フロリス「なんだって、デーモン部長は?」
さら「HORAI001の進捗状態が予定より30%遅いので、『このままなら、クビだ!』と叫んでいた。」
フロリス「HORAI001は下記のとおりです。」
● 治験の相:Ph−III
● 治験薬:HORAI001
* 更年期障害治療薬
* エストロゲン(女性ホルモン)の貼付剤(パッチ剤)で下腹部に1週間1枚貼付する。(投与期間:8週間)
* A社(ホーライ製薬)とB社の共同開発。オリジナルはA社(ホーライ製薬)の開発
● 治験のデザイン
* 無作為化二重盲検試験
* 対照薬は内服薬(ダブルダミー法)
* 2群で400名を目標症例数としている(1群=200名)
● 他社の競合品:N社でもエストロゲンのパッチ剤を先行開発中(N001)。
現在はPh−IIIの最中だがA社(ホーライ製薬)よりも3ヶ月ほど先行している模様。
できたら、このN001よりも早く承認申請を行いたい。
● 治験薬の特徴:
* 先行しているN社のパッチ剤(N001)は基材にアルコールを含んでいるため、貼付したところが「かぶれ」やすい。HORAI001は基材にアルコールを含んでいない。
* N001は二日に一回、パッチを張り替える必要があるが、HORAI001は1週間に一度張り替えるだけで良い。ただし、若干剥がれやすい。
* N001は厚さが5mmあるが、HORAI001は1mm程度で半透明。
* 従来の更年期障害の薬は内服薬しかなく、この内服薬は胃腸障害の副作用が問題となっていた。この内服薬が対照薬となっている。
● 現在の状況
* 治験を開始して3ヶ月経ったが、予定よりも登録者数が30%以上低い。
* 予定ではあと9ヶ月で登録を終了する予定だったが、今のままでは3ヶ月程度延期しないといけない状況。しかし、絶対に予定通りに終わらせたい。
* 現在の施設数:A社(ホーライ製薬)=20施設、B社=20施設。
* モニター人数:A社(ホーライ製薬)=5名、B社=7名
* A社(ホーライ製薬)社としては共同開発先のB社に、登録数でも負けたくな。
* 社会的には更年期のQOL向上という考えが浸透し始め、更年期障害に対しても「老化の一環」と諦めるのではなく、治療を行いQOLを向上させたいと一般の人も徐々に考えるようになってきた。
●現在の登録状況(別紙参照)
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「現在の登録状況」
●今後の戦略
・ 今後、どのように展開していったら、目標達成できるか?
・ さらに目標達成できそうもない場合、戦略の見直しをいつ行うか?そのトリガーとなるのは?戦略見直しではどのようなことをバックアップとして事前準備しておくか?
さら「う〜〜ん、予定より遅れている上にN001に先行されているから、難しいね。」
フロリス「ね、どうしたらいいと思う?」
さら「目標は計画通りの進行状況にして、なおかつ、N社を上回らないといけない、ということね。」
フロリス「明日まで考えてみましょう。」
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