2012年07月05日

◆腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン

今週は治験に関連する各種ガイドライン・ガイダンスを読んでいます。

今日は「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」について、です。


「腎性貧血治療薬の臨床評価方法に関するガイドライン」について




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腎性貧血は、慢性腎臓病の重要な合併症で、その主因は腎障害によるエリスロポエチンの産生低下と言われています。

腎機能低下に伴い腎でのエリスロポエチン産生量が低下し、生理的なヘモグロビン値を維持できない状態で、貧血の原因疾患が腎機能障害以外に認められない場合に診断される(最新の腎性貧血治療ガイドライン1)参照)。

なお、ヘモグロビンの基準値は年齢、性、人種等により異なる。

本邦における腎性貧血患者数は、日本人では血清クレアチニン2mg/dL未満、GFR30mL/min以上の患者でも腎性貧血があることを考慮すると、基礎疾患である慢性腎臓病患者数から30万人以上と推測される。

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30万人ですよ!!

辛い病気ですね。


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U 臨床試験における評価方法に関する基本的考え方

透析(血液透析又は腹膜透析)施行中の患者及び保存期慢性腎臓病の患者における腎性貧血を対象として、腎性貧血改善効果(ヘモグロビン値等)を主要評価項目として有効性の評価を行う。

腎性貧血治療における真の最終目標は生命予後やQOLの改善である。

しかしながら、長期間の観察を必要とするため、腎性貧血治療薬の臨床評価にはヘモグロビン値等を用いることが多いので、これに準ずる。

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そうですよね、「真の最終目標は生命予後やQOLの改善」ですよね。

でも、治験ではなかなかそこまで見られませんので(観察期間が長くなるので)、ヘモグロビン値などになるわけですね。



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試験方法としては、臨床推奨用量の決定及び既承認の腎性貧血治療薬との比較を行う。

なお、被験薬の有効性、安全性を示し、更に試験方法の妥当性を検討するため、後期第2相試験(用量反応試験)又は第3相試験(検証的試験)のいずれか又は両者において必要に応じてプラセボ又は既承認の腎性貧血治療薬等の実薬を対照とした無作為化二重盲検比較試験を行う。

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うむ。

このあたりは一般的な治験と同様ですね。

この分野の特徴的な方法は以下のようです。
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(1)切替え維持試験

腎性貧血患者では、既承認の腎性貧血治療薬で治療されている患者が多いことから、被験薬に切り替えて治療する場合の用法、用量、有効性及び安全性を検討する必要がある。

本試験では、既承認の腎性貧血治療薬によりヘモグロビン値が安定して維持されている患者を対象に、既承認薬から被験薬へ切り替えた後のヘモグロビン値が切り替える前と同様に目標の範囲内に安定して維持されるかを検討する。


(2)貧血改善試験

被験薬の貧血改善効果を検討する場合には、投与開始初期の用法、用量、有効性及び安全性を確認する必要がある。

本試験では、未治療又は既承認薬を一定期間ウォッシュアウトした患者を対象に被験薬の使用を開始し、ヘモグロビン値の上昇により貧血改善効果を検討する。

また、最新の腎性貧血治療ガイドライン等を参考にヘモグロビン値の急激な上昇がないように、被験薬の薬物動態及び薬力学的反応の関係から投与量を注意深く設定する。

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まぁ、この分野に限らないのですが「ウォッシュアウト」があるので、治験への協力に「二の足を踏む」方もいらっしゃるでしょうね。

僕なら、二の足を踏みます。


この際「腎性貧血治療ガイドライン」も読んでおきましょうね。




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