今日は「睡眠薬の臨床評価方法に関するガイドライン」について、です。
●「睡眠薬の臨床評価方法に関するガイドライン」について
実は僕は無茶苦茶、睡眠障害があって、どんなに強くて長時間型の睡眠薬を飲んでも必ず1時間おきに起きてしまいます。
朝までぐっすりと寝たな、と思えるのはこの10年間、ほとんどありません。
是非、そんな僕にも効果がある睡眠薬が出て欲しいものです。
それはいいといして・・・・・・
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III. 臨床評価方法
本章では、睡眠薬の開発を目的とした臨床試験に関する総論として、探索的試験及び検証的試験のデザインを決定する際の留意点について説明する。
1. 睡眠薬の臨床試験デザインに関する基本的考え方
薬剤開発においては、臨床試験により治験薬の有効性及び安全性を検討し、治験薬の有効用量とその用量範囲を明確にする必要がある。
睡眠薬の開発においては、実薬対照非劣性試験(又は同等性試験)では無効同等の可能性が排除できないことから、本試験デザインを用いて治験薬の有効性を検証することには限界があり、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施し、有効性及び安全性を検討することが必要である。
詳細は、ICH E10ガイドライン(「臨床試験における対照群の選択とそれに関連する諸問題」について:平成13年2月27日付医薬審発第136号厚生労働省医薬局審査管理課長通知)を参照されたい。
睡眠薬の開発では、不眠の症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒及び睡眠後の非回復感等)に対する有効性プロファイルが明確になるように臨床試験を計画し、治験薬の特性を評価することが必要である(「III. 5. 有効性評価」の項参照)。
一般に、睡眠薬の探索的試験及び検証的試験の投与期間は、有効性及び安全性評価の観点から2〜4週間と設定される。
投与期間の設定においては、治験薬の特性を考慮し、臨床試験の目的に応じて合理的な理由に基づき設定することが必要である。
また、治験薬の有効性及び安全性評価に及ぼす影響を最小化するために、試験開始前に使用されている前治療薬のウォッシュアウト期間については、前治療薬の半減期並びに離脱症候群の発現時期及び持続期間を考慮して適切に設定すべきである。
さらに、臨床試験の計画段階から、プラセボ反応性に及ぼす要因、及びプラセボ効果を最小限とする方策について検討することが望ましい。
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うむ。
この手の治験薬では「プラセボ効果」は結構ありそうですよね。
突然、今、思い出しましたが、10年ほど前、ラジオの深夜放送を聞いていたら「睡眠薬の治験に参加しませんか?」というCMが入った。
なかなか、理にかなったCMである。
それはそうと・・・・・・。
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睡眠薬の探索的試験及び検証的試験における対象患者については、DSM-IV-TRで定義される原発性不眠症(ICD-10: 非器質性不眠症、ICSD-II: 精神生理性不眠症)と一般身体疾患又は他の精神疾患(気分障害や不安障害等)による不眠症(二次性不眠症)を明確にして実施することが適切である。
二次性不眠症については、原疾患が有効性及び安全性評価に影響を及ぼす可能性が否定できないことから、探索的試験及び検証的試験においては、原発性不眠症を対象とするのが一般的であり、二次性不眠症患者を対象とする場合には、原発性不眠症とは別に実施するべきである。
一方、長期投与試験等においては、実臨床での使用を想定し、二次性不眠症患者への投与の適切性を評価するため、原発性不眠症患者の他に二次性不眠症患者も組み入れ、当該患者における治験薬の有効性及び安全性のプロファイルを検討することが望ましい。
なお、二次性不眠症を対象とした臨床試験においては、原疾患及び合併症に対する治験薬の影響についても評価することが必要である。
睡眠には生活習慣が影響すること、服薬や睡眠調査票の記録の遵守等が有効性評価に影響を及ぼす可能性があることから、投与前の観察期間におけるこれらの遵守状況を確認する等により適切な患者を選択する方策について検討するべきである。
また同様の理由により、入院患者と外来患者を混在させて試験を実施することは避けるべきである(「III. 5. 有効性評価」の項についても参照)。
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なるほど、「睡眠には生活習慣が影響する」というわけですね。
僕は果たして「適切な患者」になるのだろうか?
それはそうと・・・・・・。
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5. 有効性評価
不眠症では、不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、睡眠後の非回復感)及び翌日の心身機能の障害が認められる。
睡眠薬の開発では、これらの不眠症状及び翌日の心身機能の障害に対する治験薬の有効性プロファイルの評価が可能となるように、少なくとも以下の項目について評価することが必要である。
◆入眠潜時(入眠困難に関する評価指標)
◆中途覚醒時間及び中途覚醒回数(睡眠持続性の障害に関する評価指標)
◆総睡眠時間
◆睡眠の質及び睡眠後の回復感
◆翌日の心身機能
臨床試験においては、治験薬の特性やその時点ですでに得られている臨床試験成績等から、入眠潜時、中途覚醒時間又は中途覚醒回数、もしくは総睡眠時間等の評価変数のいずれかを主要評価項目として合理的に設定することが必要である。
また、睡眠の質及び睡眠後の回復感、翌日の心身機能についても、副次的に評価を行う必要がある。
各評価指標については、これまでに得られている試験成績も勘案し、適切な評価方法を検討することが必要である。
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僕が今、服用しているのが「マイスリー」と「ベンザリン」なのですが、翌日への持ち越し効果があって、これはなかなか辛いですね。
さらに「睡眠薬」として独特の安全性評価として「依存度」があります。
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「依存性については、その発現時期の特定が困難であることも考慮して、長期投与試験においても評価することが必要である」とのことです。
睡眠薬の治験に参加しませんか?と言われたら、どうするかな・・・・
「ポリソムノグラフィ」とか、って大変そうだな・・・・・・
でも、自分のQOLも向上させたいしな・・・・・
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