2013年12月25日

臨床研究現場の抱える課題

今週は『日本版NIH(その3)』です。

詳細は下記のサイトをご覧ください。
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/

「平成25年12月5日第5回 健康・医療戦略参与会合 が開催されました。」を見ます。
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai5/gijisidai.html


医療分野の研究開発に関する総合戦略(たたき台)
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai5/siryou4.pdf
   ↓

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(2)臨床研究現場の抱える課題

我が国の臨床研究現場は国際的にみていまだに課題が多く、製薬企業においても治験を海外機関で実施する傾向のあることは否めない。

これは、治験や臨床研究における倫理規定、データマネジメント、安全性、品質保証などに関する国際基準がより厳格化されるなかで、我が国の対応が遅れたことと関係がある。

治験や臨床研究においては厳密なデータ管理や各種規制への対応を行わなければならないこと、さらに医薬品や医療機器の有効性が生命予後や心臓発作、脳卒中などの低い頻度ながらも重大な事象を指標とされるようになったことは、臨床研究の大規模化と長期化に拍車をかけた。

その結果、多くの研究費と強力な研究支援体制なしに治験や臨床研究を行うことがきわめて困難となってしまった。

大学病院では疾患の病態研究については多くの国際的実績を挙げてきたが、研究体制の不備や人材不足により、臨床研究や臨床試験等は十分に行われてこなかった。

ナショナルセンターにおいては、特定の疾患群の治療を対象とした病院と治療技術の実用化に軸足をおいた研究所を併設しているという特長を活かして治験・臨床研究を実施し、一定の成果を挙げてきたが、企業との連携による創薬において貢献してきたとは必ずしもいえない。

平成24年3月に取りまとめられた「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」は、症例集積性の向上、治験・臨床研究手続きの効率化、研究者・専門家の育成・人材確保、治験・臨床研究の情報公開、治験にかかるコスト・スピード・質の適正化に関して、より一層の強化が求められると指摘している。

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抜本的な、それこそドラスティックな改革が「治験」には求められます。

ただ、「手法」だけが変わっても、そもそも「治験」をすべき「新薬のタネ」がないと無意味ですが。




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1.画期的な基礎研究成果を実用化に繋ぐ体制の構築

画期的な基礎研究成果を実用化に展開するためは、臨床研究・治験実施環境の抜本的な向上、及び我が国発の医薬品・医療機器の創出に向けたイノベーションの実現が鍵となる。

(1)臨床研究・治験実施環境の抜本的向上の必要性

諸外国においては、臨床研究のために数千床規模の一か所集中型の臨床研究拠点を創設する例も見られる。

一方、我が国においては、複数拠点のネットワークの構築を推進してきたところであり、ナショナルセンターや大学病院を中心とした橋渡し研究拠点、臨床研究中核病院及び早期・探索型臨床試験拠点等の分散型の拠点を活用し、それらを中心としたARO(Academic Research Organization)機能の構築による臨床研究が推進されている。

臨床研究及び治験において各施設で症例の集約化を図るとともに、今後も、これらの資源を有効に活用しつつ、以下のような更なる機能の向上を図り、国際水準の質の高い臨床研究・治験実施が確実に実施される仕組みの構築が求められる。

なお、ナショナルセンターの運営のあり方の検討をさらに深めてゆくべきである。


@ 症例集積性の向上と治験に係るコスト・スピードの向上、質の適正化

症例集積性の向上とコスト・スピードの向上、ICH−GCP(Good Clinical Practice)基準を満たす臨床試験の質の適正化を図ることが必要である。

このためには、研究計画書(プロトコール)の策定、研究の進捗状況の把握、ARO機能の強化、中央倫理・治験審査委員会の活用、研究データの管理(データ入力・集計・解析)、研究成果や知的財産の管理等の研究開発マネジメントを効率的に実施する等、個別臨床研究に共通したマネジメントが有効である。

これにより、治験や臨床研究の手続きの効率化も期待される。

また、PMDA(注:Pharmaceutical and Medical Devices Agency:独立行政法人医薬品医療機器総合機構)との連携を強化し、薬事戦略相談制度の拡充や優先的な治験相談制度の運用を改善する。


A 研究者・専門家の育成・人材確保

我が国の医療研究開発分野においては基礎研究論文が比較的高く評価される傾向があり、そのため基礎研究論文における我が国の国際的プレゼンスは高い。

一方、臨床研究論文に関する我が国の国際的プレゼンスは低く、かつ低下傾向にある。

出口志向の臨床研究、臨床試験、治験を重要なメディカルサイエンスと位置付け、臨床研究の質と量を向上させることが必要である。

そのためには、まず臨床研究に従事する人材の魅力的なキャリアパスを確立する必要がある。

とくに、医学部、薬学部生に対し、早期より臨床研究について教育を行うとともに、臨床研究や治験のためのポストの整備など、若手研究者の育成が求められる。

また、オミックス解析、生物統計、バイオインフォマティクス、ビッグデータ解析等にかかる生物医学系の情報科学分野の人材育成や確保は、今後の遺伝子情報や医療情報等を活用した臨床研究の推進にとっても必須である。

さらに、疫学専門家、生命倫理、研究倫理等の専門家の果たす役割がきわめて多大である。

現在これらの人材が不足しているため、早急な人材の育成・確保が重要である。

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繰り返しますが「人材不足」→「早急な人材育成」(それも国際的ビジョンを持っている人)

そのためには「裸のボス」(お山の大将)は不要、封建制度は撤廃、縦社会を無くす、官僚主義、保守的な体制・思考方法を払い捨てること。

手続きばかり気にする社会、縄張り争いは御免こうむりたい。



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2013年12月21日

医学研究の新しい展開について

今週は『日本版NIH(その3)』です。

詳細は下記のサイトをご覧ください。
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/

「平成25年12月5日第5回 健康・医療戦略参与会合 が開催されました。」を見ます。
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai5/gijisidai.html


●医療分野の研究開発に関する総合戦略(たたき台)のポイント
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai5/siryou3.pdf


●医学研究の新しい展開について

★医療分野の研究開発には、疾患本態解明の基礎研究と臨床現場の間の循環を構築すべき。

★医療分野の研究開発は人間を対象。(社会との協働。研究倫理の順守と透明性の確保。)

★研究開発をイノベーションに結びつける社会システムの確立。(多彩な人材育成。基盤整備。規制当局との連携。)


上記では特に「多彩な人材育成」が重要。

僕の意見は一貫して、「しょせんシステムはシステム。大事なのはそのシステムを動かす人材次第」です。


●総合戦略の位置づけ

★期待される具体的将来像を目指し、今後5年間に国として研究開発の側面から取り組むべき課題に関する戦略。

★我が国の強みを活かし課題を克服するため、我が国独自の取組を推進するもの。

今後5年間に何をするのか「目利きのある人」によって決めないといけないですね。

ここで失敗すると5年間が無駄になります。


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具体的将来像実現を目指して必要な政策ポイント

1.画期的な基礎研究成果を実用化に繋ぐ体制の構築

(1)臨床研究・治験実施環境の抜本的向上

(2)「循環型研究開発」の推進とオープンイノベーションの実現

2.医薬品・医療機器開発の新たな仕組みの構築基礎から臨床研究、実用化までの一気通貫の取組

3.エビデンスに基づく医療の実現に向けた取組

4.ICTに関する取組

5.世界最先端の医療の実現に向けた取組

(1)再生医療の実現

(2)ゲノム医療の実現

(3)その他の先進的な研究開発への取組

6.国際的視点に基づく取組

(1)国際的視野でのテーマ設定

(2)国際協力・展開及び国際貢献(欧米、アジア等)

(3)規制の国際整合等

7.人材育成

8.公正な研究を行う仕組み及び倫理・法令・指針遵守のための環境整備

9.研究基盤の整備

10.知財のマネジメントへの取組


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上記の中で興味を引くのが「(1)臨床研究・治験実施環境の抜本的向上」ですね。

この詳細は下記の資料にあります。
   ↓
医療分野の研究開発に関する総合戦略(たたき台)
   ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai5/siryou4.pdf



(1)臨床研究・治験実施環境の抜本的向上の必要性

@ 症例集積性の向上と治験に係るコスト・スピードの向上、質の適正化

A 研究者・専門家の育成・人材確保

B 研究基盤の共用

C 研究不正・研究費不正使用等防止への対応

D 患者との連携及び国民への啓発活動等への取組


この中では「D 患者との連携及び国民への啓発活動等への取組」が極めて重要かつ難しい。

治験は患者さんなしでは成立しません。

これが「@ 症例集積性の向上と治験に係るコスト・スピードの向上、質の適正化」にも繋がります。


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2013年12月20日

経営者になれる人、専門家で終わる人

3週間に渡って見てきましたリーダーについても、今週で終了です。

もう少し、お付き合いください。

・・・・・・という事で、今日もリーダーについてです。




●14「経営者になれる人、専門家で終わる人」

よく言われることだが、キャリア作りに関して最も危険なのは、何でもできるようで、実は何もできないというゼネラリストになってしまうことだ。

典型的なのは、社内人脈は豊富だが、それだけが取り柄で、どれひとつこれでメシが食えるという得意技がない、という会社人間だ。



具体的な「結果」の出せない社員を雇っている余裕は企業にはない。

では、何のスペシャリストになるべきか。

こだわるべきは、先にも触れたが、やっていて楽しい仕事かどうか、がひとつの指針になる。

仕事には3種類ある。

1)楽しい仕事

2)楽しくない仕事

3)楽しくやる仕事

楽しくない仕事も、楽しくやるように転換するよう努力することが必要だ。

最初の苦しい時期を経ると、労働を経て「郎働」に変わる。

目安は3年だ。

3年ぐらいやって、モノになるという仕事は、とりあえず自分には向いていると考えていい。

逆に、やっていてスキルも上がらないし結果も出せないという仕事は不適性と思ったほうがいい。



よく忘れがちなのだが、絶対に見落としてはならない視点が、「やっていることが結果に結びついていること」、だ。

なぜなら、そこに本人の潜在または現在能力を発揮するヒントが潜んでいるからだ。

そもそも、会社が求めているのは、一人ひとりの社員がもたらす、正しいプロセス含みの結果なのだ。

向き不向きはいくつか経験していくうちに定めればいい。

結果が出ない理由は3つしかない。

1)正しいことをやっていない

2)正しいことをやっているけれども、やり方が間違っている

3)正しいことを正しくやっているが徹底的でない

だからこそ、第三者の目は貴重だ。

第三者的な視点で、冷静な意見をもらうことができる。

ものは言いよう、ということも忘れてはいけない。

後ろ向きな動機ではなく、前向きな動機を考えよう。

「あの仕事はいやだ。」ではなく、「私にこれをやらせたほうが会社の利益になりますよ」という空気を強調するのだ。


よく言われることだが、T字型人間をめざすべき、というのは正解だ。

専門分野のことはよく知っているのだが、それ以外はいっさいわからない、というのはでなく、専門を持ちながらも幅広くいろいろなことを経験しておくといいだろう。

特化したスペシャリティもありながら、広い視野も持っている。

そういうキャリアを意識したほうがいい。

そうでなければ、「つぶしのきかない単なる専門バカ」になりかねない。

理想形は、営業をやって、企画をやって、業務をやって・・・・と、あたかもらせん階段を登るようにキャリアを気づいていくことだ。

こういうキャリアづくりを意識的にやるのと、やらないのとでは、リーダー型経営者になるという目標実現の可能性は大幅に変わってくる。

すべてが自分の思いどおりになるわけではないが、だからといってキャリア作りのすべてを会社に委ねるのは、それこそ他責だ。


=====>複芸を知り、一芸に秀でよ。




以上です。

3週間に渡って見てきた「リーダー像」はいかがでしたか?

チームの行先を指さして教えてくれるのがリーダーです。

あなたも治験のリーダーになってみませんか?


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2013年12月19日

キャリア作りのキーワード「VSOP」

3週間に渡って見てきましたリーダーについても、今週で終了です。

もう少し、お付き合いください。

・・・・・・という事で、今日もリーダーについてです。




▼キャリア作りのキーワード「VSOP」

▼「V」 バイタリティ(活力)・・・・・20代

20代はとにかく体力がある。

二晩ぐらい徹夜しても大丈夫なくらいの肉体的強靭さがある。

したがって、どんな仕事でも貪欲に食らいついて経験してみることだ。

好き嫌いをせずに、まずは何でもやってみる。

そのうちにだんだんと自分の好き嫌い、得意不得意がわかってくる。



▼「S」 スペシャリティ(専門性)・・・・・30代

30代に入ると、自分の得意技を身につける。

パーソナル・コア・コンピテンス(私の得意業)を磨く。

スペシャリティを身につけることだ。

そして、徹底的に仕事に挑み結果を出す。


▼「O」 オリジナリティ(独自性)・・・・・40代

40代に入ると、ちょっと視点を高める。

自分にとっての専門性をベースにしながらも、自分が経営をやるとなると、リーダーシップを発揮するとなると、どういう形がありうるのか。

それを考える。

ここで重要なのが、独自性。

独自の自分なりのリーダースタイルというはどういうものなのかを考えて始めてみる。


▼「P」 パーソナリティ(人間力)・・・・・50代

これは年代を問わず磨くもの、とも言えるが、50代で完成の域に持っていきたいのが人格形成、人間力、だろう。

「経営学は人間学なり」という言葉もある。

最終的にはテクニックではなく、経営とはその人そのもの、である。

もちろん人間学を完成させることは不可能だが、それに挑み続けることは大事だ。

読書もいい、人の話を聞くのもいい、講演会に参加するのもいい。

あくまで理想の人間像を目指して、人間力を高めていこうと努力することが重要だ。



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2013年12月18日

好きを選ぶか、上手を選ぶか

3週間に渡って見てきましたリーダーについても、今週で終了です。

もう少し、お付き合いください。

・・・・・・という事で、今日もリーダーについてです。



●13「好きを選ぶか、上手を選ぶか」

部下に対して、それぞれの個性と好みに合った仕事をアドバイスするというのもリーダーの大きな役割の一つである。

自分に合った仕事というのは、やっていてワクワクする仕事だ。

そして、飽きることがない。

さらに、その仕事をすることで、自分を高め、磨くことができるという充実感を味わうことができる。

「好きこそものの上手なれ」という言葉があるが、好きなことは上手だし、裏返して言えば、上手なことは好きなのだ。

いずれにしても、好きか、上手か、このどちらかは、仕事選びの大きなヒントになるだろう。

自分が好きなこと、やっていて面白いことは、自分に向いている仕事だ。

だが、その判断が難しい。

避けるべきは「食わず嫌い」だ。

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