●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinsei-hinketsu-chiryouyaku-guideline.pdf
●「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に関する質疑応答集(Q&A)
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http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/jinseihinketsu-qa.pdf
●慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン
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http://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/290/2008年版 日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」(全文).pdf
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さて、そもそも「腎性貧血」とはどのような病気でしょうか?
腎臓は様々なホルモンを分泌しています。
そのひとつに赤血球をつくるはたらきを促進するエリスロポエチンというホルモンがあります。
腎臓のはらたきが低下すると腎臓からのエリスロポエチンの分泌が減り、赤血球をつくる能力が低下することで貧血になります。
このようにしておこる貧血を「腎性貧血」といいます。
すなわち、腎機能低下に伴い腎でのエリスロポエチン産生量が低下し、生理的なヘモグロビン値を維持できない状態で、貧血の原因疾患が腎機能障害以外に認められない場合に診断されます。
本邦における腎性貧血患者数は、日本人では血清クレアチニン2mg/dL未満、GFR30mL/min以上の患者でも腎性貧血があることを考慮すると、基礎疾患である慢性腎臓病患者数から30万人以上と推測される。
では、まず「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」から。
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●U 臨床試験における評価方法に関する基本的考え方
透析(血液透析又は腹膜透析)施行中の患者及び保存期慢性腎臓病の患者における腎性貧血を対象として、腎性貧血改善効果(ヘモグロビン値等)を主要評価項目として有効性の評価を行う。
腎性貧血治療における真の最終目標は生命予後やQOLの改善である。
しかしながら、長期間の観察を必要とするため、腎性貧血治療薬の臨床評価にはヘモグロビン値等を用いることが多いので、これに準ずる。
1.評価方法の選択
開発された薬剤の期待される薬効及び投与目的を明確にし、それを客観的に評価し得る評価項目を選択する。
試験方法としては、臨床推奨用量の決定及び既承認の腎性貧血治療薬との比較を行う。
なお、被験薬の有効性、安全性を示し、更に試験方法の妥当性を検討するため、後期第U相試験(用量反応試験)又は第V相試験(検証的試験)のいずれか又は両者において必要に応じてプラセボ又は既承認の腎性貧血治療薬等の実薬を対照とした無作為化二重盲検比較試験を行う。
被験薬の使用期間、用法及び用量は、被験薬の性質、腎機能、透析方法等に依存するものであり、試験デザインについてはそれぞれの被験薬の特徴を生かして、透析(血液透析又は腹膜透析)施行中の患者と保存期慢性腎臓病の患者で別々に設定する。
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まず、主要評価項目としては本来ならば「生命予後やQOLの改善」なのですが、それでは長期間の観察が必要なので、治験では腎性貧血改善効果(ヘモグロビン値等)を見るのですね。
さらに、「透析(血液透析又は腹膜透析)施行中の患者と保存期慢性腎臓病の患者で別々に設定する」という点が重要です。
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(1)切替え維持試験
腎性貧血患者では、既承認の腎性貧血治療薬で治療されている患者が多いことから、被験薬に切り替えて治療する場合の用法、用量、有効性及び安全性を検討する必要がある。
本試験では、既承認の腎性貧血治療薬によりヘモグロビン値が安定して維持されている患者を対象に、既承認薬から被験薬へ切り替えた後のヘモグロビン値が切り替える前と同様に目標の範囲内に安定して維持されるかを検討する。
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なるほど、通常の治療から治験に変わった時にヘモグロビンがどうなるか?を見る試験が「切替え維持試験」というようです。
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(2)貧血改善試験
被験薬の貧血改善効果を検討する場合には、投与開始初期の用法、用量、有効性及び安全性を確認する必要がある。
本試験では、未治療又は既承認薬を一定期間ウォッシュアウトした患者を対象に被験薬の使用を開始し、ヘモグロビン値の上昇により貧血改善効果を検討する。
また、最新の腎性貧血治療ガイドライン等を参考にヘモグロビン値の急激な上昇がないように、被験薬の薬物動態及び薬力学的反応の関係から投与量を注意深く設定する。
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上記の「改善試験」は通常の治験と同じでウォッシュアウトした患者に対して被験薬を投与し、ヘモグロビンが上昇するかどうかを見る試験ですね。