2012年10月10日

組織の目標達成方法

今週は「組織の活性化方法」です。

●(2)組織の目標達成方法を考える


●チームや組織の目標を速やかに達成するポイント、秘訣、コツ

1.そもそも何故、目標を設定し、管理するのか


●まず、そもそも何のために「目標」を設定しているのか、次の課題を検討しながら考えてみましょう。


課題1そもそも何故、チーム目標を設定しているのか

▼MBO(目標管理によるマネジメント)に限らず、一般的に目標を設定し、管理を行う効果は何でしょう?

▼目標設定・管理なしの組織はどうなるでしょうか?

▼目標を持って仕事をするのと目標もなく仕事をしているのでは、どのような違いが出てくるでしょうか?




★目標管理なしの組織は、歩き慣れた平らな道を歩いている状態。

★ 目標管理を行っているのは、初めての階段を登っている状態。

目標を持つ ⇒ どこまで登ればいいのか、という到達点をしっかり見つめるとともに、足元にも意識を集中させて、着実に歩みを運ばなければならない。

到達点を見ながら登るということは、視点を遠くに置くということ。

視点を遠くに置くと広い範囲が見える。

これは、組織全体の業務の中における自分の仕事の意味が把握しやすくなる、ということである。


●惰性で仕事を行うことと違い、目標を持って仕事をすると、自然に力がついてくる。

すなわち、仕事の能力が高まってくる。




■目標管理に役立つPDCA


PDCAで大切なこと


●P・・・プラン、すなわち目的や目標を設定し、それを達成するための計画を立てること

計画は「具体的」に作る。観念的、抽象的なプランは避ける。

目標達成のために必要な手順やスケジュール、資金、技術、資材などをきちんと示しておくことが求められます。


●D・・・ドゥ、すなわち文字通り実行すること。

計画に従って、必要なことを着実に実行していきます。実施状況の点検や修正のために、記録をとりながら仕事を進めることが大切です。


●C・・・チェック、すなわち仕事が計画どおりに進んでいるかどうかを点検、測定すること。予定からずれていたらその原因が何かを考え、必要に応じて進め方を手直ししなくてはいけません。


●A・・・アクション、すなわちひととおり仕事が終わったあとで、計画の実行状況や問題点をチームで検討したり、上司に報告したりすること。

次に行う計画に備えた行動です。

仕事が終わったら振り返り、反省し、次に活かします。それがアクションです。



上記のPDCAサイクルが実践できれば、目標達成がしやくなります。

このサイクルの中では、あとの2つ、すなわち「チェック」と「アクション」が大切です。

「チェック」は計画どおりに進んでいるか測定したり、照合したりする必要があります。

計画と違っていることが分かったら、その程度によっては、プロジェクト活動などを止めて調整・是正することも必要になります。



「アクション」は「ドゥ」とどう違うのか分からないという人がいます。

「ドゥ」は最初に立てた計画の実行・実施であるのに対し、「アクション」は次に行う計画に備えた行動です。


つまり、それまで進めてきたプロジェクトや仕事がひととおり終わったあと、どこが良かったか、悪かったか、どうすれば改善できるかなどを検討・反省し、次のプロジェクトや仕事に活かすのが「アクション」というわけです。

また、「チェック」は進行中のプロジェクトや仕事を予定どおり遂行するための作業なので、点検や手直しなどは部分的なものになります。

これに対して、「アクション」は次の計画のための作業なので、プラン・ドゥ・チェックの全ての段階にわたる全体的な見直しであり、さらにその対策も含んだ作業になります。




■目標設定への参画がやる気を生む

人は、自分で決めたことは積極的に実行しようとしますが、自分が知らないところで決められたことには、意欲を燃やしにくいようです。

その意味で、メンバーにやる気を出させるには、目標設定に参加させることが効果的です。

組織の大目標の設定に全員を参加させられない場合でも、それを達成するうえで必要な個人目標の設定には、個々のメンバーを参画させることができます。

というより、参加させるべきです。

というのは、目標設定への参画には次のようなメリットがあるからです。

(1)目標を設定するための調査や議論の過程で、目標の意義やメリットを理解することができる。目標設定に参加していないメンバーが多いと、それをあらためて説明し、理解させるのに手間や時間がかかる。

(2)目標設定に参画したメンバーは、自分のやるべきことが分かっているので、必要な事柄を自主的に遂行していく。目標設定に参画していない場合は、上司が何をどうすべきかについて指導・支援しなければならないケースが多くなる。


以上をひとことでいうと、目標設定段階からメンバーを参画させると、やる気や自主性が刺激されるために、目標が達成されやすくなります、ということです。





■成功の鍵を握る管理者の役割

目標管理者は、目標達成にあたるメンバーに目標の意味を理解させ、達成への動機付けをします。


●やる気がわかない対応

上位目標がブレークダウンされて、セクションの目標が設定されたら、メンバーはその達成に必要な作業に取りかかることになります。

ところが、設定された目標が常に納得できるものとは限りません。

「これがどうして必要なのか分からないが、上からの指示だから、しかたなくやる」

「この目標はレベルが高すぎて、我々の力には余る。無理な目標を押し付けられても困る。」

というふうに反発したり、尻込みしたりするケースも出てきます。



目標達成への意気が上がらない、ファイトがわかないといった状態です。

こうなると目標達成に取り掛かっても、たいした成果は期待できません。

場合によっては、達成そのものが危うくなってきます。

こんな時、目標管理者がどう対応するかで、状況は大きく変わってきます。

いちばんまずいのは「上の指示だからやるしかないんだ。みんな、やってくれ」といったふうに消極的な姿勢を示したり、「きみたちは会社の方針に不満のか。やる気がないヤツは会社を辞めろ」といったふうに叱りつける対応です。

メンバーは表面上、命令に従いますが、心から納得したわけではないので、仕事にあまり身が入りません。そのため、効率が下がったり、ミスが出たりします。

それでは、メンバーにやる気を起こさせるには、どうしたらいいのでしょうか。




■成功の鍵を握る管理者の役割(2)

いちばんまずいのは「上の指示だからやるしかないんだ。みんな、やってくれ」といったふうに消極的な姿勢を示したり、「きみたちは会社の方針に不満のか。やる気がないヤツは会社を辞めろ」といったふうに叱りつける対応です。

メンバーは表面上、命令に従いますが、心から納得したわけではないので、仕事にあまり身が入りません。そのため、効率が下がったり、ミスが出たりします。

それでは、メンバーにやる気を起こさせるには、どうしたらいいのでしょうか。



●まず、目標の意義を伝える

設定された目標が納得できないのは、設定された目標の意義が理解できないからです。

目標設定のいきさつやメリットなどを理解していれば、目標達成に積極的に携わる気持ちが起こってきます。



●自分のメリットに気づかせる

目標の意義は、いわば大儀です。

大儀とは公的な意義といった意味で、企業の場合には、会社や自分が所属する組織のためになすべき事柄を指します。

人は大儀によってもやる気を起こしますが、もっと強いモチベーションになるのは、自分にとってのメリットです。

個人にとってのメリットとしては、能力向上、刺激とチャンスの拡大、処遇の向上、存在の価値の向上が主なものです。

管理者としては、これらのメリットに気づかせることも、目標を達成するうえで欠かせない役割となります。




■目標達成管理の4ステップ

(1)部下への支援基準を設ける

(2)目標達成計画の進捗状況を確かめる

(3)目標達成計画の点検・見直しを行う

(4)部下に対して必要な支援を行う


目標達成作業が始まったら、最初に行われなければいけないのが、(1)の支援基準の設定です。

達成作業が始まると、遅かれ早かれ、部下を支援しなくてはならない場面が出てきます。

そのときになって、これは支援が必要だろうか、それとも部下に自力で乗り越させるべきだろうか、などと考えているうちに、タイミングをはずしてしまうことになりかねません。




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