2014年07月24日

吸収におけるトランスポーターの関与

今週は「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)」
平成26年7月8日 事務連絡  厚生労働省医薬食品局審査管理課 について見ていきます。
   ↓
https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/sogosayo


いつものようにコピペしているだけ(さらに途中、割愛しているところもあります)ですので、自分で全部読む!という方はスキップしてください。

これまた、いつものように、途中でチャチャは入れています。

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2.3 吸収におけるトランスポーターの関与

消化管上皮細胞の管腔側の細胞膜上に発現しているトランスポーターにより吸収される薬物では,同じトランスポーターにより吸収される薬物又は飲食物成分との間に相互作用が生じ,薬物の吸収が低下することがある.

また,小腸管腔側の細胞膜上には排出トランスポーターが発現していて,一部の薬物については,上皮細胞中に管腔側から取り込まれた後,基底膜側(門脈側)に移行する前に,排出トランスポーターによって小腸管腔側へ排出される.

排出トランスポーターの阻害により薬物の吸収が増大する薬物相互作用も報告されている1,2)(表6-1参照).

また,消化管における排出トランスポーター(P-糖蛋白質,P-glycoprotein (P-gp))の発現誘導により,薬物の吸収が低下する薬物相互作用も報告されている3,4)(表6-2参照).


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P糖タンパク質とは
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http://ja.wikipedia.org/wiki/P%E7%B3%96%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

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消化管上皮細胞の管腔側に発現するP-gp及びbreast cancer resistance protein(BCRP)は,いずれも排出トランスポーターとして,基質となる薬物の消化管吸収を低下させる(表6-1参照)ことから,被験薬がP-gp又はBCRPの基質となる可能性についてin vitro試験により評価する.

In vitro試験法としては,Caco-2細胞又はトランスポーター発現細胞株を用いた双方向の経細胞輸送実験が推奨される.

この試験結果に基づき,臨床薬物相互作用試験の必要性を検討すべきである(検討手順は6.2項及び図6-2を参照).


また,消化管における吸収や排出にP-gp又はBCRP以外のトランスポーターが大きな影響を及ぼすことが示唆された場合には,Caco-2細胞又はトランスポーター発現細胞株などを用いて,寄与するトランスポーターの特定やその寄与の程度を検討し,必要に応じて,臨床薬物相互作用試験の実施も考慮する.


P-gp又はBCRPの基質と阻害薬の併用により,基質の吸収が増大する可能性があることから,被験薬のP-gp及びBCRPに対する阻害作用についてもin vitro試験により評価する.

この試験結果に基づき,臨床薬物相互作用試験の実施の必要性を検討する(検討手順は,6.2項及び図6-3を参照).

また,P-gp又はBCRP以外のトランスポーターに対する阻害作用が併用薬の吸収に影響を及ぼすことが示唆された場合は,in vitro試験によりその程度を検討し,必要に応じて,臨床薬物相互作用試験の実施も考慮する.


飲食物成分やサプリメントに関しては,セントジョーンズワートによるP-gpの誘導の他,グレープフルーツジュース,オレンジジュース,リンゴジュースなどによる取り込みトランスポーター organic anion transporting polypeptides (OATPs)の阻害による相互作用も報告されている.




2.4 消化管における薬物代謝酵素を介した薬物相互作用

消化管,特に小腸粘膜では,CYP3Aが多く発現している.

小腸においてCYP3Aによる初回通過代謝を大きく受けるような被験薬では,CYP3Aを阻害する薬物の併用によりバイオアベイラビリティが増大し,予期しない副作用につながる可能性がある.一方,CYP3Aを誘導する薬物の併用により肝臓と同様に小腸においてもCYP3Aが誘導されると,被験薬の血中濃度が低下することで治療域に到達せず,期待する効果が得られなくなる可能性がある.

したがって,被験薬の初回通過代謝の程度などを考察し,必要に応じて小腸における薬物相互作用について検討することが望ましい.


一方で,被験薬がCYP3Aを阻害する場合においては,小腸における代謝阻害の観点からも in vitro試験を行い,臨床薬物相互作用試験の実施の必要性を検討する(検討手順については4.1項,4.2項及び図4-1,図4-2を参照).

また,CYP3A阻害を示す飲食物中の成分の影響も考慮する必要がある.

例えば,グレープフルーツジュース中にはCYP3Aを強く阻害する物質が存在するため,CYP3Aにより主として代謝される経口薬をグレープフルーツジュースと一緒に服用した場合にバイオアベイラビリティが上昇したとの報告がある7).

CYP3Aの基質薬はP-gpの基質薬であることが多いが,薬物相互作用へのCYP3A及びP-gpの寄与を分離して評価することは現状では容易ではなく,その両方が阻害あるいは誘導された場合の薬物相互作用のリスクを念頭に置いて評価する.


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2014年07月23日

吸収における薬物相互作用

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2. 吸収における薬物相互作用

消化管からの吸収過程における薬物相互作用は,主に経口投与される被験薬で問題となるが,薬物投与後に消化管吸収される可能性のある吸入薬,経鼻薬,口腔粘膜吸収薬などについても,同様の薬物相互作用を考慮すべきである.

また,薬物の吸収過程には,併用薬だけでなく飲食物中の成分も大きな影響を及ぼすことがある.

これらの影響の多くは薬物及び製剤の物理的・化学的特性及びその薬理作用の十分な理解により定性的な予測が可能である.

したがって,以下2.1〜2.2の項目に該当する可能性について考察するとともに,それらから予想できないような薬物動態の変化が認められた場合には,必要に応じて,後述の代謝酵素あるいはトランスポーターを介した相互作用の可能性も含めて,その原因を検討する.


吸収過程に及ぼす食事の影響については製剤により影響が異なるため,最終製剤について検討する.

最終製剤の定義については「医薬品の臨床薬物動態試験について」を参照する.



2.1 消化管内におけるpHの変化,複合体・キレートの形成及び溶解性への影響

2.1.1 被験薬が被相互作用薬となる場合

薬物又は製剤の溶解性にpH依存性が認められる薬物においては,胃内pHを変化させる薬物(プロトンポンプ阻害薬,H2受容体拮抗薬,及び制酸薬など)との併用による消化管吸収への影響を臨床薬物相互作用試験において評価する必要性を検討すべきである.

また,併用薬及び飲食物成分(カルシウムなど)との間で複合体,キレート又はミセルなどが形成されることで,被験薬の消化管吸収を低下又は増加させる場合があるので,薬物の物理的・化学的特性を踏まえ,必要に応じ複合体等が形成する可能性についてin vitroで評価する.

さらに物理的・化学的特性及びin vitroデータから,臨床において複合体等の形成が問題となる可能性が示された場合には,飲食物などとの臨床相互作用試験の必要性を検討すべきである.

小児に適応される医薬品では,新生児及び乳児におけるミルクの摂取など,食事内容の特徴も考慮する.


食事の影響の検討は,食事の影響を最も受けやすい条件で実施することが望ましい.

脂溶性が高く消化管内での溶解性が低い薬物の中には,高脂肪食の摂取に起因する胆汁の分泌増加などにより溶解性が高まり,薬物の消化管吸収が増加する場合もある.


2.1.2 被験薬が相互作用薬となる場合

被験薬が胃内pHを変化させる場合,pH依存性を示す他の薬物の消化管吸収への影響を予測し,臨床薬物相互作用試験において評価する必要性を検討すべきである.

また,被験薬の化学構造によっては,複合体の形成を介して薬物の吸収阻害を生じるなど,他の機序の可能性についても検討する.





2.2 消化管運動に及ぼす影響

2.2.1 被験薬が被相互作用薬となる場合

消化管運動に影響する薬物(プロパンテリン,メトクロプラミドなど)との併用は,製剤の崩壊性や小腸移行速度を変化させ消化管からの薬物の吸収速度を変動させうる.

また,摂食により胃内容物の排出速度が遅くなり,小腸からの吸収遅延が認められることがある.

これらのうち,特に血中濃度-時間曲線下面積(AUC)の変化を伴う体内動態の変動が認められた場合には,被験薬の代謝への影響にも注意する必要がある.




2.2.2 被験薬が相互作用薬となる場合

被験薬が胃排出又は腸管運動に対して影響を及ぼすことが明らかな場合,他の薬物の薬物動態に影響を与える可能性がある.

その場合には,臨床的に問題となる薬物相互作用の生じる可能性について検討し,必要に応じて適切な指標薬(胃排出に対する作用の指標薬としてアセトアミノフェンなど)に対する作用を評価すべきである.

このような胃排出又は腸管運動に対する影響は,被験薬が非経口投与される場合であっても生じる可能性があることに留意する.



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2014年07月22日

薬物相互作用試験の実施における原則

今週は「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)」
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1.3 薬物相互作用試験の実施における原則

薬物相互作用は,開発中の薬物(被験薬)及び併用される可能性のある既承認薬などについて,相互作用を受ける可能性と相互作用を与える可能性の両面から検討する必要があり,臨床薬物相互作用試験の実施に先立ち,非臨床試験において薬物相互作用の要因となりうる基本項目について十分に検討する.

一般に,薬物相互作用の臨床的影響を予測・評価するために,薬物相互作用の認められた経路が薬物の主要消失経路に関与する程度を定量的に把握しておくことが必要である.

この目的のために,ヒト組織,及びヒト酵素やトランスポーターの発現系を用いたin vitro試験などをまず実施し,臨床で相互作用が発現する可能性を探索する.

その可能性が認められた場合には,実施すべき臨床薬物相互作用試験を計画する.



次に臨床薬物相互作用試験を実施して相互作用の程度を確認し,最終的にその成績に基づき,広範な薬物との組合せの中から,薬物治療への影響を考慮した上で,回避すべき,あるいは注意喚起すべき相互作用を選択することが重要である.

また,その情報は医療従事者に分かりやすく簡潔に提供されなければならない.



薬物相互作用試験は,事前に得られた被験薬の物理的・化学的特性,薬理学的・薬物動態学的特性に基づいて予想される薬物相互作用の発現機序に基づき計画・実施する.

薬物代謝酵素やトランスポーターに対する強い阻害薬などを用いたin vitro試験及び臨床薬物相互作用試験の結果は,他の薬物併用時の薬物相互作用の予測に有用である.

臨床において,血中に代謝物が多く存在するような場合又は有害な作用を引き起こす可能性がある代謝物,又は臨床的に意味のある薬理活性を有する代謝物が生成する場合においては,当該代謝物についても必要に応じて薬物相互作用を生じる可能性を検討する.


また,医療用配合剤や併用効能の開発など,被験薬が他の薬物との併用投与を目的として開発されている場合は,基本的には当該両薬物の併用による薬物相互作用試験を実施する.


医薬品開発における薬物相互作用試験は,開発の相を踏まえて段階的に実施する.被験薬の薬物動態に対する他の薬物の作用(被験薬が被相互作用薬となる場合)及び被験薬が他の薬物の薬物動態に及ぼす作用(被験薬が相互作用薬となる場合)を評価するin vitro試験は,多数の被験者あるいは長期間の投与を行う前(通常,第V相試験開始前)までに実施しておくべきである.

通常,第I相試験を開始する前に,in vitro試験に基づき被験薬の血漿蛋白結合率及び主な代謝物を明らかにする.

また,臨床における薬物相互作用試験及びヒトにおけるマスバランス試験は,原則,第V相試験開始前に実施することが望ましい.

以上の検討方針に従い段階的に収集されたin vitro又は臨床薬物相互作用試験に基づく情報は,治験薬概要書に記述するなどの方法で,より後期の臨床試験の実施の際に適切に提供される必要がある.


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マスバランス試験とは
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http://www.iaa-ams.co.jp/bsnss2.html

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医薬品開発の各段階において,薬物相互作用の可能性を予測し,臨床試験の実施と試験デザインに関する情報を得るために,生理学的薬物速度論(Physiologically based pharmacokinetics (PBPK))などを活用したモデルとシミュレーションが有用である.

モデリングとシミュレーションによる検討においては,検討目的に応じて,使用するモデルや実施するシミュレーションの性質を十分理解するとともに得られた結果の信頼性の確認が必要である.

承認申請時にシミュレーション結果を利用する場合には,モデルの設定に関する仮定とモデル構築の過程の情報を提供し,統計学的側面からの検討とともに生理学的及び医学・薬学の観点から,構築されたモデルと実施したシミュレーション結果の妥当性を示す必要がある.


臨床において被験薬と併用薬の間で顕著な薬物相互作用が観察されたものの相互作用の機序が明らかではない場合には,追加の検討を行うことにより,薬物相互作用が生じる機序を解明することが推奨される.

なお,薬物相互作用を検討する臨床試験の実施に当たっては,医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)を遵守して行い,薬物動態の評価は「医薬品の臨床薬物動態試験について」に準拠して行う.


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●「医薬品の臨床薬物動態試験について」
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https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/doutai

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2014年07月19日

今週は「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)」

今週は「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)」
平成26年7月8日 事務連絡  厚生労働省医薬食品局審査管理課 について見ていきます。
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https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/sogosayo


いつものようにコピペしているだけ(さらに途中、割愛しているところもあります)ですので、自分で全部読む!という方はスキップしてください。

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「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン(最終案)」の公表について


標記ガイドラインについては、平成25 年12 月17 日から平成26 年2月17 日の間、広く御意見・情報を募集した結果、多数の御意見が寄せられました。

今般、それらの御意見を反映させ、別添のとおり、最終案をとりまとめたところです。

当ガイドラインの円滑な施行に当たっては、医薬品開発を担う事業者の理解を醸成することが必要であることから、今般、現時点での案を最終案として広くお知らせすることといたしましたので、周知方よろしくお願いします。

なお、当ガイドラインは、米国FDAのガイダンス案の最終化を見据えつつ、来年度以降に発出することを目標に検討を進めることを、申し添えます。



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「当ガイドラインは、米国FDAのガイダンス案の最終化を見据えつつ、来年度以降に発出することを目標に検討を進める」!!!

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1. はじめに

1.1 背景と目的

臨床現場では治療目的を果たすために複数の薬物を処方する場合が多く,併用薬物間の相互作用に注意が必要である.

薬物相互作用により重篤な副作用が現れたり治療効果が減弱する場合があることから,新薬の開発においては,生じる可能性のある薬物相互作用の性質とその程度を適切に評価し,患者の不利益とならないように対処する必要がある.


医薬品開発における薬物相互作用の評価には,基本的な検討の段階的な積み重ねと状況に応じた的確な判断が必要であり,計画的,系統的な検討が大切である.


本ガイドラインの目的は,薬物相互作用の発現を予測し,臨床試験実施の必要性を判断するための非臨床試験,及びヒトにおける薬物相互作用の発現の有無とその程度を確認するための臨床試験について,具体的な方法や判断の基準,並びに試験結果の解釈や情報提供に関する一般的な指針を提示することにある.

本ガイドラインに基づき,臨床上問題となる薬物相互作用が発現する可能性を早期に判断することで,医薬品開発の効率化に資するとともに,開発時に得られた情報を適切に臨床現場に提供することにより,薬物相互作用に基づく副作用の発現や有効性の低下が回避され,医薬品のベネフィットとリスクのバランスを最適化し,適正使用が促進されることが期待される.



本ガイドラインでは,現時点における科学的に妥当な一般的な方法を提示する.

しかし,個々の薬物によりその物理的・化学的性質,薬理作用,体内動態,臨床における使用方法などが異なるので,薬物相互作用の可能性を検討する方法も,開発する医薬品ごとに異なる.

薬物相互作用試験の実施にあたっては,本ガイドラインで述べる原則に基づいて,薬物の性質に応じた適切な検討方法を取捨選択すべきである.

また,必要に応じて学問や科学技術の進歩に基づく新しい検討方法及び情報提供の手段も積極的に評価し,採用すべきである.




1.2 適用範囲

本ガイドラインは医薬品開発における薬物相互作用の検討及びその結果を適正に情報提供するための原則及び方法を示したものである.

ヒトにおける薬物相互作用の発現を予測し,臨床試験実施の必要性について判断するために開発早期に実施されるヒト組織,及びヒト薬物代謝酵素やトランスポーターの発現系を用いたin vitro試験,必要に応じて行う臨床薬物相互作用試験,また製造販売後に薬物相互作用の検討が必要とされる場合,さらにそれらの結果を添付文書などで情報提供する場合に適用する.

薬物相互作用はあらゆる投与経路において生じる可能性がある.

本ガイドラインでは経口投与時に生じる薬物相互作用を中心に記述するが,必要な箇所では他の投与経路についても述べる.

経口以外の投与経路において生じる薬物相互作用に関しては,投与経路が変わることで,薬物相互作用の程度も変化することに注意し,適宜,本ガイドラインで示した考えを参照して検討する.




本ガイドラインで定義する薬物相互作用は,薬物の効果・副作用あるいは薬物動態に影響を及ぼす併用薬物間(バイオテクノロジー応用医薬品や生物起源由来医薬品などの生物薬品を含む)及び薬物と飲食物,嗜好品など(例えば,喫煙,飲酒,サプリメント)との間に生じる現象である.


薬物相互作用は,発現機序により薬物動態学的相互作用(pharmacokinetic drug interaction)と薬力学的相互作用(pharmacodynamic drug interaction)に大別される.

前者は薬物の吸収,分布,代謝及び排泄における相互作用の結果,薬物あるいは活性代謝物の血中濃度あるいは組織分布が変化することにより引き起こされるものである.

後者は薬理作用が重なり合ったり,また,うち消しあったりすることにより,あるいは併用薬物が薬物感受性を変化させることにより生じる現象である.


薬力学的相互作用について,一般的な検討方法として本ガイドラインで示すことは困難であり,薬力学的相互作用を検討するための試験の実施については,薬物の薬理作用や予想される臨床適応に応じて,適宜判断することが必要である.

また,本ガイドラインでは一般的な薬物代謝酵素,又はトランスポーターを介する薬物動態学的相互作用を中心に述べるが,ソリブジンと5-フルオロウラシルの併用における有害作用発現事例のように,薬物によっては本ガイドラインで示す一般的な代謝酵素以外の酵素を強く阻害し,その結果として当該酵素により代謝される併用薬物の体内動態に影響を与えることにより薬物動態学的相互作用を生ずる場合があることにも注意が必要である.

なお,製剤学的相互作用,生化学的臨床検査値に対する薬物の影響,及び現状では十分な知見がなく医薬品開発における薬物相互作用に関する検討の必要性を判断できない事例については,本ガイドラインでは可能性の紹介に留めた.



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トランスポーターとは
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http://www.genomembrane.com/Transporters.html

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2014年07月18日

治験中の副作用等報告について

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●第14回 CRCと臨床試験のあり方を考える会議 2014 in 浜松
において、僕(ホーライ)がちょびっとだけお話することになりました。

プログラム名:「CRCとCRAの協働のために〜治験におけるコミュニケーションについて考えよう!〜」

日時:10月4日の16:30〜018:30

注意!:事前登録が必要です。
     ↓
http://www.crc-all.jp/2014/seminar.html


●治験の現場における「コミュニケーション」の問題について話し合います。

ご興味のある方は、是非、どうぞ!!(楽しくなると思う。)

★特にモニターの方、大募集!!

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今週も「「治験関連文書における電磁的記録の活用に関する基本的考え方」の一部改正について」を見ます。

いつものとおりただのコピペなので、自分で読む!という方はスキップしてください。

ところどころで、関係しそうなページにリンクを張ります。(時々、チャチャ入れています。)


平成26年7月1日事務連絡 厚生労働省医薬食品局審査管理課

「治験関連文書における電磁的記録の活用に関する基本的考え方」の一部改正について
     ↓
https://sites.google.com/site/zhiyanniguansurutongzhiji/denzi

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(3)治験中の副作用等報告について

治験責任医師は、GCP省令第48 条第2項及び第3項に基づき、自施設で発生した重篤な有害事象に関する情報を実施医療機関の長に報告するとともに、治験依頼者が行う治験においては、治験依頼者に通知しなければならない。

また、自ら治験を実施する者が行う治験においては、他の治験責任医師に報告するとともに、治験薬提供者にも通知しなければならない。


この通知についても、電磁的記録として交付することができるが、自ら治験を実施する者による多施設共同治験においては、この作業を治験責任医師ごとに行うことは非効率である。

しかし、電磁的記録の交付を開始する前に、まずは、各自ら治験を実施する者は、自ら治験を行う者の代表者等に、治験薬提供者やその他の自ら治験を実施する者に対する通知等の交付作業を委託し、自ら治験を行う者の代表者等が代表して副作用情報等の交付を行うことも可能である。





(4)クラウドコンピューティングの活用等について

今後、臨床研究・治験活性化5か年計画2012 で目標とされた「治験依頼者、医療機関は、費用対効果を勘案しながらクラウドコンピューティングの活用等について検討する。」が進められた場合、「クラウド等システムによる交付」及び「クラウド等システムによる保存」については、交付側及び受領側が同一のサーバーを使用して実施することが可能になると考えられる。

このような場合にあっては、厚生労働省令第44 号第11 条第1項第1号ロにおいて求められる「当該相手方の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該事項を記録する」ことが明確になるような環境を構築することが重要である。

例えば、あらかじめ手順書等において、ログ等を活用し事実経過を検証できるように規定するとともに、法令で定められる保存期間中は、常に受領側の意思で電磁的記録を確認でき、ファイル出力により書面を作成できるようにしておく。

なお、交付側がクラウド等システムにアップロードするだけでは法令上の交付が成立していないことに留意する必要がある。







(5)実施医療機関で作成した治験関連文書を電子カルテシステムで保存する場合の対応

実施医療機関で作成した治験関連文書(診療録・検査伝票・同意説明文書等)を実施医療機関で保存する場合は、授受を伴う治験関連文書と同様の方法のみで真正性を確保することは困難であり、その具体的な方法については別途検討する必要がある。

しかし、電子カルテシステムを導入している医療機関では、安全管理に関するガイドラインを遵守して運用されていると考えられるため、この仕組みを利用することで、医療機関で作成した治験関連文書(診療録・検査伝票・同意説明文書等)を電磁的記録として保存することが可能である。

例えば電子カルテ等の運用で診療の大部分が電子化されている医療機関においては、安全管理に関するガイドラインの9.1 及び9.2 に基づき、紙記録として作成された文書を改ざんの動機が生じないと考えられる1〜2 日程度以内の運用管理規程で定めた期間で、遅滞なくスキャンし、改変不可能とした電磁的記録を電子カルテシステムに登録している。


このように電磁的記録として登録された文書は、登録日以降に変更できなくなり、監査証跡等で電子カルテシステムへの登録者及び登録日時も明確となる。また、安全管理に関するガイドラインを遵守していれば、ER/ES指針も遵守していると考えられる。

このため、実施医療機関で紙記録として作成された治験関連文書(作成者が明確なものに限る。)が改変不可能な電磁的記録として保存され、かつ、手順書等で当該電磁的記録の位置づけが明確に規定されている場合(または通常診療で発生する紙記録も同様な方法で保存されている場合)には、当該電磁記録をGCP省令上の保存文書として取り扱うことが可能である。

なお、電子カルテシステムを利用して実施医療機関で作成した治験関連文書を保存するに当たっては、その保存期間にも留意する必要がある。

医師法で求める診療録の保存期間は5年間であるが、治験関連文書は、当該被験薬に係る医薬品が製造販売承認を受ける日まで保存しなければならない。

そのため、保存期間の設定ミスや電子カルテシステムのリプレイス等により見読性を失うことのないよう十分配慮する必要がある。


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IT化が進み、手続きが簡単になったのか、複雑になったのか。

僕は複雑になったと思いますが、それでも、僕たちは今のITツールを使い続けることになります。

粘土板にくさび文字を刻んだり、紙に墨で文字を書いたり、万年筆がでてきて、鉛筆があり、ボールペンがあり。

eメールが普通に使われているけれど、葉書も封筒も健在。

でも、電子化することでデータベースができ、検索ができ、ソートができ、いろんな方面に使えるようになりますね。

昔を懐かしむだけではなく、新しい道具を賢く、使っていきましょう!



以上

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