2013年04月06日

データモニタリング委員会に関するガイドラインの意見募集の結果(1)

「治験の進め方のポイント」が「来週へ続く」と先週は終わっていましたが、「データモニタリング委員会に関するガイドラインの意見募集の結果について」が公表されましたので、今週は急きょ、それを見ることにします。

意見募集の結果とガイドラインの案は下記のページにリンクを張ってあります。

●データモニタリング委員会に関するガイドラインの意見募集の結果について
(データモニタリング委員会に関するガイドラインに対するパブリックコメントの結果)
   ↓
https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/detamonitoring



・・・・・・ということで、今週はパブリックコメントとその回答から気になる点をピックアップしていきます。



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【意見】

本ガイドラインは「データモニタリング委員会(DMC:Data Monitoring Committee)」のガイドラインとのことですが、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28号。以下「GCP省令」という。)などでは「効果安全性評価委員会」「独立データモニタリング委員会」が定義されています。

これら定義は異なるものということでしょうか。

省令やガイドラインの中で用いられる語句が異っているため、整理していただきたいと思います。

例えば、GCP省令での「効果安全性評価委員会」は「独立データモニタリング委員会」に改めることを検討してはいかがでしょうか。




【回答】

本ガイドラインでは、DMCの独立性の確保が重要とされる有効性の検証を目的とした治験のみならず、広い範囲でのDMCの設置を想定しております。

治験によっては設置されるDMCが必ずしも治験依頼者から独立している必要がない場合もあることから、「データモニタリング委員会に関するガイドライン」としました。

また、本ガイドライン発出にあたり、「「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のガイダンスについて」(平成24年12月28日付薬食審査発1228第7号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)第19条第1項解説1の記載も一部変更しました。


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おっと!

なんと、このガイドラインで言う「データモニタリング委員会」は「独立データモニタリング委員会」だけを指していたわけではなかったのですね。

僕はてっきり、そうかと思いました。^^;

回答を見ると、「独立データモニタリング委員会」に限らず広い範囲でのDMCを指しているのですね。

まぁ、確かに治験依頼者が入ったり、治験依頼者側の統計解析家や医学専門家(治験依頼者の)が入るDMCだって「あり」なわけです。

あるいは、治験調整医師が入ったりして、「独立」ではないDMCがあってもいいわけです。


あ!そうそう、今、思い出しましたが、下記のシンポジウムがあるようですので、可能な方は是非、参加してみましょう!  
  ↓
日本製薬工業協会主催公開シンポジウム「データモニタリング委員会に関するガイドライン」の理解を深める
  ↓
http://www.jpma.or.jp/event/information/130419.html



上記の「本ガイドライン発出にあたり、「「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のガイダンスについて」(平成24年12月28日付薬食審査発1228第7号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)第19条第1項解説1の記載も一部変更しました。」の意味は分かりません。

これからガイダンスの改訂が出るのかな?






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【意見】

ガイドラインの名称を「医薬品及び医療機器の治験におけるデータモニタリング委員会に関するガイドライン」に変更してはどうでしょうか。

「モニタリング」は各種領域で実施されている活動であり、「データモニタリング委員会に関するガイドライン」では対象が広くなりすぎると考えます。

またこのガイドライン案は研究者主導で行われる臨床試験にも通ずる内容ですので、それがわかるような記載も検討すべきと思います。




【回答】

本ガイドラインの適用範囲については緒言の冒頭で触れておりますので、御確認ください。

また、研究者主導の臨床試験においても参考にしていただくことは重要であると考えますが、本ガイドラインは原則として治験を対象として作成しています。


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話はいきなり飛ぶのですが、上記のとおり最近では「モニタリング」という言葉がいろんな領域で言われていますね。

2011.3.11以降で最も聞くのが「放射線のモニタリング」ですね。

直近ではPM2.5のモニタリングです。

それはさておき、今回のDMCのガイドラインは「原則」として治験が対象であるとのことです。

でもさ、最近、ある製薬会社の臨床試験の論文のデータにミス(?)があったということで、論文が取り下げられた(撤回された)事件(?)がありましたね。

こういうミス(?)が出ないような働きも、このDMCに求めたいところだけど、それは無理な話でしょうか・・・・・・。






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【意見】

「長期の安全性に関するデータが不足する可能性や、同時期に実施されている類似の治験に関する臨床試験に影響を与える可能性がある。

したがって、...DMCが中立的な立場からデータを評価することが必要不可欠である。」の文章からは、DMCが中立的な立場からデータを評価することの理由とは読めません。

DMCが評価を行ったとしても長期の安全性に関するデータが不足する可能性や、同時期に実施されている類似の治験に関する臨床試験に影響を与える可能性が消えるわけではないので記載を改めるべきです。



【回答】

試験の中止やデザインの変更の必要性とそれによる影響を踏まえた上で、DMCが中立的な立場からデータを評価することが重要であると考えますので、その点を追記しました。

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う〜〜ん、なるほど。

この意見はするどいなぁ。

でもって、回答では「中立的な立場」をおっしゃっていますね。

でも、「独立」である必要もないと・・・・・・。

難しいな。

いずれにしてもデータを「恣意的」に解釈することが許されるわけはないですよね。(言うまでも無く)


こういうプロセスを通ることで治験のデータの信頼性や「中立的な」解釈がなされたらいいですね。

そういうふうにもっていきましょう。



明日へ続く。





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