2012年07月18日

併用禁止薬が処方されているのですが・・・(1)

総合機構の実地調査にて。


総合機構の担当官「この「被験者識別コードABC−3」の件で質問があるのですが。」

★治験責任医師「はい。なんでしょうか?」

総合機構の担当官「カルテによると、「被験者識別コードABC−3」には、8月7日にPL顆粒が処方されていますが、それで間違いはないですか?」

★治験責任医師「ええと、どれどれ。・・・・・・そうですね。カルテを見る限り、そのようです。」

総合機構の担当官「そうですか。」

★治験責任医師「それで?」

総合機構の担当官「はい、それでですね、今回の治験では併用禁止薬として制吐薬(フェノチアジン系薬剤)が治験実施計画書で規定されていますね。」

★治験責任医師「ええ。そうでした。」

総合機構の担当官「ところがですね、PL顆粒には「メチレンジサリチル酸プロメタジン」が配合されおりまして、これがフェノチアジン系抗ヒスタミン剤なのですが。」

★治験責任医師「ほう。なるほど。」

総合機構の担当官「PL顆粒にフェノチアジン系薬剤が配合されていた、そういう認識はありませんでしたか?」

★治験責任医師「なかったのですが、でも、確か、この時、モニターに電話して、PL顆粒を処方するのは問題ないと言われたので処方したはずです。」

総合機構の担当官「そうですね。確かにカルテにもそういう記載がありました。ここですね。」

★治験責任医師「ああ、そうです、そうです。それです。」

総合機構の担当官「分かりました。この件につきましては、治験依頼者にも確認してみます。」




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posted by ホーライ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 当局の実地調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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