2012年12月18日

経口血糖降下薬(糖尿病の疫学的特徴等)

今日のテーマに入る前に『重要』なご連絡です。

「PhRMA - 米国研究製薬工業協会」という協会があり、そのサイトがあります。
    ↓
http://www.phrma-jp.org/


上記のサイトに「治験に係わる米国規制関連事項のFAQを掲載」のページがあります。

これが使える!! 今すぐ、「お気に入り」に登録しよう!!(特にアメリカ(米国)が入る国際共同治験に関係する人)
    ↓
http://www.phrma-jp.org/archives/about/company/faq_list.php


こういうサイト(情報)が欲しかったんですよね!!


以上、『重要』なご連絡でした。


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今週は「『経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン』について」です。
    ↓
http://www.pmda.go.jp/regulatory/file/guideline/new_drug/keikou-kettoukoukayaku-rinjyu-hyouka-guideline.pdf


上記のガイドラインには糖尿病の疫学的考察も記載されています。
  ↓
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厚生労働省による平成19年の国民健康・栄養調査の結果では、糖尿病が強く疑われる人が約890万人、また、いわゆる「予備群」である糖尿病の可能性を否定できない人が約1320万人、合わせて2210万人と推計されている。

平成14年の同じく同省による糖尿病実態調査では、それぞれ約740万人、約880万人であり2、糖尿病とその予備群と考えられる人は大幅に増加していることが推定される。

また、世界的にみても糖尿病患者数の増大は、殊にアジア地域において爆発的なものがあり、この憂うべき現状は、今世紀がまさに糖尿病の世紀であることを予感させるといっても過言ではない。

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すごいですね。

可能性を否定できない人を含めると「2210万人」ですって。

5人に1人ですね。

特にアジアでは「爆発的なもの」があるそうです。

これは、新薬を作らないといけない。


僕も「甘いモノ」が大好きで、若干、血糖値が上がり気味なので、注意しないと。


ちなみに、今回、紹介している「経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン」は参考資料にはきちんとリンクが張られていて、とっても便利です。

今後は、他のガイドラインもこれを見習ってほしいところです。




さて、次に「臨床的特徴」です。
  ↓
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糖尿病患者の代謝異常は軽度であればほとんど症状を呈さないことから、糖尿病の存在が自覚されず長期間放置されることがある。

しかし、中等度以上の高血糖が持続するような代謝異常状態では、口渇、多飲、多尿、体重減尐、易疲労といった特徴ある症状を呈する。

最も極端な場合は、高度のインスリン作用不足によって、ケトアシドーシスや著しい高浸透圧・高血糖などの急性合併症をきたし、ときには意識障害、さらには昏睡に至り、効果的な治療が行われなければ死に至ることがある。

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うむ。

慢性疾患にありがちですが、糖尿病でも「自覚されず長期間放置される」ことが注意点ですね。

「頭痛」のように強烈な自覚症状があると、患者も薬を使いますが、人間、何も感じないと、当然と言えば当然ですが、問題があっても放置しがちです。

お互いに、注意しましょう。


次に重要なことが書かれています。
  ↓
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代謝異常が長く続けばさまざまな慢性合併症が出現する。

すなわち、網膜、腎、神経を代表とする多くの臓器に機能・形態の異常をきたす。

これらの合併症に共通するものは細小血管症であり、糖尿病に特有である。

進展すれば視力障害や失明、腎不全、下肢の壊疽などの重大な結果をもたらす。

さらに、糖尿病患者は多くの場合、肥満、高血圧、脂質異常症などを伴い、全身の動脈硬化症が促進され、冠動脈、脳動脈、下肢動脈などの大血管病変は狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、下肢の閉塞性動脈硬化症などの原因となる。

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これですね、糖尿病が怖いのは。

「網膜」「腎」「神経」に異常をきたす。←これは今すぐ、暗記しましょう! 「糖尿病」と言えば「網膜」「腎」「神経」です。

これらは「細小血管症」が原因なのですね。

さらに、動脈硬化症まで促進させる。

やっかいな病気ですね、糖尿病。



ちなみに、糖尿病による死者数は、後天性免疫不全症候群(AIDS)による死者数に匹敵し、糖尿病関連死亡は、AIDSのそれを超えると推計している。

このような状況を踏まえ国際連合は、国際糖尿病連合 (IDF)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を2006年12月20日に国連総会で採択し、インスリンの発見者であるバンティング博士の誕生日である11月14日を「世界糖尿病デー」に指定した。

日本でも、2007年11月14日には東京タワーや鎌倉大仏、通天閣などを「世界糖尿病デー」のシンボルカラーである青にライトアップし、糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動が展開された。

なお、国連が「世界○○デー」と疾患名を冠した啓発の日を設けたのは、12月1日の「世界エイズデー」に続き「世界糖尿病デー」が2つ目である。




●ハードボイルド・ワンダーランド日記
http://hard-wonder.seesaa.net/


posted by ホーライ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 臨床評価ガイドライン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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