2014年02月19日

腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン(3)

今週は「腎性貧血」の治験を見ます。

●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinsei-hinketsu-chiryouyaku-guideline.pdf


●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinseihinketsu-qa.pdf


●慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン
     ↓
http://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/290/2008年版 日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」(全文).pdf

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今日もまずは臨床評価ガイドラインより。

フェーズ3の目的です。
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4.第V相試験(検証的試験)

1)目的

第V相試験は、後期第U相試験により明確にされた用法及び用量に基づいて、被験薬の有効性を検証し安全性を確認するが、原則として、標準薬に対する非劣性若しくは同等性、又は、プラセボに対する優越性を検証する。



4)試験デザイン

最新の腎性貧血治療ガイドラインに従い、透析施行中の患者と保存期慢性腎臓病の患者に分けて、標準薬又は必要に応じてプラセボを対照とし、原則として無作為化二重盲検法を用いた並行群間比較試験を行う。

ヘモグロビン値等により必要に応じて増量・減量・休薬のルールを決める。


(2)投与期間

投与期間は治験薬の薬理学的及び薬物動態学的特性により定めるが、ヘモグロビン値上昇及び維持が確認可能な24週間以上が望ましい。



(5)対照薬

標準薬又は必要に応じてプラセボを用いる。

標準薬の選択にあたっては、わが国で広く用いられ、臨床評価が確立しているものとする。

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腎性貧血治療薬の治験のフェーズ3ですが、やっぱり「透析施行中の患者」と「保存期慢性腎臓病の患者」に分けて治験を実施しますね。

投与期間は24週間(ほぼ6か月)が推奨されています。


長期投与試験は他の分野の治験と同じです。
   ↓
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5.長期投与試験

長期投与試験では、被験薬の長期投与の安全性及び有効性の確認が重要である。

長期投与試験は、後期第U相試験以降に実施される。

1)目的

被験薬の安全性及び有効性をより多数例において、また長期にわたって検討する。

(1)投与量

後期第U相試験で有効と判定された用法及び用量を用いる。

(2)投与期間

6ヶ月以上の投与期間が必要である。

(3)症例数

6ヶ月以上の投与例が300例以上、1年以上の投与例100例以上が望ましい(平成7年5月24日付け薬審第592号厚生省薬務局審査課長通知「致命的でない疾患に対し長期間の投与が想定される新医薬品の治験段階において安全性を評価するために必要な症例数と投与期間について」を参照すること)。

(4)観察項目

U-1-3)に示す観察項目を参考として検討する。

透析患者では原則として透析条件を一定とするが、試験期間が長期間となることを考慮し、臨床的、倫理的に必要な場合等には適切な範囲で変更することは可能である。

自覚症状は、少なくとも4週間間隔で評価し、適当な間隔で臨床検査を行い異常の有無を調査する。

通常は非盲検非対照試験であり、対照薬は不要であるが、対照薬として標準薬を用いる場合、その選択にあたっては、わが国で広く用いられ、臨床評価が確立しているものとする。

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その他に「高齢者」や「小児」に対する治験も検討するよう、求められています。

posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 腎性貧血の治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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