かずさ2号「はい。SDVを実施した場合に確認しました。」
当局の山田「それでは遅すぎませんか?」
かずさ2号「SDVを伴わないモニタリングの時には、口頭で治験責任医師に確認しました。その時にはプロトコルからの逸脱ではないと認識していました。」
当局の山田「その時のモニタリング報告書を見せてください。」
かずさ2号「これが、その時のモニタリング報告書です。」
(治験依頼者は事前にどこを当局に確認されるか、予想しているため、疑わしい記録はすぐに出せるようにしておく。)
当局の山田「確かに、モニターが治験責任医師に口頭で確認していますね・・・・・・では、プロトコル説明を実施した時の記録を見せてください。」
かずさ2号「こちらが、治験責任医師にプロトコルの説明を実施した時のモニタリング報告書です。」
当局の山田「分かりました。では、プロトコル逸脱を認識してから、再発防止策を講じていますか?その記録を見せてください。」
かずさ2号「こちらが、SDVを実施してプロトコル逸脱が判明し、その後、こちらが治験責任医師に対して注意喚起をした時のモニタリング報告書です。」
当局の山田「同意が適切に取られているかどうかはどのようにして確認していますか?」
かずさ2号「SDVで同意の説明日と同意の日付、さらに治験薬投与あるいは治験のための検査が同意日のあとになっているかを確認しています。」
当局の山田「◎◎病院ではプロトコル逸脱が2回、連続しておきていますが、これはモニタリング不足ではないですか?」
かずさ2号「その件につきましても、プロトコル逸脱が判明したのはSDVを実施した時でした。その後にはプロトコル逸脱は発生していないのですが・・・・・。」
当局の山田「では、この◎◎病院の治験責任医師の調査・選定記録を見せてください。調査は適切でしたか?」
かずさ2号「はい。こちらが◎◎病院の■■医師を調査した時の『調査・選定記録』です。SOPに従って適切に調査・選定されていると考えます。」
当局の山田「◎◎病院のIRBの会議の概要を確認していますか?」
かずさ2号「はい。こちらが◎◎病院のIRB会議の概要を確認した時のモニタリング報告書です。」
当局の山田「◎◎病院のIRB委員会のメンバーの『非専門家』になっているこの方ですが、実は看護師です。これは非専門家とは言えません。把握していましたか?」
かずさ2号「うっ!(言葉につまる)・・・・・・いいえ。」(治験依頼者が把握していない不適切な事項が、当局が実地調査した時に初めて判明する場合もある。よくないことだけど。)
当局の山田「では、どのようにIRB委員の妥当性について調査したのですか?」
かずさ2号「え〜〜と・・・・・・・これが◎◎病院の調査・選定記録です。これを見る限りではIRBのSOPを見て確認していました。」
当局の山田「◎◎病院のIRBのSOPにはメンバー構成の文言がGCPの文言そのままに記載されていたんですよね。それを見る限りにおいては、GCP上もOKなのですが、実際に審議したIRBメンバー一覧表を見ると、はじめて、非専門家の職業が看護師だと分かるんです。」
かずさ2号「そうでしたか・・・それは、迂闊(うかつ)でした。」
当局の山田「ということはモニターは審議したメンバー一覧表を確認していなかったということですね?」
かずさ2号「そうだと思います。」
当局の山田「この件は一旦、持ち帰ります。」
かずさ2号「分かりました。」
当局の山田「以上です。本日はお邪魔しました。」
かずさ2号「ありがとうございました。」(クタクタだ。)
お疲れさまでした!!
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