カッコ亀井「はい。40施設の全てから治験薬を回収しました。数としては600箱(600人分)です。」
ぷか「回収した治験薬は工場に送り、今、点検中です。」
JOYママ「工場から事故の原因分析は?」
十条「はい。説明します。今回はZ001という分包機を使いました。」
オチケン「この機械は治験など小ロットの分包専用に使っています。市販薬とも共有して使っています。」
るみ子の酒「それで?」
社長秘書「この機械のAというラインから治験薬群が1錠ずつ包装に入れます。また、Bというラインから対照群を1錠ずつ包装に入れます。」
大黒「なるほど。それで?」
くりこ「今回、なぜ治験薬群が1包に2錠入ったかですが、考えられるのは、包装機のばねの調子が悪くて、治験薬群の1錠が本来入るべき包装に入らず、次の包装に入ってしまったということです。」
スナフキン「そんな事故は過去にあったの?」
こさめ「いえ、ありません。その機械のメンテナンスも定期的にやっていましたが、異常がありませんでした。ただし、今回のことがあったので、直ちに、その機械の使用を完全にストップしました。また、その機械のメーカーにも連絡しました。」
ルパン三世「でも、万が一、そういう包装ミスがあっても、それをチェックする、あるいは、はじく工程があったのでは?」
ルーシー「はい。包装された分包は透明の包装紙なので、目視で水色が1錠と赤色が1錠、入っていることをひとりの担当者がチェックしていたのですが、そこで、ミスが発見できませんでした。」
デーさん「そこは、どするの?」
しまうま「目視のチェックを今まで1人でやっていましたが今後、この工程は4人で実施します。」
プリンセス・オーロラ「市販品の包装工程も合わせて強化しました。また、計量などでチェックできるところは、自動でチェックできる工程を加えました。」
kaizer11「回収した治験薬のチェックは?」
震電「全てを4人がかりで目視チェックしました。その結果、水色の治験薬群の錠剤が入っていない包装が1包、見つかりました。」
ふじおねえ「それで、計算はあうわけね?」
ブライアン成田「そうです。」
よっきゅん「で、治験は再開するの?」
メタルナイト「臨床部門としては、再開しても大丈夫だと判断していますが、明日の部門長連絡会議で了承が得られるかどうかです。」
秘密研究員「その連絡会議で了承が得られれば、再開できるの?」
ドンドン 「はい。そのとおりです。」
ピクミン「でも、治験薬が全て大丈夫だったからといって、治験責任医師の皆さんが、今後も治験を実施してくれるかどうかは不明です。」
くも「そうね。信用が失墜したものね。」
ひで「信用回復はどうするの?」
翡翠「今回の事故の経緯と原因、その対策、予防策を治験責任医師や治験薬管理者などの皆さんに紙面で説明します。」
やなか爺「若いモニターの担当のところは、部長級が一緒に同行して事情を説明します。」
ゆみぴー「もちろん、病院長にも連絡は入っていて、必要に応じてIRBで経緯の説明も行います。」
やまちゃん「治験に参加してくださっている患者さんたちにも、同様の経緯を説明した文書を提供したほうがいいわね。」
なつき「そうします。」
(フィクションです。)
■明日へ続く
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