2011年07月25日

CRFで集める情報を整理する。モニタリングの頻度を減らす。

(フィクションです。)

なつき「当社で実施する治験ですが、今後CRFで収集する治験データを整理し、また、SDVでチェックする範囲も絞っていきます。」

みたらし大福「CRFで収集するデータを整理するって、どういうこと?」

なつき「まず、既往歴のところですが、ここではクライテリア(選択基準、除外基準)に関連する既往歴だけをCRFに記載してもらい、SDVの時もそういうスタンスで確認します。」

みたらし大福「その既往歴だけど、何年前までさかのぼってチェックするの?」

なつき「それは各プロトコルごとに規定してもらいます。たとえば、更年期障害での治験で、女性ホルモン薬の場合、乳がんの既往は除外されますが、この場合は、期限を決めずに、チェックします。」




みたらし大福「なるほど。その他の既往は?」

なつき「一般的な既往については過去1年間を遡ってチェックすることにします。」

みたらし大福「ほかにも収集するデータを絞るところはあるの?」

なつき「外用剤の治験で、体内に広く治験薬が分布しないことが分かっている治験薬の治験ではいわゆる通常の血液を採取しての『臨床検査』は実施しません。」

みたらし大福「フェーズ1でも?」

なつき「いえ。外用剤でもフェーズ1では臨床検査しますが、そこで問題ないことが確認できたらフェーズ2以降は実施しません。」

みたらし大福「なるほど。その他には?」




なつき「有害事象と治験薬との因果関係のところですが、今までは『1.関連無し 2.関連あるかもしれない  3.多分、関連あり  4.関連あり』と4段階で判断してもらいましたが、今後は『1.関連なし  2.関連あり』の2種類だけです。」

みたらし大福「そうね。今までも4段階で判断してもらっていたけれど、それを解析しで、あーだ、こーだなんてやってなかったものね。」

なつき「あと、有害事象と治験薬との因果関係で「1.関連なし」となっても、何故、関連無いのか、という理由をコメント欄に医師からコメント書いてもらっていましたが、これも不要とします。」

みたらし大福「まぁ、医師の臨床的判断で因果関係を判断してもらっているのだから、それでいいわね。ほかにもあるの?」



なつき「はい。併用薬のところですが、使っている併用薬の名前と使用理由は今までどおり書いてもらいますが、投与量と使用期間は特別に必要である場合を除き、基本的に不要とします。」

みたらし大福「よかった。投与量とかってチェックするのが意外と手間がかかるのに、解析の時にはほとんど意味が無かったものね。」

なつき「ちなみにサンプリングSDVと今回のCRFデータの整理で、モニターのSDVの仕事量が30%以上、削減できることが試算されています。それと施設への訪問ですが、今まではSOPで基本2週間に1回以上訪問することって、決めていましたが、訪問頻度は今後はSOPでは規定しません。それぞれのプロトコルごとに規定しますが、目安としては1月に1回程度とします。もちろん、それ以下の頻度でもかまいません。」

みたらし大福「症例登録の促進はどうするの?」

なつき「電話やメールで行います。」

みたらし大福「それでもだめなら?」

なつき「それはその都度、考えてください。」

みたらし大福「了解。」




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posted by ホーライ at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の効率化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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