2013年07月09日

治験における臨床検査等の精度管理に関する基本的考え方について

今週は下記の「事務連絡」等を見ていきます。
   ↓
https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/

●リスクに基づくモニタリングに関する基本的考え方について(平成25年7月1日事務連絡)

●治験における臨床検査等の精度管理に関する基本的考え方について(平成25年7月1日事務連絡)

●治験関連文書における電磁的記録の活用に関する基本的考え方について(平成25年7月1日事務連絡)


今日は「治験における臨床検査等の精度管理に関する基本的考え方について」を見ます。

「国際共同治験の増加等に伴い、国際的整合性を踏まえた検査データの信頼性の確保の重要性が高まっているところです。」

「治験及び臨床研究の国際化に伴い、本邦で測定された検査データが海外の規制当局等で使用される機会が増加しており、国際的整合性を踏まえた上で、検査データの信頼性を確保することは重要な課題となっている。」


さて、事務連絡の2ページ目に次のように記載されています。
   ↓
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ICH E6(いわゆるICH-GCP)では、治験の実施に当たり、要求される検査設備の適格性と検査データの信頼性を確保するため、医学的検査、臨床検査等に関する証明書、合格証、確立された品質管理及び/又は外部機関による品質評価等の文書を求めており、試験実施中にはこれらの文書の最新版を確認し、試験が適切に実施されていることを示す必要があるとされている。

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あら?そうだっけ? という感じですが・・・・・・。

ICH−GCPのうしろに所謂、必須文書の一覧があります。

そこに上記に関連することが記載されています。

ICH−GCPは下記のページにあります。
  ↓
https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/ichgaidorain-you-xiao-xing


そのICH−GCPの44頁目に次のようにあります。
  ↓
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8.2.12 MEDICAL/LABORATORY/TECHNICAL PROCEDURES /TESTS

certification or
- accreditation or
- established quality control and/or external
quality assessment or
- other validation (where required)


To document competence of facility to perform required test(s) , and support reliability of results

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これ(↑)ですね。



さて、「精度管理の現状」ですが、「米国では、1988 年に臨床検査室改善法−検査機関の検査における品質システム要求事項及び規制− ( CLIA : Clinical Laboratory ImprovementAmendments)が制定され、ヒト検体を扱う全ての検査室は検査精度を確保するため国家基準に基づく認証を取得する必要がある。」です。

逆に、日本は違ったのね!という感じです。

ただ、日本でも自主的に「国際規格であるISO15189 や米国病理学会(CAP:College of AmericanPathologists)による臨床検査室の外部認定を取得及び維持することで、検査精度の信頼性を確保している。」とのことです。

確かに大手の臨床検査機関は取っているようですね。

ホームページで確認してみましょう。

たとえば・・・・・・
  ↓
http://www.srl-group.co.jp/srl/enkaku.html



医療機関の検査室等にある検査機器の保守点検はどうなっているのかな?
   ↓
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医療機関内の様々な医療機器の保守点検については、医療法や計量法等で規定されている。

治験において求められる精度管理は、医療機関で通常実施している校正や保守点検のみであっても、その記録が必要時に確認でき、かつ、適切に管理されていれば十分である。

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ところで、「画像検査や生理機能検査の中には、検査者によって検査結果が影響を受けるものもある。」です。

だから、「画像診断委員会」みたいなものを設置・規定しているプロトコルもありますよね。

抗がん剤の治験とか。



治験における臨床検査等精度管理に関する基本的考え方
   ↓
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・検査の精度管理は、治験に係わる検査であるか否かにかかわらず、非常に重要な課題である。

各施設は適切な品質管理システムの導入や外部認定の取得等により、自施設の検査の精度を対外的に確保できる体制を積極的に検討する。


・当該検査データが評価上極めて重要な位置づけにある場合(主要評価項目等)には、第三者機関による認証等を取得している検査機関において、国内外の規制当局の要求事項も満たす高い精度管理体制の下、中央一括測定を行う。


・中央一括測定に適さない項目や被験者の安全性を確保するために測定する項目は、適切な精度管理の下、各医療機関で測定する。


・国際共同治験や医師主導治験をはじめとした治験又は臨床研究を積極的に実施している医療機関では、当該医療機関の検査精度を確保するため、ISO15189 等の外部評価による認定を取得する。


・治験依頼者や自ら治験を実施しようとする者による測定等に用いた機器の校正・保守点検記録の確認の必要性は、治験における当該評価項目の重要度に応じて判断すべきである。


・精度管理や校正・保守点検に関する記録については、必要時に確認できるよう、治験の記録としても適切に管理できる体制が必要である。


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「検査がすべて!」という治験だってありますからね。

その根幹が揺るがないようにしましょう。



明日へ続く


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posted by ホーライ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 機器の精度管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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