さりさり「その他に、GCP運用通知の改正のポイントは?」
みなみ「今までさ、治験の契約を治験依頼者と医療機関が締結した場合、それを治験責任医師が確認して、署名してもらっていたよね?」
さりさり「うん。やっていた。」
みなみ「今後は、それが不要になった。」
さりさり「そうなの?」
●●●●● GCP運用通知の該当する部分 ●●●●●
治験の依頼をしようとする者と実施医療機関との契約において、治験責任医師の記名押印又は署名は必ずしも必要としないこととした。
治験責任医師は契約書の内容を確認するが、必ずしも署名等は必要としない。(GCP省令第13条の運用1)
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さりさり「あら?署名は不要だけど、治験責任医師に内容を確認してもらうのは変わらないね。」
みなみ「そういうこと。」
さりさり「と言うことは、モニタリング報告書には「治験責任医師に契約書の内容を確認してもらった」という一文が必要になるのね。まぁ、いいけれど。」
みなみ「そうだね。」
さりさり「あ〜ぁ、早くアメリカのように治験責任医師と直に契約できるようになるといいけれど。」
みなみ「そうだね。日本のGCPには必ず医療機関の長が出てくるので、資料が増えるよね。」
さりさり「直で治験責任医師と契約したほうが、責任の所在が明確になっていいんだけれどな。治験責任医師の意識も変わるだろうしね。」
みなみ「そのたに運用通知で改正された所として、契約絡みで言うと、CROが介在する治験では、今までは治験依頼者とCROと医療機関の三者契約が行われていたけれど、今後は二者契約でもよくなった。」
●●●●● GCP運用通知の該当する部分 ●●●●●
治験の依頼をしようとする者が業務の一部を委託する場合であって、受託者たる開発業務受託機関が実施医療機関において業務を行う場合においては、必ずしも三者の間ではなく、それぞれの間で文書により契約を締結することで差し支えないこととした。
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さりさり「なるほどね。でも、CROのモニターが医療機関を訪問するってことを事前に医療機関の人には承知してもらっていないといけないよね。」
みなみ「うん。そのことは治験が開始される前に医療機関に連絡しておく必要がある。」
さりさり「その他には?」
みなみ「監査に関連する事項だけれど、監査証明書に監査担当者の署名が必要になった。」
●●●●● GCP運用通知の該当する部分 ●●●●●
監査担当者が作成する監査証明書において、監査担当者の記名押印又は署名の上、治験依頼者に提出することとした。
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さりさり「まぁ、このあたりは今までもやっていたことだから、大きな改正ではないね。ほかは?」
みなみ「今まで「協力者リスト」は医療機関の長が「指名」していたけれど、今後は「了承」でよくなった。」
●●●●● GCP運用通知の該当する部分 ●●●●●
実施医療機関の長は、治験責任医師から提出された治験分担医師及び治験協力者のリストについて指名から了承に変更することとした。また、治験依頼者による治験においては、実施医療機関の長又は治験責任医師が治験分担医師及び協力者のリストの写しを治験依頼者に提出することとした。
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さりさり「う〜〜ん、「使命」と「了承」って、どう違うの? 言葉が微妙だ。」
みなみ「まぁね。今まで使っていた資料の「医療機関の長が指名」というところが、「了承」となるぐらいだね。」
さりさり「だったらさ、基本、医療機関の長へ「協力者リストの提出は不要」にして必要な医療機関だけ、医療機関の長に提出するようにすればいいのにね。」
みなみ「そのほうがいいと思う。そうなって欲しいところだ。」
さりさり「ところでさ、治験分担医師を途中で追加する場合、治験変更届けが必要でしょ?」
みなみ「うん。」
さりさり「その場合、変更になった日付はいつにすればいいの? 治験責任医師が協力者リストを作成して指名した日付?それとも医療機関の長が了承した日付?」
みなみ「う〜〜〜ん。どちらでもいいんじゃない? どちらにするか治験依頼者が決めればいいよ。」
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