2014年02月14日

睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン

今週はを下記の2つのガイドラインを見ています。

●「睡眠薬の臨床評価方法に関するガイドライン」
    ↓
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/new_drug/suiminyaku-guideline.pdf

  

●「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」
    ↓
http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf



今日は「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」を見ます。
   ↓
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厚生労働省?研究班の調査によれば、睡眠薬の処方率??は近年?、一貫して増加を続け、2009年?の日本の一般成人における3ヶ月処方率??(少なくとも3ヶ月に一回処方を受ける成人の割合)は4.8%に至っている。

すなわち、睡眠薬は日本の成人の20人に1人が服用している汎用薬である。

とりわけ50歳以上の中高年?層では、うつ病や生活習慣病などの?患率が増加するため?眠も高頻度?にみられるが、最も使用頻度?の高いベンゾジアゼピン系睡眠薬のリスク・ベネフィット?比が不?良?であることがメタ解析等で明らかにされている。

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う〜〜む、上記の『50歳以上の中高年?層では、うつ病や生活習慣病などの?患率が増加するため?眠も高頻度?にみられる』とありますが、僕はまさしくこれに該当します。

20人に1人か・・・・・・これからもきっと増えることでしょう。



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?眠症の?一般診断基準(睡眠障害国際分類第?二版ICSD?II)

A. 入眠困難、睡眠維持困難(中途覚醒)、早朝覚醒、慢性的に?非回復?性または睡眠の質の悪さの訴えがある

?小児では睡眠困難がしばしば養育者から報告され、就寝時のぐずりや1?人で眠れないなどのこともある

B. 上記の睡眠困難は、睡眠にとり適切?な状況、環境にかかわらずしばしば生ずる

C. 患者は夜間睡眠困難と関連した日中機能障害を以下の少なくとも1つの形で報告する

1)疲労感、快感

2)注意、集中、記憶の低下

3)日中の眠気

4)社会的、職業的機能低下、または学業低下

5)気分の障害またはいらいら感

6)動機づけ(モチベーション)、活動性、積極性の減弱

7)仕事のミスや運転中の事故のおこしやすさ

8)睡眠不足による緊張、頭痛、胃消化器症状

9)睡眠についての?心配、悩み など

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え〜〜と、僕の場合は上記の『睡眠維持困難(中途覚醒)』で『3)日中の眠気』と『5)気分の障害またはいらいら感』と『6)動機づけ(モチベーション)、活動性、積極性の減弱』、『9)睡眠についての?心配、悩み』です。




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1. 不?眠治療?の基本的な考え方

現在の?眠症治療の主流は睡眠薬を用いた薬物?法である。

しかし、現在のの薬物療法はエフェクトサイズおよび安全性の両面で改善の余地があり、薬物?法単独では十分に満足できる長期予後とアドヒアランスが得られないケースも多いことに留?意する必要がある。

過去の疫学調査によれば、1ヶ月以上持続する慢性?眠症に陥ると、その後も遷延しやすく、きわめて難治性であることが明らかにされている。

慢性不眠症患者の70%では1年後も不眠が持続し、約半数では3〜20年後も眠が持続する。

また、慢性眠症患者の約半数は薬物法などで一旦寛解しても、さらにその半数は再発する。

一般的に、慢性・難治性疾患の治療では、必然的に治療薬は長期使用かつ高用となりがちであるが、睡眠薬についても例外ではなく、国内で睡眠薬を長期服用する患者は増加しており、一人あたりの服用量も増加傾向にある。

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まぁ、病気というものはみな、不快で苦しいものですが(だから病気と言う)、慢性的で、かつ、他者からあまり重視されない、あるいは誤解をうけやすい『不眠症』は辛いものです。




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2. 不眠症の薬物療法の現状(初期治療)

眠症の薬物療法に関する臨床研究や新薬治験の多くは、初期治療に焦点が当られてきた。

それらの中には、服用後1日〜8 週間の主観的・客観的有効性(治験の探索的・検証的試験)、消失半減期に基づく薬物選択、精神・身体疾患によ?二次性?眠症の鑑別診断と治療適応、適切な服用法などが含まれる。

多数の臨床試験の結果、GABAベンゾジアゼピン受容体作動薬であるベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬を用いた初期治療のストラテジーは概ね完成している。

また、近年上市されたメラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)については、従来の睡眠薬と作用機序が異なるため、治療適応(生体リズム障害に起因する不眠など)やGABAA 受容体作動薬の代替薬物としての位置づけについて検討が進められている。

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上記のとおり「GABA?ベンゾジアゼピン受容体作動薬であるベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬を用いた初期治?のストラテジーは概ね完成している」のですね。

僕は『マイスリー(一般名:ゾルピデム)』と『ロヒプノール(一般名:フルニトラゼパム)』のお世話になっています。


●『マイスリー(一般名:ゾルピデム)』
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イミダゾピリジン系に分類される薬剤であるため、非ベンゾジアゼピン系である。ω1受容体に作用することで効果を示す。


●『ロヒプノール(一般名:フルニトラゼパム)』
    ↓
ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤。フルニトラゼパムは投与量ベースで最も強力なベンゾジアゼピン睡眠薬の一つとされている。


ところで、「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」には「Q&A」あります(PDFの16ページ目以降)

これが、結構、重要。

被験者の不安を取り除くためには必見です。

たとえば・・・・・・
 ↓
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【Q1】 睡眠薬によって効果も違うのですか?

【A1】

【患者向け解説】

現在日本の医療療機関で主に用いられる睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、およびメラトニン受容体作動系の各睡眠薬があります。

不眠症の改善効果は各薬剤間で大きな差はありません。

ただし作用時間の長さ(効果の持続時間)は薬剤ごとに異異なり、1)超短時間作用型、2)短時間作用型、3)中間作用型、4)長時間作用型に分類されます。

不眠症のタイプ(寝付きが悪い、夜中に目が覚めて二度寝がしにくい、朝早く目が覚めるなど)に応じて適切切な睡眠薬を使い分けるのが一般的です。

また、副作用の種類や頻度にも薬剤間で差があります。

どのようなタイプの睡眠薬がご自分に合っているのか主治医とよくご相談ください。



【勧告】

各睡眠薬の消失半減期には大きな違いがあり、不眠症状のタイプ、患者の臨床的背景などを考慮して慎重に薬剤を選択すべきである。【推奨グレードA】

ベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の間で短期的効果には大きな差はないが、長期服⽤用時の効果の持続性(耐性不形成)は非ベンゾジアゼピン系睡眠薬でのみ示されている。

バルビツール酸系および非バルビツール酸系睡眠薬は深刻な副作用が多く、現在はほとんど用いられない。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬に比較して、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬では副作用の頻度は低いが、ふらつきにはなお留意する必要がある。

メラトニン受容体作動薬はもっとも安全性が高く、高齢者や基礎疾患がある患者など副作用・有害事象のハイリスク患者でも用いやすい。【推奨グレードB】

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あ〜〜ぁ、朝までぐっすりと寝たという感覚が欲しいよぉ〜〜!!

ラベル:ガイドライン
posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 睡眠薬の治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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