下記の「ゲノム創薬の研究現状および展望」も「ファーマコゲノミクス Pharmacogenomics」について、参考になります。(昨日とは違う小文)
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●「ゲノム創薬の研究現状および展望」
以下、引用です。
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遺伝子情報を基に患者各人に個別至適化された薬物治療を実現するため、従来から臨床薬物動態に関連する遺伝学として発展してきた薬理遺伝学は、ヒトゲノムの解読を受け更に薬理ゲノミクス(ファーマコゲノミクス)という新たなコンセプトの登場とともに、医療への応用に加速されつつある。
また、この個別至適化した薬物治療を実用的にするための『ゲノム創薬』により、遺伝子情報に合わせた薬の品揃えの戦略も拍車がかかり、新たな分子標的医薬、抗体医薬の広がりは更に個の疾患治療を加速化しつつある。
このゲノム情報、技術を活用する患者各人に個別至適化された“テーラーメイド医療”を現実化するため、薬理ゲノミクス(ファーマコゲノミクス Pharmacogenomics)という新しい方法論が登場した。
わが国でもゲノム創薬の必要性は、産官学界いずれにも強く認識されているものの、現在、必ずしも要請に十分対応出来ていない。
その主たる要因は、ゲノム生命科学と化学が融合した新たな学際領域の人材不足、またその背景には専門教育の欠如にあると考えられる。
特に、ゲノム創薬プロセスは、創薬ターゲット探索から創薬リード探索を経て臨床段階に至る広範で高度に専門化した領域からなる融合学際領域であるため、現状のオーソドックス創薬のための単一学科のみで纏った専門教育体制ではその修得が困難で、横断的な教育システムが必要とされる。
すなわち、急速に進展しつつある「ゲノム生命科学(特にゲノム情報とゲノムテクノロジーからなる機能ゲノム科学)」、「医薬品化学(特にケミカルゲノミクス)」、そして両者を連関させ革新的な創薬へと昇華する「情報科学(特にバイオインフォマティクス)」の融合領域を基盤とするゲノム創薬科学の包括的教育とその実践的人材の輩出が、今後のゲノム創薬の発展には急務である。
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ファーマコゲノミクス(PG x )とは.・・・ファーマコゲノミクス(Pharma-co-geno-m-ics)はPharmacology(薬理学)とGenomics(ゲノム学)の造語で、あえて日本語に訳すと「薬理ゲノム学」となりますが、このまま使うことが多く、PGxと略します。
ついでに・・・・
「ゲノム薬理学を利用した治験について」の当局の通知(薬食審査発第0930007号 平成20年9月30日)
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●「ゲノム薬理学を利用した治験について」
製薬協の「医薬品の臨床試験におけるファーマコゲノミクス実施に際し考慮すべき事項(暫定版)」
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●「医薬品の臨床試験におけるファーマコゲノミクス実施に際し考慮すべき事項(暫定版)」
「医薬品評価におけるファーマコゲノミクスの利用に関する現状と課題に関する報告書」
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●「医薬品評価におけるファーマコゲノミクスの利用に関する現状と課題に関する報告書」
「医薬品開発におけるファーマコゲノミクスの現状と展望」
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●「医薬品開発におけるファーマコゲノミクスの現状と展望」
抗体医薬品については・・・・
「バイオ医薬品の現状と将来展望」
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●「バイオ医薬品の現状と将来展望」
その他、薬学とゲノム創薬の今後について
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●「薬学の展望とロードマップ」
東京理科大の学生さんの考察(なかなか面白い!)
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●「日本のバイオ産業の可能性と問題点」
創薬技術と医薬品の進歩
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●「創薬技術と医薬品の進歩」
●週刊「モニターとCRCのためのGCPメルマガ」
●日刊「モニターとCRCのためのGCPメルマガ」
●医薬品ができるまで(治験に関する話題)