●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinsei-hinketsu-chiryouyaku-guideline.pdf
●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinseihinketsu-qa.pdf
●慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン
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http://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/290/2008年版 日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」(全文).pdf
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今日は腎性貧血治療のガイドラインを見ます。
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第1章 腎性貧血の診断と基準および治療
1) 健常人の生理的なヘモグロビン(Hb)値は年齢,性,人種などにより異なる.
従って貧血の診断基準はこれらの要因を考慮して設定する必要がある
2) 貧血の診断基準値としてはHb 値を用いるべきである(積極的推奨).
3) 貧血の診断に際しては,貧血をきたすさまざまな疾患を鑑別する必要がある.
その際,平均赤血球容積(MCV)による分類が有用である(意見).
4) 腎性貧血の主因は腎障害に伴うエリスロポエチン(EPO)の産生低下であり,これ以外に貧血の原因疾患が認められない時に初めて診断される.
保存期慢性腎臓病(ND)患者では血中EPO濃度の測定が有用なことがある
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ちなみにこの分野での略語として下記の言葉は覚えておいたほうがいいかもしれません。
●ACD:anemia of chronic disease :慢性疾患に伴う貧血
●ACE:angiotensin converting enzyme :アンジオテンシン変換酵素
●Ccr:creatinine clearance:クレアチニンクリアランス
●CKD:chronic kidney disease :慢性腎臓病
●EPO:erythropoietin:エリスロポエチン
●ESA:erythropoiesis stimulating agent:赤血球造血刺激因子製剤
●HD:hemodialysis :血液透析
●HDF:hemodiafiltration :血液透析濾過
●ND:non-dialysis:保存期慢性腎臓病
●PD:peritoneal dialysis:腹膜透析
さて、腎性貧血治療のガイドラインの中では「腎性貧血」は次のように定義されています。
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1) 腎性貧血とは,腎障害による腎でのEPO産生能の低下による貧血をいう.
2) 腎性貧血には,赤血球寿命の短縮,造血細胞のEPO反応性の低下,栄養障害,血液透析(HD)患者における回路内残血などの要因も含まれる.
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今さらながら、ですがEPOとは何かを見てみましょう。
EPOとはエリスロポエチンの略で、エリスロポエチンとは、赤血球の産生を促進するホルモン。
分子量は約34000、165個のアミノ酸から構成されている。
血液中のエリスロポエチンは、貧血、赤血球増加症などの鑑別診断に用いられる。
さて、腎性貧血治療のガイドラインの中ではどのような治療方法を推奨されているのでしょうか?
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4.腎性貧血の治療
1) 腎性貧血の診断が確定し,投与基準を満たす場合にはESA療法を開始すべきである(積極的推奨).
2) 造血に必要な鉄剤の投与を併用すべきである(積極的推奨).
3) 維持HD 患者では,透析液の清浄化に努め,十分な透析を行う(積極的推奨).
4) 栄養障害や炎症を伴う患者に対しては,これらに対する積極的な治療を行うべきである(積極的推奨).
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まずは「エスポー」や「エポジン」のようなESAを利用し、鉄製剤を併用するということでしょうか。
どの程度のESA治療を行うべきか、も下記のように推薦しています。
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【HD 患者】
1) HD 患者に対するESA 療法の目標Hb 値は,週初め(前透析中2 日後)のHD 前の仰臥位採血による値で Hb 値 10〜11 g/dL を推奨する(推奨※).
但し,Hb 値 12 g/dL を超える場合を減量・休薬基準とする(意見※).
2) ESA の投与開始基準は,腎性貧血と診断され,複数回の検査で Hb値10 g/dL 未満となった時点とする(意見※).
3) 活動性の高い比較的若年者では目標 Hb値11〜12 g/dL を推奨する(意見※).
但し,Hb値13g/dL を超える場合を減量・休薬基準とする(意見※).
また,ESA投与開始基準は,複数回の検査で Hb 値 11 g/dL 未満となった時点とする(意見※).
【PD 患者およびND 患者】
1) PD 患者および ND 患者に対する ESA療法の目標 Hb値は,11 g/dL 以上を推奨する(推奨※).
Hb 値 13 g/dL を超える場合は減量・休薬を考慮する(意見※).
2) ESA の投与開始基準は,腎性貧血と診断され,複数回の検査で Hb値11 g/dL 未満となった時点とする(意見※).
3) 但し,重篤な心・血管系疾患の既往や合併のある患者,あるいは医学的に必要のある患者にはHb 値 12 g/dL を超える場合に減量・休薬を考慮する(推奨※).
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目安はヘモグロビン量なのですね。