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●「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」が出されました。
●「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」のQ&Aが出ました。
●「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」のパブリックコメントと回答が出ました。
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医薬品開発におけるヒト初回投与試験の実施に当たって、その安全性を確保するために出されたガイドラインが「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」です。
ちなみに、この「ヒト初回投与試験」とは、人類初の投与試験が日本で行われる場合を指しています。
「日本人」として初めてではなく、「人類初」(と言うことは必然的に「日本初」とも言えるのですが・・・・・・)です。
くどいようですが、これ(人類初)が結構、大事。
人間に初めて投与する治験は相当なリスクがありますからね。
そこで、この「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」の目的ですが、「被験者リスクを低減するための考え方を示すもの」です。
ね?
あくまでも「リスクの低減」を目的としています。
そりゃそうだよね。
動物実験から人体への実験に移る、とてもデリケートで危険な臨床薬理試験だから、「安全性の確保」が最重要課題になるよね。
本ガイダンスは,被験薬の非臨床試験及びヒト初回投与試験を計画する際,考慮すべき『リスク要因』を治験依頼者及び治験の実施に係る業務に携わる者等に例示することにより,被験者の安全性を確保するためのものです。
ここで大事なことがこれ⇒「考慮すべきリスク要因」
どんな「考慮すべきリスク要因」があるのでしょうか?
ガイドラインにはこうあります。
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3.1 リスク要因
被験薬の重篤な有害作用発現の可能性を予測するには,リスク要因を特定する必要がある.
1)作用機序
2)標的分子(作用部位)の特性
3)モデル動物の妥当性
・・・・・・・について十分な情報が欠如している場合, あるいはヒトへの安全性予測が困難な場合には, ヒト初回投与時におけるリスクが増大する.
従って, 治験依頼者はヒト初回投与試験に関する以下の各項目について,被験薬ごとに検討しなければならない.
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そりゃそうだ。
以前、人類初の治験(ヒトに対する初回投与)で、とんでもない事故が起こりました。
イギリスでの治験です。
「TGN1312 治験」で検索すると、この事故(事件?)が分かります。
たとえば、「臨床試験で6人全員がICUに入院」
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●「臨床試験で6人全員がICUに入院」
このイギリスでの治験の記事を見て、当時は本当にびっくりしました。
こういうことが二度と起こらないように、本ガイダンスが必要なんですね。
さて、当然ながらリスク要因は「被験薬(治験薬)ごとに」検討する必要があります。
そこで検討すべき項目は以下のとおりです。
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3.1.1 被験薬の作用機序
3.1.2 標的分子の特性
3.1.3 非臨床試験における動物モデルの妥当性
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大きく言って、この3つの項目を十分に検討する必要があるわけですね。
被験薬(治験薬)の主薬理作用及び副次的薬理作用を理解するためには,想定される作用機序に関する知見を検討することが重要です。
どのような作用機序で体内で働くのか、ここをしっかりと押さえていないと、思わぬ重大な副作用が発生するかもしれません。
さらに「被験薬が複数の活性部位と結合する場合は,それぞれ単独の活性部位では認められない作用が発現する可能性も考慮すべきである」と、警告を発しています。
さて、その作用機序にからめてのリスク要因の分析ですが、作用機序に関連するリスク要因を検討する際には,以下について配慮することが必要です。
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@ 関連する作用機序を持つ化合物を過去にヒトへ曝露した際の安全性
A 動物モデル(トランスジェニック又はノックアウト動物を含む)における,主あるいは副次的薬理作用による重篤な毒性リスクの有無
B 有効成分の分子構造に関する新規性
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だんだん、難しい話になってきましたね。
でも、難しいからと言ってここを飛ばしてしまうと危険です。
なにしろ世界で初の構造を持った化合物を、人類に初めて投与するのですから、いろんなところから情報を引っ張ってきて、治験参加者に万が一がないようにしないとね、いけません。
ちなみに、臨床薬理試験(昔の言い方でいうとフェーズ1)までは、「創薬・基礎研究部」が行い、探索試験(フェーズ2)から「臨床開発部」が行う、という会社もあります。
それだけ、実はフェーズ1とフェーズ2の間には大きな溝があるんですね。
知ってました?
ところで、もし、分からない言葉が出てきましたら、すかさず、ネットで検索してみましょう。
その時のコツは「●●●とは」というように、検索したい言葉に「とは」をつけて検索することです。
たとえば、「トランスジェニック動物」という言葉を調べたいなら、「トランスジェニック動物とは」というようにです。
では、また、明日。
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