2006年06月17日

今週のホーライ製薬

★今週のテーマは「製造物製造責任とモニターのセンスとCRCの協力」


キーワード
『製造販売承認の承継・開発品の導出・共同開発・海外先行品・安全性情報・データマイニング』


トモチカ「エレベーターが問題になっているわね。」

ken2「幸い、我が社は階段しかないので、エレベーターの事故には免れている。」

吉野川 みなみ「あのエレベーターの事故ではメンテナンス会社間での情報交換が不十分だったみたいね。」

さりさり「薬の場合も、そんな心配って有るかしら?」

ZOO(ズー)「有り得るね。例えば製造販売承認を他社から承継する場合がある。そんな時にきちんと医薬品の製造方法や分析方法がきちんと引き継がれているかどうか、という問題が有る。」

ペイン「開発の段階で有り得る。臨床開発の途中で他社に導出することもあるから、そういう場合も注意が必要だ。」

アブラハム「共同開発の場合も、開発先同士の間で安全性情報が素早く、十分に行き渡るか、あるいはそのようなシステムになっているかが、問われる。」

薬作り職人「海外で既に販売されていたり、治験が先行しているような場合は、海外からの安全性情報がきちんと日本に届いているか、それをきちんと評価できるようなSOPができているか、ということも有る。」

おきょう「海外で既に販売されていると膨大な安全性情報が毎月届くわ。」

へい太郎「そうだね。対象となる有害事象がその薬との因果関係を無関係そうでも報告してくるね。」

ゆ「とりあえず報告しておけば、あとで何か有ったとしても責任を果たした、と言えるから・・・・・。」

あんころ「そんな膨大な安全性情報の中から、重要な情報を取り出す作業も大変だ。」

Binobin「データマイニングしていかないと、見逃してしまう。」

ゆうこ「考えてみれば、皮肉な話よね。念のために取り合えず報告しておこうという情報が逆に、重要な情報を発見しにくくしている感じだわ。」



キーワード
『治験中の有害事象・患者日誌・臨床検査の異常値・モニターのセンス・CRCの協力』


ムーミン「日頃の治験の場合にも、同じことが言えると思うな。」

アロウ「どういうこと?」

ムーミン「例えば、ある治験で『患者日誌』をつけているとする。」

かりん「『患者日誌』はよく使うわよね。」

ムーミン「その日誌に、患者さんが『頭が重い』とか『ボーとする』というようなことが結構、書いてある。」

アーリータイムズ「うん。患者さんの治験中は特に自分の体調に注意を払うから、何か、有ったら、何でも書いてると思う。」

おかめ「それはそれで大切なことだわ。」

通りすがりのお方「もちろん、そのとおり。だけど、その中から、副作用かも知れないものを注意深く拾っていくのは、モニターのセンスにもかかってくると思う。」

りら「そうね。SDVをした時に、医師が有害事象として拾っていないことが患者日誌にはあるわ。」

なつきさんのお嬢さん「製薬会社としても、なるべく副作用が少ないほうがいいと考えているんじゃないかしらん。」

チビ姫「考えているというか・・・・・・そう願っている。」

パチョレック池上「医師も、こんな症状はよくあることだから、いちいち、有害事象に上げない、という人もいるかもね。」

モニ太郎「そんな時に頼りになるのは、モニターのセンスとCRCの協力だ。」

りんご姫「ちょっとした異変から重大な副作用を発見したことも有るわよ。」

捨て猫「検査値に、異常値が有った時に、医師に有害事象かどうかを確認するのも勇気がいる。特にモニターに成り立てのころわ。」

べのした「どんな小さな異変も見逃さないぞ、という心がけと普段からどれだけ治験薬について勉強しているか、それがモニターのセンスになるんじゃないかしら。」

デーモン部長「そのとーりじゃ!コーヒーのセンスも一緒じゃて。つまり・・・(以下、略)」




◆架空の製薬会社『ホーライ製薬』

◆医薬品ができるまで
posted by ホーライ at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする