2012年05月26日

臨床研究・治験活性化5か年計画2012に対する意見(6)

今週は先週に引き続き「『臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)』に関する意見の募集について寄せられた御意見について」ということで、治験の活性化5ヶ年計画に対するパブリックコメントうについて見ていきます。
   ↓
臨床研究・治験活性化5か年計画2012(案)」に関する意見の募集について寄せられた御意見について


そもそもこれは、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012案に関する意見の募集について」によせられたパブリックコメントです。。


さてさて、どんな意見が寄せられたでしょうか?


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『人材育成』に関するコメント ★★★=コメントです。


★★★医師等の人材育成及び確保について、積極的な取組みをお願いします。



★★★「基礎医学研究の実用化を実現する最大の成果物は、医薬品・医療機器であること」

「医薬品・医療機器の開発が促進されることによって、国民の健康が増進され、日本の科学技術が向上し、それに伴う経済発展によって安定した社会福祉を実現することができること」

の3点を、医学教育の医薬品・医療機器の開発に取り入れてはどうか。



★★★産学官が連携して人材交流を今以上に積極的に行うべき。
  ↓(回答)
貴重な御意見をありがとうございます。人材交流については、例えば、PMDAとアカデミアの人材交流などが行われており、引き続き産学官の人材交流を推進していきます。

(ホーライコメント⇒)この(↑)回答にあるとおり、総合機構は大学とは人材交流を進めているようです。

では、民間企業とは?

今のところ民間企業と人材交流を進めているとは聞いていません。

きっと難しい問題があるんでしょうね。

天下りになるのではないか、とか、企業との癒着が問題になる、とかね。

あるいは、企業なんて「はなから相手にしていない」とか。(これは被害妄想ですが。)

ちなみにレギュラトリーサイエンスの推進のための大阪大学医学部からの出向者の受け入れについて等というのがあります。
  ↓
大阪大学医学部からの出向者の受け入れについて

その他にも総合機構と大学関係者との人材交流にについて下記のようなニュースもありました。

総合機構  審査官と大学研究者が人材交流、最先端技術の知識習得

厚労省・宮田課長補佐  総合機構と大学の人材交流、将来の審査GL策定に活用




★★★国際共同治験に対応できる人材の育成、研修の実施を<短期的に目指すこと>に入れるべき。


★★★臨床研究・治験に精通する医師の育成について、医学部教育にも取り入れるべきである。


★★★EUではIMIイニシアチブのPharmaTrain計画で医学教育が標準化されており、各国で互換性のある教育と認定試験が提供されている。この制度を日本にも導入すべき。


★★★臨床研究・治験に関する教育、研修で触れられている「ローカルデータマネージャー」は、世界的に定義が不明確で(日本でしか使われない)用語を掲載するのはいかがなものかと思う。

これまでの文書で記載されてきたという実績があっても、これから国際化を目指すという観点から「クリニカルデータマネージャー」という用語に統一してもらうことを希望する。

施設における品質管理を行う人を「ローカル」と呼びたいのであろうが、もともと契約で求められていることを職名で記載するという現状に疑問を投げかける。


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・・・・・・ということで、人材育成は大学も当局も企業も治験を実施するための「要」です。

民間企業(製薬会社、CRO、SMO)は国際化にむけて、どんな教育を行っているのでしょうか?

少なくとも英語の読み、書き、話すは当然として、あとは国際化にむけての「広い視野」を持っている人が欲しいところですね。

ちなみに、こんな研究もあります。

「企業における効果的な英語教育の具体化」
   ↓
企業における効果的な英語教育の具体化


国際化すすむ治験業界では、「肉体的にも精神的にもタフ」な人も必要です。

それと、誰ともフランクなつきあいができる人。

こういう人でないと、世界をまたにかけての治験のコーディネートはできません。

細かいどうでもいいことに執着するような人では世界中の治験を進めることも難しいでしょう。





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医薬品ができるまで(治験に関する話題)
posted by ホーライ at 06:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の活性化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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