2010年08月28日

■3か年育成計画とプロ意識

今年のホーライ製薬、臨床開発に5人の新入社員が入ってきた(その新人をA,B,C,D,Eとします)。


かずさ2号「今年の新人5人について、3か年育成計画を立てたいと思います。」

さら「新卒が入社して、3年間は、ゴールデンエイジと呼ばれるほど、大切な時期ですよね。」

フロリス「そうそう。仕事の基本を習得し、モニターとしてのマインド醸成にもつながるわ。」

黒丸「5人のFFS分析のレポートはみなさん、お持ちですね。」


★『FFS分析』⇒ http://www.human-logic.jp/introduction/index.php


●偵察/先導を得意とするTG(タグボート)型人材 受容・拡散

●変革/拡大を得意とするLM(リーダーシップ)型人材 凝縮・拡散

●管理/調整を得意とするML(マネジメント)型人材 受容・保全

●堅守/徹底を得意とするAN(アンカー)型人材 凝縮・保全



ちゃちゃ「まず、A君ね。彼のFFS分析ではタグボート型です。」

ヨネヤマ「新卒の導入研修中のグループワークの様子を見ても、周囲をリードするパターンが多かったね。」

ハレ〜「本人の希望によれば、抗がん剤の治験を担当したいということです。抗が剤チームはマンパワー不足なので、歓迎するそうです。」

BECK「僕は導入研修中、A君のチューターだったけれど、彼は辛抱強く、忍耐力もあり、細かい作業も正確にこなしますが、神経質的なところがあり、プレッシャーには少し弱い点があります。」

ぽちりん「薬学部出身で薬の知識は十分。GCPに関連する試験でも高い得点を得ています。」

MT「了解です。では、抗がん剤チームに配属で、チューター役は抗がん剤チームのカッコ亀井さんにお願いします。」

BECK「じゃ、導入研修の評価シートをカッコ亀井さんに渡しておきます。」



ぷか「今後の3年計画としては、以下のとおりです。」


●抗がん剤関連専門知識・・・チーム学習により補充します。

●プレッシャー抵抗力アップ・・・継続研修の「感情コントロール」研修でストレス抵抗性を身につけてもらいます。

●担当施設数・・・今年度は3施設、3年後は5施設を持てるようにします。

●役割・・・将来のリーダーを目指せるように指導する。具体的にはリーダーの補佐役の仕事を来年度から実施します。

●プロ意識の醸成・・・OJTで地道に、しかし、速やかにプロ意識を持ってもらいます。

●キャリア形成計画・・・A君が、自分の今後の自己キャリア計画をたててもらいます。



JOYママ「今後3か月おきに、A君の課題調査と継続研修受講状況、チーム内でのモニタリング活動状況を確認していきます。」

十条「今年も新人3か年計画の総責任はデーモン部長にお願いします。研修部とも協力してくださいね。」

デーモン部長「了解。あとでOJT計画書を出しておくよ。」



●プロ意識をつける

オチケン「プロ意識の醸成って、どういうことなんだろう?」

るみ子の酒「新人のうちは、目の前の課題に全力で取り組んでもらうところからね。そこでいろんな経験と出会いを通じて醸成されるのよ。」

社長秘書「仕事に向き合う真摯な態度のことだと思うわね。プロ意識って。仕事に対するアイデンティティであり、自己とその仕事を同一化する意識ね。」

デーモン部長「えらい、難しい話になってきたな・・・・」

金ネックレス付き大黒「仕事に対しても、自己に対しても、真摯で厳しい態度でもある。」

くりこ「スペシャリスト、とはどう違うの?」

スナフキン「たとえば統計解析のスペシャリスト、というふうに使うよね。」

こさめ「ひとつの業務を細分化していって、その細分化したひとつに精通する人がスペシャリスト。スペシャリストだけどプロ意識が無い人もいわよね。」

ルパン三世「プロは、自分で自分の仕事を定義して広がりや深みを作っていくんだ。」

ルーシー「ホーライ製薬ではさらに3つのプロコースがあるのよ。(下記参照)」


★プロのコース

1)エキスパート型プロフェッショナル・・・(ミッション)特定技能を担う。たとえば、モニターや薬事担当

2)ビジネスリーダー型プロフェッショナル・・・(ミッション)経営を担う。たとえば、部長やグループリーダー

3)プロデューサー型プロフェッショナル・・・(ミッション)変革・創造を担う。たとえばタスクフォースチームのリーダー



デーさん「プロの意識も3つの意識で出来ている(下記参照)」


★プロの意識

1)自己概念・・・自分自身で「プロ」という意識を持つ。自分のあり方。プロとして自分が何をすべきかを自覚している。

2)専門技術・・・自分は何ができて、何ができないのか、という意識。高い専門性を要求されるプロにとって不可欠。

3)他者認知・・・自分が他人からどのように見られているか、チームの中で自分はどのような存在であるか、またはどうあるべきかという意識。



●プロ意識を向上させる経験


しまうま「プロの意識って、どういう時に向上するんだろう?」

プリンセス・オーロラ「簡単なことで言えば、例えば、モニターは治験を担当して、登録促進やCRF回収の締切やSDVを経験するわよね。まるで退路を断たれたかのように。」

kaizer11「他に逃げ場が無いと、人はその1つの可能性にかけて全力でぶつかっていくようになる。プロとしてプラスの刺激を与えてくれる。」

震電「ささやかな経験だってそうだ。自分がこだわって取り組んだ仕事が良い結果を導きだしたと実感できると、プロ意識の向上の歯車が回り始める。」

ふじおねえ「そうね。仕事の結果をクライアントから誉められた、というような経験もそう。成功体験は、『できる』という自信につながる。」

ブライアン成田「仕事を見る視界が変化することで、客観的に見ることができるようになると意識が変わるな。たとえばモニターからDM(データマネジメント)担当になったりしたとき。」

よっきゅん「とてもかなわないと思わせるような一流の仕事や一流の人物に触れることも、専門技術や技能の認知に刺激を与えてくれる。」

メタルナイト「井の中の蛙で終わってはいけないということね。」

秘密研究員「じゃ、今日はプロ意識に触れるために、社員全員で『ベスト・キッド( http://www.bestkid.jp/ )』を観て、そのあと飲み会にしましょう。」

それ行けドンドン「ラジャー!」



■医薬品ができるまで
http://chiken-imod.seesaa.net/

■ホーライのブログ集
http://knowledge-forest.seesaa.net/

■ハードボイルド・ワンダーランド日記
http://hard-wonder.seesaa.net/


posted by ホーライ at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の活性化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック