態、予後である。

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急性心不全の治験では、やっぱり、まずは「救命達成の可否(短期予後)」であり、「救命達成の可否の検討」です。


さらに、さらに、「予後」について。。
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予後については、急性期における救命達成などの短期予後と、退院6ヶ月後の死亡率等の長期予後の両方の評価が必要である。

死亡率(Mortality)、罹患率(Morbidity)の評価が必要であり、その指標としては、救命達成の可否、自発呼吸回復までの時間、ICU退室までの時間、退院までの時間、退院後の心事故再発、再入院等が含まれる。

被験薬の投与終了後においても、短期及び長期の生命予後への影響を検討する目的で、入院中、急性心不全発現から1ヶ月、6ヶ月以上の時点での死亡率に関する情報収集が必要である。

また、腎機能は予後に大きく影響することが想定されるため、同時に腎機能に関する情報収集もされるべきである。

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では、QOLはどうなるのでしょうか?
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QOLの改善も評価することが望ましい。

急性心不全に関連したADL(Activities of daily living)や認知機能、QOLについては未だ標準的な評価指標が確立していない実情はあるが、高齢化社会におけるこれら指標の重要性について異論はないのも事実である。

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急性心不全の治験においては、「QOL」に関しては「評価することが望ましい」程度になります。


posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 心不全の治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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