まきろん「なぜ?」
フラワー「だって、抗がん剤のフェーズ1は、患者さんを対象にやるでしょ?」
まきろん「そうだね。」
フラワー「その抗がん剤のフェーズ1の最初の患者さんは、「効果」が期待できるほど用量が高くないのよ。完全に抗がん剤のPKだけのために投与される、という可能性が高い。」
まきろん「それに、フェーズ1では、『これ以上、投与したら生命が危険』っていうところまで投与されるのよ!!」
フラワー「うん。患者さんには副作用が必ず出ている、っていう状態だ。」
まきろん「抗がん剤では、そのボランティア精神が強く出るけれど、本当は、他の治験薬でも、そうなのよ。」
フラワー「そうだよね。文字通り「命がけ」で治験に参加してもらっている。」
まきろん「だからさ、『本例はプロトコル逸脱なので、有効性のデータは不採用とします』なんて言ったら、それは患者さんにとって、失礼だよね。」
まきろん「抗がん剤の治験った、大変だと聞くけれど、そうなの?」
フラワー「そうね。有害事象は必発だし、死亡例もありうる。」
まきろん「そうなるとSAEの報告書の報告が多い。そうなると、チェックすべき資料が多くなる。」
フラワー「治験に参加した患者さんが死亡した場合、それが抗がん剤のせいなのか、それとも、もともとの腫瘍死なのか、の判断を医師にしてもらわないといけない。」
まきろん「効果安全性評価委員会を定期的に開催する。すると、その資料作成も大変だ。」
フラワー「効果が出るような患者さんを登録してもらわないといけない。」
まきろん「本当に大変だ。」
フラワー「でも、やりがいがあるとも言える。」
まきろん「うん。ガン組織が消えた時はモニターも嬉しいよ。」
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