●今週は治験にまつわる「あれこれ」です。
今日は(3)治験責任医師が突然、治験を止めると言ったら? です。
デーモン部長「あのさ、赤木くん。」
赤木「はい、なんでしょう?」
デーモン部長「治験責任医師から電話がかかってきて、突然、『お宅の治験をやめたいから、終了手続きに来て』と言われたら、どうする?」
赤木「ええっ? そんな時は、あわててリーダーに報告します。」
デーモン部長「そうだな。じゃ、リーダーが、『どういう理由で終了するなんて言い出したのか、聴いてこい』と言ったら?」
赤木「はい。すぐにその治験責任医師を訪問し、理由を聞き出します。」
デーモン部長「甘いな。すぐに、言ってはだめだ。」
赤木「どうしてですか?」
デーモン部長「簡単に治験責任医師が、こういう理由で止める、と言うと思う?」
赤木「はぁ。どうでしょう?」
デーモン部長「理由を聞き出すためのストーリーを考えてから、訪問するのだ。」
赤木「なるほど。ストーリーですか?」
デーモン部長「たとえば、こちからどういう質問をして、真の理由を聞き出すかを考えてから行動するのだ。」
赤木「はぁ。」
デーモン部長「どんな質問が考えられる? 俺が治験責任医師役をやるからちょっと、質問してみろ。」
赤木「まずは、担当直入に・・・・どういう理由で止められるか、もし、よろしかったら、教えて頂けますか?」
デーモン部長「うん。まぁ、いろいろとね。」
赤木「ひょっとして、こちらに何か、落ち度があったのでしょうか?」
デーモン部長「いや。別にそういうことはないよ。」
赤木「では、治験薬に不安があるとか、ですか?」
デーモン部長「そうでもない。」
赤木「急にお忙しくなられたのでしょうか?」
デーモン部長「う〜〜ん、そうとも言える。」
赤木「と言われますと?」
デーモン部長「いや、実はさ、別のメーカーから、同じ領域の治験を頼まれてさ。」
赤木「はい。それで?」
デーモン部長「でね、そのメーカーがさ、研究費をよその3倍出すから、他のメーカーの治験は止めて欲しい、と言ってきてさ。」
赤木「ええ〜〜!?って、そういうのありですか?(素に戻って)」
デーモン部長「そういうことだって、ありうる(素に戻って)。どうする?」
赤木「どうするって、うちも3倍、出しますか?」
デーモン部長「うちの予算で、できると思う?」
赤木「無理ですね。」
デーモン部長「無理だな。どうする?」
赤木「うちのほうが先に契約したのですから、という攻め方は?」
デーモン部長「最悪だな。」
赤木「う〜〜〜ん、そのメーカーの治験薬はどんな作用機序なのか、うちの治験薬とどう違うのか、どちらが世の中の役に立つか、クライテリアはどちらが多いか、どちらが患者のために使いやすいか・・・・というもろもろの情報を質問をして、とにかく、うちの治験薬のメリットを前面に押し出します。」
デーモン部長「まぁ、そんなところだな。」
赤木「はい。」
デーモン部長「だから、やみくもに治験責任医師を訪問するんじゃなくて、あらかじめ戦略を練ってから訪問する習慣をつけるのだ。」
赤木「はい。」
デーモン部長「それと、こっちのほうがもっと大事だけど、日頃から治験責任医師と信頼関係を構築しておくこと。」
赤木「そうですね。頑張ります。」
(経験談だったりして。)
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2012年10月24日
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