2012年08月10日

患者は治験に参加する「権利」はあるか?(5)

さて、今週は、実は「GCPの解説・GCP入門」というテーマで書き始めたのですが、そこから大きく脱線し(でも、実は治験の本質に関わるかもしれない)、難病や希少疾患についての、僕の勝手な言い分を書くことにしました。

僕の勝手な言い分のまとめ。

●(勝手な言い分、その1)「難病」「希少疾患(オーファンドラッグ)」に対する治験の時は、プロトコルの「選択基準」「除外基準」を緩和して欲しい。

●(勝手な言い分、その2)「難病」「希少疾患(オーファンドラッグ)」に対する治験は必ずダブルブラインドとは別に「長期投与試験」を実施し、そちらのプロトコルは治験参加の「クライテリア」を大幅に緩和する。

●(勝手な言い分、その3)患者とその家族から治験参加の希望があったら、それを最優先に考えてもらいたい。

●(勝手な言い分、その4)医師はその疾患の治験等の最先端の(そうとは限らない場合も含めて)治療の選択肢を患者に伝えて欲しい。


でも、本当に、まだ治験薬がある疾患はいいんですよね。


国の難病対策は下記のようです。
  ↓
http://www.nanbyou.or.jp/entry/1360
  ↓
***************

我が国の難病対策では、症例数が少なく、原因不明で、治療方法が確立しておらず、生活面への長期にわたる支障がある疾患については・・・・

(1)調査研究 の推進(難治性疾患克服研究事業:対象は臨床調査研究分野の130疾患)

(2)医療施設等の整備(重症難病患者拠点・協力病院設備)

(3)地域における保健・医療福祉の充実・連携(難病特別対策推進事業など)

(4)QOLの向上を目指した福祉施策の推進(難病患者等居宅生活支援事業)

・・・・・・・などの対策が行 われています。

また難治性疾患克服研究事業における臨床調査研究対象疾患130疾患のうち、診断基準が一応確立し、かつ難治度、重症度が高く、患者数が比較的少ないため、公費負担の方法をとらないと原因の究明、治療法の開発などに困難をきたすおそれのある疾患については・・・・・・

(5)医療費の自己負担の軽減(特 定疾患治療研究事業)

・・・・・・対策をしています。

***************




さらに「医療イノベーション5ヶ年戦略」では・・・・・
   ↓
「V−1−10 希少疾病や難病などのアンメットメディカルニーズへの対応」

希少疾病用医薬品・医療機器の開発に対する支援について、患者数が特に少ない希少疾病用医薬品・医療機器の指定制度・助成金や専門的な指導・助言体制の充実・強化を行う。(平成24年度から実施する。:厚生労働省)





僕が関わった難病は「卵巣がん」(これは難病と言わないのが普通でしょうが)、「ALS」、「脊髄小脳変性症」だけですが、たとえば、娘が「アトピー性皮膚炎」と「喘息」に罹患しているので、やっぱり、色々と考えてしまいます。

私の父は戦前「結核」に罹患していました。当時は結核は「不治の病」でした。

僕も小学2年生の時に「リウマチ熱」に罹患しましたが、もし、当時、抗生物質が無かったら、今、生きているかどうか疑わしいところです。ついでに今は高血圧と高脂血症とうつ病、不眠症の薬を服用中。


安全性と有効性を確認するのが治験の「目的」ですが、患者さんにとってはあくまでも「治療の一環」という考えを持っていると思います。

そんな思いも大切にしたいですよね。

今週は僕の我が儘で勝手な言い分の言い放題、でした。



来週は夏休みで、このブログはお休みです。

次回は8月20日からを予定しています。

では、皆様も素敵な夏休み!

(難病の方に、夏休みもくそもないのですが・・・・・・。)


混乱したまま次回へ




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posted by ホーライ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 難病に対する治験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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