2014年02月20日

臨床評価方法に関するガイドラインに対する質疑応答集(Q&A)

今週は「腎性貧血」の治験を見ます。

●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
     ↓
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinsei-hinketsu-chiryouyaku-guideline.pdf


●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
     ↓
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinseihinketsu-qa.pdf


●慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン
     ↓
http://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/290/2008年版 日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」(全文).pdf

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今日はQ&Aをみます。
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Ql

既承認の全ての腎性貧血治療薬に対して切替え維持試験が必要か。



Al

必ずしも、当該被験薬の開発時に既承認の全ての腎性貧血治療薬に対して切替え維持試験を実施する必要はなく、臨床現場において当該被験薬への切替えが想定される既承認の腎性貧血治療薬のうち、代表的な薬剤に対して、切替え維持試験を実施することで差し支えない。

ただし、当該被験薬への切替えが想定される既承認の腎性貧血治療薬の中に、効果の持続性等の違いにより、切替え後の治験薬の用法・用量等について、他剤からの切替え時と異なる設定が必要になる可能性がある薬剤が存在する場合には、当該薬剤に対して別途切替え維持試験を実施する必要がある。

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うむ。

「切替え維持試験」は当該被験薬への切替えが想定される既承認の代表的な薬だけでいいみたいですね。







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Q3

対象患者として、「導入後3ヶ月以上経過した安定期の透析(血液透析又は腹膜透析)施行中の患者」とされているが、透析導入直後の患者について、臨床試験の対象とする必要はないのか。




A3

透析導入直後の患者は、病態の変動が大きく、適切な有効性及び安全性の評価ができない可能性があるため、用法及び用量を検討する試験や比較試験では除外する必要がある。

ただし、透析導入直後の患者を対象とした非盲検試験等を実施して、当該患者に対する被験薬の有効性や安全性について確認しておくことが望ましい。

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透析導入直後の患者は、病態の変動が大きいことが予想されるので、治験では除外されるようです。

もちろん、それとは別途、透析導入直後の患者を対象とした非盲検試験等が望ましいとなっています。





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Q4

長期投与試験の症例数について、「6ヶ月以上の投与例が300例以上、1年以上の投与例100例以上が望ましい」とされているが、透析中の患者及び保存期の患者それぞれについて、当該症例数を確保する必要があるのか。



A4

透析中の患者と保存期の患者では病態が異なるため、原則として、それぞれの患者群について、6ヶ月以上の投与例300例以上、及び1年以上の投与例100例以上の症例数を確保し、長期投与時の安全性、有効性を確認する必要がある。

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長期投与試験においても「透析中の患者」と「保存期の患者」は別に実施するよう求められています。


posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 腎性貧血の治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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